東方世界録   作:猫のみこ

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こんにちわのみこです!!

久方ぶりですみなさんのみこです……汗

モンハンに熱が入りすぎてしまって編集どころではなかった……汗汗

これからもこんな感じでグダグダ更新すると思いますが今後とも東方世界録をよろしくお願いします!!


幻想のブン屋と少年

 

 

 

新聞―――――それは文化がまだ発達していない幻想郷において重要な情報伝達の経路の一つだ。 人々はそれを読み、自分の生活を有意義にする情報を得る。それは人だけに留まらず、妖精や妖怪も例外ではない。

 この話はそんな゛新聞゛を作る妖怪と、幻想入りをした少年が出会った話―――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――博霊神社

 

 

 

 

 

 

「ふわぁ~……今日は暇だな~… ん、いつも暇だった……」

 

 大きなあくびと共にゴロゴロと寝転がる俺

 

『ならば私としりとりでもしよう』

「いやいいよ……勝ち目無いし」

 

 

 幻想郷に来てから日課の一つになった境内の掃除を済ませ、今は一人縁側でのんびりと過ごしている。普段は家主である霊夢と共にゴロゴロしている訳だが……今日は何やら嫌な予感がする、と言ったっきり朝から帰ってきていない。

 

 

「霊夢、早く帰ってくるといいなぁ……」

 

『寂しいのか?』

「それもあるけど。ほら、昼ごはん自分で作らなくて済むし」

『その言葉 霊夢が聞いたら引っ叩かれるぞ』

「人間なんてそんなもん、それに霊夢も同じ事言いそうだろ?」

『確かに』

 

 基本的に食事は毎日霊夢が作っている。自炊が出来ないわけでは無いのだが、やっぱり人が作ったご飯ほどおいしい物は無い、用はそういうことだ。

 

 

『それはそうと唯斗』

 

 会話に一区切りがついたところでレプリカが呼びかける

 

「なに?」

『とてつもない速さで゛何か゛が近づいてくる』

「魔理沙かな? 暇してたし丁度いいね」

『いや この加速度は人間の域を凌駕している 恐らく妖怪の類だろう』

「妖怪……それだと敵の可能性もあるってことか。

 神社壊されたらたまったもんじゃないな」

 

 霊夢が居ない間に神社に何かあったら境内に埋められるじゃすまない、急いで敵襲を向かい打つべく俺は立ち上がった。

 

「状況は?」

『数は一体 九時方向からだ』

「おーけーおーけ」

 

 どうやら丁度鳥居の方向から突っ込んでくるようだ。

俺はレプリカの情報を元に、敵が来るであろう方向へと走り出す。

 

 

「いくぞレプリカ ゛トリガー起動(オン)゛」

『承知した』

 

 キィィィン バチバチィ

 

 合図と共に服装が変わり、黒尽くめの戦闘体になる。

拳と拳を前でぶつけ、鼓舞させながら゛それ゛が着陸するのを待つ

 

「よーし、いっちょやるか」  

 

 キュォォォォ!

 

 『目標接近、来るぞ!』

 

速すぎて何が来ているのか分からないが黒い何かが来ているのは分かった

 

 「ってうおっ! このまま来るのか!?」

 

 ゛それ゛は失速することも無くこちらに向かって突っ込んでくる。目にも留まらぬスピードで駆ける物体だ、そんな物に当たったら唯では済まないだろう。

 

 「あっぶね!!」ドサッ

 

 慌てて横に飛びぬいた俺はスレスレでそれを回避した

 

  ズザザザァァ!!

 

 靴と境内の石畳とが擦れ合う音が鳴り響く。

すぐさま倒れた体を起こして音の方向を振り向くと、そこには一人の少女が立っていた。赤い下駄にふわふわとしたフリルがついた黒スカート、白の半袖シャツを見につけた少女。頭には少し風変わりな小さい帽子を被っている。そして何より一番に目に付いたのが………

 

「は……羽?」

 

背中に大きな黒い翼が生えていたのだ。

着地した少女はこちらを気にする様子は無く、素早い飛行でよれてしまった服を直している。

 

【「人間……じゃないよな? 妖怪だろうけど……」】

【『相手の敵意の有無がどちらにせよ油断禁物だ唯斗』】

【「分かってるって」】

 

 音を殺しながらその少女に近づいていく。

 

(クセになってんだ……音殺して歩くの)

 

【『油断禁物』】

【「し、してないってば」】

 

  

 心読めるのか……?レプリカは……

 

「ねぇ、お前神社に何か用か? 霊夢今いないんだけど」

 

 少女は俺の言葉に反応してすぐさまこちらを振り向く。

 

「あやや? 霊夢さんいないんですか?」

 

 赤い瞳をした少女はそういって続けて喋り続けた。

 

「あなたは……見た所、参拝客って訳では無さそうですね?」

「……博霊神社(こ こ)に参拝しにくる人なんてほとんど居ないと思うよ」

「ハハッ、それもそうですね!」

 

 少女はニィっと笑顔でそう答える。

 

「それで何の用?」

「いやぁ~……この前、霊夢さんと男の人が人里で一緒にいる所を目撃した人がいたんですよ!」

 

 目を輝かせた少女は声を張り上げながら勢いよくそのまま喋る、

 

「ほら、いかにも大スクープの予感がしませんか!?」

「ふむ……確かに」

「でしょうでしょう! それでいても立ってもいられなくて取材をしにきたんですよ!!」

「なるほどね…」

 

 どうやら神社を襲いに来た訳では無さそうだ、まぁ博霊の巫女の神社を襲うなんて命知らずな妖怪がいるのか分からんけど……。

 

「あやや……でもどうやら無駄足になってしまったようですね…」

「それは残念、まぁそんなに遅くならないと思うけど」

「ちなみにどちらへ行ったんですか?」

「なんか嫌な予感がするって朝出て行ったきり」

「……随分とアバウトですね……あの人らしいですが」

 

 見るからに気を落としたと思われる少女

俺はそんな少女を追い越し、縁側の方へと歩きながら

 

「霊夢の客だって言うんなら歓迎するよ」

「え?」

「お茶でも飲んで待ってよう、さっきも言ったけどそんな遅くならんと思うし」

「おお! それじゃーお言葉に甘えて待たせてもらいます!」

「ほいほい」

 

 少女は俺の後に続いて歩き始めた

 

【「敵じゃーないみたいだな」】

【『まだ分からないぞ 換装を解くのは危険だ』】

【「悪い奴には見えないけど………そうだな」】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――

―――――――

――――

 

 

 

 

 

 

 

「ほいお待たせ」スッ

「これはこれは、ありがとうございます!」

 

 台所から持ってきた緑茶を少女に手渡す

 

「そういえば何でお前そんな喋り方なんだ?

 見た感じ年は俺の方が低いと思うけど」

「ふっふっふっ! よくぞ聞いてくれました!」

 

 少女は待ってましたといわんばかりの顔で懐から紙のような物を取り出した。……どこから出したんだ……?

 

「……しんぶん?」

「そうです! 私は新聞記者! この「文文。新聞」の発行者であり責任者なのですよ!!」

「ぶんぶんまる……」

「記者は取材相手に経緯を払うのは当然ッ! それは相手がどんなに弱くても年下でも変わらないんです!」

「おお、凄い心構えって奴だ」

「あやや……それほどでも……」テレテレ

 

 少女は後ろ頭に手を当て、頬が少し赤く染まっていた。妖怪でもやっぱり褒められると照れるもんなんだね

 

「そ、そういえば自己紹介がまだでしたね」

 

 少女はコホンと咳払いをした後に喋り続けた

 

「私の名前は射命丸 文(しゃめいまる あや)といいます、人呼んで幻想の伝統ブン屋、清く正しい射命丸です!」

「俺の名前は神威 唯斗(かむい ゆいと)、どうぞよろしく文」

 

 お互いにペコペコとお辞儀を交わす 

 

「文は何の妖怪なの? 鳥?」

「あややや、私は鴉天狗の妖怪ですよ」

「てんぐ……? 何か俺が知ってるのと違うぞ?」

「天狗にも色々種類がありますからね~…ちなみにどういうのを想像してたんですか?」

「そりゃもう顔真っ赤で鼻が長い奴」

「テンプレじゃないですかそれ……」 

 

 文はヤレヤレといった顔でこちらを見てくる。

いやテンプレってなんだ……?衣で揚げるとおいしい奴か?

 

 

「唯斗さんの種族は?」

「ほう……それを聞いてしまうか……」

「おお…?」

 

 場は一変して深刻な雰囲気がかもしだされる……

 

「文…聞かなくてよかったって思うかもよ……?」

「……ここで引いたら幻想の新聞記者の名折れってもんですよ…!」

「そうかそうか……仕方ない…それじゃ……」

「ゴクリ……」

 

 

「俺は人間だよ」

 

「なんと!!?? これは大スク―――――って普通じゃないですか!!!!!」

 

「ははっ、文、お前面白いね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く! 次話「インタビューと少年」にトリガーオン!!

 

 

 

 

 

 

 

 





次話とセットになっています!

次話の更新はすぐにするつもりなのでお待ちいただけると嬉しいです!(悪魔でつもりですが……汗)

Ps、お気に入りが30を超えていました。 嬉しい限りです……!!

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