東方世界録   作:猫のみこ

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こんにちはのみこです!
今回は別視点の書き方もしてみました。
作者はこういった構成が結構好きなので度々やるかもしれません。

話が重複してあまり進んでないですが申し訳ない!

それではごゆっくり~


薄暗い森の中

 

 

 

 

 

 薄暗い森の中 一つの影が高速で動いている

 

「全く、こんな夜中だってのになんで一人で出歩いてるんだろうな?」

 

『詳しい理由はわからないが 悲鳴を聞くに何か訳があるのだろう』

 

「悲鳴? なんか変だったか?」

 

『自殺願望者は悲鳴はあげないだろう』

 

「あ~なるほど」

 

 

 木と木の間をすり抜け俺は森を駆ける

戦闘体になると普段の数倍以上の身体能力を得ることができるのだ。 それによって俺は目で追うのも困難なほどの速さで移動する事が可能になっている

 

『唯斗 夜の森は危険だ 時間に余裕がないのは分かるが飛ばしすぎるのは良くない 師の教えを覚えているか?』

 

「ああ。″急いでいる時こそ周囲を見渡せ″だろ?」

 

『覚えているのなら それでいい 先を急ごう』

 

「さっき飛ばしすぎるなってレプリカが言ってたんじゃん……」

 

『既に3秒のロスだ 会話は程ほどにな』

 

「お、おう………」

 

会話が終わりさらにスピードをあげ悲鳴の元へと俺は向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

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目の前には大きな妖怪 生憎逃げている最中に足を挫き、もう走れそうにはない

 

「終わった……」

 

私はそう呟いた

 

今思えば何故私がこんな目に遭わなくてはならないのだろう。

私はただ、病で倒れているお母さんを助けたいだけなのに。

治すのにはそれほど手間がかからない程の病だがお金が足りないという理由で病院にもいけない

治療素材となる薬草を取ろうにも妖怪がはびこっていて近寄れない 当然退治屋にも依頼はできない

私は苦しんでいるお母さんをただただ見つめ、神に祈る事しか出来なかった

 

そんな何も出来ない私が嫌になって 痺れを切らし飛び出してきたは良いものの 薬草まであと少しという所で妖怪と出会ってしまった。

端から見たらとんだ自殺願望者に見えるだろう

 

妖怪の手が降り下ろされようとしている

私は目を閉じ最期に呟く

 

「お母さん ごめんなさい。」

 

ドスン!!!!!

その瞬間大きな音がした。

目を開けるとそこには私と変わらない位の黒い服をきた男の子が前に立っていた

 

「大丈夫か?怪我ない?」

 

優しそうな声だ 顔は布で覆い被さっており暗いのとあいまって全く見えない だがそんなことはどうでもいい ただ分かることは一つ 彼が私を助けてくれたのだ

 

「ああ。ちょっと足怪我してるのか。まぁ大事に至らないで良かったな」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

「いえいえ、どういたしまして。」

 

さっきまでの殺伐とした雰囲気がうそみたいだ。

彼は和やかな感じでそう答える

 

「分かってるよ。 吹っ飛ばしただけだしな。」

 

「え?」

 

「あ、すまんすまん。こっちの話。」

 

独り言をいったと思えば謝られた

助けてもらっておいてなんだが不思議な男の子だなぁ・・。

 

そのとき、バキバキッ 木が割れる音が鳴る。

音がした方を見ると先程私の目の前にいた妖怪が起き上がろうとしていた。

 

「はやく逃げましょう!」

 

私は彼に叫ぶ だが、

「大丈夫大丈夫」

 

といい逃げるどころが拳を構え戦う準備をしている

私は逃げようといったが心の中では安心していた

私にはその姿がとてもかっこよく、頼もしく見えたからだ

「負けないで!!」

 

そう私は、叫ぶ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

時間にして30秒ほど、森の中を移動しているといかにもか弱そうな少女と少女より一回りも二回りも大きい″妖怪″が視認できた

 

「やばっ、印使うぞ」

 

『心得た』

 

100mほど離れたところに一人と一匹が見える

俺が見た光景は妖怪が少女を殺めようとしている瞬間だった 言葉どおりってやつだな

 

「【弾印 四重(バウンド セクスタ)】!!」

 

近くの木にたくさんの円で囲まれた弾印を貼りつけ

そこへ足を合わせるように木を蹴る

すると先程とは比べ物にならないほどの速さで妖怪に近づく というよりは突撃する

 

妖怪が手を振り上げ降ろすまでの間

ほんの僅かな間で俺は接近しその勢いのまま妖怪の横腹へ蹴りをいれた

 

 

ドスン!!!!!

 

 

 

妖怪が吹き飛ばされる 少女の方を見ると悟ったかのような顔で目を閉じていた。

顔を見られないように服のフードを深く被り、

少女に問いかけた

 

「大丈夫か?怪我ない?」

 

【『足を挫いているな、深くはないがこれでは走ることは難しいだろう』】

 

「ああ。ちょっと足怪我してるのか。まぁ大事に至らないで良かったな。」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

「いえいえ。どういたしまして。」

 

少女の雰囲気から見るに相当追い込まれていたのだろう 安堵しているのが目に見てわかる

 

【『唯斗 ダメージは浅いぞ 敵が起き上がってくる』】

 

「分かってるよ。 吹っ飛ばしただけだしな。」

 

「えっ?」

少女が反応する

 

【「やべっこっちで話すの忘れてた。」】

すぐさま通信会話をオンにして、少女に軽く謝る。

 

【『こっちで会話する癖が抜けてしまったか?』】

 

【「平和ボケってやつだな!」】

 

【『自信満々で言うような事ではないぞ』】

 

【「すまんすまん。 で、この妖怪、殺しはしなくていいよな。いい感じに手抜いてこらしめる程度だ」】

 

【『承知した』】

 

そんな会話をしていると妖怪が起き上がってきていて少女が逃げるように俺に提案する

だが、俺は軽く流すように返事をした

それを聞いた少女は不安がる訳でもなく満更でもない表情で声を張り上げた

 

 

 

 

 

「負けないで!!!!!」 と

 








そろそろ早く幻想卿のキャラを出さないとひやひやしています!

時系列は紅魔卿前なので完結までにはとんでもない話数になってしまうかも・・・・・。

時間をかけてでも完結させる気なので気長にお待ちください

それでは ありがとうございました! ばいび!

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