グレモリー家の次男   作:EGO

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今日は三話更新したいと思います。
一話目、どうぞ!


教員研修のヴァルキリー
life01 ちょっとした大問題だぜ


俺が兵藤家にやっかいになってからそろそろ三ヶ月が経とうとしていた。

現在イッセーたちは地下一階の風呂に行っている。

なんでも今までなかった浴室が発見されたとのことだ。

この家はアジュカ様お抱えの建築家が設計したそうだから、いわゆる職人の遊び心というやつだろう。

そんなイッセーたちと別れ、俺は現在……

『それでシドウ、調子はどう?』

「ああ、体調は問題ない。怪我による障害も左腕の欠損以外はなさそうだ」

セラと通信しているのだ。

『その左腕よ。アザゼルから義手を貰ったんでしょ?』

「ああ、パッと見ただけならただの義手だ」

『嫌な予感がするんだけど……』

「アザゼルにも最低限のものだけでいいと言ってあるから大丈夫だ。それで……それ以外に何か連絡事項があるんだろ?」

『うん。しっかり聞いてね。さっきの会議でね、一応あなたのテロ活動への関与はほぼ無いって結論が出たの!』

「ユーグリットは捕らえてないのに、何でまた」

『あなたとリゼヴィムの会話が録音されてたって聞いたでしょ?』

「ああ、アジュカ様から聞いた」

『そのときのリゼヴィムの発言から、シドウはリゼヴィム一派……クリフォトと通じていなかった。リゼヴィムはあなたが欲しいって言ってたから、逆に今まで接触していなかったってことになったわけよ』

「力説もいいとこじゃないか。だから一応か?」

『うん、今は極めて白に近いってだけ。しっかり無罪を証明するには……』

「ユーグリットを捕らえる。わかってるさ。グレイフィア義姉さんのためにもな」

『そういうこと。まぁそれなりに制限は緩和されたから、報告義務はもう平気よ。ただ、どこかにいくときはD×Dメンバーの誰かが監視をするってことになったから、そのつもりで』

「了解だ」

俺はそう言って通信を切ると、俺の部屋のドアが三回ノックされ、開けられた。

「し、失礼します」

「ロスヴァイセ……どうかしたか?」

ロスヴァイセが珍しく俺の部屋を訪ねて来たわけだが、何かいつもと様子が違うような………。

「それで………何かようか?」

「は、はい!実は……その………」

「?」

俺はいつもハキハキと喋るロスヴァイセが口ごもっていることに違和感を覚えた。

するとロスヴァイセは覚悟を決めたように口を開いた。

「シドウさん!一つお願いがあります!」

「お、おう。リアスの眷属なんだ。俺が出来る範囲で簡単なことだったらいいが………それでお願いってのは?」

俺が問うとロスヴァイセは顔を俯けて答えた。

「わ、私の……………」

声が小さくて、私の、しか聞き取れなかった。

「すまん。何て言った?」

俺の言葉にロスヴァイセは顔を真っ赤にしながら顔を上げ、口を開いた。

「わ、私の!彼氏になってください!」

『な、何ですってぇぇぇぇ!』

「うおっ!セ、セラ!?って、まだ繋がってたのかよ!」

何でさっき通信を切ったはずのセラが答えるんだよ!

『嫌な予感がしたのよ。それでロスヴァイセ?どういう意味かしら?』

通信越しでもわかる威圧感……こえぇ。

それに動じながらもロスヴァイセは答えた。

「えと、実は……………………

 

 

 

 

…………ということなんです」

「つまり、ロスヴァイセのお祖母ちゃんがくるから彼氏のふりをしてくれと?」

「は、はい」

「だ、そうだが。セラ、いいか?」

『………振りだけなのね?』

「は、はい!お祖母ちゃんが帰るまでの間でいいんです!」

ロスヴァイセの訴えにセラはしばらく考えてから口を開いた。

『……わかったわ。シドウ、協力してあげて。リアスちゃんのためにも』

「確かに……俺が断ったらイッセーに行く気だろ?それはそれで面倒だ」

「じゃあ!」

「わかった。やってやるよ。彼氏のふりってやつを」

「ありがとうございます!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから俺とロスヴァイセはいつものとうり、学校でそれぞれの仕事をしているわけだが…………目が合っただけで顔を赤くしてそっぽ向くのはやめて欲しい。おかげでアザゼルからニヤニヤ顔で見られたり、一部勘のいい生徒から

「シドウ先生?ロスヴァイセちゃんと付き合ってるんですか?」

何て質問が来たりする。

リアスからも

「お兄様、ロスヴァイセと何かあったのですか?」

と訊かれてしまう始末だ。受けなきゃよかったかな?

そのロスヴァイセはよく図書室で考え事をしているらしいが…………。

まぁ何かあったら相談には乗るがな。

 

 

 

 

 

 




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