東方世界録   作:猫のみこ

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こんにちわのみこです!

最近冷えたと思いきや何かあったかい日が続きますね~

冷え性の私としては嬉しい限りです!

戦闘模写は苦手なので分かりずらいかもしれませんが

どうぞごゆっくり~


初めての戦闘

 

 

 

 

 

 

 

 

「グルル…… グガァ!!!」

 

少女の声を合図にするかのように人型の妖怪が突撃してくる

 

【「いくぞ、レプリカ」】

 

【『承知した』】

 

「【鎖印 二重(チェイン ダブル)】!!」

 

俺はそう言い左手を妖怪に向ける

すると、妖怪の周囲の木々から光る鎖が出て妖怪に巻きついた

 

「よし、捕まえた」

 

妖怪を捕縛し、身動きを取れないようにした

 

【『いや まだだ』】

 

ギャリィン!

妖怪は手を広げるようにして鎖を引きちぎる

 

「うおっ意外とやるな」

 

【『油断はするなよ』】

 

【「分かってるよ、そのまま殴ったほうが良さそうだな」】

 

【『妖怪は人の何倍も頑丈だ その方がいいだろう』】

 

妖怪は俺に向かって物凄いスピードで突っ込んでくる

 

【『くるぞ!』】

 

妖怪は両手を振り上げ俺を引き裂こうとする。

すかさず後ろに飛び回避する

 

ブワーーーー

妖怪が切り裂いたと同時にかなりの風圧が出る

 

【「やっぱり結構力あるな まともに喰らったらやばそうだ」】

 

【『パワーの割にはスピードも速い 崩す策を考えるか』】

 

【「だな、っとあぶね。」】

 

後ろへ逃げた俺に追撃するかのように妖怪は間合いを詰め、右手で殴ってくる

その拳は俺の頬かすめた

 

【『戦闘体だからといって動きに隙は作るなよ』】

 

【「了解了解。」】

 

「ガァ!!!」

 

次は両手を絡めて上から叩きつけてくる

 

「そんな大振り当たらない、って!」

 

妖怪の両手は空を切り、俺は回し蹴りをする

 

「グッ・・・」

 

ふっとばすとまでは行かないが妖怪は後ずさりする

ダメージは少なからず入ったようだ

 

「どうだ?まだやる?」

 

興奮した妖怪に言葉が通じるとは思わないがそう問いかける

妖怪は挑発を受けたと思いさらに興奮した様子になった

 

「ガァァァ!アアアァァ!!」

 

叫びとは裏腹に森の中へ飛び込み身を潜める

 

【「逃げたか? いや釣りか。」】

 

【『そうだな 生命反応が近くにある』】

 

【「あんなに怒ってたのに、策を練る頭は残ってるんだな。」】

 

【『頭というより 獣としての本能だろう』】

 

【「力加減難しいから、こっちとしても逃げてほしかった所だけど仕方ない。気絶させるか。」】

 

【『こうなってしまっては やむおえないな』】

 

通信会話をしている最中にも森の中を飛び回る妖怪

目にも留まらぬ速さだ

 

【「印、使うか」】

 

【『それを決めるのは私ではない 唯斗自身だ』】

 

俺は無言でうなずく 

妖怪の速度が最大に達したようだ いつ襲い掛かってきてもおかしくはない

周囲に緊張感が押し寄せる

 

「ガァァァァァァ!!」

 

ダン!! 妖怪の木を蹴る音が大きくなった

そのとき!かすかだが妖怪が少女の首に牙を刺そうとしているのが見えた

少女は妖怪のスピードが速すぎて何もわからないまま死ぬだろう

 

俺がいなかったらの話だけど

 

盾印 三重(シールド トリプル)!!」

 

ガインッ!! 

少女の前に 白く光る壁のようなものが生まれる

妖怪の牙は少女には届かない

 

「俺じゃないほう狙うなんて ほんと結構頭回るねお前。」

 

「これで終わりだけど。【弾 印(バ ウ ン ド)】!!」

 

 

妖怪が地面に足を着いたところを確認しそこへ弾印を出す

すると妖怪ははるか上空へ飛んだ というか吹き飛んだ

 

「よし作戦成功だ。【弾 印 (バ ウ ン ド)】」

 

俺も後を追うように空へ吹き飛ぶ

丁度同じ位の高さになった所で俺は攻撃をしかける

 

「グ・・・グア?」

 

「悪く思うなよ。」

「【強印 二重(ブースト ダブル)】!!」

 

その掛け声とともに背中に゛強゛と書かれた円が浮かび上がる

 

「せーーーーの!!」

 

妖怪の腹に拳を叩きつける

 

バンッ!!!!

妖怪は思いきり地面に叩きつけられた

俺は地上にゆっくり落ちていく

 

「やりすぎたかな?」

 

『妖怪の性[さが]としてだが命を奪おうとしたのだ これでも軽いくらいだろう』

 

「ま、そうか。ひとまず任務完了だな。」

 

地面に足が着いた 妖怪がうめき声をあげる

 

「ガ・・・・・・・ァァ・・」

 

瀕死の状態だ 死にはしないだろうが完治まで時間がかかるだろう

 

「す、すごい・・・・!」

 

少女が目を輝かせて俺の方を見る

「すごくお強いんですね!」

 

「まぁ、鍛えてますから」

 

「命を救われました!本当にありがとうございます!!」

 

またお礼を言われる

「いえいえ、俺がやるって決めたんだ。ペコペコしないでよ。」

 

「いえ!!そんな!言葉だけじゃ足りません! なにかお詫びを・・あっ・・」

 

少女の表情は一変し暗くなったように見える

だがすぐまた明るくなり

 

「あの、もしよかったら顔を見せてくれませんか?」

 

と聞かれる

今俺は頭にフードを被っているので少女からは顔全体は見えてないはずだ

 

「あ・・・ああ。顔? いや~ちょっと待っててね」

 

俺は少し言葉を濁す

 

【「やばい、なんかめんどうなことになりそうだ。」】

 

【『なぜだ? こちらの世界では顔を伏せる理由は無いだろう?』】

 

【「それはそうだけどさ、なんかなぁ・・」】

 

どうこの場を切り抜けようか考えていたところに助け舟と言わんばかりに少女とはまた違った可愛らしい声が聞こえた

 

「あんたね? 里の女の子を脅してるのわ。」

 

聞きなれた声 久しぶりに聞いたが安心する声だ

その声の元の方へ振り向くと 俺と年は変わらないであろう紅白の巫女服を着た少女がいた

所々肌が露出している巫女服は年相応の可愛らしさがある

だが雰囲気は少女というよりは青年を思い浮かばせる位凜としている

頭に大きな紅いリボンをつけ とても整った顔立ちだ

そんな少女の名前は

 

「観念しなさい。博霊の巫女が成敗してあげるわ。」

 

楽園の素敵な巫女  博霊 霊夢(はくれい れいむ)だ。

 


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