もう一つの未来   作:蒲鉾侍

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賛否両論が多くになりそう。
気に入らないかも知れないですが、ご了承ください。



覚醒

 

 

「俺の勝ちだ セル」

 

「ち、ちくしょーっ!!」

 

まだ少し体力の余裕があるトランクスともうボロボロで動くこともままならないセル。

勝負はついた。

 

「……早く殺せ…」

 

「……あぁ、そうさせてもらう。貴様が生きていても良いことが無さそうだ」

 

セルに向かって、手を開き気功波を放つ。

その気功波はセルを飲み込み、セルは死んだ。

 

 

 

 

 

そうなるはずだった。

トランクスの放った気功波は、空に打ち上がり爆発した。

 

その事をやってのけた張本人は……。

 

「キキッー!」

 

「お前は!セルJr!」

 

青い小さなセル、セルJrだった。

ぞろぞろと屋台から現れるセルJr 数は20近く。

忘れていた、セルが生み出した仲間を。

 

「残念だったな、トランクス!今度こそ絶望を見せてやろう!あれを持ってこい!」

 

「キャキャ!」

 

「な、なんだ!?あれは!」

 

セルの呼びかけで、セルJr.達が持ってきたのはモヒカンの青年と白い肥満の男の人形のようなもの。

 

「あれは、人造人間16号と19号 私の中には人造人間17号 18号。こいつらも吸収してパワーアップしてやる!どちらも完全なロボットのようだが人造人間であれば問題ないっ!」

 

「人造人間はま、まだこんなに!く、させるかっ!」

 

「キっ!!」

 

「なっ!?」

 

セルの吸収を止めようとするが、それをセルJr達に邪魔されてしまう。

セルJr.は小さいが、それでもシンや悟飯と近い力を持っている。

 

「私が究極生命体セルだあぁ!!」

 

人造人間二体を吸収して、発光を始めるセル。

その気は禍々しく巨大に変化してゆく。

 

「セルの姿が変わっていく!?」

 

「ふぅ」

 

角が伸び、尻尾が2本に別れ そしてなによりも目立つのは光沢を帯びた銀色の体。

 

「名付けるなら……メタル…セル としておこう」

 

「くっ!すごい気だ」

 

セルが歩く度に、衝撃波が響き渡り地面が削れていく。

 

「じゃあな。トランクス」

 

「なっ!?かはあぁ!!?」

 

トランクスの目の前にくると、手をゆっくりと開く。

その瞬間にトランクスは後方に吹き飛んだ。

 

セルが使ったのは、シンの衝撃波。

コンピュータがセルの脳に侵入して記憶を読み取り使えるようになったのだろう。

しかし、威力は桁外れだった。

 

「くっ!もうセルゲームなんて関係ないっ!!シンさん!セルを倒しましょう」

 

「はいっ!キビトも行きますよ!」

 

「わかりました!」

 

もうセルは、トランクス一人で相手に出来る存在ではない。

ここはなんとしてでも、セルを倒さなければいけない。

シンの付き人も現れセルに向かって走っていく。

 

「お前らの相手は私ではない」

 

「キャキャ!」

 

「くっ!邪魔だ!どけっ!!」

 

3人を取り囲むセルJr。

悟飯とシンは、時間がかかっても処理出来るだろうが数が多い。

キビトに関してはセルJr一匹に勝つのがやっとだろう。

「「「キキッー!」」」

 

「が、がはっ!?」

 

「く、くそ!!」

 

「シン様!」

 

大量のセルJrの攻撃はまさに蜂の巣。

次々と攻撃を受けてダメージを受けていく。

 

 

「さぁ、トランクス起きろ。まだ立てるだろう?」

 

「せ、セル!お前がいくらパワーアップしようと俺は何度でも立ち上がってお前を殺してやるっ!!」

 

セルが瓦礫に近づくとそこから血塗れのトランクスが起き上がった。

 

「ふははは、それにしても攻撃はしないんだな。

いや、もう腕を上げる力もないのか?」

 

ダメージを負っていたとはいえ、トランクスはセルの一撃で動けなくなってしまった。

しかし、それでもトランクスはセルに向かって足を進める。

 

「ここまで実力の差が大きく離れるとはな。

もう、死んで良いぞ」

 

「がはっ!!?」

 

歩いてきたトランクスに、横蹴りを入れ吹き飛ばした。

 

「せ、セル……!」

 

「ほう、まだ生きているのか。セルJr!とどめをさせ!」

 

「キー!」

 

「くっ!待て!」

 

ボロボロになっても起き上がろうとするトランクス。

それにとどめを刺すためにセルJrが気功波を打つ。

悟飯が制止の声をかけるが気功波はトランクスに向かうのをやめない。

 

「トランクスッーー!!!」

 

辺りに爆発音が響いた。

砂ぼこりでトランクスの生死を確認できない。

 

「だ、誰か立ってますよ!悟飯さん!」

 

砂ぼこりが晴れ始め、人影が見え始める。

そこから、聞き覚えのある声がきこえてくる。

 

「だ、大丈夫ですか!黄金の戦士さん!」

 

「あ、ありが……とうござい…ます。サ…タンさん」

 

トランクスはサタンに助けられていた。

おそらく、トランクスを抱えて気功波を避けたのだろう。

 

「おい!貴様 何度邪魔したらすむんだっ!」

 

「が、がはっ!?」

 

邪魔をするサタンに激怒したセルは、気功波でサタンを貫いた。

血を吐きその場に倒れこむ。

 

「サタンさーん!!」

 

「さ、……サタン…さん…?」

 

トランクスは目の前で起こった出来事を信じられずにいる。

 

 

 

なぜ、サタンさんは死んだ?

自分を庇ったせいで…? もう少し自分に力があれば守れた?セルを倒せた?

セルが許せない。自分が許せない。

許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。

 

「セルーッ!!!!」

 

セルへの怒り 自分への怒りがトランクスに火をつけた。

超サイヤ人で逆立った髪の毛がさらに逆立つ。

そして、トランクスを気のスパークが覆う。

ゆっくりと立ち上がり、セルに向かって歩き出す。

 

「ふっ、なんとういう気だ。これは面白くなりそうだな」

 

「これで、終わりだ」

 

 





セルゲーム編はあと1、2話で終わる?
はて?そんなこと言いましたかな?



ごめんなさい。

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