NEW GAME! LEVEL UP!!   作:naogran

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数日後。青葉達にあるイベントのチケットが配られた。

青葉「東京ゲーム展・・・でも今日って木曜日ですよね?」

コウ「木金は企業日って言って業界関係者だけが行ける日なんだよ。」

青葉「へぇー!」

コウ「そして本日ようやくフェアリーズストーリー3の映像がメディアに発表されまーす!」

大輝「お!遂にこの日が来たか!待ち侘びてたぜ!」

青葉「あ、でもゲーム雑誌のリーク画像が昨日、ネットに出てましたよ!」

コウ「うん。知ってる・・・じゃあ5人でゲーム展行って来な。」

青葉「え!?八神さんは行かないんですか?」

優斗「そうですよ。折角の東京ゲーム展なんですし。」

コウ「マスター前で余裕が無いんだって・・・」

はじめ「私達だって十分忙しいんですよ!」

コウ「いや、その分の遅れは大目で見るからさ。行けばきっと面白いよ。ひふみんも先に行ってるみたいだし。」

大輝「だからひふみちゃん居ないのか。」

コウ「ほら!グズグズしてないで早く行きな!」

青葉「ああ!分かりましたってば!」

ねね「良いなぁゲーム展。」

青葉「ねねっち!」

ねねは頬を膨らます。

うみこ「あなたはまたこんな所で油を・・・」

ねね「うみこさん!私もゲーム展行きた。」

うみこ「駄目です。」

即断られた。

うみこ「バイトの分のチケットはありません。なので桜さんはお留守番です。」

ねね「そんな~!」

うみこ「私も忙しくて行けないんですから我慢して下さい。」

ねね「い~や~!」

強引にねねを引っ張り去る。

5人「そ、それじゃあ、行って来ま〜す。」

コウ「行ってらっしゃ〜い。」

青葉達を見送る。

りん「青葉ちゃん達行かせたのね。」

コウ「まあね。確かに忙しい時期だけどゲーム展でのお披露目なんて折角なんだしさ。」

りん「じゃあコウちゃんにはゲーム展に行ってる皆の分まで頑張ってもらおうかしらね。」

コウ「え!?えーー!?」






そして5人は幕張メッセに到着した。

青葉「うわ~。これ皆業界の人なんですか?」

ゆん「企業日に来るんは2度目やけど、ほんまにぎょうさんおるもんやな~!」

優斗「俺と大輝はもう3回くらい来てるしな。結構多いもんだな。」

大輝「やって来ました幕張メッセの東京ゲーム展!!」

優斗「完璧にテンション高めだなぁ此奴。」

はじめ「ねぇねぇ早く早く!!」

ゆん「ちょ、あんたしぶっとった癖に・・・」

はじめ「うぐっ!」

青葉「あはは。行きましょうか。」

5人は走り出した。

そしてフェアリーズストーリー3のPVが流れた。


11話「リーク画像が昨日、ネットに出てましたよ!」

東京ゲーム展内で、青葉がひふみに連絡するが、連絡は来なかった。はじめと大輝はワクワクしてる。

 

ゆん「ひふみ先輩とは連絡ついた?」

 

青葉「全然です・・・メールは何時も早いんですけど・・・」

 

ゆん「何処に居るんやろうな〜。」

 

優斗「多分電波が悪い所に居るんじゃないのかな?」

 

青葉「そうかも知れませんね。」

 

 

 

 

 

 

すると後ろの女性達がはしゃいでた。目線の先にはコスプレしてるひふみが立っていた。連絡が来ないのはこの理由だった。女性達が写真を撮りまくる。

 

女性A「はぁ〜。企業日にこんな素敵なコスプレが拝めるなんて!」

 

女性B「公式レイヤーさんかな?」

 

女性C「裁縫凄〜い!」

 

女性D「あれ何のゲーム?」

 

女性E「こっち向いて下さい!ありがとうございまーす!」

 

するとひふみはある人物を見た。青葉達だった。気付かれないように後ろを振り向く。

 

女性A「うわぁー!意地悪な所も素敵ー!!」

 

 

 

 

 

 

その頃青葉達は。

 

はじめ「う〜ん、フェアリーズ3の展示はこの辺りのはずなんだけど・・・」

 

青葉「あ!ありましたよ!」

 

目の前にフェアリーズストーリー3の展示があった。

 

青葉「あ~!ソフィアちゃんが映ってる!」

 

はじめ「あ!私が作ったモーションも!」

 

ゆん「うちのモンスター!」

 

優斗「俺が作ったVFXめっちゃ綺麗!!」

 

大輝「俺制作のCGもイカす!!」

 

女性F「フェアリーズ3だー!」

 

女性G「キャラ可愛いよねー!」

 

女性H「楽しみー!」

 

青葉「・・・でもこんな沢山の人が見てる中何だか恥ずかしい・・・」

 

はじめ「うん・・・」

 

ゆん「せやな・・・」

 

優斗「確かに・・・」

 

大輝「同感だね・・・」

 

男性A「これあれだろ?イーグルジャンプさんの!」

 

男性B「前作好きだったな〜!」

 

青葉「だから八神さん行け行けって言ってくれ・・・て・・・」

 

4人は真剣な目でフェアリーズストーリー3のPVを見ていた。

 

青葉(そっか・・・はじめさんもゆんさんもこれが初めてなんだよね。作ってたゲームがこうして人前に出るのって。しかも入社したての私なんかより1年も多く作業してて・・・発売・・・されるんだ・・・)

 

 

 

 

 

 

そして夕方になり、青葉達が戻って来た。

 

コウ「お!おっかえり~。どうだった?」

 

5人は真剣な顔をしていた。

 

青葉「あの・・・何て言うか・・・頑張ります!」

 

コウ「え?」

 

そして5人は仕事を始める。

 

ゆん「さ、働くで~!」

 

はじめ「遅れを取り戻さなきゃね!」

 

大輝「俺達で最高の神ゲーを作らなきゃな!」

 

優斗「ラストミッションまで後少しだ!」

 

コウ「本当分かりやすいな。」

 

りん「良かったねコウちゃん。」

 

コウ「しっかしそれに比べてひふみんは何してんだ?」

 

 

 

 

 

 

その頃ひふみは東京ゲーム展であるゲームの体験版をプレイしていた。

 

女性スタッフ「お客様お上手ですね。」

 

ひふみ「いえ。まぁまぁ・・・です。」

 

女性スタッフ「凄い!最速クリアですよ!」

 

プレイしていたのはフェアリーズストーリー3の体験版だった。自分が携わったゲームの体験版の最速クリアは当たり前。

 

ひふみ「どうも。」

 

 

 

 

 

 

季節が流れて遂に秋を迎えた。紅葉が実ったこの季節。

 

青葉の母「青葉ー起きなさーい。会社でしょー?」

 

青葉「でも・・・寒い~・・・」

 

青葉の母「あなた冬用のスーツが無いけどクリーニング出したままじゃないの?」

 

青葉「だー!忘れてたー!」

 

冬用のスーツが無い事を忘れてた。代わりの私服を選ぶ。

 

青葉「派手かなぁ・・・」

 

可愛い私服。

 

青葉「これは・・・子供っぽいかな?」

 

少年っぽい私服。

 

青葉「う~・・・何時もスーツだから私服なんて恥ずかしいよ・・・」

 

大人っぽい私服。

 

青葉の母「何してるの。遅刻するわよ。」

 

青葉「あ~もう・・・お母さん決めて~!」

 

仕方無く母親に決めて貰う事になった。

 

 

 

 

 

 

そして出社した。

 

青葉「おはようございま〜す。」

 

コウ「ん?うわ!?誰かと思ったら、青葉じゃん!!おはよう。」

 

私服は青いジャンパースカート。そして可愛らしい帽子を被ってる。だが青葉はぎこちない。

 

コウ「この間のゲーム展から気合い入り過ぎじゃな~い?」

 

青葉「スーツがクリーニング中なんですよ!」

 

大輝「おはようございますコウさん。」

 

コウ「ああ。おはよう大輝。」

 

青葉「お、おはようございます大輝さん。」

 

大輝「うわお!青葉ちゃんがまさかの私服!こいつぁレアだぜ!ねぇねぇ!写真撮っても良い!?」

 

青葉「あ、あの・・・」

 

大輝「ジャンパースカート・・・結構俺好み!」

 

優斗「ていっ!」

 

大輝「はうっ!?」

 

すると優斗が後ろから大輝の脛を強く蹴った。

 

大輝「痛ええええええ!!!!」

 

その場で足を抑えながらゴロゴロ転がる。

 

優斗「弁慶の泣き所でも喰らってろ。」

 

青葉「優斗さん、おはようございます。」

 

優斗「おはよう青葉さん。私服なんて珍しいね。」

 

青葉「はい・・・スーツがクリーニング中で。」

 

優斗「そっか〜。でも私服姿も可愛いよ。」

 

青葉「本当ですか?ありがとうございます!」

 

大輝「何しやがるんだ優斗!脛痛って・・・!」

 

優斗「写真撮らせろって、お前はナンパ野郎か。もしくは悪質パパラッチか。」

 

大輝「だってぇ!私服姿の青葉ちゃん見た事無ェしぃ!激レアだしぃ!」

 

優斗「お前な・・・」

 

 

 

 

その後。

 

コウ「今度ゲーム雑誌に設定画もちょろっと載せるんだけど青葉のソフィアちゃん。そのまま載せちゃっても大丈夫?」

 

青葉「え?どう言う事ですか?」

 

コウ「攻略本とか設定画集ってそれ用に描き下ろしたりもするんだよ。まー私はあまりしないけど。加筆修正もする人はするし。だからゲーム制作中には無かった三面図とかも載ってたりするの。」

 

青葉「そ、それは設定画集ではなく設定っぽい画集では・・・」

 

コウ「まあ・・・うん、そうだよ・・・攻略本で描き直すなら今回の雑誌の掲載は見送っても良いけど・・・」

 

青葉「えっと・・・私は・・・あれは全力で描いたものなので、そのまま載せて下さい!」

 

コウ「OK。じゃあこれが初披露だ!」

 

青葉「私の絵が本に載るんですね・・・うふふ!」

 

りん「おはよう。何だか嬉しそうね。」

 

青葉「あ!いや!何も・・・」

 

優斗「りんさんおはようございます。」

 

大輝「おはようございますりんさん!」

 

りん「おはよう。あら今日はおしゃれして。青葉ちゃんもインタビュー?」

 

青葉「え?インタビュー?何ですかそれ?」

 

りん「今日はゲーム雑誌の取材が来るのよ。気合いが入った服装だったからてっきり。」

 

青葉「あ〜はい・・・スーツがですね・・・って!だから遠山さんもおしゃれしてるんですね。素敵です!」

 

大輝「本当に素敵でございます!」

 

りん「ありがとう。後コウちゃんの服も持って来たからね。」

 

コウ「うぐっ!!え〜・・・いいよ私は・・・面倒臭いし・・・」

 

りん「面倒臭い!?しっかり選んで来たのに!大体毎日毎日同じ服着て!たまには女の子らしくしたら!?」

 

優斗「何時も同じ服装で恥ずかしくないんですか!?」

 

青葉「そうですよ!服を選ぶのって大変なんですよ!」

 

大輝「コウさんも女性らしくちゃんとして下さい!!」

 

コウ「何で青葉と優斗と大輝までムキになってんだよ?」

 

 

 

 

 

 

第1会議室でコウが着替える事に。

 

りん「ほらもう時間よ。脱いで。」

 

コウ「わ・・・分かったけどそんなに見られたら恥ずかしいや・・・後ろ・・・向いててよ・・・」

 

りん「し・・・仕方無いなぁ・・・」

 

コウ(な~んて。りんになら見られても良いんだけど。着替えるのは嫌なのだ!)

 

りんが後ろを向いた瞬間、こっそり逃げ出そうとドアを開けた瞬間。

 

青葉「痛っ!」

 

優斗・大輝「グヘァ!!」

 

青葉が頭を抑えて縮こまり、優斗が頭を片手で抑え、大輝が俯せで倒れてた。

 

コウ「ちょ・・・扉の前で何してんの!?」

 

青葉「逃げないように見張ってろって遠山さんが・・・」

 

優斗「俺達もりんさんに頼まれて・・・」

 

大輝「コウさんを逃がさないようにしろって・・・」

 

コウの後ろからりんが笑ってコウの肩を掴む。だがその笑顔は笑ってないと確信した。

 

青葉「何でそんなに着替えるの嫌なんですか?」

 

コウ「いや・・・だっておしゃれって恥ずかしいじゃん・・・私胸も無いし色気もないか・・・男っぽい方が似合うんだよ。」

 

大輝「いやいや、コウさんは女性ですし、素敵な所もありますよ。」

 

優斗「コウさんスタイル良いし、オシャレしないと勿体無いですよ。青葉さんもそう思うでしょ?」

 

青葉「そうですよ!遠山さんのコーデならきっと大丈夫ですって!」

 

コウ「じ、じゃありんを信じるよ。あ・・・あんまり期待すんなよ・・・」

 

こうしてコウの着替えが始まった。青葉と優斗と大輝は外で待機してる。

 

 

 

 

 

 

そして数分後。ドアが開いた。

 

青葉「おお〜!」

 

優斗「わお!」

 

大輝「うっひょ〜!」

 

出て来たのは、お嬢様みたいな美人になってるコウだ。

 

コウ「普通でしょ・・・」

 

青葉「凄い!八神さん可愛いですよ!」

 

りん「本当。コウちゃん可愛い!」

 

コウ「え!?嘘・・・」

 

りん「可愛い!」

 

青葉「可愛い!」

 

優斗「可愛い!」

 

大輝「めっちゃ可愛い!」

 

可愛いと言われてコウの顔が真っ赤になった。りんと大輝がスマホで写真を撮る。するとそこに。

 

しずく「おや?八神可愛いね。」

 

優斗「しずくさん。」

 

しずくがスマホで写真を撮る。

 

コウ「マスター前のこんな忙しい時にインタビューなんか入れないで下さいよ・・・」

 

しずく「取材も仕事の一環だからね。これも会社の為。作品の為さ。」

 

コウ「りんも何とか言ってやってよ!」

 

りん「コウちゃん可愛い~!」

 

コウ「優斗も何とか言ってよ!」

 

優斗「可愛過ぎて、何も言えません・・・」

 

コウ「・・・」

 

青葉「あ!以前の攻略本のインタビュー記事に確か・・・あった!」

 

攻略本のインタビュー記事を見ると、コウの写真が載ってあった。

 

青葉「この人と八神さんって雰囲気違うなって思ってて・・・初めて会った時も分からなかったんですけど・・・写真映りのせいじゃなかったんですね!可愛い!」

 

コウ「後で覚えてろよ・・・」

 

大輝「何か、サラッと酷い事言ってるみたいだ・・・」

 

 

 

 

 

 

そしてインタビュー記事を載せる為の撮影をする。

 

山田「それでは最初に八神さんから写真撮影させていただきます。」

 

カメラマンの山田が数枚シャッターを切る。

 

山田「出来れば笑顔でお願いしまーす。」

 

コウは頑張って笑顔を作った。そして山田が数枚シャッターを切る。

 

山田「はいOKです!次にインタビュー記事の中で挟む写真なのでこう、喋ってるようなしぐさでお願い出来ますか?」

 

コウ「え!?まだあるの!?・・・こ、こうですかね・・・?」

 

山田「良いですねー!可愛いですよ!」

 

するとコウがまた照れた。

 

山田「はい。いただきましたー。照れ顔とっても可愛いかったです。」

 

コウは両手で顔を隠した。

 

りん(やっぱり着替え持って来て良かったわ!)

 

こうしてインタビュー記事に載せる写真が出来上がった。

 

 

 

 

 

 

数日後。今日は雨。

 

青葉「八神さん、エラー報告のあった箇所の修正終わりました。」

 

コウ「お疲れー。じゃあ後はデバッグしてて。」

 

青葉「はい。何だか明日がマスターアップって感じしませんね。平和と言うか何時も通りと言うか・・・」

 

コウ「今回はりんがスケジュール管理してくれたからね。それにグラフィックの仕事が先に終わってるって事もあるけど。」

 

りん「本当。何か事件が起こる前触れみたいよね。」

 

コウ「変なフラグ立てないでよ!」

 

 

 

 

 

 

そしてその頃ねねは、ドス黒い雰囲気に包まれてた。

 

ねね「あ・・・あの~・・・うみこさん?指定個所のデバッグなんですけど・・・」

 

うみこ「停止バグでもありましたか?」

 

ねね「正解。」

 

するとデスクを『ドンッ!!』と叩いた。ねねにまた戦慄が走った。

 

ねね「ヒィーーー!!ごめんなさーーーい!!!!」

 

うみこ「すみません取り乱しました・・・まぁこれぐらいなら対応出来る範囲内かと思います・・・担当者に直接報告して下さい。」

 

ねね「は〜い。」

 

うみこ「後今日は皆泊まりになります。これで皆の分の栄養ドリンクや差し入れを買って来て下さい。」

 

1万円札を差し出す。

 

ねね「イエッサー!」

 

うみこ「心配なので涼風さんや相葉さんも一緒に・・・」

 

ねね「信じて下さいよ!」

 

 

 

 

 

 

こうしてねねは、青葉とおまけに優斗と大輝を連れて買い出しに行く。

 

青葉「へー。そっちそんな事になってるんだ。」

 

ねね「凄い皆殺気立ってるし・・・」

 

優斗「まあうみこさん真面目だからね。」

 

大輝「でも怒らせるとヤバイしね。」

 

青葉「そうだねねっち。おつかいの時はね~。しっかり領収書を貰わないといけないんだよ。」

 

ねね「ふ〜ん。レシートじゃダメなの?」

 

青葉「え・・・どうだろう?優斗さん、レシートでも良いんですか?」

 

優斗「いや領収書じゃないとダメなんだ。領収書は代金の受取人が支払者に対して、何らかの対価として金銭を受け取った事を証明するために発行する書類の事。それにちゃんと領収書は領収書。レシートはレシートって分けられてるからね。」

 

青葉「そうなんですか〜。分かりました。」

 

大輝「お前物知りだな〜。」

 

優斗「そう言うお前は物知らずだな。」

 

大輝「ぶべら。」

 

 

 

 

 

 

4人はドリンク剤の売り場へ向かった。

 

ねね「あ!彼処だー!栄養ドリンク栄養ドリンク〜!」

 

青葉「どれが良いんだろう?」

 

ねね「あ!凄そうこれ!ケロリン大魔王!」

 

青葉「な・・・何これ高すぎじゃない!?」

 

優斗「税込で2858円って・・・」

 

ねね「え〜?でもうみこさんだよ?安物じゃ効かないって。何ですかこの安物。水ですか?って言われちゃうって!」

 

青葉「ありそうで怖いよ・・・」

 

大輝(そんなだったっけうみこさん?)

 

ねね「ね!絶対これだって!」

 

青葉「う〜ん・・・でもお酒も1杯千円くらいのあったしな・・・ならこの大魔王だけうみこさん用に1本買えば良いんじゃないかな。後は普通ので。」

 

ねね「それで残りでお菓子とかジュースとか買って皆でお泊りだね!」

 

青葉「ねねっち泊まって良いんだ!」

 

ねね「今夜だけだけどね。今日でバイト最後だし。」

 

青葉「そっか・・・寂しくなるな・・・」

 

大輝「ねねちゃんのバイト生活は今日で最後かぁ〜。早いもんだね〜。」

 

優斗「でもねねさん。今日がバイト最後だからって油断しちゃダメだよ。しっかりしないとゲームは完成出来ないんだからね。」

 

ねね「分かってますよ。」

 

 

 

 

 

 

そして買い出しを終えて戻った。うみこに大魔王を差し出した。

 

うみこ「こ・・・これは・・・」

 

ねね「うみこさんはこれかなって!」

 

うみこ「よく分かりましたね。これじゃないと疲れが取れないんですよ私は・・・ってそんな訳ないでしょ!!」

 

大輝(見事なノリツッコミ。)

 

ねね「テンション可笑しいようみこさん!?」

 

青葉「ほらやっぱり違うじゃん・・・」

 

ねね「あおっちだって納得してたじゃん!」

 

優斗「うみこさん。これ領収書です。」

 

うみこ「どうも。」

 

領収書を受け取る。

 

うみこ「まぁでもちょっと飲んでみますか・・・私も流石に飲んだ事はなかったので少し気になってはいましたし・・・」

 

箱を開けると。

 

ねね「説明書!?」

 

うみこ「流石高級ドリンク・・・」

 

青葉「緊張しますね何か!」

 

大輝(どうなるか試してみるか・・・)

 

優斗(下手したらどうなるんだろう・・・)

 

大魔王の栄養ドリンクを試し飲みする。するとうみこの目がバッチリ開いた。

 

うみこ「こ・・・これは・・・何だか眼が冴えて・・・」

 

ねね「そんなに!?」

 

うみこ「飲んでみますか?」

 

今度はねねが飲んでみる。

 

ねね「ぶぇ~・・・何か薬臭くてやだ~・・・」

 

青葉「あはは。ねねっち舌がお子様だから。貸してよ。」

 

今度は青葉も飲んでみる。

 

青葉「ゲホッゲホッゲホッ!!」

 

うみこ「桜さんより子供っぽいですよ・・・」

 

大輝「お!ストローもう2本あった!青葉ちゃんちょっと飲ませて。」

 

もう1本のストローで大輝も飲んでみる。

 

大輝「な・・・何だこれ・・・不味過ぎ・・・優斗飲んでみるか?」

 

優斗「俺も?」

 

もう1本のストローで今度は優斗も飲んでみる。

 

優斗「ん!?何だこれ!?気力がチャージされていく!」

 

大輝「えええ!?」

 

どうやらうみこと優斗には効果絶大だった。

 

 

 

 

 

 

そしてその頃しずくは黙々と作業している。

 

しずく「ラーメン食べたい・・・」

 

そう呟くしずくだった。

 

 

 

 

 

 

その後も全員作業を進める。

 

青葉「深夜3時なのに殆ど明るい・・・」

 

コウ「皆居るのに静かでしょ。疲れてるから。」

 

青葉「ああ、お疲れ様です。」

 

コウ「最近夜も人がいるから脱げないんだよね~。」

 

青葉「私はその方が良いです・・・八神さんも終わったんですか?」

 

コウ「うん。もう触るなって。」

 

どうやらコウの作業は終えたらしい。

 

青葉「遂に完成なんですね!」

 

コウ「長かったような短かったような。」

 

青葉「私はあっと言う間でした!って半年ぐらいですけど・・・」

 

コウ「半年とは思えない程会社に馴染んだじゃん。・・・私はさ・・・入社して長いこと馴染めなかったから。青葉みたいなのは羨ましいよ。」

 

青葉「八神さん・・・」

 

ねね「あおっち~!」

 

青葉「どうしたの?」

 

ねね「3時過ぎてるのに全然眠くならない!ケロリンパワーかな?」

 

コウ「ケロリンってそんなに効かなくない?」

 

青葉「だって私達が飲んだのは大魔王ですから。」

 

コウ「え・・・どう言う事?」

 

ねね「ねえねえ!もう仕事はいいから始発で帰って良いんだって。あおっちは何時帰るの?」

 

青葉「えと・・・」

 

コウ「明方にはマスターしてるはずだからそれ確認したら青葉も帰って良いよ。」

 

青葉「だって。」

 

ねね「そっか。じゃあ一緒に帰ろ。」

 

優斗「おっしゃー!完成だぁああ!!」

 

青葉「優斗さん完成したんですね!」

 

優斗「ああ!長かったー!苦労したー!」

 

大輝「優斗ー!こっちも終えたぜー!」

 

優斗「やったな大輝!」

 

大輝「ああ!これで新たな神ゲーが完成したぜ!」

 

優斗「まだ神ゲーって決まった訳じゃねえけど。」

 

大輝「俺には見えるんだよ!フェアリーズストーリー3が神ゲーになる瞬間を!」

 

青葉「大輝さんもお疲れ様です。」

 

ねね「後今日で最後だからお疲れって事と・・八神さん!今後ともあおっちを宜しくお願いします!」

 

コウ「保護者か・・・」

 

ゆん「そっか~。ねねちゃんギリギリまでほんまお疲れさんやったね。」

 

ねね「い・・・いえ・・・お茶御馳走様でした!」

 

ゆん「ええって。何時でも飲みに来てな。」

 

ひふみ「お、お菓子も・・・用意しとくね。」

 

はじめ「またおもちゃトークしよ!」

 

りん「そうね。完成後はしばらく落ち着くと思うし、また遊びにいらっしゃい。」

 

しずく「ああ。この子もきっと心待ちにしてるはずさ。」

 

もずく「にゃ〜お。」

 

優斗「また来たら一緒にお話しでもしようよ。」

 

大輝「またねねちゃんが来るの待ってるよ!」

 

ねね「あおっちの会社皆良い人で安心したよ!私もこれから大学頑張るから!」

 

青葉「うん。お互い頑張ろうね。今日はお疲れ様。」

 

するとねねが泣き出した。

 

青葉「もう。何泣いてるの?お別れじゃないから。」

 

ねね「分かってるけど~・・・皆さんも・・・あおっちの事を・・・宜しくお願いします~!!」

 

はじめ「青葉ちゃん良い友達持ったね〜!」

 

大輝「嬉しいよ〜!」

 

青葉「もう・・・ねねっちたら・・・」

 

 

 

 

 

 

数分後。優斗がボディバッグを背負った。

 

優斗「帰って寝るか。」

 

帰ろうとしたその時だった。

 

しずく「相葉君。」

 

優斗「しずくさん?どうしたんですか?」

 

しずく「これを渡したくてね。」

 

渡されたのは1通の手紙だった。

 

優斗「これは?」

 

しずく「それは帰って開けてみれば分かるよ。」

 

そのまましずくは歩き去った。

 

優斗「帰って開ける?何だろう?」

 

 

 

 

 

 

そして青葉とねねは始発で帰る事に。青葉が欠伸をする。

 

ねね「あおっち眠いの?」

 

青葉「うん・・・一息付いて気が抜けちゃったのかな・・・大丈夫?」

 

ねね「うん!まだ大魔王パワーが効いてるし!」

 

青葉「一口だけなのに・・・」

 

ねね「あおっち寝てて良いよ。私が起こしてあげるから。」

 

青葉「それじゃちょっとだけ・・・ごめんね・・・」

 

そして青葉が寝た。

 

ねね(あおっち。本当にお疲れ様!)

 

そして2人が降りた駅は、辺境駅だった。

 

ねね「ここ・・・何処・・・?」

 

青葉「起こしてくれるって言ったじゃーん!」

 

起こしてあげるって言ったのに、最終的にねねも寝てしまってたのだった。

 

「END」




         キャスト

      涼風青葉:高田憂希

      相葉優斗:石井マーク

      秋山大輝:下野紘

      八神コウ:日笠陽子
      遠山りん:茅野愛衣
     滝本ひふみ:山口愛
     篠田はじめ:戸田めぐみ
      飯島ゆん:竹尾歩美
       桜ねね:朝日奈丸佳
    阿波根うみこ:森永千才
     葉月しずく:喜多村英梨
      青葉の母:山村響
 山田(カメラマン):藤田咲

        女子:貫井柚佳
           珠宮夕貴
           和久井優
        モブ:伊達忠智
           木内太郎

青葉「遂にゲームが完成しましたね!ドキドキしてます!」

コウ「遠足前の子供みたいじゃん。」

青葉「八神さんはやっぱり慣れっ子なんですか?」

コウ「そんな事ないよ。でも今回は良いマスターアップだったかな。」

次回「ひとつ夢が叶いました!」

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