NEW GAME! LEVEL UP!!   作:naogran

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ある日はじめが、ツバメが作ったPECOのミニゲームの「タイムアタックだるまさんがころんだ」を試プレイをしている。気付かれないように近付き、クマを驚かせた。クリアタイムは33秒。

はじめ「凄い!タイムアタックだるまさんがころんだもう出来たんだ!早いね〜!」

ツバメ「えへへ、そんな事ないっすよ~。」


23話「どんどんリアリテイが薄くなっていくんだよ」

試プレイをしたはじめだが、悩んでる顔をした。

 

はじめ「う~ん・・・」

 

ツバメ「何ですか?」

 

はじめ「何だか物足りない気が・・・」

 

ツバメ「ここの数値弄ってもらえれば、タイミングとか調整出来ますよ。」

 

はじめ「タイミングの問題かな〜・・・?」

 

ツバメ「仕様書通り作りましたけど。」

 

はじめ「いや・・・そうなんだけどそうじゃないって言うか・・・(う~・・・なるちゃんってちょっと怖い・・・てか気が強いな・・・でも企画の仕事をしていたらこう言う事はよくある事・・・どう説得すれば・・・そうだ!こう言う時葉月さんならきっと!)もう~。そんなに眉間にしわを寄せたら可愛い顔が台無し、だよ。」

 

しずくの真似をした。しかし。

 

ツバメ「は?」

 

はじめ「冗談冗談!気にしないで~!」

 

ゆん「騒がしいなもう・・・」

 

はじめ「ゆん、これどう思う?面白い?」

 

ゆん「え?」

 

次はゆんが試プレイをする。クリアタイムは41秒。

 

ゆん「う~ん・・・ゆうてもこれミニゲームやろ?こないなもんやない?」

 

はじめ「こないなもんって・・・」

 

優斗「どうしたの皆?何か悩みとかあった?」

 

そこに優斗が来た。

 

はじめ「優斗さん、これ面白いかどうかやってみますか?」

 

優斗「ミニゲームか。」

 

次は優斗が試プレイをする。クリアタイムは38秒。

 

優斗「そうだな・・・ちょっとあっさりしてる、みたいな?」

 

はじめ「あっさり、ですか?」

 

青葉「確かにちょっとあっさりしてますよね。」

 

優斗「青葉さんも?」

 

青葉「それにわざわざだるまさんがころんだを作らなくても、元々がこう言うかくれんぼ的なゲームと言うか。」

 

はじめ「いや~・・・青葉ちゃん手厳しいな。」

 

優斗「評論家みたいだな・・・」

 

はじめ「なるちゃんはどう思った?作ってて面白かった?」

 

ツバメ「私ですか?だるまさんがころんだに時間要素が加わってやりこみ甲斐があるかなと・・・ただ・・・」

 

はじめ「ただ?」

 

ツバメ「何で2体だけでだるまさんがころんだしてるんだろうとは思いましたけど・・・」

 

はじめ「そ、それだ!」

 

ツバメ(仕様が変わった・・・)

 

紙とボールペンを取り出した。

 

はじめ「ちゃちゃっと改めて仕様書書いちゃうからさ~追加お願い出来る?」

 

ツバメ「出来はしますけど・・・それだと本来の納期に間に合わないんですけど・・・」

 

はじめ「大丈夫大丈夫!ちょっとの遅れくらい計算内だって!」

 

ツバメ「それなら・・・分かりました。」

 

優斗「はじめさん、あんまり無茶しないでよ?」

 

はじめ「分かってますよ〜!」

 

仕様書を書いて、ツバメに渡した。

 

はじめ「それじゃあ宜しく〜!」

 

ツバメ(ほんとに大丈夫かな・・・)

 

心の中は心配だらけだった。

 

 

 

 

 

 

それから後日。

 

ツバメ「出来ました!サーバーにUPしてあります!」

 

はじめ「おお〜!早〜い!」

 

早速プレイしてみると、クマが2体に増えてた。

 

はじめ「うんうん!やっぱり増やした方が競争感も出て良いや!」

 

ツバメ「良かった!これでOKですね?」

 

はじめ「うん!ありがと・・・」

 

紅葉「良いんですかこれで?」

 

はじめ「ん?何?」

 

ツバメ「もも~!」

 

紅葉に止められてしまった。

 

はじめ「気になる所でも?」

 

紅葉「ここ。ライバルの熊が横切った時ペコの顔が視界内に入っているのに、何でこの熊は無反応なんですか?」

 

はじめ「あ!」

 

紅葉「熊と仲良しなんですか?」

 

ツバメ「だってそう言う仕様だし・・・割り切れば気にならないでしょ。」

 

紅葉「気になるよ。何時もだったらなるだって・・・」

 

ツバメ「気にならないの!」

 

紅葉「気になる!」

 

2人が喧嘩を始めた。

 

はじめ「お・・・落ち付いて!」

 

優斗「そこまでだ2人共!」

 

はじめ「優斗さん。」

 

優斗が喧嘩を止めた。

 

紅葉・ツバメ「相葉さん・・・」

 

優斗「2人共喧嘩を止めて、一旦落ち着こう?」

 

はじめ「確かにこう言う所を許していくと、どんどんリアリティが薄くなっていくんだよ・・・」

 

ツバメ「じゃあ、元に戻しますか?」

 

はじめ「それじゃあゲームとしてつまらないままだし・・・う〜ん・・・どうしようか・・・」

 

ツバメ「あの・・・この場合責任ってどちらになるんですか?」

 

はじめ「え?」

 

ツバメ「遅れの責任です。私はしっかりやってるつもりですけど、修正する度にこれでは・・・はじめさんは正社員だから多少ミスをしても大丈夫でしょうけど、私は合否前の研修中なので困るんです・・・」

 

優斗「そうか。ツバメさんと紅葉さんとあやさんはまだ研修中だったね。」

 

はじめ「あ・・・ごめん。そこまで考えてなかった。上には私の我儘だってしっかり報告しておくから気にしないで。ほんとにごめん・・・」

 

ツバメ「いえ・・・こちらこそごめんなさい。はぁ・・・」

 

優斗(大丈夫かな・・・?)

 

 

 

 

 

 

その後プログラマー班ブースに戻った。ねねが開発中のボードゲームを試プレイしている。

 

ねね「動いてるよ動いてるよ~そのままそのまま止まらないでね~・・・」

 

ツバメ(学校行きながらにしては割と出来てるじゃん・・・)

 

ねね「うわ!!うわ!!」

 

ツバメ(くすっ。そうでもないか。)

 

まだねねの事を信用してない様子。

 

うみこ「お疲れ様です。」

 

ツバメ「わ!」

 

うみこ「お仕事大変そうですね。仕様変更が重なってると篠田さんからメールがあって。」

 

ツバメ「え?ああ、はい・・・」

 

うみこ「変更変更そしてバグ。私も毎日うんざりです。なので上手くストレスを解消しなくてはいけません。」

 

ツバメ「どうやってですか?」

 

するとうみこのスイッチがONになった。

 

うみこ「私の場合はサバゲーです。良いですよ。体も動かしますし弾をヒットさせればそれだけでストレス解消になります。」

 

ツバメ「良いですね運動!私も体動かすのは好きです!」

 

うみこ「鳴海さんとは気が合いそうですね。」

 

意気投合したこの2人。

 

うみこ「篠田さんは最近になって企画の仕事もやるようになったばかりなので、対応もまだまだなんですよ。」

 

ツバメ「・・・」

 

うみこ「私だったら上手く言い包めてしまいますが、それでは篠田さんも可哀想ですし・・・」

 

ツバメ「確かにさっき申し訳なさそうにしてました・・・」

 

うみこ「何かあったんですか?」

 

ツバメ「いや・・・何でも・・・」

 

素直に言えなかった。

 

うみこ「すんなり完成の方向が見えれば楽なんですが、そうはいかないのが現実です。それでも良いものを作りたいと言う気持ちは、忘れずにいたいですね。」

 

ツバメ「・・・・」

 

うみこ「まぁでもここのボスに比べたら、篠田さんなんてまだまだ子猫ですよ。」

 

もずく「にゃ〜お。」

 

ツバメ「ボス?」

 

するとそこに。

 

はじめ「なるちゃん!さっきはごめん!でも今度こそ大丈夫だからこれでお願い出来ないかな・・・宜しくお願いします!」

 

フローチャートをツバメに渡す。

 

ツバメ「・・・分かりました。でもこれが最後っすからね。」

 

はじめ「良かった~・・・」

 

 

 

 

 

 

その後しずくに見てもらう。

 

しずく「うん。ライバルには背中だけを見せながら倒しつつ鬼に向かうんだね。そして効率よく動かないと時間切れか。凄く面白くなったね。OKだよ。」

 

はじめ「やった〜!」

 

ツバメ「ふぅ・・・」

 

しずく「そうだ。面白いから動きの違う魚とか魚のバージョンも作ろうか。」

 

はじめ「え~・・・嬉しいけど気分でそんな事言って良いんですか?また怒られますよ?」

 

しずく「ゲームは生き物だよ。その場その場の発想で成長して行くのさ。」

 

はじめ「成る程!確かに!」

 

ツバメ(ボスってこの人の事か〜!)

 

しずくがボスだって事を確信したツバメだった。

 

 

 

 

 

 

その後ねねは、修正した開発中のボードゲームをプレイ中。

 

ねね「落ち着け・・・落ち着け・・・飛んで行かないでね・・・」

 

強く念じながらプレイしてる。

 

ねね「もう少し・・・」

 

そしてボールがゴールに入った。

 

ねね「やった!!」

 

しかし飛んで行ってしまった。

 

ねね「あ〜〜〜!!!まぁ安定していないってだけで、出来る事は出来るしこれでいっかな~・・・1ヶ月掛からなかったし・・・えへへ。」

 

良い訳ないだろ。

 

うみこ「こちらで確認取ります。」

 

女性社員「はい。」

 

ねね「うみこさん・・・」

 

うみこ「すいません。ボードゲームの事なら後にしてもらって良いですか?今立て込んでいて・・・」

 

ねね「はぁ。」

 

隣のブースを見ると、女性社員達が黒いオーラを醸し出しながら作業していた。

 

ねね「繰り返される修羅場・・・私はこの後何をすれば?」

 

しずく「うみこ君・・・相談があるんだけど・・・」

 

うみこ「は?何ですか?」

 

しずく「ここの仕様なんだけど、追加でお願いしたい事があって・・・」

 

うみこ「だから最初にこうなるかもしれないと言っておいたでしょう。」

 

しずく「ごめん・・・そうなんだけど・・・ストレス無くプレイ出来る方がやっぱり良いよね・・・」

 

ねね「邪魔しちゃいけないから、ちょっとやる事探してこよっと。」

 

 

 

 

 

 

その頃優斗は、エフェクト班のブースに来て、大輝とあやの様子を見てる。

 

優斗「そっちはどうだ?CGの出来は。」

 

大輝「順調だぜ。これどうだ?」

 

優斗「良い感じだな。あやさんの方は?」

 

あや「かなりばっちりな感じになりました!これ見て下さい!」

 

優斗「凄えな・・・大輝よりクオリティが良い・・・」

 

あや「ありがとうございます!」

 

大輝「おい俺へ対する冒涜か?優斗の方はどうだ?VFXの方は。」

 

優斗「今良い感じに仕上がり中だから楽しみにしてろよ。」

 

大輝「そうか。よし!あや軍曹!俺達も優斗に負けないように頑張ろうぜ!」

 

あや「はい!大輝少尉!」

 

優斗「完全に意気投合してるな。この2人。」

 

 

 

 

 

 

その頃ねねは、青葉の様子を見に向かった。

 

ねね「あおっち~。何か手伝える事ない?」

 

青葉「ごめん!今追い込みの大量生産中だから遊んでる暇もなくて~。」

 

ねね「遊びに来たんじゃないよ!」

 

紅葉「青葉さん。ちょっと良いですか?」

 

青葉「ん?」

 

紅葉「このデザイン画、正面と横で棒との固定の仕方が違うんですけど。」

 

青葉「え!?嘘!?ごめん!ほんとだね・・・こっちの方優先でモデリングしてくれる?」

 

紅葉「了解です。ありがとうございました。」

 

青葉「ううん。こちらこそわざわざ確認してくれてありがとうね。」

 

紅葉「いえ。」

 

青葉「ねねっちごめん。やっぱりここではやる事無い・・・あれ?」

 

既にねねの姿はなかった。

 

 

 

 

 

 

姿を消したねねは、プログラマー班ブースに戻って来た。

 

ねね「修正修正修正・・・プロになってもずっと修正作業なんだな・・・」

 

戻ってみると、ツバメがミニゲームをプレイしていた。しかし、鬼に気付かれてしまった。

 

ツバメ「あ、あれ!?」

 

ねね(ぷぷぷ。なるっちも失敗してる。)

 

ツバメ「何?可笑しいの?」

 

ねね「いや・・・そう言う意味じゃなくて・・・なるっちも失敗するんだな~ってちょっと安心して・・・」

 

ツバメ「失敗しても私はその失敗をそのままにはしないし。そこの挙動が不安定なゲームみたいにね。」

 

ねね(う・・・バレてる!)

 

ツバメ「まさかそのまま提出する気じゃないよね?折角作ったんだから最後までやりなよ。それがプロでしょ?」

 

ねね「(認めてくれてる?)と・・・当然これから直すし~。それにまだ途中でもっとも~っと凄くなる予定なんだから~」

 

ツバメ「どう凄くなるの?」

 

ねね「え?え・・・えと・・・火吹いたりとか!」

 

ツバメ「火!?ふ~ん・・・まぁエフェクトの効果まで入ったら確かに褒められるんじゃない?」

 

ねね「え!本当!?」

 

突然ねねが輝き始めた。

 

ツバメ「き、基礎だし出来る事が増えればそりゃ・・・」

 

ねね「他には何かある!?」

 

ツバメ「え・・・ランダムで迷路が自動生成されたり・・・とか?」

 

ねね「それもやってみよ~!良い事聞いちゃった~!」

 

ツバメ(やっぱり気分で言ってたな・・・)

 

 

 

 

 

 

それから数日後。

 

ねね「とは言ったものの・・・難しいな~・・・」

 

うみこ「何が難しいんですか?」

 

ねね「うわああ!!」

 

突然うみこが出て来てびっくりして、椅子ごと転げ落ちそうになったが。

 

うみこ「おっと。気を付けて下さい。」

 

救われて落ちずに済んだ。

 

うみこ「ボードゲームの調子はどうですか?」

 

ねね「まだまだです・・・」

 

うみこ「見せて下さい。」

 

ねね「はい・・・」

 

開発中のボードゲームを見せると、タイトルの下に『EASY』と『HARD』があった。

 

うみこ「難易度?何ですかこれ?」

 

ねね「色々やりたい事があったりなかったり・・・」

 

うみこ「何でノーマルが無いんですか?」

 

ねね「そっち!?」

 

うみこ「とりあえずイージーを。」

 

まずはイージーをプレイする。

 

うみこ「何だ出来てるじゃないですか。」

 

ねね「まぁ、そうなんですけど・・・」

 

うみこ「挙動も安定してますし、見た目上では問題は何も。じゃあハードは。」

 

ねね「ああ!それは!」

 

ハードを選んだが、画面が映らなかった。

 

うみこ「・・・止まりましたね。」

 

ねね「はい・・・火が吹いたりとか、風が吹いたりとか、起動直後にランダムに迷路の自動生成とか、色々やろうとしてたら訳分からなくなってきて・・・まだまだチームの一員にはなれないな~って・・・」

 

ネガティブになったねね。しかし。

 

うみこ「そろそろ1ヶ月。桜さんは与えられた時間でノルマを達成しました。まずは合格です。」

 

ねね「え?」

 

うみこ「皆限りある時間の中で目標に近い物を作ろうとしてます。桜さんの目標通りではないにしてもこれは合格点です。でも桜さんの中で、納得がいかないのなら最後まで作ってみて下さい。その時はまた見てあげますよ。」

 

優しい助言を聞いたねねが少し見惚れた。

 

うみこ「ま、しかしもう会社の時間はあげられないのでプライベートで作って下さい。仕事ではないので。」

 

ねね「折角ちょっと優しいって思ってたのに~!」

 

うみこ「桜さんにはこれから仕事をしていただきます。と言ってももうマスター前。突然新人に参加されては混乱します。なので・・・」

 

ねね「なので?」

 

うみこ「去年の優秀な経験を活かし残り期間はデバッグをお願いします。」

 

ねね「え~!またデバッガー!?そんな~!」

 

うみこ「勿論皆のコードを見て勉強しながらですからね。」

 

ツバメ「あはは・・・」

 

再びデバッガーをやる事になったねねであった。

 

 

 

 

 

 

季節が過ぎて秋に入った。イーグルジャンプの会議室では。

 

しずく「うん。予定通り発売出来そうだね。」

 

コウ「はい!今回はデザインもシンプルだったから、作業もサクサク進みましたよ。」

 

りん「ええ。」

 

青葉「何だか少しずつゲームの形が見えて来て、1から作るのってこう言う感じなんですね。」

 

コウ「もう秋なんだな・・・」

 

外は夕方になっていた。

 

 

 

 

 

 

そして終業時間になった。ねねが青葉の所に来た。

 

ねね「あおっち~帰れる?」

 

青葉「うん。丁度終わったとこ。」

 

ねね「じゃあ一緒に帰ろ。」

 

青葉「そうだね。紅葉ちゃんも今日はもう良いんじゃないかな。」

 

紅葉「はい。」

 

そこに大輝も来た。

 

大輝「あ〜疲れた〜!」

 

優斗「よう大輝。」

 

大輝「帰って気合入れてゆったりするか〜!」

 

優斗「ゆったりするのに気合入れる必要あるか?」

 

今度はツバメとあやも来た。

 

ツバメ「もも〜、帰ろ〜。」

 

あや「紅葉〜!帰ろ〜!」

 

ねね「お~。なるっちもお疲れ様!」

 

ツバメ「お・・・お疲れ様。」

 

青葉「じゃあ帰ろうか。」

 

ひふみ「私も今日はこれで。お疲れ様。」

 

青葉「お先に失礼します。」

 

ねね「お疲れ様でした〜。」

 

優斗「お疲れ様。」

 

大輝「お疲れさん!」

 

ゆん「は〜いお疲れ〜。」

 

はじめ「お疲れ様〜。」

 

紅葉・ツバメ・あや「お疲れ様でした。」

 

ツバメ「もも、あや。寒くなってきたから今日は鍋とかどうかな?」

 

紅葉「うん!」

 

あや「鍋だ鍋〜!」

 

はじめ「鍋か~。良いな~。おもちゃ買い過ぎちゃって今ちょっと苦しいんだよね~。」

 

ゆん「うち今日鍋なんやけど、良かったらうちに来やん?」

 

はじめ「良いの!?」

 

ゆん「その代わり、そこのおもちゃれんが欲しがってるからちょーだい!」

 

はじめ「え~?」

 

ゆん「今日は~豪華海鮮鍋なんよ?」

 

はじめ「宜しくお願いします!」

 

 

 

 

 

 

そしてイーグルジャンプ前では。

 

ねね「寒〜い!」

 

青葉「本当にね〜!」

 

大輝「確かに寒い〜〜〜!!」

 

優斗「もう秋だからな。じゃあ皆、気を付けて帰ってね。」

 

青葉「優斗さん、お疲れ様でした。」

 

ねね「お疲れ様でした!」

 

大輝「じゃあな優斗!」

 

バイクで家へ帰って行った。

 

大輝「さてと、俺も早く帰るか。じゃあ青葉ちゃん、ねねちゃん。お疲れさん!」

 

青葉・ねね「お疲れ様でした〜!」

 

大輝が走って帰る。

 

 

 

 

 

 

2人は横断歩道で止まる。

 

ねね「あおっちは今は3D作業?」

 

青葉「うん。キャラデザの仕事はもう終わったし。」

 

ねね「凄いよね~あおっち。同い年なのにもうキャラデザやってて。私なんてまたデバッグだよ~。」

 

青葉「デバッグだって重要な仕事でしょ。」

 

ねね「それはそうだけど~。でもあおっちがキャラデザのゲーム開発に少しでも加われて。そこはうみこさんに感謝かな~?」

 

青葉「ありがとうねねっち。」

 

ねね「でも私だってちょっとは出来るようになったんだから、単純作業系のお仕事くらいさせてくれても良いのに!」

 

青葉「それだけ去年のデバッグが評価されたんだよ。」

 

信号が青に変わった。

 

ねね「ま、そう言う事にしときますかね~。でも何時かスーパープログラマーになってみせるんだから!」

 

青葉「スーパーって・・・でもねねっちに目標が出来てくれて私は安心だよ。」

 

ねね「む~。お姉さん振っちゃって。あおっちだってちゃんとキャラデザのままでいてよね?」

 

青葉「も・・・勿論!私だって頑張るし・・・何時までも八神さんに頼りっぱなしじゃないし!うん!」

 

ねね「ほんとかな~?あおっち見て見て!おでん屋さん!」

 

おでんの屋台を発見した。

 

青葉「良い匂い〜!」

 

ねね「あおっちが20歳になったら連れてってあげるよ。」

 

青葉「さっきの仕返し?ねねっちだって行った事無い癖に。」

 

ねね「へへへ。」

 

 

 

 

 

 

その頃飯島家では。

 

れん「はああ〜〜!!」

 

はじめが、れんが振り下ろしたおもちゃの剣を白刃取りしている。

 

みう「はじめお姉ちゃ〜〜ん!」

 

ゆん「お鍋出来たで〜。」

 

 

 

 

 

 

同じ頃、紅葉とツバメとあやの家。

 

ツバメ「完成しました〜!」

 

紅葉「わああ〜!」

 

あや「やった〜!鍋だ鍋〜!」

 

紅葉「肉!」

 

念願の肉を食べる事が出来た。

 

 

 

 

 

 

同じ頃ひふみは。

 

ひふみ「いただきます。」

 

鍋を美味しくいただく。

 

 

 

 

 

 

同じ頃大輝は、鍋を作ってた。

 

大輝「よしよし出来たぞ〜。早速食うか!」

 

出来た鍋をいただく。

 

 

 

 

 

 

同じ頃相葉家。優斗と美佳と奈々が鍋を食べてる。ユユは餌を食べてる。

 

美佳「久し振りの鍋は美味しいね〜!」

 

優斗「ああ。寒い日にはやっぱり鍋だね。」

 

美佳「奈々、美味しい?」

 

奈々「おいしい〜。」

 

優斗「ユユもどうだ?高級キャットフード美味いか?」

 

ユユ「ニャ〜。」

 

美佳「この後おじやにしよ?」

 

優斗「良いね。それと今日帰りに買ったとろけるチーズも入れようか。」

 

美佳「ありがと〜!」

 

 

 

 

 

 

その頃イーグルジャンプでは。

 

りん「ただいま~。」

 

コウ「ああ。おかえり。」

 

りん「皆帰っちゃったか。」

 

コウ「うん。ひと段落した所だし帰れる時は早く帰った方が良いんだよ。」

 

りん「そっか。駅前に焼き芋屋さんがいてつい買っちゃったの。」

 

電気を消して、アロマキャンドルを点けて焼き芋を食べる。

 

コウ「熱!・・・美味いな~!」

 

りん「ええ。寒くなってきたからなおのこと美味しいわね。」

 

コウ「で、このキャンドルは?」

 

りん「綺麗でしょ?」

 

コウ「いや・・・そう言う事じゃなくて・・・まいっか。」

 

お茶を飲む。

 

コウ「でもこんな風に余裕があるなんて嘘みたいだな。キャラデザも3Dもメインは青葉とひふみんがやってくれたから、私はチェックとイメージボードくらいだったし。ちょっと暇だったくらいかな。」

 

りん「それで十分だよ。今までは全部1人でやってたんだから。」

 

コウ「・・・ADの仕事、今回はしっかり出来てるのかな私。」

 

りん「うん。今の所はね。」

 

コウ「意地悪だな・・・まぁでも?私が自分でやった方がもう少し出来はよくなるかな~と思ってるけどね。コンペで負けといてなんだけど。」

 

りん「そう言えば葉月さん、最初はコウちゃんにキャラデザやってもらうつもりでいたんだって。」

 

コウ「え?」

 

りん「勿論青葉ちゃんを依怙贔屓した訳じゃないんだけど、ああ言えばもっと良いのが来るって思ってたみたい。でもまさか青葉ちゃんに協力して期待以上の物を上げてくるとは思ってなかったって。変わったのよ。コウちゃん。」

 

コウ「あ、あの時はりんが相談に乗ってくれたからじゃん・・・そうでなくても、こうして今ここでやってけてるのは、りんが色々助けてくれたお陰なんだし・・・だから・・・えと・・・これ!プレゼント!」

 

長方形の小箱を渡した。

 

りん「どうしたの!?何かあったの?」

 

コウ「何でもないよ。良いから開けてみて。」

 

りん「う、うん。」

 

箱を開けると。

 

 

 

 

 

 

りん「時計!」

 

 

 

 

 

 

箱の中に入ってたのは腕時計だった。

 

コウ「プロデューサーになってからよく席立ってるし、外回りも多いでしょ?今だったらそれかなって・・・もっと早く渡そうと思ってたんだけど。」

 

りん「丁度新しいの欲しいと思ってたの!」

 

貰った腕時計を付ける。

 

りん「似合うかな?」

 

コウ「うん!ぴったし!」

 

りん「嬉しい!ありがと!でもびっくりした・・・どうしたの急に?」

 

コウ「別に・・・ただ今までのお礼の気持ち。」

 

りん「そんな・・・」

 

コウ「一度ちゃんと言っておきたかったからさ。中々言えなかったけど・・・ずっと感謝してたんだ。」

 

りん「コウちゃん・・・何かあったの?」

 

コウ「ないない!何もないよ!」

 

そう言って何処かへ行った。りんは心配しそうにコウを見る。

 

コウ「あー!雨降ってる。予報じゃ今晩降らないって言ってたのに。もう面倒臭いから私会社に泊まろっかな~。」

 

りん「ダメだよ帰らないと・・・」

 

 

 

 

 

しかしコウが既にズボンを脱いでた。

 

りん「何してるの!」

 

コウ「え?だって泊まるなら・・・」

 

りん「もう!そう言う所は全然変わってないんだから!」

 

とっても仲良しな2人であった。

 

「END」




         キャスト

      涼風青葉:高田憂希

      相葉優斗:石井マーク

      秋山大輝:下野紘

      八神コウ:日笠陽子
      遠山りん:茅野愛衣
     滝本ひふみ:山口愛
     篠田はじめ:戸田めぐみ
      飯島ゆん:竹尾歩美
      望月紅葉:鈴木亜理沙
     鳴海ツバメ:大和田仁美
      木崎あや:伊波杏樹
       桜ねね:朝日奈丸佳
    阿波根うみこ:森永千才
     葉月しずく:喜多村英梨
      相葉美佳:榎本温子
      相葉奈々:内藤穂之香
        れん:松田利冴
        みう:川上千尋

りん「ようやくPECOも、完成の目処が見えてきたね。」

コウ「うん。短期制作だったけど、今回は色々あったなぁ〜。でも、そんなに問題も起こらなかったし、これはりんも初プロデューサーをしっかりこなせたって事かな?」

りん「はぁ〜、でもしっかり売れるかしら?大丈夫かしら・・・?」

コウ「もうりんはプロデューサーなんだから、そこは、しっかり売る!だろ?」

りん「そうね!そうだったわ。皆の頑張りに報いる為にも売ってみせる!」

コウ「そう来なくっちゃ!」

次回「心になにか抱えているのか」

コウ「さぁ!皆もラストスパート頑張ろう!」

りん「何だろう・・・最近のコウちゃん、妙に優しい・・・」

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