ひぐらしのなく頃に〜夢の先に見たもの〜   作:Jius

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活動報告で「ひぐらし消しましたー」って言ったそばからひぐらしを書き始めるやつw
ただ、勢いに任せて書いた。あと多機能フォームの練習。


悲劇のカケラ

 ミーンミーンと蝉のなく声が聞こえる。

 

 現在、初夏。

 暑くなり始め蝉が産声をあげはじめる時期。

 

 …一人の少年は夢を見る。

 

 

 

 

 この地で…誰も知らない…とても残酷で悲壮で…今感じているこの暑さも吹き飛ばすくらいの"悲劇"の夢を…。

 

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 神様を信じる?

 (たた)りを信じる?

 人を信じる?

 夢を信じる?

 

 あなたは何を信じる?

 

 この世において完璧に掌握できるものなど存在しない。

「掌握できている」そう感じているのは錯覚だ。

 他人の発する言葉。

 自分の発する言葉。

 歴史。

 時間。

 空間。

 人。

 生物。

 植物。

 常に何かを疑うのだ。

 今、この文章を読んでいるあなたはこれを信じる?

 

 信じる事は出来ないはずだ。

 

 確証なく、語られているものだから。

 

 人を疑うのは何故か?

 世界の根本を知りたいと思うのは何故か?

 過去を知りたいと思うのは何故か?

 

 …そして、自分自身を疑うのは何故か?

 

 答えは…分からない。

 答えなど…ないのかも…しれない。

 

 

 そして…これは疑心暗鬼になる恐怖。

 

 

 これは、人を疑い、自分を偽り、狂気に囚われたその先にある"悲劇"を語る物語である。

 

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「助けて…」

 

 どこからとなく聞こえる声。

 

「どこ…?」

 

 あたりを見渡す。

 

「…たす…けて…」

 

 聞こえる声は遠ざかる。

 

「待って!どこなの!?」

 

 必死に問いかける。

 

「…けて…なのです…」

 

 …なのです?

 さっきまでの雰囲気と違う言葉使いにふと疑問を覚える。

 

「…何だったんだ?」

 

 ふと、今、自分の居る場所を確認する。

 俺が今立っているのは禍々しく何かが渦巻いている空間。

 そして、そこら中にプカプカと浮いている何かの"カケラ"。

 

 …ここは、どこだ?

 

 先程の声といい、この浮いているわけのわからないカケラといい。

 

 とても現実のものとは思えない。

 

 カケラには、何かが映し出されているように見える。

 俺は近付いて映っているものを確かめる。

 

 

 そこに映るのは、楽しそうにボードゲームをしている女の子が5人そして男の子が1人。

 

 …あ、男の子が負けた。

悔しそうだ。

 

 緑に染まった髪をポニーテールにして纏めている女の子が黒板に正の字をかきにいく。

 

 うわぁ…この男の子とことん連敗してる…。

 

 …ん?黒板?って事はここは学校か何かなのか…?

 

 そんな事を考えていると場面が移り変わった。

 

 

 

 …………………え?

 

 

 

 そこには、先程楽しく遊んでいた少年少女達が"死体"になって転がっている様子が映し出された。

 

 その体には一つの小さな穴が空きそこから大量の血がにじみ出ている。恐らく銃殺。

 多量出血死、ショック死。

どちらをとってもいいような死因。

 

 この子達は殺されたのだ。

 

 

 

 俺は腰が抜けたように…否、腰が抜けその場に座り込んだ。

 

 

 

「なんだよ…これ…?」

 

 

 

 もしかしたら…他のカケラも全部…?

 

 

「あなたは…誰?」

 

「え?」

 

 俺は振り返る。

 

 不意に聞こえた女の子の声。だが、その声は重く。その見た目に反し大人な雰囲気を醸し出す。

 

「なんで、ここに私"達"以外の人間がいるの?」

 

 達?つまりこの子以外にもいる?

 

「ここは?どこなの?」

 

 俺は問いかける。

 

「ここは"雛見沢(ひなみざわ)"惨劇と悲劇の詰まった村よ」

 

 雛見沢…

 

「じゃあ、このカケラは?」

 

 先程の惨劇を詰め込んだカケラについて聞いてみる。

 

「あら?見ちゃったの?それは"皆殺し編"ようやく真実に大きく近づいたお話よ」

 

 真実…?

 

「その真実ってのは?」

 

「誰によって、彼らが"殺されるのか"が分かったのよ」

 

 犯人が分かったのか…

 

 …あれ?そういえばこの子さっきのカケラに出てきてたような…

 

「その彼らの中には君も含まれているのか?」

 

「いえ、含まれていないわ。私はそこの"古手(ふるで) 梨花(りか)"の別の人格とでも言うべきでしょうね」

 

 彼女は、カケラの中の深い青色の髪を長く伸ばした少女を指差した。

 本当に容姿がそっくりだ。

 

「別の…人格?」

 

「私は"フレデリカ=ベルンカステル"今までここに来た事があるのは私と古手 梨花と"羽入(はにゅう)"だけよ」

 

 羽入?

その名前は聞いていない。

 

「羽入ってのは?」

 

「羽入は"神様"よ」

 

「神様ぁ!?」

 

「そうよ、雛見沢では"オヤシロさま"として祀られてるわ」

 

 抜けていた腰がさらに抜けたかもしれない…

 

「そろそろあなたの事を教えてくれるかしら?」

 

 そういえばさっきから質問ばっかで、こっちの話をしてなかった。

 

「俺は、"古宮(ふるみや) (ほどき)"だ」

 

「ほどき…?なかなか、個性的な名前ね」

 

「そ、それは俺の両親に言ってくれ」

 

 いきなり名前をDisられた…

 

「それじゃ、本題に入りましょうか」

 

「本題…?」

 

「古手の血を引く者じゃなければくる事のないこの空間に紛れ込んでいるあなたの事よ」

 

 そうだ…俺は…確か…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………な、なんも覚えてねぇ。

 

 

 

 

「俺ってなにしてたの?」

 

「私に聞かないでくれる?」

 

「だよねー」

 

 でも、俺は何も知らずに、なんの目的で来たのか、ここに来た経緯も分からないと来た。

 

 どうしよう…。

 

「もしかしたら…羽入が何か知ってるかもしれないわね」

 

「そ、そうだ!神様なんだろ?その羽入に聞いてみようぜ!」

 

「あなた…馬鹿なの?」

 

「ふぇ!?」

 

 いきなり「バッカジャーねーの?」って言われた。

 

「羽入は今ここにいないでしょ」

 

「う、うん」

 

「聞けるわけ無いじゃないの…」

 

 

「覚えている事が一つだけある」

 

俺が唯一覚えている事…

誰かに助けを求められてここに来た事。

 

 

__________その、救済を求める声に導かれた、一人の少年。少年が見た悲劇…辛く、悲しく、ただひたすらに残酷な…そんな夢の物語。

 




次全く考えてません。
受験勉強の合間にちょこちょこ書こうかな?

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