もう一つの未来   作:蒲鉾侍

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リベンジ

 

突然現れ、俺達を助けてくれたパラガスさんはブロリー父親だったようだ。

一瞬身構えたが、それはいらぬ心配だったようだ。

悟飯さんと一緒にシンさんやキビトさんが起きるのを待ってパラガスさんの話を聞いた。

途中、父さんや父さんの(つまりお祖父)の話や悟空さんの話が入ってきたので、のめり込むように聞いた。

 

 

「息子を……ブロリーを倒してくれないか」

 

パラガスさんの頭を下げてそう言ってきた。

断るはずはない。

パラガスさんのため、この宇宙のために…。

 

「「もちろんです!」」

 

悟飯さんと俺は力強くパラガスさんの手を握りしめた。

 

「お二人はそう言うと思ってましたよ、ここにいる全員でブロリーの倒すための作戦を考えましょう」

 

作戦を立てるため、シンがその場を仕切り作戦会議が始まった。

 

 

────────────────。

 

「では、私がブロリーを封印します。しかしそのためにはある程度ブロリーを弱らせる必要があるので、それを悟飯さん トランクスさん パラガスさん よろしくお願いします」

 

「わ、私は?」

 

「キビト、貴方はまだ傷が癒えていません、ここに残っていてください」

 

「…わかりました。今の私では足を引っ張るばかりです…勝って帰ってきてくださいよ」

 

「では、私に掴まってくれ、瞬間移動でブロリーの所に行く」

 

作戦は決まり、皆はパラガスに掴まりブロリーの元に再び向かった。

 

─────。

 

星が次々に大規模な爆発を起こし滅びていく。

その中心部にいるのはブロリー。

ブロリーは手頃な星に降りると気を解放した。

 

「…やはり、生きていたか」

 

その瞬間パラガスの瞬間移動によって現れるトランクス達。

 

「親父ィ」

 

「あぁ、お前を止めにきた」

 

パラガスはブロリーの前に降り立ち気を解放する。

 

「では、頼みますよ!みなさん!」

 

シンは戦線から封印の準備をするため一時離脱し、トランクスと悟飯がパラガスの隣に立つ。

 

「いくら、雑魚が増えようが俺に勝つことはできぬゥ!!!」

 

「最初から飛ばしてくぞ!!」

 

「はい!」

 

悟飯は超サイヤ人に変身し、続くようにトランクスが超サイヤ人2に変身する。

 

「ブロリーィ!!」

 

「クソ親父がァ!!」

 

お互いそれぞれの意思を込めた拳で意識を狙う。

 

「ぐああぁ!!」

 

鈍い音をたて、パラガスの体が折れ曲がる。

しかし、ダメージを負ったのはパラガスだけではない。

 

「くっ!消えろォ!」

 

パラガスはブロリーの攻撃を生かしカウンターで攻撃をした。

しかし、それはブロリーの怒りの炎に油を注いでしまった。

ブロリーの振り上げた拳をパラガスの脳天に振り落とした。

 

「させかぁ!!」

 

「チィッ!!なら貴様だあぁ!!」

 

トランクスがブロリーの攻撃を妨げる。

盛大な舌打ちを鳴らし標的を即座に切り換える。

 

「波ァー!!」

 

「ぬゥ!カカロットの息子ォ!!」

 

そこに、悟飯も参戦する。

 

「決めたぞ!まず、貴様から殺してやる!」

 

「こい!ブロリー!」

 

ブロリーと悟飯が向き合い、距離をジリジリと詰めていく。

トランクスとパラガスは参戦の隙をうかがっている。

 

「だあぁ!!」

 

「ふっ、効かんなぁ!!」

 

「くそ!魔閃功!!」

 

「ザコめ!!!」

 

悟飯の攻撃はブロリーの強靭な肉体に弾き返され、ブロリーの拳が目の前に現れる。

 

「悟飯さん!!」

 

「ぐっ!邪魔だァ!」

 

トランクスが助けによって、悟飯は九死に一生を得る。

 

「ククク!良いことを考えたぞ!べジータの息子ォ!貴様を血祭りにあげてやる!」

 

「ぐあっ!?」

 

「トランクス!!」

 

ブロリーは悟飯の事を攻撃するのをやめ、トランクスを攻撃しはじめた。

 

「はああぁ!!」

 

「死ねい!」

 

トランクスが気功波で反撃しようとするも、ブロリーの蹴りにより、地面に叩きつけられてしまう。

 

「ブロリーイィ!!」

 

「貴様もだ!親父ィ!!!」

 

パラガスがトランクスを助けてようとするも、トランクスと同じように蹴りを受け吹き飛ばされてしまう。

 

「どうだぁ!貴様の仲間が痛めつけられるのは!?フハハ!怨むなら貴様の父にするんだなぁ!!」

 

「いい加減にしろよォ!!」

 

「フンッ!」

 

「がはあぁぁ!!」

 

悟飯の抵抗は空しく、ブロリーによって地面に叩きつけられそのダメージによって身動きがとれない状態になってしまった。

 

「…飽きたな…とどめをさしてやる…まずは…親父ィ!」

 

ブロリーはパラガスの倒れている場所を向き、手のひらに気を溜め始める。

この星を滅ぼしかねない威力の気がブロリーに集まっていく。

 

 

 

====

なぜ、俺はこんなに無力なんだ。

弟子であるトランクスに助けられ、ブロリーに自分の力は通用しない。

シンさんを除いてもうすでに壊滅状態だ。

俺にもう少し力があれば…いや、少しじゃない。

もっと、強くないと…。

ブロリーのあの気功波を防がないと。

トランクスなら、あれを吹き飛ばせる……なにを考えているんだ。

俺は…人に頼ってばっかりで…それに今のトランクスの体力じゃ無理だ。

俺が…俺が食い止めるんだ…!

俺が…ブロリーを倒すんだ…!

俺が…俺が…!

 

力を全て出すんだ…!

隠れている潜在能力も…!

全てを出しきるんだっ!!!

====

 

「去らばだ!親父ィ!!!」

 

星を滅ぼす程の気功波がブロリーの手のひらから、放たれる。

それは、爆音をあげ地表に接近していく。

 

「むぅ?なんなんだぁ?」

 

落ちていくはずの気功波が徐々に徐々に押し返されている。

 

巨大な気功波を蒼い閃光が切り裂いた。

 

「…カカロットの息子かぁ」

 

巨大な気功波を切り裂いたのは悟飯のかめはめ波であった。

悟飯はさっきまでとは違い髪の毛の色は通常の黒に戻っている。

 

違うところといえば、纏う気の質量が違う。

 

 

「…簡単には死なせんぞ」

 

ブロリーは悟飯をきつく睨み付ける。

しかし、悟飯はそれに動じることなく、口元を緩める。

 

 

 

 

 

「お前じゃ勝てんぜ」

 





孫悟飯 覚醒!!!!

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