この素晴らしい占星術師に祝福を!   作:Dekoi

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またお待たせてしまいまい申し訳ありませんでした。

今回も色々と駄文なうえ、オリジナル展開がありますのでご容赦ください。


……この先の展開、どうしよう(震え声


第30話 悪魔

 さて、大口叩いたのはいいとして、実際どうするべきか。

 

 負傷した人はもう一人に付き添われつつ脱出した。出口やその付近にいたモンスターはあらかた駆除したから多少安全だろうが、問題はこっちだ。

 

 現在は俺が魔法を撃って殲滅している間に、他の冒険者が残ってしまい近づいてくるモンスターを倒していつつも、出口に向かってジリジリと撤退している。

 

 が、戦況は正直言ってあまり芳しくない。

 

 モンスター自体はそこまで固くもないし、動きが素早いというわけではないが、壁の隙間や亀裂だけでなくダンジョンの奥からもモンスターは延々と湧きだしてきているのだ。それに、下手に引っ付かれると爆発という危険性から近接での攻撃もためらわれる。

 なんとか俺が必死に『コンプレスグラビティ』で潰していても、きりがない。今はまだ平気ではあるが、これがずっと続くようだと俺の魔力も持たないし、他の冒険者も息が切れ始めてしまうだろう。

 

 ……さて、どうしたものか。

 

 『コンプレスグラビティ』の強度を強めて一気に潰してもいいが、その場合はダンジョンが崩れてくるかもしれないし、かといってここで同じことを繰り返しているのも難しいだろう。

 

 ……いい加減、全力で撤退をしてもいいだろうか。

 依頼は調査とモンスターの駆除であるが、ここまで異常だと諦めて欲しい。というか、無限湧きしてくるモンスター相手に駆除とか無理だ。ここまで削ったのならいいだろう?というか、良いことにしてくれ。

 

 まあ、ここまで数が多いと撤退した後も戦闘になりそうだし、アクアやめぐみん、検察官も巻き込んでしまうだろうからある程度は削っておかないといけないのがな……!

 

 

 ~~~~~~~~~ 

 

 

 かれこれ何分何十分経ったのだろうか。

 

 魔力が切れかけはじめたサインである立ちくらみが起き始めてきてしまった。まだ魔法を放つことは可能ではあるが、それでも数回程度だろう。

 他の冒険者も息を調えることなく攻めてくるモンスターたちに、かなり辛そうではある。幸いにも爆発などで怪我をしたという人がいないことが救いだろうか。

 

 しかし、その分をずっと駆除に続けていたためなのだろうか、モンスターが湧いてくるスピードも遅くなってきてはいる。遅くなっているだけで、まだわちゃわちゃと湧いてくるのが面倒だな……!!

 

 そうだ、もういっそ、残り魔力は『ガーディアンサテライト』に割り振って無理やり撤退することは可能か?出口も見えてきてはいるし、狙われる対象を俺だけにすれば魔力の無駄を減らせるし、殿(しんがり)になっておけば他の冒険者も逃せれるし……

 

 

 

 ……やだなあ、恐怖でうまくできる気がしてこない。逃せれるかどうかも分からないし、たった一人の殿(しんがり)でまともに機能できる気がしてこない。

 

「……皆さん、どうか、先に撤退してください」

「なっ!?何言っているんだよ!そんなふらふらしている奴を置いていけるかよ!」

「…………大丈夫です。別の魔法を使えば一人でも何とかできますから、安心してください。それに、皆さんが撤退したのを確認したら、私も向かいますので」

 

 でも、やるしかないよな……俺だってこんなことやりたくもない。命がけなんてことはやりたくないのにな。

 

 はっきり言って、俺が残った方が一番安全のはずだ。このまま闘い続けようにも俺の魔力は持たないし、他の冒険者も集中力が切れた隙を狙われてしまうだろう。

 他の人を殿(しんがり)にしての撤退も、ここにいるのはダンジョン内を考慮したのか近接職の人が多い。この場合はその人に攻撃が集中してしまい、どう考えても保てる気がしない。こういう時に壁役であるダクネスがいればいいのにな。

 

「で、でもよ……」

「……私は大丈夫ですから、早く逃げてください!早く!」

 

 そう強く言い切ったからか、冒険者たちは息を切らしつつも走っていってくれた。

 

 さて、目の前には可愛い仮面をかぶったモンスターの群れが迫ってきている。数は減ってはいるものの、依然として脅威なことには変わりがない。

 ここで少しでも時間を稼いで、逃せられるように頑張らねば。念のため腰に差してあったナイフを手に取り、モンスターたちに構えておく。

 

「…………来いよ、モンスターども、私がそう簡単にやられると思うなよ!『ガーディアンサテライト』ッ!」

 

 ダンジョンの壁や床面から欠けていた大量の石が集まって、俺の前に漂ってくる。とりあえずスキルを使えたことに安堵できる。『ウィスパースター』も特に発動していないから、大丈夫ではあるだろう。

 

 

 

 ところでこのセリフって、「俺を置いて先に行け!」みたいな死亡フラグっぽくね?

 

 ……あれ、ヤバくね?俺死んじゃう?主人公たちが脱出した後に派手な爆発で死んじゃう系なやつになるんじゃね?

 

「……そ、そんな未来、嫌に決まっているだろうが!そんな悲劇の英雄なんてものになるつもりはねえぞ!」

 

 こちとら、一度死んだくせに生き返っている存在だぞ、今更生き恥晒す覚悟なんてものは決めているんだよ!そもそも男のくせに女の子の体で生きていること自体が恥だよ!

 

 

 ~~~~~~~~ 

 

 

 結果、普通に生き残れた。

 

 いや、あんな死亡フラグを立てておいてあれなんだが、思っていた以上に『ガーディアンサテライト』の性能を舐めていたわ。

 

 あの石ころの群れ、最初何にもせずに漂っていたかと思ったら、すぐにモンスターたちの群れにとてつもない早さで向かっていった。その後は手当たり次第にモンスターたちにぶつかりに行って。モンスターたちを壊していった。

 

 最初からこの魔法を使っておけば何とかなったんじゃね?と思ってしまうほどの強さを発揮していた。構えていたナイフも途中でしまい直すほどの攻勢であった。

 

 ……だって、ただの石ころの群体が、ここまで役に立つだなんて思わないだろう?

 デストロイヤー戦の際も使用していたとはいえ、巨石かつ俺が操作していたから例外だ。普通は石ころが勝手に行動するだけのスキルがここまで守りに役立つだなんてことは想定外だ。

 

 いや、この場合は俺がこのスキルの性能を見誤っていただけか?それとも、デストロイヤー戦でこのスキルが何か成長でもしたのだろうか?

 

 どちらにせよ、今度しっかりと調べ直しておいた方がいいな。

 ともかく、今は脱出しよう。なんか肩透かしを食らった気分ではあるが、生きているだけましと考えておこう。魔力だって、俺が想定していたよりも遥かに残っているのだ。少し息を調えたら自身の体調を確認しつつ、カズマ達の捜索をできるようにしなければ。

 

 

 

 ――――――――――― 

 

 

 

「あら、思っていたより元気そうじゃない。はいこれ、あげるからゆっくり休憩していってね」

「……あの、アクア、これは……?」

「これはって、ただのお茶よ?さっきまで大変そうだったから、こうしてみんなに渡しているのよ」

 

 そんなもの、見ればわかる。

 というか、何でくつろぎながらお茶を飲んでいるんだよ。今さっきまで必死で戦っていたのが馬鹿らしくなってくる。そんなに暇そうにしているのなら、ダンジョン内に突撃していってほしいのだが……?

 

「…………はぁ、それでは頂きますね」

「ええ、ちゃんと美味しくできるように頑張ったからね!」

 

 ……なんかもう、アクアの笑顔を見ていると、そう尋ねるのも面倒になってくる。まあ、ダンジョンを怖がっている奴を無理に連れて行こうとしても役に立つか分からないし、いいや。

 しっかし、こうしてフォロー役としちゃ優秀なんだろうが、日ごろの態度とか性格がもうちょっとましになりゃカズマも優しくなるのにな……

 

 ってこれ、白湯じゃねえか!?いや、白湯にしちゃ美味しいんではあるが、お茶であるかというかというと自信をもって否定できる。

 

 

 

 さて、アクアから貰った白湯を飲みつつ、現状を把握しておく。

 

 現在、カズマとダクネスはダンジョン内を突き進んでおり、他の冒険者はいったん外で休憩しているところだ。モンスターの爆発で負傷していた人は、アクアがすでに治療している。

 

 とはいえ、先ほどの戦闘で疲労しているものが多数、俺も残り魔力としてはもう一度潜ることは難しい。先ほどは『ガーディアンサテライト』で無双していたとはいえ、他の冒険者がいる中で使えるかというと不安ではある。これはあくまで自身や他者一人を対象とする魔法であって、今いる奴全員に掛けたら魔力欠乏で倒れてしまうだろう。というか、俺の集中力の関係でそこまでの人数に掛けられないし。

 

『コメット』で味方の援護くらいだったらできそうではあるが、その場合は完全に置物状態になってしまう。魔力が足りないのが悪いのだ。もっと成長しろよ、俺の魔力。

 

「なんですか、そんな優しい目を向けてきていったいどうしたのですか?」

「……いえ、めぐみんはいつも凄いんだなって思っただけですよ」

 

 こういう時、魔力が欠乏することを知っていても爆裂魔法を放てるめぐみんは本当に凄いとは思う。魔法を行使した後、体が動けなくなることを知っていてもなお爆裂魔法を使おうとする気力と覚悟に関しては、尊敬してもいいくらいだ。

 ……まあ、その覚悟をなぜ爆裂魔法というネタ魔法に使うのは思うが。もっとましな魔法はなかったのかと聞きたい。

 

「……めぐふぃん(めぐみん)ほっへひっふぁらないふぇくらふぁい!(ほっぺ引っ張らないでください!)いふぁいれす!(痛いです!)

「いーえ、爆裂魔法を馬鹿にしなくなるまで放してあげませんからね!」

 

 何故バレた。口を動かした気はしないのだがな。

 

「それにしてもユタカのほっぺ、とても柔らかいですね。おかげでほら、よーく伸びますよ」

 

 痛い痛い!そんなに引っ張るな!俺の頬はそこまで伸びないし、柔らかくもないから!

 

「ぬおっ!て、抵抗しようたって無駄ですよ。私の筋力はこの前のレベルアップで、ユタカよりもあることは知っているのですからね!さあ、今すぐ爆裂魔法は最高の魔法だってことを認めましょう!」

 

 こ、こいつ、さっきは馬鹿にするなって言ってたのに、今度は最高だって認めろと?馬鹿も休み休み言え。あんな超火力魔法、魔王城とか激戦区とかならまだ使い道があるものの、こんな辺鄙なところじゃ産廃もいいところだろうが!

 というか、めぐみん力強くないか!?さっきから引きはがそうとしているのに、全く離せる気がしてこないんだが!?いい加減放してくれないと泣くぞ、涙ボロボロこぼして泣くぞ!

 

 

 

「……ねえ、なんか邪悪な気配っぽいのが近づいてこない?ダンジョンの方から、ものすごいスピードでこっちに近づいてきているんですけど?」

 

 ……ん?アクアよ、それは一体どういうことなのだろうか?

 俺たちがダンジョンに侵入した時は、そんな気配とかはしなかったはずなんだが。盗賊職っぽい人も、そういったのは感知していなかったぽいし……

 

 まさか、ここの召喚者が俺らの侵入を感知して強力な敵を召喚したのだろうか。そうなってくると、カズマやダクネスがどうなってくるか心配になってくるが、そういてもいられないだろう。

 

 とにかく、他の冒険者たちに何か強敵が来そうな気配がするから準備をしておくように伝えておく。休憩はしていたから体力は大丈夫だと思うが、また不安が残ってしまう。

 

 俺もどんな形で来るか分からないから『コンプレスグラビティ』なり『コメット』なり撃てるよう思考を研ぎ澄ましておく。頬が痛いのは我慢だ。

 

 

 少しずつではあるが、ダンジョン内からカズマの声と男の声、それに走っているかのような音が響いてくる。それも、だんだんと大きくなってきている。

 

 この男がその邪悪な気配を持つ存在だろうか、となるとカズマはそこから逃げてきてはいるようで安心ではあるがダクネスの声が聞こえないのが心配ではある。

 

「フハハハハハ!忌々しい我が宿敵よ!乗っ取られた仲間の体を前に、一体どう出るのかとくと……!」

 

 

 

「『セイクリッド・エクソシズム』―――!!!」

「ぴゃあああああああああああああああああああああああああ―――――!!??」

 

 

 ……?…………今何が起こったんだ?何かアクアが唱えたと思ったら、出てきたやつを白い炎で包んで……ああ、何か知らんがよくやったって言えばいいのか?

 

「だ、ダクネス――!!おいこらアクア!いきなり魔法をぶちかますなよ!」

 

 あ、カズマだ。ぱっと見怪我をしている様子はなさそうで何よりだ。……ていうか、ダクネス?ダクネスって……え、さっき白い炎に包まれていたのってダクネスなの!?何でいきなり仲間に魔法撃ってんの!?

 

「え、だって、なんか邪悪な気配が突っ込んできたからなんとなく打ち込んでみたんだけど……」

「あのなあ、ダクネスは今、魔王軍の幹部に体を乗っ取られかけているんだ!」

 

 魔王軍の幹部、ってまたかよ。なんでこの街にそんな幹部が簡単に来るんだよ。というか、なんとなくで魔法を撃ちこむなよ。

 

「臭っ!何これ臭い!間違いないわ、悪魔から漂う臭いよ!ダクネスったらエンガチョね!」

 

 別にそこまで臭わないと思うが……というか、悪魔の臭いって何だよ?

 

「フフフ……フハハハハ!まずは初めましてだ、忌々しくも悪名高い、水の女神と同じプリーストよ。我が名は(アクア、わ、私自身は臭わないと思うのだが……!?)……我が名はバニ(カズマも嗅いでみてくれ、臭くはないはずだ!)やかましいわ!」

 

 なにこれ。ダクネスの顔には白と黒の仮面が取り付いているし、その仮面もあのダンジョン内にいたモンスターと同じものを付けているし、一体どういうことだ?

 

「ぜえ……ぜえ……我が名はバニル!出会い頭に退魔魔法とはまたずいぶんな挨拶だな!これだから悪名高いアクシズ教徒の者は忌み嫌われるのだ!礼儀というものを知らぬのか?」

「やだー、悪魔相手に礼儀とか何言っちゃってるんですか?人の悪感情が無いと存在できない寄生虫じゃないですかー!プークスクス!」

 

 おい、煽るのはやめろ。デュラハンの時もそうやって煽り倒したらアンデットの軍団に追いかけられたのを忘れたのかよ?

 

「『セイクリッド・ハイネス・エクソシズム』!」

「甘いわっ!」

 

 それでなんかもう、戦闘が始まっているし……アークプリーストなんだから、真っ向からの勝負は止めろよ。相手は悪魔の上、乗っ取られている身体はダクネスのモノだぞ?

 ダクネスの身体能力はとっても高いというのに、どうやって戦えばいいんだよ。というか、魔法を見てから避けるとか、ふざけているのも大概にしろよ。

 

 後、カズマとめぐみん、それに検察官殿も話していないで何か策でも講じていてくれ。

 

 とりあえず今はアクアの退魔魔法を当てるために、ダクネスを動きを抑えなければいけないな。……流石にダクネス相手でも、いつもカエルとかを潰すような強さだと危ないか?それなら弱めにしておいて魔力の使用量も削っておいて……

 

「……『コンプレスグラビティ』ッ!」

「ぬわっ!?こ、小癪な技をする娘(くっ、ユタカがいつもモンスターたちにやるよりも弱い……しかし、体が重くなって地面に潰れていく感覚も……!)鬱陶しいわ!…………ん?娘?」

 

 ちっ、流石はダクネスの肉体だ、思っていた以上に頑強だ。弱めとはいえ、普通に立ち続けて魔法に抵抗できている。というか、若干動きを遅くできた程度にしか見えない。どんだけ筋力や耐久性があるんだよ。

 

 悪魔の方も、何かしてきそうではあるから早く退魔魔法で倒さないと……

 

「娘にしては感情の流れが奇妙だな……どれどれ、ちょいと拝見させてもらうぞ……」

 

 悪魔は急にぶつぶつ呟きだしたが、何か魔法やスキルでも発動する気だろうか?仮面からも赤い光が俺に向けられているが、いったい何をするつもり……『ウィスパースター』からの警告!?いったい、何をするつもり―――

 

「……フハ、フハハ、フハハハハハハハハハハハハ!フハハハハハハハハハハハハハハハ!なんという悲劇だ、まさかここに神の被害者がいるとは思わなかったぞ!」

 

 ……なんだ?急に笑い出して、いったい何があったんだ?というか、神の被害者ってどういうことだ。確かにこの体はアクア辺りのせいでこうなってはいるが……

 

「そうだ、今まさに思い当たる節がある傍観者気取りの娘よ!偽りの性別でしか生きられなくなった不憫な少女、いや元男の方が適切か?排斥されることを恐れ、今まで必死になって己の口調や態度の全てを偽っていたという有様、この悪魔の権現たる我輩であっても同情を禁じ得ないな!!」

 

 ……なっ!?なぜこいつがそんなことを知っている!!俺が、今まで隠していたことを、何故知りえたのだ!!

 

「フハハハハ!その怒り、羞恥、恐怖、無力感、そして絶望感!本来はこういったことは我輩の好みではないうえ、せめてもっと熟してからにしたかったが、こういった形のも実に美味である!いやはや、今までぼろを出さないように必死に守ってきた『秘密』とやら、このような形で知られてしまうとは夢にも思わなかっただろう!ついでに言っておくが、そもそも我輩はこの世全てを見通す悪魔、バニルさんであるのだ。その程度の事など、簡単に見通せずしてこの名を名乗れんからな!……だが、敵の前でそこまで動揺するのはあまり頂けないがな、おかげでさっきまで重かった身体も、無事元に戻ってしまったぞ?」

 

 ……はっ、いけない、この悪魔のせいで魔法の効果を打ち切ってしまった。もう一度、掛け直さないと、

 

 

 

「おっと、それ以上はいかんな」

 

 え、さっきまで遠くに離れていたダクネスが目の前―――

 

 

 

「貴様はあのアークプリーストやうだつの上がらない冒険者の男と同じくらい面倒な相手だ。こういう輩はさっさと倒すことが吉である。が、生憎我輩は『人間は殺さぬ』が鉄則だ。少々痛いかもしれんが、しばらくの間、眠っておけ」

 

 いつの間にか空を見ていた俺は、しばらくの浮遊感と胸に走る痛み、息が詰まるような苦しさを味わい、

 

 胸を蹴り飛ばされたと気づいた時には、後頭部に何か触れたと感じた瞬間に目の前が暗くなっていった。

 

 

 

 

 

 




こいついつも目の前真っ暗になっているな(小並感

あ、あと、作者、4月の半ばごろからずっと忙しくなりますので、
投稿がなくなると思いますが、ご容赦ください。

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