―――――年の瀬だから絶対に笑ってはいけないをやろう。
そんな我らが家主のトンデモナイ気まぐれから始まった、絶対に笑ってはいけないナカジマジム24時。現在、午前8:30。高町家前。
なのは「それじゃ、メンバーの発表をするね」
アスカ「ちょっと待ってなのはさん、なんで俺までやられる側なんですか。話が違います!」
フェイト「アスカを野放しにしとくと絶対悪さするってはやてがこっち側にしたんだって」
アスカ「解せない」
なのは「えっと、それじゃ気を取り直してメンバーの発表ね。メンバーはこのお話の時系列的にヴィヴィオ、リオちゃん、コロナちゃん、アスカ君、そしてアインハルトちゃんに決定します」
アインハルト「あの、なんですかこの絶対に笑ってはいけないというのは?」
はやて「ええ質問やなアインハルト」
アスカ「出たな諸悪の根源」
―――デデーン!アスカ、アウトー。
アスカ「ヴェ!?ちょ、あ、待って、フーカお前は洒落にならぎゅふん!?」バチーン!
はやて「とまあこんな風にゲームマスターの私に物申したい子がいればどうぞ」
一同「あ、ありません!」
はやて「よろしい。で、さっきの質問やけどな?これは私やなのはちゃんの出身である”地球”で毎年年末に行われるいわば恒例行事みたいなもんなんよ」
リンネ「えっと、それって兄さんが前に言ってたクリスマスと関係があるんですか?」
はやて「はい、ケツバット要員のリンネ正解。正確にはちょう違うけど、まあそんなもんや」
なのは「舞台は現段階ではかなり先に設立されるナカジマジムだよ。みんなにはそこで選手ではなく、スタッフとして24時間過ごしてもらいます」
リオ「まだインターミドルすら始まってないのによくできましたねコレ」
はやて「オトナの事情と、作者の混沌とした欲望からやな」
アスカ「メメタァ」
フェイト「ルールはさっきはやてが言ったこととタイトルの通り。ここから先は、何があっても絶対に笑っちゃダメ。もし笑ったりしたら、さっきのアスカみたいになるから気を付けてね」
はやて「ちなみにケツバット要員は・・・」
フーカ「ワシとリンネ、それからジルコーチ他、アニメヴィヴィストのメンバーじゃ。・・・ところでアニメヴィヴィストってなんじゃ?」
リンネ「フーちゃん。きっとそれは兄さん曰く触れちゃいけないナニカだと思うよ」
フーカ「ふーん・・・まあええか。日頃お兄ぃに溜められた鬱憤を晴らすいい機会じゃ。手加減なんてせん、全力で行くぞ!」
リンネ「うん、その意義だよフーちゃん!私も全力で頑張る!」
アスカ「誰か止めて、一生のお願い」
かくして絶対に笑ってはいけないナカジマジム24時が始まった!
~ナカジマジム前~
アスカ「すげぇ、ホントにナカジマジムって書いてある・・・」
ヴィヴィオ「本編でもまだ名前どころかジムって名前さえなかったのに建物まで・・・」
コロナ「なんて言うか、すごいですね。はやてさんって・・・」
リオ「いよいよだね。ここからどんなことがあっても笑っちゃいけないって、それ苦痛だなぁ」
アスカ「仕方ない、こうなった以上やってやろうじゃねぇか!」
アインハルト「・・・あ、そういえばアスカさん」
アスカ「おう、なんだハルちゃん?」
アインハルト「さっきはやてさんからアスカさんに渡して欲しいとこの写真を預かってきました」
リオ「・・・?写真なのに何も写ってないですね」
アスカ「ああ、これはポラロイドって言ってね。ちょっと絵が浮き出てくるまで時間がかかるんだけど・・・どれ、炎熱魔法でどうにかなるかな」ボッ
ヴィヴィオ「わぁ、指先にだけ火を点けられるなんて器用なんですね!」
アスカ「エッヘン。・・・っと、絵が浮き出てきたな――――」
ザフィーラ人間態のフンドシヌード
デデーン!リオ、アスカ、アウトー
アスカ「アンの狸があああああああああ・・・あびば!?」
リオ「え、ちょ、リンネさんは勘弁―――んッ!?」
ヴィヴィオ「あ、危なかった・・・というかリンネさん、もの凄く清々しい顔して帰って行ったね今」
コロナ「アスカ先輩をぶったジルコーチも負けず劣らずのフルスイングだった・・・リオ、大丈夫?」
アインハルト「えっと、なんだか申し訳ありません。私がもっとしっかりしていれば・・・」
リオ「いえ、アインハルトさんが誤ることないデス・・・うう、お尻が痛い・・・」
アスカ「どこが痛いの?」
リオ「え?お尻が・・・」
アスカ「お尻が・・・ぶふっ」
デデーン、アスカ、アウトー
ヴィヴィオ「何やってるんですか先輩・・・」
アインハルト「リオさんを笑わせようとして自爆とは・・・私はこんな人に負けたんですか」
リオ「アインハルトさん落ち込まないでください。ここで意気消沈していたらこの先身がもたないですよ」
コロナ「頑張りましょう!」
アインハルト「リオさん、コロナさん・・・ありがとうございます。そうですね、こんなことで挫けていてはフーカの師匠として情けないですからね」
アスカ「その意義だぜハルちゃん。さて、行こうか!」
~ナカジマジム:ロビー~
ユミナ「みんないらっしゃーい。待ってたよ。随分と長い前説を見せられてる気分だったよ」
リオ「主にアスカ先輩のせいですけどね」
アスカ「むぅ・・・と、ところでユミちゃん。俺達は何をすればいいかな」
ユミナ「はい。今日はみんなに選手としてではなく、このジムのスタッフとして一日働いてもらいます。あ、これ顔写真付きの個人証明書だからしっかり身に着けておいてね」
アスカ「・・・ねえユミちゃん」
ユミナ「はい、なんですか?」
アスカ「どうして俺だけVジャンプ付録のオベリスクなの?」
デデーン!リオ、コロナ、ヴィヴィオ、アインハルト、アウトー
アインハルト「・・・なるほど、さしずめ、証明写真ってところでしょうか」
デデーン!全員、アウトー
ヴィヴィオ「いった~い・・・まさかイクスまでいるなんてぇ・・・」
アスカ「意外と容赦なかったなあのスイング・・・というか身内から爆弾落とされるとは」
アインハルト「うぅ、申し訳ありません・・・」
リオ「ま、まあまあ。これから気を付けてればいいんですし」
コロナ「そうですよ。さ、早く行きましょう。もう早くお仕事して忘れたいです・・・」
~ジム内:事務室~
アスカ「机部屋まで完全再現とかあの人ガチだな」
ヴィヴィオ「私知ってる。今思い出したけどコレ地球のなのはママの実家にお泊りした時に観た奴だ」
アスカ「こっからはどんな爆弾放り込まれるかわかんねーからな・・・みんな、注意するんだぞ」
コロナ「はい。・・・あれ?この机の引き出しから何か出てる」
アインハルト「アスカって、先輩の名前が書いてある机ですね。見たところ紙袋のようにも見えますが」
リオ「はやてさん、こういう時にはアスカ先輩に容赦なんて欠片もないですからね・・・きっとトンデモナイトラップか何かですよ」
アスカ「無駄にハードル上げんでくれリオちゃん。これ見てる分には楽しいけどいざ自分がやる側になるとかなり精神的にクルな・・・・っと、やぱり紙袋か」
ヴィヴィオ「先輩の机にあったってことは先輩絡みでしょうか」
リオ「ネタの宝庫だからね。時々私達もわからないネタ使う時もあるし」
コロナ「遊戯王なんて、私つい最近知ったばかりなのにさっき笑っちゃったから結構シンドイかも」
アインハルト「知らない方が幸せだったって言葉をちょっぴり信用してしまいそうです」
アスカ「なんか後輩ズがめっちゃディスってくるんですけど・・・これは、形からしてお面かな?」
ヴィヴィオ「・・・・出してみます?」
コロナ「出すの!?」
リオ「かなり危ない予感しかしないんだけど・・・」
アインハルト「ですがコレが入っていたということはそういうことなのでしょう。先輩、お願いします」
アスカ「暗に逝けって言ってるよねそれ。・・・けど仕方ないか。というかいっそ目をつぶってしまえばいいんだよねこういうの。・・・・ホイ、つけたぞ」
デデーン!ヴィヴィオ、アインハルト、リオ、コロナ、アウトー
はやて「わ、ちょ、待ってなのはちゃん!なんでレイジングハート構えとるん!?いや、あの、OHANASIだけはやめ――――」
アァー!
アスカ「・・・なるほど、これで俺を釣ろうとしたのか」
ヴィヴィオ「そう言えばなんでなのはママは怒ったんだろ?」
アスカ(お面)「ヴィヴィちゃん、知らない方がキミとお母さんの為だよ」
デデーン!ヴィヴィオ、アウトー
ヴィヴィオ「バカ!先輩のバカああああああ、ひゃん!」バチーン!
アスカ(お面)「ヴィヴィちゃんにバカって言われたよリオちゃん」
リオ「わかりました!わかりましたからそのお面外してください!あと近い!顔近い!」
次々に繰り出される笑いの罠。果たして彼らは、無事に24時間過ごすことができるのだろうか!次回へ続く!(多分)