「カルデアの悪魔が来る!自爆させられるぞ!!」
「――よう。久しぶりだなァ!カルデアのクソども!」
「神霊カイニス!?助けてくれたの?」
アトランティス、最初の女神デメテルとの闘いでオリュンポス兵に囲まれた俺たちを助けてくれたのは意外な英霊だった。
「そこの神霊カイニスは追加の戦力だ。存分に使え!」
何をやったのかしらないが、ゴルドルフ新所長の活躍でカイニスが仲間になったらしい。
ありがとう、新所長……存分に使わせていただきます。
ここは異聞帯、俺たち汎人類史は彼らにとって死神に他ならない。
ならば覚悟を決めよう、
「新所長、ありがとう。陳宮」
「応」
紫の死神、キャスター・カタパルト陳宮が俺の呼びかけに答えて参上した。
ゴッフさんはそれを見て青ざめた。
「ぐ、ぐだ男くん。なぜその死神を呼び出したのかね?」
「……カイニス、ごめん」
「
ちゅどーん。カイニスが流星となってデメテルに特攻する。
……やったか?
デメテルにはほとんど効いていないようだ。
やはりクラス相性か。
クソっ!運営め!すでにマシュと武蔵ちゃんを犠牲にしたのに!
「チッ」
ぐだ子の舌打ちが隣から聞こえた。
「テメェ!何しやがる」
カイニスはブラックバレル陳宮死の一撃をガッツで耐えて立ち上がってきた。
仕留め損ねたならもう1回だ。
「陳宮!新しい弾よ!!」
「応」
ゴッフさんは再び青ざめた。
「ぐ、ぐだ子くん。君も何をしようとしているのかね!?」
ぐだ子はピクリとも表情を変えなかった。
「新所長、戦いは…戦場は残酷なんです。陳宮!」
「
「テメェ!」
カイニスは悪態をつきながら流星となった。
ごめん、カイニス。恨むならクラス相性を無視してスタメン固定させた開発スタッフとゲームシステムを恨んでくれ。
陳宮が血の涙を流しながら、その犠牲を嘆く。
「フッ……汚い花火…、よくも仲間を殺りましたね!許しませんよ!!」
あと、デメテルはライダー金時の轢逃げアタックで倒した。
カイニス、武蔵ちゃん、マシュ……終わったよ。
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アフロディーテの精神攻撃で武蔵ちゃんとホームズがおかしくなった。
武蔵ちゃんをダブルマーリンの英雄作成×2からのガチムチオリオンさんのクリティカルタコ殴りで落としてホームズの方を見ると明らかに様子がおかしい。
いや、いつもハッピーになるお薬でトリップしてることが多いからおかしいのは今日に限ったことじゃないんだけど。
「キミは銃の名手だと思ったがね。モラン大佐、まさかヤコブ絶命拳の伝承者だったとは」
「ジョン・H・ワトソン…略してジョジョか。…待て、その理屈はおかしい」
「ワトソン、奴らが座ったままの姿勢で宙に浮いたぞ!」
「その燃えるような赤毛!北斗七星を模った7つの傷!まさか諸君らはあの武装集団『赤毛同盟』?」
「ミス・アドラー、その構えはまさか…バリツ禁断の秘儀『五点掌爆心拳』!?」
「…バカな!?モリアーティー教授、何故立っていられる?確かに経絡秘孔をついたはず!」
「次に君は『勝った!私の勝ちだ!シャーロック・ホームズ』と言う」
なんかホームズシリーズでお馴染みの名前と、全く結びつかない単語が混ざっているんだが…。
一体ホームズは何と戦ってるんだ?
「カルデアのマスター、ここは余に任せてもらおう」
声の主は理性ある存在として登場したカリギュラ叔父上だ。
叔父上はホームズに対峙して名乗りをあげた。
「余の『ローマ孤鷲拳』こそがお前と対峙するに相応しい!行くぞ!ほわちゃああ!!!」
いつもの光景だ。叔父上が力を込めると、全身の筋肉が隆起し上半身の服が弾け飛ぶ。
皇帝特権ガチャが成功した証、叔父上の全身は黄金の闘気で覆われていた。
「
勝った。第1部完。
その直後、アフロディーテの精神攻撃の影響で俺の意識は深い闇の中に落ちていった。
気付くとそこは見慣れた光景。カルデアの召喚室だった。
俺とぐだ子の手には大量のit〇nesカードが握られていた。
マシュが心配そうにこちらを見ている。
「先輩、今日はジャンヌ・オルタさんの限定ピックアップです!張り切っていきましょう!まだ200連です、もう100連ほどすればいらしていただけるものと私は確信しています、先輩!」
…う タ が きこ え マす ね?
「先輩…真っ青です。尋常ではない状態に見えます。すぐにドクターのところへ行きましょう」
「先輩、今日は山の翁さんの限定ピックアップです!張り切っていきましょう!
まだ300連です、もう100連ほどすればいらしていただけるものと私は確信しています、先輩!」
……い っ ショ に ウ た わ ナイ?
「先輩…真っ青です。尋常ではない状態に見えます。すぐにドクターのところへ行きましょう」
「先輩、今日はスカサハ=スカディさんの限定ピックアップです!張り切っていきましょう!まだ400連です、もう100連ほどすればいらしていただけるものと私は確信しています、先輩!」
………う タ が き 声 ルン で ス。
「先輩…真っ青です。尋常ではない状態に見えます。すぐにドクターのところへ行きましょう」
―たぶん ゆめを みた。
―ピックアップ 爆し シた ひとたち が イタ。
―うタ。
―う タ が きこ え ル。
「いいか。忘れるな。ぐだ男。黒き砲身。令呪の弾。如何に、超抜なる殲滅の光に触れようとも―おまえの爆死はおまえだけのものだ。」
―でも この ゆめ。
―爆し シた はずの ひとたち が いる。
―いるん だよ。
―ぴっくあっぷ さい ちょうせん したい。
「先輩、今日は…さんの限定ピックアップです!張り切っていきましょう!」
うタが聞こえマすね
「先輩、今日は…さんの限定ピックアップです!張り切っていきましょう!」
うタが聞こえマすね
「先輩!課金は食費までならセーフです!張り切っていきましょう!」
うタが聞こえマすね
「先輩、今日は…さんの限定ピックアップです!張り切っていきましょう!」
うタが聞こえマすねうタが聞こえマすねうタが聞こえマすねうタが聞こえマすねうタが聞こえマすねうタが聞こえマすねうタが聞こえマすねうタが聞こえマすねうタが聞こえマすねうタが聞こえマすねうタが聞こえマすねうタが聞こえマすね
「「うわあああああああああああああああああああ!!!!!」」
その声は俺の声だったか、ぐだ子の声だったか。
使い切ったitu〇esカードの埋もれる感覚を覚えながら
自身の内から聞こえる声で目を覚ました。
「先輩」
「マシュ!?」
「はい、わたしです!良かった…意識が戻ったんですね!」
「オルタちゃんは!?じいじは!?スカディさまは!?」
「先輩?記憶が混乱しているのですか?今はガチャ禁期間と仰ってましたよね?
あと先輩は―その……だいぶ前にピックアップ爆死したはずかと」
「「…う タ が きこ え マす ね?」」
ちなみにアフロディーテは三蔵ちゃんが殴り殺した。
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「私は『異星の神』による地球支配を望まない。だが、汎人類史への帰順もあり得ない。―そう。これより、この地球に生きる全ての人間は生まれ変わる。」
驚くべき計画を口にする元Aチームのリーダー、キリシュタリア・ヴォーダイム。
その内容を俺たちを唖然とさせた。
あまりに高潔な精神、あまりの無視無欲、そしてあまりに言葉足りず。
登場時は、乙女ゲーの悪役令嬢ムーブみたいのかましてたのに、徐々に見えてきたキリシュタリアさんの真の姿は全く別人に見えた。
「ところでキリシュタリア・ヴォーダイムよ」
何か思うところがあったのか、それまでずっと黙ってキリさまの話を聞いていた1名の人物が言葉を発した。
カルデアいち色白なランサー、カルナさんだ。
ギリシャ異聞帯は神性持ちが多いので、特攻持ちのカルナさんはハマる場面が多いと考えて付いてきてもらっていた。
「お前は一言足りないと指摘されたことはないだろうか?」
キリ様は不思議そうに答えた。
「そのような指摘を受けたことはないね。なぜその質問を私にするのだろう?」
「オレは以前ある人に『一言多いのではなく、少ない』と指摘された。
爾来オレはそうならないように心がけているため、この欠点を克服したと言っても過言ではないだろう(ドヤ顔)」
すごいドヤ顔でそう言ったカルナさんだが、理由が一言もないためキリ様はただ困惑の表情を浮かべるばかりだった。
伝わってない…伝わってないよカルナさん。
今日のカルナさんは一言どころか二言ぐらい足りない。
やはりキリ様は不思議そうな顔をしている。
「多分キリシュタリアさんはカルナさんの言う通り、一言足りないと思うんですけど、この話深追いするのはやめておきましょう。ところでリンゴ食べていいですか?AP回復するんで、それとカイニス」
キリ様のサーヴァントとして再び俺たちと対峙したカイニスがいつもの不機嫌な表情で答える。
「なんだ?テメエまさか今さら戦いたくねえとか寝言をほざくつもりじゃねえだろうな?」
「その……ごめんね…何回も陳宮の弾にして。……怒ってる?」
「嫌なこと思いださせるんじゃねえ!!」
ちなみにカイニスは星5セイバーで不通に殴って倒した。
ほとんど勢いで書きました。
こんなのですいません。
またいつか会いましょう。