ロリコンが魔道士になるらしいです〜もう1つの大罪〜 作:サツキとハヅキ
ロリコン様が大活躍します。
【あー分からん!!】
流石のアスティルの写本も無理だったか…残りはルアだが責任を感じているのか1人で淡々と作業している。
「しかし、不自然だな…」
俺は呟く。
「なぜだ?」とアラタは聞いてくる。
「効果が出たタイミングだよ。もし、レヴィの記憶を封印するなら昨日の俺らが話している時にでもできたはず、それは悪魔さんが表に出ていた時間が短かったから効果が出るのも遅かったと繋げることが出来るが、その場合こんな複雑な魔術を展開することはルアでも不可能だろう………いや、ルアは出来るか…」
「確かに…レヴィは完全に記憶を飛ばされている、もし悪魔があの時点でレヴィに仕掛けているなら完全とは行かないはずだ。少しぐらいは覚えてるぐらいになると思う」
【つまりアレか、マスターとシュウが言いたいのは悪魔の仕業ではないと…】
ナイスソラ。そーゆーことじゃないかな?
「つまり誰かが、悪魔じゃない誰かが仕掛けたとシュウは考えてるんだな」
「今のところはな」
だが謎は残る。だったら悪魔はなんであんなこと言ったんだってことになるんですよね。
「あの……」
俺らが真剣に考えてるとレヴィが声をかける。
何事かと俺とアラタはレヴィの元へ寄る。
「私のことはほっといてくれませんか?」
は?なんつった?
「は?なんつった?」
アラタと俺は全く同じ回答になった。
「なんか私のせいでみんながバラバラになってしまったような気がして…」
「そんなことーーー」
アラタが口に出したところで俺はアラタを止める。
「分かった。あまり関わらないで置いた方がじっくり考えられるしな、悪かった」
「ちょ、シュウ!!」
「行くぞ、レヴィに迷惑だ」
俺はそういい颯爽と部屋から出ていった。
それを見たルアも解くのを諦め俺を追いかけた。
アラタ達も同じく。
◇
「おい」
「……」
「おい!!」
「なんすか」
「なんすかじゃないんだよ!なんでレヴィを見捨てたんだ!」
「見捨ててないぞ、俺はレヴィのためにやっただけだ」
「レヴィの記憶を戻したいんじゃなかったのかよ!」
「お前もわかったろ?ルアでも解けないんだ。今の俺らにはどうすることも出来ない。学園長も言っていたはずだ」
「まだ手はあったかもしれないだろ?」
『シュウ…お前…』
その中ルアが小さく呟いた。
まあ無理もないか、1番納得いってなかったの俺だし。
「ちょっと一人にさせてくれ」
俺はそういい、ルアを連れてそばにある森へと足を踏み入れた。
アラタ目線俺は確実に頼りにならないと思われた。
けど大丈夫。なんとかなる…………多分。
俺は森からとある部屋へと戻った。その後にもう一つある人物に会うためとある場所に行く。
ルアは気を使ってくれてただ俺についてくるだけで何も聞いてこない。それが一番ありがたい。
とある場所につき、扉を開く。中にはいてほしかった人物がいた。
「おや、シュウ君。レヴィちゃんの状態は?」
「全く変わんないね」
まあ会いたかった人は学園長である。
「学園長は気づいてるだろ?」
「何をだい?」
「今回の件だ」
「レヴィちゃんの件かい?もう記憶は戻らないということかな?」
学園長は知っているはずだきっとでなければこんなに落ち着いていない。
「とりあえずここにいるトリニティセブンとアラタ全員連れてきてくれないかな?勿論レヴィも」
「僕がかい?」
「学園長のお呼び出しって言った方がみんな嫌でも集まるだろ?」
「人使い荒いな…」
まあ、自分でもまだわからないけどレヴィはなんだかんだ最初っからそばにいてくれた。そんな人を助けないで幼女なんて救えるかァァ!!!
というわけでみんなが集まったら話そう。
◇
「学園長、それで要件は…?」
「ユイちゃんは何処に?」
「ユイさんならショックで寝込んじゃって…」
リリスが学園長と話を進めていく。
「要件は知らない」
「えぇぇ?」
リリスは驚きの声を上げる。みんなも驚いていた。
「ただシュウ君に呼べって言われたもんでね」
ちょいちょいもうちょい言い方をさ…まあ実際そう言ったけども…
「まあ今からちょっと話を聞いて欲しくてね。こんなキャラじゃないけどレヴィがこんな目にあってるんだ。俺が何とかする」
「なんとかするって言ったってお前はレヴィを見捨てたじゃないか」
アラタは少し怒り気味で言った。
「見捨ててはいない。ちゃんと考えたつもりだ」
「つもりって…」
「まず聞いてな?おけ?」
「分かった」
とりあえずみんなが居なくなったあと、俺とアラタでいろいろやったことはみんなに話した。
そして俺の話のはじまりはじまり。
「みんなは昨日と今日で疑問に思ったことはないかな?」
「疑問だと…?」
久々にミラが口を開く。可愛い……おっといかんいかん。
みんな特にないらしいな…
「俺は疑問に思ったことが3つあるんだ」
俺は指を3本立てて言った。
「1つ目は効果のタイミングだ。昨日の間に記憶を残すことはできたはず、なのに俺らが起きた時に記憶がなくなっている。つまり寝ている時に何かが起きたんだ」
「そこまではだいたい分かります」
リリスが言う。
俺は頷き話を続ける。
「2つ目、とりあえずこれを聞いてほしい」
俺はポケットから録音機を取り出し、再生ボタンをポチッとなする。
『よ!レヴィさん!』
録音機から俺、シュウの声が聞こえてくる。
これはアラタと別れたあとまたレヴィの部屋へ戻った時に録音したものだった。
『私のことはほっといてって言ったのに…なんで来たんですか…』
『いや、だって心配になるでしょ!いきなりほっといてって言われてはいそうですかなんて出来っこないっしょ』
『信じてたのに…でもありがとうございます』
ここで録音は途切れた。
「これになんの意味が…」
リリスはまだわかっていないようだった。まあ説明するから聞いとけな。
「レヴィのテーマを思い出してみると《期待》なんだよ。記憶がなくても脳と体はレヴィなんだ。自分で決めたテーマはうすうす覚えててもおかしくない。そのレヴィがだ、『信じていた』と発したこの意味は何かわかるか?はい!アラタ君!!」
強制的にアラタに振ってみた。
「え?んー、レヴィはテーマすら忘れてしまったということか?」
あー、違いますねー。
「不正解。まあこの答えは後に分かるから3つ目行こうか」
「後にって…」
ちょくちょくリリスが言葉を挟んでくる。正直鬱陶しいんだがしょうがないか、興味ないから反応しないし。
「3つ目はルアだ」
『ワタシか!?』
ルアも自分のことを指されて驚いているようだ。とても可愛い……
「なぜルア?」
ミラが言ったので説明しよう。
「ルアは魔導書最強と言ってもいいというか最強だ。そのルアが結界を解けなかった。つまり2つ目に戻るがレヴィが絶対に言わない信じていたという言葉を言った時点でもう謎は解けたんだ」
「そういうことか!!」
アラタはひらめいたように目を大きく開けて言った。
だが、その他のリリスやアキオ、ミラは分からないままだった。
「その謎が解けたってのはどういうことだ?」
そして今回初のアキオが喋った。
それを今から説明しよう。
「つまり、このレヴィは偽物だってことだ」
ご観覧ありがとうございます
まだレヴィさんには休暇をとっていただきます。
ロリコン様が大推理をしています。
完全に主人公のキャラ崩壊してますはい。