ロリコンが魔道士になるらしいです〜もう1つの大罪〜 作:サツキとハヅキ
「なあルア」
『なんだ?』
「お前さんの中にいる悪魔が表に出た時お前どーなってんの?」
『全く記憶にない。つまり無意識状態だろうな』
「まじかよ…」
俺は学園長の場から離れ、自分の部屋のベッドに横になりルアと話していた。
だが、レヴィはなんともなく全くもって謎のまま終わった。
「あぁぁ!考えてもしょうがない。寝よ」
俺はそういい、目を瞑った。
が、眠れない…よくあることですねはい。
レヴィの件がすごく気になるしルアのことも気になるんだよ。ルア、子守唄でも歌ってくれ…
と思うが歌うまそうじゃなかったから自力で寝ることにした。
◇
そして朝。
俺はうまく寝ることが出来たらしく体がだるくなかった。
ダッダッダッダッ!!
足音が聞こえてきた。そしてその音はこっちに向かってくる。
バタンッ!!
そして扉が開いた。
そこにいたのは学園長だった。
「よかった…ここにいて…」
そんなに慌ててどうかしたのか?
「何があったの?」
「レヴィちゃんが…」
っ!!
レヴィに何かあったのか!?
「とにかく来てくれ」
学園長に連れ出され、レヴィのいるレヴィの部屋へと向かった。
学園長がこんなにも焦ってるということはよほどのことだと察知した。
「レヴィ!!どうしたんだ!」
俺はレヴィの部屋へ着くとすかさず扉を開けた。
そこにはレヴィとユイがいた。
レヴィはベッドから体を起こして下半身には布団をかけていた。
「……?」
レヴィは俺を見ると首を傾げる。
俺はその時何か嫌な予感がして仕方がなかった。
なんだか胸騒ぎがする…
何かおかしい…
「レヴィ……どうしたんだ?」
俺はレヴィに状況を聞き出そうとした。
「………学園長先生」
学園長先生だと?レヴィが今言ったのか?
なんだ?この全身汗が滴るこの感じは………わからない…
「この方は………誰ですか?」
俺はこの言葉を聞いて胸騒ぎの正体が分かった。
まさか………これだったのか!あの嫌な予感は!
「待て…まさか…レヴィ……」
「レヴィちゃんはどうやら記憶がすべて消えてるみたいなんだ。自分が誰だかも分からず、忍者だったことすらも忘れている」
嘘だろ……?そんなことが…?
「レヴィさん!!」
後ろからリリスが入ってきた。後からアキオ、ミラ、リーゼ、アラタが入ってきた。
「あなた達は…?」
レヴィのこの言葉を聞き、リリスは手で顔を覆いながら地面に膝をつく。
「おい…嘘だろ?」
アラタもこの現状を受け止めることができなかった。
勿論アキオ、ミラもそうだった。
「ルアの中の悪魔が言った『お前は負けた、そしてもう二度と会うことはない』って言ったのはこういうことだったのか…」
アラタが謎を繋ぎ合わせた。
そうなるとやっぱりレヴィは負けたっていうことになるのかな。
「すみません…何もかも分からなくて……」
レヴィのそんな言葉誰もが聞きたくなかっただろう。
俺も聞きたくはなかった。だってレヴィ好きだもん。可愛いし、背ちっちゃいし…
「こうなってしまった以上我々では手は打てない、レヴィちゃんの記憶が戻るか、ずっとこのままかの二択だろうな」
学園長もここまで落ち込んでるのは初めて見る気がする。
流石にこの学園の中で貢献してきたレヴィがこうなると一気に崩れちゃうんだな…
ユイもさっきから黙ったままだし、この空気は重すぎる。
『ちょっといいか?』
なんかルアが耳元で囁いてる…1回外出るか。
『あれは魔術によるコントロールだ』
なぬ!?ってことはレヴィはほんとは記憶失ってないってことか!?
『多分元の記憶はその魔術で出来た結界で守られてるんだろうな。ワタシが不甲斐ないせいでこんなことになっちまったんだ、助けないとな』
流石最強の魔導書様…ヤバイわ…。
『述式を解いてみるが多分ワタシの中にいる悪魔だ、相当厄介だろうな』
自分で言うかそれ……って言ってもルアしか頼る人いないしな、多分ソラだって気づいているだろうし、任せるか。
…
……
………ん?だったらアラタに任せればよくね?スッポンポン魔術持ってんじゃん。魔術によるコントロールなら支配すれば…
『頭いいな』
思ってなかったんかい!アンタ魔導書でしょうよ
それでアラタに伝えてアラタが実際にやってみたが全くの効果無し。万全尽きたーとなったんだが、ルアとソラがなんとかして解くみたいです。
「すみません…私のせいで……」
レヴィが私だと……嬉しいんだか悲しいんだか……
でもこのままじゃ絶対に行けない。気づいたらユイ、アキオ、ミラがいなくなってるし、リリスを見ると目をそらされるし唯一まともに話せるのがアラタだけって……
「レヴィがいないとこんなに関係ボロボロになるんだな…」
見事に考えてることが一致しましたね。
確かにレヴィがいないとぼろぼろすぎるわな。俺らは無事治ることを祈りながら待つしかないんだな……
『ソラ、わかった?』
【こんなん、めちゃくちゃだ、出来るわけがねぇ】
『こっちもさっぱりだ』
【どーしろと…】
『しょうがねぇから2人一気にやるか』
【それが一番じゃないか?】
魔導書さん達も苦戦しているんだからアラタには無理だったな。
だが、いくらやっても結局出来ず終いとなってしまった。
ご観覧ありがとうございます。
現在レヴィはお休み期間中です。
もしかしたら永久かも……
相変わらずの不定期ですが、今後も宜しくお願いします。