東方世界録   作:猫のみこ

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こんにちはのみこです!

年末年始みなさん忙しいのではないでしょうか。

ちなみに、私は相当暇です。

社会人の方、学生の方どちらとも頑張って素敵な年末を迎えましょう!

それではごゆっくり~


お姫様だっこっという奴

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

 

俺達は今祈李が求める薬草を取るために、森の中を駆けている最中だ―――

 

 

 

「方角、こっちであってんの?」

 

「だ、大体は……。////」

 

「そうか。ならよかった。」

 

見渡す限り木しかない。

月の光を頼りに薬草のある方角へと走る。ん、厳密には走っているのは俺だけだったな。霊夢は空を飛び、祈李は俺が抱えているからね。

 

「風、大丈夫か?スピード落とす?」

 

「平気です!なんか凄く速く走ってるのに全然風きませんから!」

 

「もしキツかったら声かけてくれ。」

 

「はい!////」

 

祈李の事を両手で抱えながら、なるべく負担の無いように走る。霊夢の方を見るとギロッとこちらを睨むように見ていた

 

「………………」

 

「どうしたんだ?そんなムスっとして。腹でも減ったのか?」

 

「別に減ってないわよ!!ムスっともしてないんだから!」

 

「そんな怒らんでも……」

霊夢は何故か不機嫌な顔をしながら低空飛行をしている。やけに機嫌悪いぞ?霊夢……

 

 

「あの~、////」

 

「ん?なに?」

 

「重くないですか……?////」

 

「いや全然。軽すぎて少し不安になるっくらい。」

 

「そ。そうですか……////」

 

「………」ムスーー

 

「そんな膨れるなって、大福みたいだぞ」

 

「うっさい!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それからしばらく経った頃……

 

 

 

 

 

 

【『唯斗』】

 

 

 

 

レプリカが呼びかけてくる

 

 

 

【『1つ尋ねてもいいか?』】

 

【「なんだ?レプリカが俺に質問なんてこれまた珍しいな。明日は晴れだな。」】

 

【『それを言うなら″明日は雨″だ 唯斗のそれだと普通のことになってしまうぞ』】

 

【「そうだったそうだった。で?なんだ?」】

 

俺がそう聞き返すと 少し間を置いて、

 

 

【『なぜ、薬草を取りに行く?』】

 

【「なぜ?ってそりゃこの子のお母さんを、」】

 

俺が答えようとするとレプリカは声を被せてきた

 

【『聞き方を変えよう なぜこの少女を助けようと思ったんだ?』】

 

【「………?」】

 

【『特に深い意味は無いが 唯斗が見知らぬ人の頼みを聞くことなんてここ数年あっただろうか

ましてや人の人生を大きく左右するほどの頼みだ 唯斗は重い頼みであればあるほど引き受けるのを躊躇うだろう? かつて師がそうしていたように』】

 

助けた理由?んー、特には無いんだけど…………。まぁ強いていえば―――

 

【「なんか俺を見てるみたいでさ。ほおっておけんかったんだろうな」】

 

【『…なるほど』】

 

【「不満か?」】

 

【『いやそうではない 物珍しいなと思っていただけだ どちらを選ぶにしろ私は唯斗の判断に委ねよう』】

 

【「ああ、決めるのは俺自身だ」】

 

珍しい……か。

確かに久しぶりだな。人の頼みを聞くのは。゛他人にはあまり干渉しない方が身のため゛だっけ。

 

(でも………やっぱりほおってはおけん)

 

抱えている両手をよりいっそう強く締める

 

 

 

「急に黙りこくってどうしたのよ?」

 

 

「いや何でもない。それより前見て飛ばんと木にぶつかるぞ。」

 

「ぶつからないわよ。私を誰だと思ってるのよ。」

 

「貧乏巫女さん?」

 

「……あんた、帰ったらタダじゃおかないわよ…」

 

「うそうそ、楽園の素敵な巫女さんだった」

 

「よろしい」

 

移動し始めてから10分位経っただろうか。

いかにもやばそうな洞窟の見えてきた、絶対なんか住んでるだろ……、あそこ………

 

 

「まさか、あの洞窟?」

 

 

 

祈李は抱えられながらポケットをまさぐり紙を取り出す、おそらく地図かなにかだろう。

 

「は、はい!間違いありません!」

 

洞窟の前で立ち止まり中を少し見てみる。

すると霊夢が、

 

「この中から大きな妖力が感じられるわね。」

 

俺は抱えていた祈李をゆっくりと降ろし、肩を回して準備運動をする。

 

「祈李は危ないから留守番だな。レプリカ、祈李の事を任せるぞ。」

 

『承知した』

 

俺の服の間からレプリカが出てくる

 

「わ!何ですか!それ」

 

「大丈夫だよ。噛みつきゃしないから。」

 

『唯斗のお目付け役のレプリカだ どうぞよろしく』

 

「よ、よろしくお願いします!」

 

レプリカはフヨフヨと祈李の顔の近くまで飛んでいく

 

『祈李の事は私に任せておいて、二人は早く中に行ってくるといい』

 

「ああ。よろしく頼む。じゃ霊夢、中入るか。」

 

「ええ。私にこんな思いをさせる妖怪なんてすぐ退治してやるんだから!」

 

「まだ別に何かされた訳じゃないじゃん。霊夢。」

 

「されたわよ!色々と……。」

 

「よく分からんな、それじゃ行ってくる。」

 

俺と霊夢は洞窟の中に足を進めていった。

 

 

 

 

 

  ーーーーーーーーーーー

 

「あの」

 

二人が入っていって、少しした頃少女が話しかけてきた

 

『どうした』

 

「レプリカさん……人じゃ、ないですよね…?」

 

『ああ 私は自律トリオン兵だ』

 

「じりつとりおんへい?」

 

『そうだな ここの世界で例えるなら 身分の高いものに仕える従者のようなものだな』

 

「ということは、唯斗さんに仕えているんですか?」

 

『仕えているというと曖昧な所ではあるが、唯斗のお世話をしている

 先ほどは驚かしてしまって申し訳ないな』

 

「い、いえ!そんなことないです!私の方こそ助けてもらっておいてすみません!

 

『助けたのは唯斗で、私はそれに従っただけだ』

 

「そ、それでもすみません!助けてもらいありがとうございました!」

 

とても律儀な子だ 

私にまで謝意の言葉をかける

 

「それにしても唯斗さんと霊夢さん、大丈夫でしょうか?」

 

『問題ないだろう あの二人がいればこなせない依頼なんて無いからな』

 

「そうですよね。あの二人は凄く強かったですし。」

 

その時、

ドーーーン!

 

洞窟の中で大きな物音がした

 

「!!?今、中で!」

 

『洞窟の主と戦っている最中だ 気にするな』

 

「気にするなって……。私には何もできませんけど、頑張ってください!!ってレプリカさんに言っても意味無いですよね。」

 

『「いや、聞こえてるぞ。ありがとありがと。すぐ持ってかえるからもうちょい待っててな。」』

 

唯斗は、持っている子機を使い祈李の声援に答える

 

「今レプリカさんから唯斗さんの声が!」

 

『ああ 私の分身を唯斗に持たせたからな』

 

「ぶ、ぶんしん? とにかく凄いです!」

 

『どういたしまして じきに片がつくだろう 私達は気長に待つとしよう』

 

「は、はい!」

 

それからというもの少女は唯斗達の邪魔をしないようにずっとジェスチャーで応援し続けていたそうだ

 

 

 

 




よかったら次回も読みにきてください

それじゃ、ばいび!!

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