この素晴らしい占星術師に祝福を!   作:Dekoi

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深淵、間違えた、新年あけましておめでとうございます。
今回もグダグダとした駄文です。
ご了承ください。

あと、TS発情逆レにものすっごい反響があったので、
一応書きだしてはいます。が、実際に投稿するかまでは未定です。
正直、自分で納得していないところが多数ありますので、投稿するにしてもまだ時間は掛かりそうです。

それと、この話で一旦更新をストップします。ご了承ください。
詳しいことはあとがきに書いていますので知りたい方はどうぞ。


第23話 デストロイヤー襲来2

ふう、とりあえずは動かなさそうだから大丈夫そうではあるか。めぐみんはウィズに爆裂魔法の出来で負けて悔しそうにしているが、動きを止めた時点でも十分働いたといえるだろう。なんか、カズマに引っ付いてもう一度とか言っているが、魔力の補充手段がないのにそんなことはできないだろう。

 

「やったか!?」

「俺、この戦いが終わったら結婚するつもりだったから、よかった……!」

 

…………おい、何か聞いちゃいけないことが聞こえたような気がしたんだが。い、いや、むしろ立てすぎて死亡フラグを折るのも……

 

「やったわ!何よ、機動要塞デストロイヤーなんて大げさな名前しておいて、期待外れもいいところだわ!さあ、帰ってお酒でも飲みましょうか!報酬は、一体幾らかしらね!」

「この馬鹿ああっ!なんでお前はそうお約束が好きなんだよ!」

 

あ、これは駄目だな。というかアクアよ、デュラハン戦の時もそんなこと言ってなかったか?

アクアたちの言葉につられたのか、デストロイヤーから何か、聞こえてきた。

 

『この機体は、起動を停止いたしました。被害甚大につき、自爆機能を作動します。搭乗員は速やかに、この機体から離れ、避難してください。繰り返します。この機体は……』

 

「「「「「ま、マジかよおおっ!?」」」」」

 

ほらみたことか。あんな綺麗な流れではこうなるのも仕方ないだろう。というか、自爆機能を付けるとはこいつ、なかなか分かっている奴じゃねえか。

 

 

 

――――――― 

 

 

 

さて、大多数の冒険者がその警告に逃げだしたが仕方のないことだろう。むしろそれが普通だ。危険なものからはできるだけ遠ざかるものだし、それがご丁寧に自爆すると言っているんだ、誰だって逃げてもおかしくない。『ウィスパースター』もさっきからご丁寧に何度も逃走しろと呟いてきてうっとおしいくらいだ。

 

 

 

で、それがどうした。誰も乗り込まないのなら、俺だけでも乗り込んで止める。もし止めれなくても、魔力こそあまり残ってないが、もう一度『ガーディアンサテライト』を発動して自爆機能の所だけでも全力で破壊する。爆発しそうではあるが、それでも巨石や石のカーテンでも作って爆風を抑えるつもりだ。この街を、いや、世話になった宿屋ぐらいは守ってやんなくちゃな。せめてもの恩返しだ。

 

「ユタカ、行くのか?いつ自爆するかもわからない状態なんだぞ?危険だ」

「……それが、どうかしたのですか?危険なことなんて今更です。今はこの自爆を止めて、街を守るだけです」

 

例え意識を失おうと、もう一度死ぬことになっても、せめてあの宿屋だけは守りたいんだよ。

 

……覚悟は決めた。冒険者たちの間をすり抜け、デストロイヤーに向かって走り出す。

 

「…………やるぞ、俺は」

 

誰かがポツリと呟いた。それはたった一人の声だった。それでも、

 

「……俺も、もうレベル30を超えているのに、なぜいまだにこの駆け出しの街にいるのかを思い出した」

 

…………お、おう。なんとなくお前がこの街にいる理由が分かった気がするぞ。

 

「むしろ今まで安くお世話になってきた分、ここで恩返しできなきゃ終わってんだろ!」

 

ダスト、お前もか。というか、男が多かった理由って、あのサキュバスの店が理由なのかよ。そんな伏線いらねえよ。

 

「それに、あの嬢ちゃんは行こうとしているんだ。俺たちだって、尻込みしている場合じゃねえだろうが!」

 

え、嬢ちゃんって俺のことか?

 

「あの嬢ちゃんにはいつも世話になってんだ、冒険中に色々お世話になっただろ!」

「あの子だけを行かせるだなんて男らしくねえぞ!宿屋や夢でも世話になった奴がいるだろうが!」

「行くぞてめえら!今更ビビってんじゃねえぞ!あの嬢ちゃんについていけ!」

 

……なんで俺が突入部隊のリーダー的な物になってんだよ?あと、夢で世話になったとかいった奴、後で教えろ。思いっきりぶん殴ってやる。

 

 

 

さて、どうやって登るかだが、それはアーチャーの人がロープのついた矢を放って、それに伝って登れるようにしてくれた。『ガーディアンサテライト』で足場でも作ろうと考えていた身としては大変ありがたい。ところでアーチャーと聞くと何故か薄幸そうなイメージがあるのは気のせいだろうか?

 

まあ、いい。とにかく昇って行って自爆装置を襲撃だ。やはり、予想していた通りかなりのゴーレムが出現してきた。あいつら相手に『コンプレスグラビティ』は効かなさそうだから、前衛の奴に『コメット』を打ち込んで支援したほうが手っ取り早そうだ。素早くなればその分探索や攻撃のスピードも上がるし。

 

正直、突っ込んだはいいが『ポラリス』で内部とかは見れんし、『ガーディアンサテライト』も使えはするが狭いため、むしろ他の冒険者も巻き込みそうで使えん。とにかくひたすら『コメット』を敵味方に打ち込んでいる状態だ。『コメット』自体の魔力消費量は少ない方だから連発してもそこまで困らないし。

 

「おらっ!この中にいるんだろ!開けろ!このドア、ハンマーで叩き壊すぞ!」

「出て来い!街を襲った責任者出て来い!とっちめてやるっ!」

 

あっちの方が正解だったのだろうか、声のする方を向けば通常とは異なった形をした扉に冒険者が群がっていた。あそこは責任者がいる部屋なのだろうか。それならあそこは任せておいて、俺は別の所を探そう。

 

あそこに責任者がいるかもしれないが、それでも制御するための場所でない可能性がある。責任者一人だけで制御できるとは思えん、つまり、あそことは別の場所に、何らかの制御する装置があるかもしれん。とはいえ、自爆装置があるとは限らんが、あんなに人数がいるんだ、少しくらい減っても問題ないだろう。

 

 

 

――――――― 

 

 

 

結局、責任者は死んでおり、このデストロイヤーも糞みたいな理由で暴走したらしい。大分端折って聞かせてもらったが、いい加減すぎる責任者に腹が立ったから中断してもらった。

 

さて、機動要塞の中枢部。結局、あの部屋はそれだけで俺たち別動隊が探した結果、自爆の原因と思われるコロナタイトが安置された部屋を見つけたため、そこにいる。ただ、そこに大人数がいても邪魔になるし、自爆に巻き込まさせるわけにはいかないから避難してもらった。ここにいるのは発見者兼案内人である俺にカズマ、アクア、そしてリッチーのウィズだけだ。

 

「にしてもこのコロナタイトだったか……もう赤というか俺でも暴走していることが分かるような状態になってるな」

「そうですね……流石にここまでなっていますと、私の力では抑え切れたりはできませんね……」

 

流石のリッチーもお手上げか。おれも、これ相手にどうにかできるスキルは持ってないし……アクアとかなら何とかできそうか?

 

「こんなのを封印するなんて妄想はやめてもらえる?そもそも、これはあくまで純粋なエネルギーなだけだからやるにしても相当難しいわよ?それよりも先に自爆しちゃうんじゃないかしら?せめて、アンデットのようなものが混じってれば簡単だったのに……」

 

それでウィズを睨むのはやめてやれ。となると封じたり抑えたりするのは駄目、か。

 

「おいユタカ、お前は何とかできないのか?」

「……たぶん無理ですね。『コンプレスグラビティ』で爆発を抑えられないかと考えもしましたが、無理だと思いますね」

 

まず魔力自体が足りる気がしないし、重力で爆発を抑えられるかと考えると違うしな……『コメット』でも打ち込む?爆発までの素早さでも上がるんじゃねえか?論外。

 

「そ、その、転移魔法でどこかに送り込むのでしたら……」

「それよ!」

「た、ただ、それには魔力が足りませんので……えっと、カズマさん」

 

ん?魔力が足らないのはわかるが、それでなんでカズマを呼ぶんだ?前にカズマにスキルを教えたときに何かやったのか?切羽詰まった状態だからあれとはいえ、何をする気なんだ?

 

……え、なんでカズマの頬を両手で挟んでいるの?これじゃ、まるでキスでもするみたいな……

 

「その……吸わせて、もらえませんか?」

「喜んで」

 

…………え、ほ、本当にキスするの!?ここで!?いや待って!?今そんな場面じゃなから!?というかカズマも、すぐに答えるなよ!そんなことをしている暇はないだろ!

 

「ありがとうございます!では、参りますね」

 

ちょ、ちょっと、本気でするのかよ!?さ、流石にこれを見るのは……!て、手で隠しておけばいいのか、いやこれだと隙間から見るスキモノだとしか、それじゃ、どうすれば

 

 

 

 

「カズマさん、すみません!ドレインタッチ―!」

「あ、あああああああああああああああああああ!!」

 

 

 

 

…………え、キスじゃないの?手で隠すようなことじゃなかったのか?…………ご、誤解を招くようなことをするなよ。いや、俺が勝手に誤解したということもあるが、でもあの様子だとするんじゃないかと思っても仕方ないじゃん!

 

………………はあ、自分でも馬鹿らしい。って、カズマ、手とか顔がミイラっぽくなってね……!?

 

「……す、ストップです!カズマが枯れてきているというか、何か危ないです!」

「…………はっ!」

 

と、止まってくれたか。カズマはかなり吸われてしまったのか、そのまま倒れてしまった。

 

「……その、大丈夫でしょうか?立てたりはできるでしょうか?」

「ちょ、ちょっと、無理かな……」

 

どうやら身動きすることも不可能なようだ。とはいえ、地面は固い金属だ。流石にこのまま寝かせておくわけにはいかないな……

まあ、膝枕でもしておくか。カズマの顔が俺の股間に顔をうずめる形になってしまうが、いいか。普通のはマッサージの際にやり慣れているしいいか。なんかカズマが全力で深呼吸しているのも気にしないでおこう。

 

「これでテレポートの魔法が使えます!……ですが、転移先を選ぶのに制限がありまして……私の送れるところがアクセルの街と王都くらいしかないので……」

「って、おいヤバいぞ!石が赤を通り越して白に輝きだしているんだけど!」

 

カズマは一通り気が済んだのか、俺の股間から顔を離し、石の方を見ている。そういえば、太陽も赤いところよりも白の所の方が熱いんだっけ?

 

「一応、一つだけ手があります!ランダムテレポートと呼ばれるものでしたら、すぐに行えるのですが……転送先を指定できないので、下手したら人が密集している場所に送られることも……!」

「大丈夫だ!世の中ってのは広いんだ、人のいる場所に転送されるよりも、無人の場所に送られる可能性の方が、ずっと高いはずだ!大丈夫、全責任は俺が取る。こう見えて、俺は運が良いらしいからな!」

 

いや、確かにその台詞はかっこいいかもしれないが、俺に膝枕されながらキメ顔で言っても効果は薄いと思うぞ?現にアクアは思いっきり笑ってるし、ウィズも苦笑気味だ。

 

「そ、そこまで自信が在るなら、お願いしますね。……『テレポート』―ッ!」

 

 

 

―――――――――― 

 

 

 

あの白く輝いていたコロナタイトはウィズの『テレポート』によって無事、このデストロイヤーから無くなった。よって、デストロイヤーの自爆を阻止できた、はずでいいんだよな?これで、アクセルの街は守れたんだ。さっさと帰るとしよう。

 

まだ体に力の入らないカズマに肩を貸して歩く。残っていたゴーレムたちは他の冒険者が倒してくれたようだ。おかげで脱出も楽であった。

 

甲板ではすでにロープを伝って降りている冒険者たちの姿が見え、残っていたのは俺たちと、ダクネス?なんでここにいるんだ?

 

「ここにいたのかダクネス。もう無事に終わったんだし、屋敷に帰って豪華な飯でも食おうぜ」

「……まだだ、まだ、終わってない。私の、強敵を嗅ぎつける嗅覚が、まだ香ばしい危険の香りを嗅ぎとっている…………まだ終わってないぞ」

 

……へ?お前、そんなスキルでも取っていたのか?それとも、ただの勘か?

 

とはいえ、ダクネスの変態的なあれだろうし、そこまで外れてないのかも……!?まだ、『ウィスパースター』が警告を発している!?とりあえず、今すぐデストロイヤーから離れないと!

 

「……皆さん、一旦ここから離れましょ!?」

 

突然、デストロイヤーそのものが大きく揺れ、金属が赤くなってきている。ってまた赤かよ!?てか熱い!今回どんだけ熱関係が多いんだよ!?

 

とにかく、今すぐ離れないと体が焼けてしまう。カズマを引きずるレベルでデストロイヤーから飛び降り、たが、着地に失敗してカズマのマットになる形で落ちた。

 

それなりの高さがあったから、体が痛くてしょうがない。後でアクア辺りに痛みを引かせてもらうか。とにかく、カズマに怪我がなさそうでよかった。後、いい加減胸においている手は離せ。俺でなければ鉄拳が飛んでいたぞ。

 

「おい、デストロイヤーのコアは抜いたのに、なんでこうなっているんだよ!」

 

本当だよ、あのコロナタイトがすべての制御をしていたとは思えんし……

 

「こ、これは……これまで内部に溜まっていた熱が、外に漏れだそうとしているんです!このままでは、町が火の海になってしまうかもしれません!」

 

おい、それじゃ、コアを抜いた意味ないじゃん!それじゃ、アクアのあの洪水級の水を呼び出して冷やす……駄目だ、あそこまで加熱しているとすぐに蒸発していくだろうし、むしろ蒸気やデストロイヤーからあふれてきた水で危険になるかもしれない。

 

「も、もう一度『エクスプロージョン』で、あれを破壊できないか?」

「駄目です、魔力が足りません!も、もう一度分けてもらえれば何とか……」

 

カズマはもう駄目だし、ダクネスは騎士職であると考えると魔力には期待できない。となると俺とアクアだが、俺は少なくとも爆裂魔法をぶちかませるほどの魔力は残っていないだろう。それじゃ、アクアは……

 

「おいウィズ!そもそも街の目があるところでドレインは不味いだろ!というか、アクアの魔力だと前やったようにお前が浄化されちまうだろうが!」

 

そもそもウィズ自体にやらせることが駄目っぽいな。…………もういっそ、火の海になったらアクアに洪水を出してもらうしか……

 

 

「ふっふっふ、皆さんお困りのようですね」

 

……こ、この声は……!

 

「真打、登場」

 

めぐみん!そうだったな、こいつがいるのを忘れていた。こいつならアクアの魔力を注いでも問題ないしな。だがな、どうせかっこよくやるのなら冒険者のおじさんに担がれて叫ぶのは止めような?

 

 

 

――――――――― 

 

 

 

さて、アクアの魔力をめぐみんに渡すことが決まったがそれに異論を挟みたい。アクアの魔力を渡すことは賛成だが、どうせ俺の分も吸われても問題がないのだ。これで失敗したら危険だ。一人だけにやらせるわけにはいかない。

 

というわけで俺の魔力もめぐみんに渡すことになった。方法としては、カズマの両手は俺とアクアから吸い取り、カズマのおでこからめぐみんに渡すことになった。なんかカズマがめぐみんにキスをしているようで嫌だな……待て、何が嫌なんだ俺よ。

 

「ねえ分かってる?吸い過ぎないでね?吸い過ぎないでね!?」

「分かってる解ってる、宴会芸の神様の前振りなんだろ?」

「違うわよ!芸人みたいなノリで言ってるんじゃないわよ!!」

 

おい、そこのコント集団、ふざけるのはまだ早いぞ。

 

「…………カズマ、私のは全部吸い取ってもいいですからね?というか、全部吸い取ってもいいので成功させてください」

「見ろよアクア。お前のような宴会芸の神には真似できないような女神っぷりを」

「うるさいわよヒキニート!あんまりふざけていると、神罰でも降らすわよ!」

 

だから、いい加減ふざけるのは止めろ!

 

「カズマさん、ドレインは皮膚の薄い部分で、心臓に近い部分からドレインをすると効率が良いですよ!」

 

……ウィズがそう言っているが、皮膚が薄くて……心臓に近い部分……え、胸でも晒して触らせないといけないの?触らせるのは滅茶苦茶我慢するとして、流石に晒すのは嫌なんだけど。どうすれば良いのだろうか……

 

なんかアクアやめぐみんとカズマが戯れているけど、今のうちに考えよう。なんかウィズが泣き叫んでいるが無視だ。

俺の場合、ローブ一枚は下着のため、ローブを脱ぐのは駄目。たくしあげて触らせるのも、何か恥ずかしいし……もう素直にこうするか。ローブの首の所を止めているのを外し、手が入りやすいようにする。ちょっと狭いではあるが、そこは俺もカズマも我慢してもらうとするか。胸の下着は……………ま、まあ、うん。

 

「ユタカ、そろそろ始めるから準備してくれ……ユタカ?」

「………………か、覚悟は決めたから。えっと、む、むむ胸のほうに、手、入れて、いいから……その、下着がありますが、その下に、手を、潜り込ませる形で……えっと…………だ、大丈夫……?」

「大丈夫です、是非とも任せてください」

 

お、おう、即答か。なんか目がこの前の風呂とか、さっきウィズにドレインたちされている時の目になっているが、まあ、いいか。

 

 

 

 

なんか言い争っていたが、どうやらカズマたちはどこに手を入れるかで言い争っていたらしい。結局、アクアとめぐみんは妥協に妥協を重ね、首根っこのあたりになっていた。で、俺だけ前かつ、胸ということになった。ガッデム。

 

で、現在全力で吸われているところなんだが、これ、大分クルな。ガンガン吸われているためか、眩暈とかで体に力が入らない。まだ何とか保てているが、カズマに軽くもたれ掛かっているレベルで危ない。…………なんか、この時にかこつけて、カズマが胸を揉んでいるのも気のせいだと信じたい。流石にこんなヤバい場面で、そんなことをするやつじゃないと思いたい。

 

「おお……きてます、来てます!これはやばいですよ!これは、過去最大級の爆裂魔法を放てそうです!」

「ねえめぐみん、まだかしら。もう結構な量吸われていると思うんですけど!というか、ユタカがもう危なくなってきているんですけど……」

「もうちょい、もうちょいなんです!あっ、ヤバいかも……」

 

ヤバいのならもう終わってもいいんじゃないか?というか、体が爆発とかしないよな?

 

「……もう十分溜まってきましたので、渡さなくてもいいです。二度も爆裂魔法が打てる幸せ、その嬉しさをここに見せてあげましょう!」

 

…………そうか、楽しそうで何よりだ。その代わり、しっかり成功させろよ?

 

「…………光に覆われし漆黒よ、闇を纏いし爆炎よ。他はともかく、爆裂魔法のことに関しては!私は、誰にも負けたくないのです!行きます!我が究極の爆裂魔法!!」

 

あ、駄目だ、もう意識が保てないや……カズマ、後はよろしく。

 

「『エクスプロージョン』―――っっ!!」

 

めぐみんの嬉しそうな声とともに、俺はまた意識を失った。

 

 

 

―――――――――― 

 

 

 

なんか、意識を失うこと多くね?というか、大きな戦闘の時って大概意識失っているよな。冬将軍?あれは死亡だから意識を失っている判定には含まれる。

 

で、結局いつも通り宿屋の自室で目覚め、ギルドで話を聞くと、無事にめぐみんはデストロイヤーに爆裂魔法をぶつけられたらしい。その後も、特に問題は起きずに大団円らしい。

 

俺も特に異常とかはなく、日々健康に暮らしている。宿屋や街に被害はなかったため、それもまた、この街を守れたなと実感できる要素になってうれしい。

 

あと、デストロイヤーに走るときに宿屋や夢でお世話になったとか言ってたやつが居たからぶん殴っておいた。どう考えても、サキュバスサービスでの淫夢だろ。

なんか喜ばれた。むかついたから全力で脛を蹴り上げておいた。…………おい、「私を奴隷にしてください!」とか人聞きの悪いことは止めろ!

 

で、デストロイヤー討伐から数日があっという間に経った。今日は宿屋の手伝いをしていたが、ギルドに王都から騎士たちが来ているとのことらしい。大方、デストロイヤー討伐の報奨金でも運んできたのだろう。とはいえ、どうなるかはわからないし行ってみるか。それでなくても面白そうという野次馬根性をきかせて。

 

ギルドに訪れると、ちょうどその騎士二人と黒髪の女の人がいた。そして、カズマが呼び出された。確かにあいつはあのパーティーのリーダーだし、報奨金もパーティー一括で渡すのだろうか。冷やかす準備はできている。さあ、どんな用件なのだろうか―――――

 

 

 

「冒険者、サトウカズマ!貴様には現在、国家転覆罪の容疑が掛けられている!自分と共に来てもらおうか!」

 

 

 

 

……………………え?

 

 

 




前書きでも書きましたが、この小説はこの話を目途に一時更新を止めさせていただきます。
その理由としましては、作者が年明けから忙しくなるため、この小説を更新することが難しくなると判断したためです。
とはいっても、まだ閑話やIF編やらを書いたり、もしかしたら三巻の内容のはじめを書いたりもするかもしれませんが、更新が止まったら今は忙しくて無理そうなんだな、と思っていただけると幸いです。

とにかく、この小説はいったん更新を止めることを分かっていただければ、と思っております。
身勝手な柄ではありますが、ご了承いただけると幸いです。

とにかく、最後になるかもしれませんのでご挨拶を、この小説にお気に入り登録してくださった方、評価してくださった方、感想を書いていただいた方、そして、この小説を読んでいただいた方、誠にありがとうございました!
皆様の応援全ては作者の励みになりました!
本当に、ありがとうございました!

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