ロリコンが魔道士になるらしいです〜もう1つの大罪〜   作:サツキとハヅキ

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謎〜①〜

「シュウさんは離れててくださいッス」

 

目の前には忍者さんがいる。思った通りって言っていたがレヴィはこうなることを分かっていたのだろうか。それとも予想?んー、分からないが助かったのは間違いないから忍者さんの言うことを聞く。

 

『キュヒヒヒ…』

 

ルアが奇妙な声で笑い始めた。

やっぱりルアは血を見たから昔の記憶が戻ったとか…?そう考えるのが一番なのか…?

 

「あなたは誰なんですか?ルアさんじゃないッスよね」

 

どういう事だ?ルアじゃない?…ってことはルアはどこに……

 

『アッハハハハッ!!何言ッてんだ、俺はルアだ。グリアルア・シャイターン・アルヒ・インフィニティそのものだ』

 

ルアはあの可愛らしい幼女の姿からどこか危なっかしい幼女の姿に変わった。

 

結局幼女なのは嬉しい。

 

口調も変わってるし、もろどこかのロリコンじゃないか………ん?俺じゃないぞ?そこ分かってな?

 

「ということはこれがルアさんの本性ってことッスか?」

 

『まあ、それはどうか分からねぇけどな……キュヒ…』

 

「自分達の邪魔をするんですか?それとも邪魔をしないんですかどっちッスか」

 

『勿論邪魔をする。まあ邪魔と言っても一瞬だがな』

 

「なるほど、それじゃあやるしかないッスね…」

 

『ハァ…お前は弱い』

 

「なっ……?」

 

ルアはいきなりこの中でも一番と言ってもいいほど強い忍者さんを弱いと言った。それには俺も驚愕した。

忍者さんはルアに勝てないってことを示している感じがしたが……

 

『お前は弱い…だからもう負けていることに気づいていない…』

「どういうことッスか?」

『もういい、お前は負けた。俺はこのぐらいの時間しか出れないようだ。まあお前はもう二度と俺と会うことは無いだろう。んじゃサラバだ』

 

とルアはそういい姿が元の可愛らしい幼女へと変わった。

 

『いててッ……クソッ精神が乱れちまったか…』

 

「ルア?」

 

俺は元の姿に戻ったので人格も変わったのだろうと推定し、ルアに話しかけてみると元の姿に戻っていた。

あの怖いルアが言っていた忍者さんはもう負けたって言うのはよく分からない。実際忍者さんは身軽に動けるし、走ることも出来る。

 

このまま探索を続けたいところだが、ルア(悪)のせいで今日は撤退することにした。

 

 

 

 

俺らの学園に戻ると、ミラとアキオが学園長とそこに居たリリス、ユイにすべて話した。

 

「うーん…被害はないんだね?」

 

「全くねぇな、レヴィは負けたってルアが言ってたのが気にかかるが」

 

アラタが珍しく口を開いた。

アラタ、いやここ全員ルアの言葉が気にかかっている。

レヴィに異常はないか学園長からも聞かれるが、別にアーカイブに接続できるし、メイガスモードにもなれる。特に異常は全くない。

 

「なにか違和感を感じますね…」

 

リリスが腕を軽く組みながら言った。

それにはみんな同情だ。なにか変な感じがする。

 

「あと一ついいかい?」

 

学園長が声をあげたので学園長の方を向いた。

 

「ルアちゃんは精神が崩壊すると悪魔が出てくるってことでいいのかな?」

 

『あぁ、その通りだ』

 

よし、俺が今思っていることをなるべく簡潔に言おう。

 

 

謎すぎるだろこれ!レヴィは大丈夫だしルアは二人格かもしれないし、これで混乱しないやつは居ないだろ。

今までのことを整理してみよう。

 

学園長のお呼び出しされて、王立リヴェル魔導学園の調査を頼まれ俺、シュウと魔導書のルア、忍者さん、ミラ、アキオ、アラタ、ソラは調査へと向かったが、周りは特に異常なし。続いて学園の中を調査しようとしたらまあ人の死体が山積みになっていました。そしてルアが暴走。レヴィは負けたとルアに言われたがどんな条件で負けたのか分からないまま……というわけだが、多分今この場所で分かってるのは学園長だけだろう。いや、学園長もわからない可能性もある。

 

「ルアはもう血を見ない方がいいな」

 

俺は心配になったのでルアにそう言った。だがルアは

 

『いや、ワタシは別に死体を見て精神が乱れたわけじゃない』

 

と言った。

うん、謎!

 

『あの学園に入った瞬間、何か違和感を感じた。得体の知れない違和感がな…』

 

となるとやっぱりあの学園に何かあるんだな…

 

【それは私も感じたぜ。私でさえ感じたんだから間違いねぇ】

 

アラタが持っていた魔導書のソラが魔導書の姿のまま話してきた。

だが、ソラの発言を聞いたが俺は別に違和感は無かった。だが、死体を見て異常だと思った。

 

「ルアちゃん、何故悪魔がレヴィちゃんはもう負けたって言ったのかわかるかな?」

 

学園長が再びルアに聞く。

 

『分かんねぇから話してないんだろうが、分かってたらもうとっくに話してる』

 

「デスよねー」

 

学園長はガクッとなり小声で呟いた。

 

「でも、何かあるよな絶対。悪魔がなんの意味もなくイタズラ心があるならまだしもおっかない悪魔だっただろ?レヴィはほんとに異常がないのかな?もうとっくに異常が起きてるんじゃないか?」

 

アラタがそういうと、忍者さんは色々試してみた。

アーカイブの接続、メイガスモード、忍術、素早さ、などを試してみたが何の異常も無い。

 

しかし、何故かここにいる人達はレヴィに何も起きていないと考える人は1人もいなかった。




ご観覧ありがとうございます。
今回はサブタイトル通り「謎」です。
レヴィに何が起きてるのか、ルアの正体は何なのかなどなど謎です、はい。

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