では、どうぞ!
どうも、ドクシャ=サン。ってやるの久しぶりだな。
じゃなくて、俺は今、大ピンチなのである。下手するとコカビエルの時よりもやばいのかもしれん。というのも、
「シドーにぃどうしたの?」
俺の横に紅の髪の"女の子"がいるんだ。何でかというと、つい三年ほど前、母様が子どもを産んだんだ。しかもそれが、現在のグレモリー家初の女の子という訳で、みんな喜んでいたのだ。それはともかく。今、俺はこの子『リアス・グレモリー』のお守りを任されたんだ。ちなみに母さんと父さんは、兄さんそしてグレイフィアさんを連れて、ある遺跡に行っちまった。まぁ、場所は分かるんだがな。ついこの間セラと行った、てか、連れてかれた……スマン、脱線したな。今はというと。
ジー………。
なんかスゲェ見られてんだがなんだなんかついてるか
「どうかした?リアス?」
伝わるかどうかは別として聞いてみても、
「なんでもなーい」
と返されてばかりである。にしても、母様早く帰ってきてくんないかな。俺がそう思っていると。
「お邪魔するわよ☆」
「セラかどうかしたのか?てか仕事は!?」
セラがメイドさんに連れられて俺とリアスの元まで来ていた!本当に仕事は!?
「ちょっとお休みもらってきちゃった☆」
「ソウデスカ…」
「なんでそんな棒読みなのよ!」
「いや、妹の面倒見てて疲れてんだよ」
俺はそう言いながら、リアスを俺の前に出す。
「この子がリアスちゃんね☆こんにちは~、セラフォルーだよ~、よろしくね~」
「…?」
リアスはセラの名前を聞いて、かわいく首をかしげていた。まぁ、こうなるよな。
「ところでなんで来たんだ?」
「そうだそうだ。義母様は?」
最近セラは、俺の母様のことを『おば様』から『義母様』呼びにしだんだ。理由?察してくれ、それはともかく。
「質問を質問で返さないでくんないかね」
俺が言うと、セラは少し動揺しながら話を続けた。
「うぅ、ごめん、じゃなくてリアスちゃんに会わせたい子がいるの☆」
じゃなくてじゃないだろ?とか言ったら面倒だから言わんでおこう。それにしても。
「会わせたい子って」
「そうこの子よ☆」
セラはそう言って後ろを指差すが、あれ誰も来ないぞ?
「あれ『ソーナちゃん』どこ?」
セラが心配してキョロキョロしていると、
「きゃっ!きゃっ!」
いつの間にかリアスが俺から離れてもう一人の女の子と遊んでいた。つまり、
「セラ、あの子が…」
「そうよ☆私の妹のソーナちゃんよ☆」
そういや、妹出来たって言ってたな。それこそ、耳にタコが出来るぐらい。
「早速、仲良さそうで何よりだ」
「そうね、友達は大切よね☆」
確かに、幼馴染みがいると、困ったときに助け合えるからな。
「今回の目的ってこれか?」
俺が訊くと、セラは頷いた。
「そうよ。もう一つあるけど、このまましばらく義母様待たせてもらおうかしら」
「そっか、しばらくしたら帰ってくるだろ」
それから元気一杯の妹たちに二人して振り回されたが、数時間してようやく、
「すぅぅぅ……すぅぅぅ」
「むにゃ…」
二人とも寝てくれたました。二人をベッドに寝かせたと同時に、
「ただいま帰りました」
母さんが帰って来た。ようやく帰って来てくれたか。
「お帰りなさい、母様」
「お邪魔してます」
「あら、セラフォルー来てたの、昨日までに言ってくれれば良かったのに…」
「いえ、私も急に来れるようになったので」
「あら、その子が…」
「はい、私の妹のソーナです」
「早速、お友達になったのね、良かったわ」
「はい」
いかん、俺が蚊帳の外になっている、でも話についていけん。
ちなみに、母さんを呼ぶときは『母様』にしている。しないと、後が怖いからだ。
それから、母様とセラの話はしばらく続き。
「では、そろそろ私は…」
「ええ、セラフォルーまた来なさい」
「はい、義母様」
「けれど、仕事はしっかりなさい」
「………はい」
なんだ、もう帰るのか。まぁ、時間も時間だしな。
「ソーナちゃん帰るよ~」
「……ふぁい」
ソーナはまだ眠そうだな。っといけね。
ソーナだけを起こさせても悪いので、俺はリアスを起こそうと声をかける。
「リアス。そろそろ起きよっか」
「ん~」
毛布の奥で布が擦れる音がした。多分、首を振ったのだろう。つまり、拒否られた。仕方ないかもだけどな。
その後、少し無理をして、リアスを起こした。
「それじゃまた来るね、シドウ」
「おう、またこい、待ってるからな」
「うん☆」
「リアスちゃんもバイバイ」
「ほらリアス、さよならは?」
「ん~」
「リアス」
「さいなら~」
言えてないけど、仕方ないか。
「ふふ、さよなら、ほらソーナちゃんも」
「さよなりゃ」
滑舌はあっちが上かな?
とにかくこんな平和を謳歌している俺、シドウ・グレモリーでした。
なんか平和な回の方がやりにくい。
誤字脱字、アドバイス、感想などよろしくお願いします