扉と生きるために必要な設備。
ベットに風呂そして、本当にこれが食料か?と聞きたくなる粉。
そして、大きな砂時計だけの空間。
後は全て真っ白な世界、なにも存在しない。
そして、一番最初にのし掛かるのは地球の10倍の重力と40度の暑さ。
10倍の重力に二人は膝をついていた。
「くっ、暑いな。それに重力で立てないな」
「悟飯さん、まず超サイヤ人で動きませんか?この状態だと時間がかかりそうです」
超サイヤ人の状態で行動を始めるつもりのようだ。
そして、二人は超サイヤ人に変身する。
髪の毛が逆立ち、金色に染まる。
「超サイヤ人でもちょっとこの空間はキツいですね」
「でも、良い修行になりそうだ」
ゆっくりと距離をとる二人。
さっそく、修行に取りかかる。
組み手から始まり組み手で終わる修行。
悟飯が組み手中心の修行をするのは、実戦経験を増やすためだ。
例えばここに二人の同じ人物がいる。
戦闘力は同じ。
しかし、実戦経験1と10だとどちらか。
もちろん、実戦経験の多い10である。
戦闘力が低くても実戦経験で補えるように手数増やすためにしている。
それに、人造人間との戦いは2対2だ。
チームワークが大切になるだろう。
組み手ではお互いの弱点が分かる、それを互いに分かり合っていれば集中的に鍛えることができるしそれにカバーすることだって出来る。
このように利点が多い事から悟飯は組み手を中心に修行のメニューを作っている。
トランクスは悟飯とは違い。
組み手ではなく、一人で出来る修行を中心にしようとしている。
個々の力を鍛えるためだ。
悟飯の実力を5とする、トランクスは3。
チーム戦になって、5+3では人造人間に勝てない。
5×3にならないといけないのだ。
修行時間が少なかった今までは、お互い理論の修行を公平にすることが出来なかった。
しかし、今回は1年の有余がある。
お互い意見を尊重できる時が来た。
この一年はとても力の付く修行が出来るだろう。
「だあああぁ!!」
「はあああぁ!!」
爆発音をあげてぶつかり合うお互いの拳。
それはどこまでも響き、そして何度も響き渡る。
衝撃波を生み出して空気を震撼させる。
組み手を終えると、今度は筋トレや腹筋のような体力作りを始める。
半年たって、トランクスが新たな変身に成功した。
「悟飯さん!見てください!超サイヤ人ですが今までの超サイヤ人より、凄いパワーです!これが超サイヤ人の壁を越えた変身ですよ!」
トランクスが見せた超サイヤ人は、通常の超サイヤ人よりも筋肉を膨張させて、身体が一回り大きい。
「……その変身は……いや、トランクス それで俺と勝負をしよう。俺は普通の超サイヤ人でやる」
「え?普通の超サイヤ人で…?わ、分かりました」
超サイヤ人の悟飯に対して2mを越える大柄の超サイヤ人が相打つ。
端から見れば、子供と大人のように見える。
どちらが勝つ?と聞かれれば全員トランクスだ。
と答えるだろう、しかし、勝負はそう簡単ではない。
トランクスが何度攻撃を仕掛けても全て避けられてしまう。
最初は避けるが精一杯だと思っていたが、悟飯も攻撃を仕掛けてきた。
避けようと思っても思ったように体が動かずにダメージを受けてしまう。
「な、なぜ…?」
「その変身は俺も気づいた。パワーはあるがスピードが無い。スピードが無いおかげで攻撃を避けれずにダメージを受けてしまう。それは確かに超サイヤ人の壁を越えているかも知れないが中間地点に過ぎない」
「悟飯…見つけたんですか…超サイヤ人を越える変身を…」
「あぁ、超サイヤ人と変わらないが、これまでよりも思ったとおりに動ける。恐らくこれが超サイヤ人の限界だ」
そういうと悟飯は再び超サイヤ人に変身する。
姿はこれまでの超サイヤ人と変わらないが気の高まり方が違うようだ。
原作でいう超サイヤ人1-4の状態。
「トランクスもこれになれるように修行をする。
トランクスも出来るようになったら、超サイヤ人の状態で日常生活を行うぞ」
「はいっ!!」
後半年、修行は続く。