グレモリー家の次男   作:EGO

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本日、そしてこの章ラストです。
では、どうぞ。


life06 メリークリスマス!

『メリークリスマス!』

乾杯するオカ研と生徒会、デュリオ、グリゼルダ、ルフェイ、黒歌。

天界での戦いの後、クリスマスに突入、駒王町の人々にちょっとしたプレゼントを配る、『クリスマス計画』を終え、パーティーを楽しんでいた。

ちなみに俺はソファーに座り、一歩引いた所からみんなを見ている。俺はロスヴァイセに言われた通り、しっかり安静にしていたからな、今回は何もしてないわけで、輪に入りにくい。

それにしても、この料理うまいな。

俺が黙々と料理に手を出していると、リアスと朱乃が一歩前に出て、みんなを見回す。

「皆、聞いてちょうだい。私と朱乃から重大発表があるの」

「うふふ、こんな時に突然かもしれませんけれど、あえてこのタイミングでお伝えしようと、前から決めていたのですわ」

朱乃が微笑みながらリアスに続き微笑んでいた。

リアスも微笑みながら口を開く。

「オカルト研究部の新部長と新副部長について、発表するわ」

ああ、あれか。

事前に話を聞いていた俺とソーナは特にリアクションしないが、イッセーたちと生徒会の面々は驚いていた。

リアスは言う。

「私は、オカ研の部長を三年間やってきたけれど、特別強いルールを残さないようにしてきたわ。それはこれから継いでいく部長、部員たちにも覚えておいてほしいことなの。オカ研はその時々のルールで運営していったほうがいいわ」

リアスは一度咳払いをして、新部長、新副部長を発表した。

「新しい部長はアーシア、新副部長は裕斗よ」

言われたアーシアは完全に不意討ちだったらしく面食らっていた。

リアスが続ける。

「アーシアにした理由は、この中で一番新しいオカ研を作ってくれそうだと思ったから。私とは違う方向へ部活を動かしてくれそうで、そう考えたら、一番楽しそうだったのよ」

続いて朱乃が木場を選んだ理由を言う。

「裕斗くんが副部長なのは、単純に二代続けて女性で固めるのも……という面と、男子生徒との架け橋にもなりそうだと、私とリアスが考えたからですわ」

「イッセーにしようかとも考えたのけれど、これから忙しくなりそうだし、かといって部活動をおろそかにするわけにはいかないから、というわけよ」

俺も賛成だね。アーシアが部長とか面白そうだ。木場が副部長だと、男子より女子が寄ってきそうだが……。

リアスが二人に問う。

「それで、二人はこれを受けてどうなのかしら?」

「僕は問題ありません。光栄なくらいです」

木場は快諾していたが、アーシアはまだ戸惑っている様子だ。

「わ、わ、わ、私は………その!」

「とりあえず落ち着け」

俺はそう言いながらアーシアに水を渡す。アーシアはその水を飲んで、少し落ち着いてから言う。

「私で本当にいいのかなって思ってしまいまして……。人見知りの激しい私が、きちんと勤められるのか、不安で……」

イッセーがアーシアに言う。

「大丈夫だよ。その辺は俺たちがしっかりフォローするから。それにアーシアが部長ってだけで俺、張り切れちゃうし」

「そうそう、このとうりイッセーは単純だからな。何かあったら俺もサポートするから、やってみたらどうだ?」

「し、シドウさん?た、単純って」

イッセーが何か言っているが無視して、みんなに訊く。

「みんなもいいだろ?」

『もちろん(です)!』

それを聞いたアーシアはしばし考え込み、笑顔で頷いた。

「……わかりました。謹んでお受け致します!若輩者の私ですが、よろしくお願いします」

『はい、部長!』

一礼するアーシアにオカ研のみんなが返事をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それからパーティーもお開きとなり、俺も自分の部屋に戻ろうと歩いていると、俺の部屋の前にロスヴァイセがいた。

「何やってんだ?」

「えっと、あの、その~」

「とりあえず、入るか?」

「は、はい」

と言うわけで俺の部屋に入ったわけだが

「それで……何か?」

「は、はい!その二人で飲もうかなと思いまして……」

「ああ、俺はいいけど……酒じゃないよな?」

「あ、当たり前です」

安心だ、酔ったロスヴァイセを一人で抑えられる気がしない。

グラスに飲み物を継ぎ改めて乾杯する。

「それじゃ、メリークリスマス」

「メリークリスマス」

俺は飲むが、この味は…ワインか?……まさか……。

俺はちらりとロスヴァイセを見る。すると

「し、しどうしゃ~ん。ほんとにしんぱいしたんれすよ~」

よ、酔っている。酒じゃないと言っていたのに酔っている。もしかしてアザゼルの野郎に酒じゃないと言われて渡されたのかもしれない。あの野郎ぉぉぉぉ!

ロスヴァイセが俺の体に引っ付いてくる。

「こんかいばっかりは、ほんとのほんとにしんじゃうんじゃないかって、おもったんですからぁ~」

こいつ、酔ってはいるが真剣なこと言ってるぞ。

「それはすまんね。俺もあそこまでボロボロになるとは思わなかったよ」

「むりしすぎです~。そんなしとうしゃんには、おしおきです!」

………は?

俺が固まっている隙に、ロスヴァイセが俺を押し倒し覆い被さってくる。

え、ちょ、待って!

「ろ、ろ、ろ、ロスヴァイセ!?何考えてんの?」

「あははは、おしおきですよ~」

ロスヴァイセはそう言うと強引に唇を重ねてきた!?

いやもうわけわかんねぇぇぇぇ!

ロスヴァイセは唇を離し、ヘラヘラしていた。

「まだれすよ~もう一回れす!」

「か、勘弁してくれ……」

こちとら怪我人だったってのに!ロスヴァイセは服を脱がしにかかってるし!

俺が必死に抵抗していると部屋の床に転移型魔方陣が展開される。

………嫌な予感しかしない。

転移の光が弾け、そこに現れたのは

「シドウ、メリークリスマス☆」

先日のデートで買った、魔法少女ミルキーの格好をしたセラがポーズを決めていた。

「あ~!せらふぉる~さ~ん。しどうさんはいただきましゅ!」

ロスヴァイセェェェ!何言ってんのぉぉぉ!

セラもプルプルと震えて怒りをあらわに……

「ロスヴァイセばっかりズルい!私もぉぉ!」

セラはそう言って俺たちのほうに飛びかかってきた!

な、なぜだッ!?

こうしてクリスマスの夜は更けていったのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの後、セラとロスヴァイセにいただかれた(意味深)俺はこう思った。

ハーレムを目指すイッセー、スゲェッ!と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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