小説でわかる幕間の物語   作:ニコ・トスカーニ

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いまさらプリヤコラボ復刻で思い付きました。



魔法少女XX

 カルデアでは時々、頻繁に変な事件が起こる。

 今回の一件はファーストレディが収める魔法の国の事件だった。

 イリヤちゃんと美遊ちゃんとクロの魔法少女を姿を見て「やっぱり魔法少女はローティーンに限るよな」と

当初は思っていた俺だが、別の考えも浮かんだ。

 ……魔法少女コスはローティーンが最高かもしれないけど、ローティーン以外がしても結構イケるんじゃないか?

 俺はマスターで従えるサーヴァントが大勢いる。

 試さない理由が無い。

 

  〇

 

「私が魔法少女に?」

 

 最初に話をしたのはマシュだった。

 

「そうだよ」

 

 俺はヴラドさんに頼んで作ってもらったマシュサイズの美遊ちゃんバージョンコスを差し出した。

 

「私が、それを着るのですか?」

 

 マシュは戸惑った。

 俺は土下座して懇願した。

 

「わ、わかりました。少し恥ずかしいですが……」

 

 マシュは赤面しながらも着替えてくれた。

 

「……ど、どうでしょうか?」

 

 ……お、おおう。

 予想以上の破壊力だった。

 未遊ちゃんが着ても可愛いの範囲で済んだが、マシュだと色々育ち過ぎてエロ過ぎる。

 俺は前かがみになりながら涙を流してマシュにただひたすら「……ありがとう」と言い続けた。

 

 これでわかった。

 魔法少女コスはローティーンに限らない。

 早速他のターゲットを探すことにした。

 

  〇

 

「オレにそのフリフリの格好をしろって?」

 

 モーさんことモードレッドは怒りで顔面を引き攣らせていた。

 だが、俺はこの程度では動じない。

 

「そうだ」

「……オレが喜んで着ると思ってんのか?」

「まさか。その反応は予想済みだ。だが着てもらうぞ、モーさん」

 

 空気が変わった。

 これは……戦いの空気だ。

 

「力ずくか」

「ああ。抵抗を許す。そのほうが燃えるというものよ」

「面白え!やってみやがれ!」

 

 モーさんが武装を解いた。

 暴力に訴えるつもりなのだろうが、殴る前に武装を解いてくれるところが微妙に優しい。

 しかし、こちらには端から腕力で競うつもりはない。

 

「令呪を以って命ずる!魔法少女になれ、モードレッド!」

「なめんなコノヤロー!オレの対魔力が令呪一画程度で破れると思ってんのか!」

 

 高ランクの対魔力のことはもちろん忘れていない。

 

「ふ、甘いぜ、モーさん」

「何!?」

 

 俺は自分の思い付いたことの恐ろしさに思わずニヤリと笑った。

 

「今、日付が変わったのに気づいたか?」

「日付がどうしたってんだよ……ハッ!まさか!」

「残った二画と日付が変わって回復した一画を以って命ずる!魔法少女になれ、モードレッド!」

「テメエ!!!!」

 

 こうして俺はブラドさんに作ってもらった赤を基調にしたフリフリな魔法少女コスをモーさんに着せることに成功した。

 着替えたモーさんに「魔法少女☆プリズマスカーレット」を名乗らせると令呪の強制力でポージングをさせて写真を撮りまくり、令呪の効果が切れる前に逃走した。

 

  〇

 

 次に俺はスカサハ師匠とスカサハ=スカディ様の元に赴いた。

 この二人は見た目はそっくりだが中身は対称的だ。

 フリフリの魔法少女コスを見たスカディ様は思い切り赤面した。

 

「わ、私にそれを着ろと言うのか!ははははははは破廉恥な!」

 

 真っ赤になってプルプル震えている。

 この人はいちいち可愛いな。

 

 逆にスカサハ師匠はノリノリだった。

 

「私に魔法少女の素質が?」

 

 弟子たちからツッコミが入った。

 

「あるわけねーだろ。年考えろよ」

 

 まず最初にツッコミを入れたのはランサーのクーフーリン兄貴だった。

 するとクラス違いの別バージョン兄貴たちが悪ノリしはじめた。

 

「魔法老女の間違いだろ!」

「おいおい、キャスターのオレ!まんまじゃねーか!もうちょっと捻れよ!」

 

 ランサーの兄貴とキャスターの兄貴とプロトタイプの兄貴は全く同じノリでデリカシー無い感じでゲラゲラ笑い始めた。

 

「おーい、マスター気をつけろよ!そのバアさんに毒リンゴ盛られるぞ!」

 

 その後、槍の雨が降ったのは言うまでもあるまい。

 

  〇

 

「ほう……我にその恰好をしろと?」

 

 次に行ったのはセミ様ことセミラミスのところだった。

 

「そうです」

 

 ヴラドさんに作ってもらったイリヤちゃん風の魔法少女コスを見たセミ様はどうも一瞬で怒りが沸点に達したようだった。 

 

「よほど命が要らぬと見えるな……」

 

 こんな時に何と言えばいいか、俺は心得ている。

 

「天草くんの趣味ですよ?」

 

 セミ様の耳がピクっと動いた。

 

「フン。我にそのようなことは微塵も関係ないが……少しだけ考慮してやる」

 

  〇

 

「おや、セミラミス。そのような趣味があったのですか?とてもよく似合っていますよ。ふふ」

 

  〇

 

「ジャンヌーーーーー!たぁぁすけてぇぇぇぇ!!!!」

 

 俺はセミ様が召喚した魔物から全速力で逃走し、ジャンヌ・ダルクに助けを求めた。

 ジャンヌはとっさに俺の前に立った。

 

「待ちなさい!セミラミス!何があったか知りませんが、彼は私たちのマスターですよ!」

 

 ジャンヌは旗で魔物を打ち払うと、筋力Bでセミ様を羽交い絞めにした。

 セミ様は真っ赤になりながら必死でもがいて叫んだ。

 

「離さぬか忌々しいルーラーめ!またしても我を謀りおって!此度こそ許さぬ!

殺す!!こやつを殺して我も死ぬ!!!」




こんなのですいません。

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