東方世界録   作:猫のみこ

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どうもこんにちわのみこです!!


今回は魔理沙視点での話になっております。

ゆっくりしていってください!



普通の魔法使い

 

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

博霊神社で霊夢の帰りを待つこと早二時間―――――――

 

 

 

 

 

 

(今日も……空は綺麗だぜ………)

 

 

 

 

 

私は一人、縁側で途方にくれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや空が綺麗とかどうでもいいんだが!? 霊夢の奴はいつになったら帰ってくるんだぜ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

霊夢が神社を留守にすることはそう珍しい事ではない、妖怪退治の依頼に出向くこともあるし知人の家に遊びに行くこともある。後者はめったにないが

だからまぁ神社にいないという事自体は許してやらんこともない。だが一つだけ少し引っかかることがある、それは霊夢は昨日、夜通しの退治依頼に出ているという事。普通に考えたら夜の内に依頼は終わるだろう、遅くても朝方には神社に帰れるはずだ。そのはずなのだが――――――

 

 

「どれだけ私を待たせる気なんだ!? さすがの魔理沙さんももう我慢の限界だぜ!!!」

 

 

 

一向に帰ってくる気配がない。何だか待ち続けている自分がとんだ間抜けに思えてくる程に、帰ってこない。

 

 

「こりゃ帰ってきたら美味い茶菓子でも出してもらわなきゃ、割りにあわないな」

 

 

私をこんなにも待たせたんだ、霊夢にはそれ相応の詫びをしてもらおう。

どんな事をさせてやろうか色々と考えていた時、ふと一つの可能性が頭の中を過る。

 

 

 

 

(ん、待てよ?)

 

 

 

 

もしかすると霊夢の身に何かあったのでは?っと

 

 

 

 

 

 

(いやまさかな。霊夢に限ってそんなことは………)

 

 

 

 

 

 

妖怪退治の途中に何かトラブルにあったという事だ。それなら帰るのが遅くなる事にも納得がいく。だが霊夢に限ってそんなことは無いだろう、今までどんな妖怪が出てこようが、その実力でねじ伏せてきたんだ。今回だって依頼をパパッと終わらせてどこか寄り道でもしているに決まっている。

頭の中ではそう分かってるんだが……………

 

 

考えれば考えるだけ不安が募っていく。

 

 

 

「…………………。 だぁもう!!こりゃ晩飯も追加だな!!」

 

 

 

私はそう言い放ち、力強く立ち上がった

お気に入りの黒帽子を深く被り、隣に立てかけておいた箒に飛び乗る。天狗をも驚かせるほどの速さで私は神社から飛び出した。行方が分からない楽園の巫女を探すために私は今、空へ飛んでゆく――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~数分後~~

 

 

 

 

―――――――――神社付近、森の中

 

 

 

 

森の上をひたすら飛び回っていると、一部分だけまるで整地でもしたかのように周りの木々が薙ぎ倒されているところがあった。

私は不思議に思い、そこへと降下をしていく

 

 

「辺り一面まっさらになってるんだぜ……。誰かがここで暴れでもしたのか?」

 

 

地面は所々クレーターが出来ており、周囲に生えていた木々も吹き飛んでいる。恐らく何者かがここで戦っていたのだろう。

私はそんな事を考えながら箒から降り、辺りを歩いて散策する。

 

 

 

「にしてもひどい有り様だぜ、一体誰が――――ん?」

 

 

 

何か手がかりが無いか探していると、地面に白い紙のような物が途切れ途切れ、落ちていることに気がついた。私はそれを拾って手で握りしめてみる。

するとその紙はブオンという音をたてながら光になって消えていった。

 

 

 

「!! これは………霊夢のお札か……?」

 

 

 

握りしめた紙からは微量な霊力を感じた。

恐らく使用してからかなりの時間が経過していたのだろう、

 

 

 

(ってことは霊夢がこれを……? でも何でだ? あいつは確か里に出る妖怪を退治しに行くって言ってたような………)

 

私は足を止めて立ち止まりながら考える。

少しの間を置いた後に、

 

 

「だが何がともあれ霊夢はもうここにはいないってことか、他の所を当たってみるとすr――― !!」

 

 

 

ババババン!!

 

私の言葉を掻き消すかのように、上空から大きな音がした。

 

 

「弾幕か!!!」

 

 

 

 

私は即座に箒に飛び乗り、何者かから放出された弾幕を回避した。

そして弾幕が飛んできた上の方を見上げる。

すると水色の服を着た小さな少女が空でこちらを見下ろしていた。

私はあいつの名前を知っている、少し頭が⑨な氷の妖精、チルノだ

 

 

 

「こらーーー!!魔理沙!!“しぜんはたいせつに“って前に大ちゃんが言ってたぞ!!」

 

「チ、チルノ!!!いやこれは私じゃ―――」

 

「もんどーむよう!!!さいきょーのあたいが成敗してやる!!」

 

「おお、問答無用なんて難しい言葉使ってるな!!寺子屋で習ったのか?」

 

「うん!!昨日慧音せんせーに教えてもらったんだ!」

 

「じゃー明日の朝には忘れてるな!!ご愁傷さまなんだぜ!!」

 

「ご、ごしゅーしょー?どういう意味?」

 

「まぁ知らないほうがお前のためだ」

 

「?」

 

チルノは首をかしげ、苦い顔をする。

 

 

 

(弾幕勝負じゃ負ける気はしないが今は霊夢を探すのが先だぜ、ここは――)

 

 

私はポケットから八卦炉を取りだす。

これはマジックアイテムって呼ばれている用は魔法増幅装置みたいなもんだ。

八卦炉を箒の枝の中にいれてこの場を離れる準備をする。

 

 

「おい!チルノーー!!!」

 

「?なに?」

 

「天才のお前に聞きたいことがあるんだ!」

 

「!!任せなさい!天才のあたいならどんな事でも分かるんだから!」

 

「霊夢の奴を見なかったか?」

 

「霊夢?んーーとね、……あ!!そういえば大ちゃんが“霊夢さんが男の人と一緒に魔法の森に入っていくのを見た“って、言ってたよ!!」

 

 

(……男の人?こーりんか? まぁとりあえず香霖堂に行ってみるか)

 

 

「情報ありがとう!!さっすが天才なんだぜ!」

 

「あったりまえじゃない!天才のあたいにかかればこれ位らくしょーよ!!」

 

「ああ!また何かあったら頼むんだぜ!それじゃー私は用があるからこの辺でな!」

 

「へ?う、うん!ばいばい!」

 

「またな、スペル!! 彗星『ブレイジングスター』!!!」

 

 

スペルを提唱した瞬間、八卦路からとてつもないほどの魔力が放出される。

私は箒から振り落とされないようしっかりと持ち手を握り、物凄い速さで魔法の森に向かって飛んでいった――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?何であたいは魔理沙に攻撃してたんだっけ?」

 

「チルノちゃーーーーん!」

 

「あ!大ちゃん!!」

 

「急に飛び出してどっかにいなくなっちゃったと思ったら、こんな所にいたんだ!心配したんだよ?」

 

「えへへ~ごめんごめん」

 

「もう、何してたの?」

 

「魔理沙に゛あどばいす゛してやったんだ!!」

 

「すごいねチルノちゃん!!」

 

「うん!あたいってばさいきょーね!」

 

「あっちでみんなも待ってることだし早く行こう?」

 

「あ!そういえば鬼ごっこしてたんだった!よーし、みんな捕まえるぞ!!」ダッ

 

「ま、待ってよーーー!チルノちゃーーーん!!」ダッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






久しぶりですみなさん!

長らく更新が出来なくて申し訳ございません……

一月の下旬にならねば時間があまりとれなくて……年末のつけが帰ってきましたね……

それではよかったら次回も見に来てください!ばいび!!

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