NEW GAME! LEVEL UP!!   作:naogran

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ある冬の日。遂にPECOの完成イベントの日が来た。青葉がPECOのポスターを見る。

優斗「青葉さん、遂に完成イベントが来たね。」

青葉「はい。」

ねね・ツバメ「完成イベントだーー!!」

大輝・あや「完成イベントヒャッハー!!」

うみこ「騒がない!」

ねね・ツバメ・大輝・あや「ひ~!ごめんなさい!」

優斗「めっちゃテンション上がってるね・・・」

青葉「あははは・・・」

???「本当に皆テンション上がってるね〜。」

優斗「そうだね。」

そしてそこに美佳と奈々も来ていた。

優斗「都合良かったね美佳さん。今日保育園が休みで。」

美佳「うんうん。」

すると奈々が、青葉の方へ歩く。

奈々「おねえちゃ〜ん。」

寄って来た奈々を持ち上げる青葉。

青葉「奈々ちゃん久し振り〜。お姉ちゃんも会いたかったよ〜。」

奈々は青葉を見て笑った。

美佳「あなたが木崎あやちゃんね。初めまして、優斗君の妻の美佳です。」

あや「初めまして!木崎あやです!お会い出来て光栄です!」

ゆん「しかし何やこの人の多さ・・・」

青葉「声優さん達のトークもあるとは言え確かにこの多さは・・・」

はじめ「やっぱりファンの期待が高いって事じゃないの?」

ひふみ「うん。ネットでも褒められてる。」

青葉「あははは・・・」

ツバメ「ももも。早く期待されるようなキャラデザにならないとね~。」

紅葉は青葉を見る。






その頃控え室では、りんがコウの髪をブラシで整えている。

コウ「髪も何時も通りで良いからね。またフリフリの服を持って来るんじゃないかって冷や冷やしたよ。」

りん「恥ずかしくないわよ。お客さんにもきっと好評よ。」

コウ「恥ずかしい!」

りん「恥ずかしくない!」

コウ「恥ずかしい!」

りん「恥ずかしくない!」

コウ「・・・プフッ!私達何年経っても似たような言い合いしてるね。」

りん「・・・コ・・・コウちゃんが何時までも子供っぽいからでしょ?」

コウ「うん。そうだと思う。」

りん「え?」

急にコウが黙った。そしてりんに顔を向けた。

コウ「あのさ。りんには最初に知っておいてもらいたくて、話があるんだ。私の我儘聞いてくれる?」

そしてりんに告げた。







コウ「私フランスの会社でゲームを1本作って勉強して来る。」






りん「・・・うん。」


25話「ぜひ買ってくださいね!」(最終回)

その頃完成イベント会場では、青葉達は最前列の席に座っている。美佳と奈々は最後列の席に座ってる。

 

青葉「関係者席って結構良い席ですね。お客さんも凄い沢山。」

 

ゆん「ほんまありがたいな〜。」

 

はじめ「あんな事がなければ青葉ちゃんもステージに立ってたかもしれないのに。」

 

大輝「確かにそうだよね〜。青葉ちゃんに描かせば良かったのに〜。」

 

青葉「ええ?私はいいですよ。それに八神さんだからこれだけの人が集まったんですよきっと。」

 

ゆん「ほんまデリカシーないな。」

 

はじめ「そんなつもりじゃ・・・青葉ちゃんごめん!」

 

青葉「え?ああいえいえ、気にしてませんから〜。」

 

優斗「大輝、お前も何言ってんだよ。」

 

大輝「冗談冗談。ごめんね青葉ちゃん。」

 

青葉「いえいえ大丈夫ですよ。」

 

するとひふみのスマホが振動した。紅葉からLINEが来た。

 

紅葉『青葉さん、昔何かあったんですか?』

 

ひふみ(まぁももちゃんなら良いかな・・・)

 

LINEで紅葉と会話する。

 

ひふみ『実は広告とかのイラストをコウちゃんが描いてるのは、その方が売れるからで、それで青葉ちゃんはその担当を降されたんだ・・・ (´・ω・`)』

 

紅葉「っ!?」

 

それを知った紅葉が驚いた。

 

ひふみ『あ!コウちゃんはすごく反対しててそれでコンペもしたんだけど、やっぱりコウちゃんの方が上手くて・・・(-_-)』

 

紅葉(青葉さんの机にあったイラストはその時の・・・)

 

あの時の言葉を思い出した。

 

青葉『私も負けないよ。』

 

紅葉(だからあんな顔が出来たんだ・・・悔しい思いを知ってるから、私なんかより一番悔しい思いをしてたのは青葉さんだったんだ・・!)

 

一番悔しいのは青葉だと心の中でそう確信した紅葉だった。

 

 

 

 

 

 

その後完成イベントで葉月しずくがPECOを発表する。

 

しずく「・・・と言ったゲームです。ぜひ買ってくださいね!」

 

観客席から笑い声。

 

りん「面白いお話ありがとうございました。先日マスターアップを迎えたPECO。次にそのメインビジュアルを担当した八神コウにお話を聞きたいと思います。」

 

壇上にコウが立つ。全員が拍手で迎えた。

 

コウ「八神コウです。先程流れたゲームの映像はご満足いただけたでしょうか?」

 

観客席から拍手喝采。

 

青葉「何だか恥ずかしいですね・・・」

 

ゆん「ほんまに・・・」

 

大輝「ヤバイ・・・緊張がMAX状態・・・」

 

優斗「落ち着けよ。俺も緊張してるけど。」

 

りん「では今回、フェアリーズシリーズとは違う世界観であるPECO。メインビジュアルアートディレクターとして拘られた部分は何処でしょうか?」

 

コウ「そうですね・・・PECOもファンタジーではありますが、御伽の国のような世界観を強く持っているのが特徴です。その中で、生きてるぬいぐるみのほとんどが着脱可能で、どのぬいぐるみにも入って見たくなる工夫をしました。クレジットにもあるんですが、その殆どのデザインを頑張ってくれた人間を紹介したいと思います。」

 

しずく「っ?」

 

最前列に座ってる青葉に顔を向けた。

 

コウ「青葉。ここまで登っておいで。」

 

青葉が壇上に上がる。全員が拍手で迎えた。

 

しずく「おいおい・・・アドリブが過ぎて涼風が戸惑ってるじゃないか。」

 

大輝「まさかのアドリブ?」

 

優斗「でもコウさん凄えな。」

 

コウ「ほら自己紹介。」

 

マイクを渡す。

 

青葉「あ、はい!あーあー・・・」

 

コウ「入ってる!マイク入ってるから!」

 

青葉「す・・・涼風青葉と申します・・・キャラクターデザインを担当させていただきました!」

 

コウ「私の管理の下、涼風にはPECOのキャラクターのほとんどを担当してもらいました。弊社のこれから期待の若手です。こうしたフレッシュな人間と、私達ベテランの力が良いバランスで力を出し合えた開発環境だったと思います。ですからきっとご満足していただけるゲームになっていると自負しています。来月発売のPECO、是非ご期待下さい!」

 

青葉とコウは、お互いを見て微笑み合う。こうして、完成イベントが終了した。

 

 

 

 

 

 

そして控え室に行くと、コウから驚きの言葉が出た。

 

しずく「はぁ~!?フランスの会社に行って来る!?」

 

青葉「え・・・?」

 

その言葉を聞いた全員が固まった。りんと優斗は悲しげな顔をした。

 

コウ「すみません、ステージで勝手な事をしたばかりでなく、突然・・・」

 

しずく「遠山君は?遠山君は知ってたの?」

 

りん「私もしっかり聞いたのはついさっきで・・・」

 

優斗「俺もその話、りんさんから聞きました。」

 

大輝「え!?優斗知ってたの!?」

 

優斗「ああ。今まで黙ってたんだ。」

 

青葉(八神さんが・・・居なくなる?)

 

コウ「突然でご迷惑を掛けるのは分かってます。でも数年後の事を考えた時今のままで私は成長出来るのかって思うんです。我儘言ってすいません・・・でも挑戦してみたいんです!」

 

しずく「分かった分かった・・・昔から八神には手を焼かされてきたんだ。何時かこうなる気もしていたさ。でもね。八神はもう私のチームにはなくてはならない存在なんだ。気が済んだら何時でも帰っておいで。」

 

コウ「・・・!」

 

しずく「勿論老けない内にね!」

 

コウ「ありがとうございます・・・」

 

しずく「だけど遠山君もそれで良いのかい?八神が遠くへ行ってしまって。」

 

りん「わ、私ですか!?私も理由を聞いて納得しましたし数年間なら私も・・・」

 

しずく「よし!湿っぽくなるのは無しだ!ゲームの打ち上げとは別に送別会開いてあげるから大いに騒ご~!」

 

はじめ「賛成ーーー!!」

 

あや「やったー!送別会だーー!!」

 

大輝「ヤッホーー!!」

 

優斗「切り替え早!」

 

コウ「あはは、ありがとうございます・・・」

 

青葉(私も・・・応援しなくちゃ。八神さんの選んだ道なんだから。)

 

応援の言葉を言おうと思ったが、言えなかった。

 

青葉(これで・・・良いんだ・・・)

 

 

 

 

 

 

その後、居酒屋の太平洋でコウの送別会をする事に。そして美佳と奈々も誘われてここに居る。

 

美佳「そっか〜、コウさんフランスへ行っちゃうんだね〜。」

 

優斗「うん。」

 

はじめ「出発って来週ですよね?ちゃんと荷物の準備とか出来てます?」

 

コウ「ん〜大体終わってると思うけど~・・・」

 

りん「全然でしょ。まだお部屋の片付けも済んでないし。いらない荷物はコウちゃんの実家に送らないと。」

 

ゆん・はじめ(最後まで遠山さんに頼りきりか・・・)

 

大輝「奈々ちゃ〜ん。おいで〜。」

 

奈々は大輝とあやと遊んでる。

 

あや「この子が奈々ちゃんか〜。可愛い〜!」

 

うみこ「しかし意外です。コウさんは日本のゲームばかりやってるイメージだったので。」

 

ねね「FPSとかそっち系を作るんですか?」

 

ツバメ「八神さんが行く会社って結構幅が広いからそうとも限らないんじゃない?」

 

コウ「うん。多分またファンタジー系のゲームを作るチームに配属されると思うよ。」

 

うみこ「良いですね。私も彼処のゲームはよくやっているので私も行ってみたいです。」

 

突然ねねとツバメがびっくりした。

 

うみこ「どうやって向こうと連絡を取ったんですか?」

 

コウ「ほら。大和さんの妹さんが務めてるから。」

 

うみこ「っ!私も紹介して下さい!」

 

クリスティーナ「任しといて下さい!では早速妹に連絡を・・・」

 

しずく「冗談じゃないよ!これ以上人材が減ったら私の楽園が崩壊してしまう~!」

 

ねね・ツバメ「ほっ・・・」

 

優斗「楽園って・・・」

 

コウ「青葉は次にどんなゲーム作ってみたいとかってある?」

 

青葉「え?今はまだ何も・・・PECOが終わったばかりですし。」

 

しずく「次はフェアリーズ4だ~!八神抜きでもっと面白いもの作ってやるぞ~!」

 

コウ「え~。」

 

優斗「しずくさん落ち着いて下さいよ。」

 

はじめ「それより私の新しい企画使って下さいよ!」

 

しずく「え・・・また書いて来たの・・・?」

 

優斗「再び!?」

 

ゆん「うちはPECOの2とかやってみたいです~!」

 

ひふみ「私は・・・近未来風の都市が舞台だと良いかな・・・って。」

 

ゆん「へぇ〜!ひふみ先輩ってそう言うのが好きやったんですか?」

 

ひふみ「うん。」

 

りん「お肉の追加が来たわよ〜!」

 

美佳「コウさん。」

 

コウ「何ですか?美佳さん。」

 

美佳「フランスで作ったゲーム、楽しみにしてます。」

 

コウ「はい。期待していて下さいね。」

 

 

 

 

 

 

そして送別会が終わった。

 

しずく「それじゃ一旦これで解散!」

 

クリスティーナ「お疲れ様〜!」

 

全員「お疲れ様でした!」

 

大輝「お疲れっした〜!」

 

優斗「おい大輝、酔ってるなら送ろうか?」

 

大輝「あ、ああ・・・頼む・・・」

 

りん「お疲れしゃまれした〜!」

 

青葉「遠山さん!大丈夫ですか!?」

 

コウ「飲み過ぎだよ。送ってこうか?」

 

りん「・・・心配するのは私の役目!コウちゃんはやりたい事をやってくれれば良いの!」

 

無理矢理コウを押す。

 

りん「私・・・これからもコウちゃんの事応援・・・してる。」

 

急に立ち止まって、りんが泣いた。

 

コウ「りん?」

 

そして、コウの背中に頭を当てた。

 

りん「ごめん・・・コウちゃん・・・やっぱり・・・やっぱり行ってほしくないよ・・・」

 

コウ「っ!」

 

りん「コウちゃんの言ってる事分かるよ?応援したいのも本当だよ?でも・・・でもやっぱり嫌だ・・・ずっと・・・ずっと傍に居てよ・・・」

 

コウ「・・・ごめん。私りんにずっと甘えっぱなしで。今回の事だってりんの気持ち考えずに・・・」

 

振り向いてりんの両手を握った。

 

コウ「だから・・・これからもずっと甘えさせて!ありがとうなんて言わないよ・・・だってこれからも離れてたってきっとりんにはいっぱい迷惑掛けるもん!こんな私だけど・・・ずっと見守っていてくれないかな・・・そしたら私も・・・笑って行けるんだ!」

 

りん「・・・もう・・・何時までも世話が焼けるんだから・・・」

 

 

 

 

 

 

しずく「あ~もう付き合ってらんない!」

 

 

 

 

 

 

コウ・りん「っ!?」

 

優斗「しずくさん!?」

 

しずく「バカップルは放っておいて2件目行きたい人は付いといで!」

 

はじめ「葉月さんの奢りですか!?」

 

しずく「メイド喫茶なら奢り!」

 

大輝「折角の雰囲気が台無しだーーーー!!!」

 

優斗「泣きながら叫ぶなよ。」

 

りん「バカップルって言われた・・・」

 

ねね「あおっち〜!早く〜!」

 

青葉「あ、うん。」

 

美佳「じゃあ私達は帰ろっか。」

 

優斗「そうだね。りんさん、コウさん。お疲れ様です。」

 

コウ「ああ。お疲れ。」

 

りん「気を付けて帰ってね。」

 

優斗と美佳と奈々は帰って行った。

 

そして2件目へ行く人達は。

 

ねね「メイド喫茶なんだって。」

 

青葉「そうなんだ・・・」

 

その中で紅葉は青葉を見て何かを思った。

 

 

 

 

 

 

数日後のイーグルジャンプ。

 

青葉「おはようございま~す。」

 

まだ誰も来ていなかった。

 

青葉「ってちょっと早いから誰も居ないよね。今日の予定は~っと・・・」

 

すると何処からか椅子の音が聞こえた。

 

青葉「八神さん?八神さん!何で居るんですか?今日は飛行機ですよ・・・」

 

しかしコウの姿は無かった。すると。

 

 

 

???「にゃ〜お。」

 

 

 

コウの椅子からもずくが出て来た。

 

青葉「・・・何だもずくか~。勘違いしちゃったでしょ~。」

 

するとそこに、紅葉が出社した。

 

紅葉「おはようございます。・・・っ!」

 

青葉「おはよう・・・」

 

振り向いた青葉が泣いていた。

 

青葉「ごめんね。昔の事思い出してたらつい・・・ダメだね・・・先週のお別れ会でしっかりお別れしたのにこんなんで・・・さぁお仕事お仕事!」

 

涙を拭いて仕事をする。すると突然、紅葉が青葉の手を掴んだ。

 

青葉「紅葉・・・ちゃん・・・」

 

紅葉「私は・・・私は八神さんと短い間しかお仕事出来なかったので、八神さんが行ってしまうと聞いた時もただ驚きしかなくて・・・青葉さんはずるいです!だから青葉さんには八神さんにしっかりお別れの挨拶してほしいです!」

 

青葉「それは・・・先週言ったよ・・・ありがとうございましたって・・・」

 

紅葉「嘘です!」

 

青葉「え・・・?」

 

紅葉「その顔はまだ心残りがある顔です!会いに行きましょう今から!」

 

青葉「え・・・今からって・・・会社は!?」

 

紅葉「良いじゃないですか。1日ぐらいずる休みしたって!」

 

 

 

 

 

 

そして2人は電車に乗って空港へ向かう。

 

青葉(本当に来ちゃった・・・紅葉ちゃんと2人きりだなんて初めてだな・・・会話が出て来ない・・・)

 

紅葉「青葉さん。」

 

青葉「はい!」

 

紅葉「八神さんってどんな人だったんですか?」

 

青葉「う~ん・・・あ!」

 

パンツの事を思い出したが、マズイと思って止めた。

 

青葉「いやあれはダメだな・・・」

 

紅葉「何ですか?」

 

青葉「まぁいっか・・・あのね、私が初出社した時八神さん机の下でシャツとパンツだけで寝てて。ガサツな人だな~って言うのが八神さんの最初のイメージで。」

 

紅葉「え!?そんな人だったんですか!?」

 

青葉「最近あんまり泊まらなくなったから、紅葉ちゃんは知らないだろうけど・・・」

 

紅葉「意外です・・・あ、でも適当な所とかあるから少しは想像出来るかも・・・」

 

青葉「あはは、でも適当な所はあっても何時も真っ直ぐで真剣に向き合ってくれて。それで追い掛けても追い掛けてもずっと前を走ってて絶対追い付けない人。」

 

紅葉「・・・フランスの会社って大変そうですね。」

 

青葉「ね。言葉とかどうするんだろ。」

 

紅葉「そこですか!?海外のゲームってレベル高そうって意味で・・・あ・・・でもご飯も皆フランス語じゃ大変そう・・・」

 

青葉「え~・・・ご飯の心配?」

 

大輝「あれ?2人共奇遇だね。」

 

そこに大輝が来た。

 

青葉「大輝さん!おはようございます。」

 

紅葉「おはようございます秋山さん。」

 

青葉「大輝さんも空港へ?」

 

大輝「ああ。コウさんに別れの挨拶を言いに行こうと思って。青葉ちゃんと紅葉ちゃんも?」

 

青葉「そうなんですよ。」

 

 

 

 

 

 

そして羽田空港に到着した。

 

大輝「お!見付けた!」

 

青葉「あ!」

 

コウとりんを発見した。しかし紅葉は止まってる。

 

青葉「紅葉ちゃん?」

 

紅葉「私は半年にも満たない新人で・・・お邪魔だと思うのでここで待ってます。」

 

青葉「もう!」

 

戻って紅葉を無理矢理引っ張る。

 

青葉「ここまで連れて来ておいてつれないよ!同じ八神さんに憧れて入社した者同士!行こう!」

 

 

 

 

 

 

りん「お金は計画的に使う事。困った事があったらすぐ連絡するのよ。私も毎日電話するから。」

 

コウ「えっ!ええ・・・毎日はいいよ・・・」

 

青葉「八神さん!お疲れ様です!」

 

そこに青葉と紅葉と大輝が来た。

 

りん「青葉ちゃん?」

 

コウ「おいおい会社さぼっちゃったのか。」

 

大輝「はい。コウさんに別れの挨拶を言いに行こうと思って。」

 

コウ「そっか。青葉に紅葉、何だか仲良いじゃん。」

 

紅葉「いや!これは・・・えと・・・ご飯とか大変かと思いますけど頑張って下さい!」

 

コウ「え?ご飯?」

 

青葉「さっき大変だねって話してて・・・」

 

コウ「わざわざそんな事言いに来たの?」

 

紅葉「わ、私は付き添いですから!」

 

青葉「えと・・・私も勢いで来てしまったと言うか何と言うか・・・あははは・・・」

 

大輝「コウさん、フランスに行っても色々大変な事があると思いますが、俺達は何時でもコウさんを応援しています。向こうでも頑張って下さい。」

 

コウ「ああ。ありがとう大輝。」

 

りん「青葉ちゃん。コウちゃんに何か言い忘れた事があったんじゃないの?」

 

青葉「・・・・」

 

コウ「ごめんな。自分勝手な上司で。」

 

青葉「そうですよ・・・ほんとに自分勝手な上司だと思います・・・八神さんは会社の看板なんですよ・・・自覚あるんですか?それに何時も適当だしそれでいてナイーブだし・・・振り回されるこっちの身にもなって下さい!」

 

途中で泣きながらもコウに言う。

 

青葉「八神さんはバカヤローですよ!八神さんは私の目標なんです・・・今だって十分凄い人なのに・・・なのにどうしてフランスなんかに行っちゃうんですか・・・」

 

するとコウが青葉を優しく抱いた。

 

コウ「私をもっと上手くなりたいって気持ちにさせてくれたのは、青葉なんだよ。キービジュアルのコンペ前日の夜、頑張ってる青葉を見て私も負けてられないって思ったんだ。今に満足してた私に青葉が思い出させてくれたんだ!私もっと上手くなりたいんだって!だから私はまだ知らない環境で、海外で沢山勉強して・・・もっと上へ行くよ!私が帰って来た時、今よりへたれてたら承知しないからな!これでも期待してるんだぞ!」

 

青葉「・・・・!!」

 

コウ「青葉の事、離れててもずっと見てるから!」

 

青葉「・・・・はい!見てて下さい!私も八神さんの事見てますから!」

 

 

 

 

しばらくして。

 

はじめ「あ~居た!」

 

皆が見送りに来た。美佳と奈々も来てる。

 

コウ「結局何時ものメンバー皆来たの。」

 

ゆん「青葉ちゃんとももちゃんが空港へ行ってるって聞いてつい・・・」

 

美佳「私達も来ちゃいました。」

 

はじめ「フランスのゲーム、発表されたら教えて下さいね!」

 

ゆん「もう毎日同じ服装じゃあきませんよ。フランスなんやし。」

 

コウ「はいはい。」

 

ひふみ「良さそうな・・・観光の穴場とかあったら教えてね!」

 

コウ「仕事しに行くんだぞ・・・」

 

うみこ「全く何で私まで・・・」

 

ねね・ツバメ「良いから良いから!」

 

うみこ「・・・食事など大変かと思いますが頑張って下さいね。」

 

コウ「あはは、それはさっきも聞いたよ。」

 

あや「八神さん、フランスでの活躍期待してますよ!」

 

コウ「ありがとう。」

 

優斗「コウさん、たまに連絡も下さいね。」

 

コウ「分かってるよ。」

 

美佳「コウさん、頑張って下さいね。」

 

コウ「はい。」

 

美佳「それと、奈々からのプレゼントがありますよ。奈々。」

 

奈々「うん。」

 

コウの方へ歩く。

 

奈々「ど〜ぞ。」

 

お守りを渡した。

 

コウ「これは?」

 

優斗「昨日神社へ行ってお守りを買ったんです。コウさんが向こうでも上手くやって行けるようにって、奈々の願いが込めてあるんです。」

 

美佳「もう凄いんですよ?奈々ったら昨日から『がんばれ〜。がんばれ〜。』ってずっと言ってたんですよ?」

 

コウ「あはは。凄いですね。」

 

奈々「がんばれ〜。」

 

微笑んだコウが奈々を撫でる。

 

コウ「ありがとう奈々ちゃん。」

 

美佳「皆さんにもお守りがあります。奈々、皆に渡して?」

 

奈々「これ〜。」

 

他の皆にもお守りをあげた。

 

青葉「奈々ちゃんありがと〜。」

 

ひふみ「ありがとう奈々ちゃん。」

 

ゆん「奈々ちゃんありがとな〜。ほんま良え子やね。」

 

はじめ「奈々ちゃんありがとう!」

 

りん「奈々ちゃんありがとう。」

 

ねね「ありがと〜!奈々ちゃん!」

 

大輝「奈々ちゃんありがと〜!お兄ちゃん嬉しいぜ!」

 

そして紅葉とツバメとあやにも。

 

奈々「これ〜。」

 

あや「ありがとう奈々ちゃん!本当良い子だね〜!」

 

ツバメ「ありがと〜奈々ちゃん!」

 

紅葉「私にも?」

 

奈々「うん。」

 

紅葉「あ、ありがとう奈々ちゃん。」

 

すると奈々は、紅葉に笑顔を見せた。

 

紅葉「可愛い。」

 

笑顔の奈々の頭を撫でる紅葉。

 

奈々「パパ〜。」

 

父親の優斗にもお守りをあげた。

 

優斗「パパにも?」

 

奈々「うん。」

 

優斗「奈々ありがとう。パパ嬉しいよ。」

 

奈々を撫でる優斗。

 

青葉「優斗さん嬉しそうですね。」

 

大輝「そりゃあそうさ。奈々ちゃんは優斗の娘だから、嬉しくなるのは当たり前だよ。」

 

ぴょんぴょん跳ねる奈々を見て、全員が微笑む。

 

 

 

 

出発時間が迫った。

 

コウ「あ!もう行かなきゃ。」

 

青葉「八神さん。絶対・・・絶対帰って来て下さいね!」

 

コウ「バーカ!当たり前だろ!それじゃあ皆・・・行って来ます!」

 

全員「行ってらっしゃーい!!」

 

 

 

 

 

 

一方その頃イーグルジャンプでは。

 

しずく「聞いたよ。最初は辞める気でいたみたいじゃないか八神。クリスティーナに説得されたって。」

 

クリスティーナ「数年後に実力を付けて戻って来たら、利益になると思っただけよ。」

 

しずく「まぁそう言う事にしておくよ。でもありがとう。引き止めてくれて。」

 

クリスティーナ「どうかしら?案外向こうの方が居心地良いかも。」

 

しずく「もう~意地悪だな~。私を慰めておくれよ~。」

 

クリスティーナ「もずくで我慢なさい!」

 

もずく「にゃ〜お。」

 

 

 

 

 

 

そして羽田空港では、コウを乗せた飛行機がフランスへ旅立った。

 

青葉「行っちゃった。」

 

優斗「遂に行っちゃったね。」

 

大輝「でもコウさんが居ないイーグルジャンプって何か寂しい感じがするな〜。」

 

優斗「そう言うなって。向こうで上手く行けるようにって応援してやろうぜ。」

 

大輝「そうだな。」

 

青葉「紅葉ちゃん今日はありがとう。」

 

紅葉「別に、勘違いしないで下さい。私だってこれからも負けませんから。」

 

そして青葉と紅葉はお互いを見て微笑み合う。

 

 

 

 

 

 

ツバメ「そう言えばももは合格貰ったの?」

 

 

 

 

 

 

紅葉「あ。」

 

青葉「え?」

 

りん「だ・・・大丈夫よ!合格だから!紅葉ちゃんそつなく仕事こなせてたからコウちゃんも言うの忘れてたのね・・・」

 

紅葉「突然の海外行きと言い、八神さんって本当に適当ですね・・・」

 

青葉「あ!紅葉ちゃんも分かった!?」

 

紅葉「はい。」

 

そして大きく深呼吸して、空に向かって叫ぶ。

 

 

 

 

 

 

青葉・紅葉「八神さんの馬鹿~!」

 

 

 

 

 

 

 

コウ「いっくし!」

 

飛行機の中でくしゃみをしたコウ。

 

 

 

 

 

 

そして羽田空港。

 

あや「そう言えば、私の合否はまだなんですか?」

 

優斗「そうだ、それを言うの忘れてた。」

 

大輝「そうだった。あやちゃん、この前リーダーから結果が来たよ。」

 

 

 

 

 

 

優斗・大輝「合格おめでとう!」

 

 

 

 

 

 

あや「本当ですか!?」

 

優斗「ああ。これからも宜しくね。」

 

大輝「同じ社員として頑張ろうぜ!」

 

あや「はい!宜しくお願いします!あ、お父さんとお母さんに知らせなきゃ!朗報朗報!」

 

 

 

 

 

 

あれから1週間が経ったある日。新宿駅に青葉が来た。

 

青葉『八神さんがフランスへ発って1週間後。PECOの発売日がやって来ました!』

 

遂にPECOの発売日が来た。

 

ねね「あおっち〜!」

 

青葉「ねねっち!おはよう。」

 

ねね「ほたるんもPECO買いに行ってるって。」

 

 

 

 

 

 

ヨドバシカメラでは。星川ほたるが予約表を3枚店員に出した。

 

ほたる「通常版と特装版と店舗限定版の3つお願いします!」

 

 

 

 

 

 

そして新宿駅では。

 

ほたる『あおっち、ねねっち発売おめでとー!すごい人気だよー』

 

青葉「ほたるん・・・」

 

ねね「私達も早く行かなきゃ〜!」

 

 

 

 

 

 

ヨドバシカメラに到着。

 

青葉『八神さんが居なくなったイーグルジャンプでも、何時までも寂しがってる訳にはいきません!』

 

店員がPECOのコスプレをしていた。

 

ねね「コスプレしてるー!」

 

青葉「可愛いー!」

 

ツバメ「もも着てみたいんじゃない?」

 

あや「紅葉に似合うと思うよ?」

 

紅葉「私が作った熊食い族なら着てみたいかも・・・」

 

ゆん「フェアリーズ3の時に負けんくらい盛況やね。今年は別店舗特典狙いに行かんの?」

 

はじめ「大丈夫!モーション班の友達に頼んであるから!」

 

ひふみ「確保出来たって!」

 

ねね「次はどんなゲーム作る事になるのかな~。楽しみ!」

 

うみこ「そうですね。期待してますよ。」

 

優斗「美佳さんへのプレゼントだ。」

 

大輝「今回も面白くなりそうだ!」

 

優斗「お前、ネタバレすんじゃねえぞ?」

 

大輝「もう言わねえよ。二の舞になってたまるかってんだ。」

 

 

 

 

青葉『私達ももっともっと頑張らなくちゃ!八神さんに負けないくらい。そしてまた何時か皆で一緒に仕事が出来るように!もっともっと素敵なゲームを作りたいです!皆でまた、新しいゲームを!』

 

PECOのパッケージの裏には、涼風青葉の名前も入っていた。彼女達のゲーム制作はこれからも続く。

 

「THE END」




         キャスト

      涼風青葉:高田憂希

      相葉優斗:石井マーク

      秋山大輝:下野紘

      八神コウ:日笠陽子
      遠山りん:茅野愛衣
     滝本ひふみ:山口愛
     篠田はじめ:戸田めぐみ
      飯島ゆん:竹尾歩美
      望月紅葉:鈴木亜理沙
     鳴海ツバメ:大和田仁美
      木崎あや:伊波杏樹
       桜ねね:朝日奈丸佳
    阿波根うみこ:森永千才
     葉月しずく:喜多村英梨
      相葉美佳:榎本温子
      相葉奈々:内藤穂之香
クリスティーナ・和子:名塚佳織
     星川ほたる:石見舞菜香
        店員:和久井優
           川上千尋
           貫井柚佳

優斗「PECOが好評だな。いやぁ〜フェアリーズに続いてPECOも高評価を得るとは凄えな。」

大輝「本当本当。今回は結構可愛い要素があるし、子供達に人気が出るかもな。」

優斗「けど、コウさんが居ないイーグルジャンプは何かちょっと寂しい感じがするな・・・」

大輝「何言ってんだよ!こんな時でも俺みたいにポジティブになれよ!コウさんは向こうで頑張れるよう祈っておこうぜ?」

優斗「うん、まあそうだな。」

『NEW GAME終わり。』

大輝「あ!でもりんさんとの良い関係も見れないな・・・」

優斗「台無し野郎かお前は。」

作者「2期が終わりました。ちょっと数話オリジナル回を入れようかと思います。」

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