ハイスクールU×O   作:あいーんチョップ

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お待たせしました!

タイトルでモロバレかもしれませんがお楽しみください。


愚者の裏切り

イッセーは真面目に質問しているが一正はただヘラヘラ笑っているだけだった。その瞳は信念やプライドなど一つも宿っていなかった。

 

「ハハッ、こいつらから素晴らしいスカウトが来てな。『赤龍帝のあなたは世界を支配するに相応しい』ってな。ようやく俺を見る目がある奴らが現れたぜ」

 

一正は高笑いしながらカテレアに近づきながらほざく。

 

「兄さん、アンタは奴らに唆されてるだけだ。ソイツらは外道の悪魔らしく利用するだけ利用して最後は殺して捨てるだけだ!!」

 

「おいおい、勘違いするなよイッセー」

 

一正は赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)を消して懐から

 

「なんだと………」

 

「まさかお前が持っていたとはな」

 

イッセーは驚くがヴァーリはどこか納得していた。

 

「奴らが俺を利用するんじゃない。俺が奴らを利用するんだよ!!」

 

バルパー・ガリレイがマガグランドキングを召喚するのに使用し、消滅したはずのダークリングを一正が持っていた。

 

《MAGA-PANDON!!》

 

赤い怪獣が記されたカードをリングに通すと突然さっきまで暑かった室内の温度がさらに上昇した。

 

「な、なんだアレは!?」

 

アザゼルが見えたのは外に巨大な炎が浮いていたからだ。おそらくアレが一正が呼び出した怪獣なのだろう。

 

「まずい!あれでは外の護衛が!!」

 

サーゼクスが動揺している間に巨大な火の玉からゼットンと同等の火球が護衛の悪魔、天使、堕天使に放たれた。

 

「ブリズド!ティア!」

 

「グアアアア!!!!」

 

「任せろ!!」

 

着弾する前にイッセーはカプセル怪獣のブリズドとティアマットを召喚し、氷のブレスを吐き炎の力を弱めるとティアのブレスで相殺させた。

 

「おいおい、せっかく記念に派手な花火をあげようとしたのによ」

 

一正は悪そびれもなくむしろ邪魔されたかのようにガッカリしていた。その様子がイッセーの怒りを増長させた。

 

「ふざけるな!命をなんだと思ってるんだ!?」

 

イッセーは真剣そのものだが一正は罪悪感のない顔で

 

「お前は漫画やアニメやゲームのキャラが死んだら一々悲しむのか?アイツらみてーなモブキャラがいくら死んでもどうってことねえよ」

 

非情なセリフはイッセーの地雷を踏み抜いた。

 

「兄さん………イヤ、一正ぁ!お前をもう兄だと思わない!!」

 

イッセーの怒りに一正はヘラヘラ笑うだけだがその目には憎悪が宿っていた。

 

「いいぜ。俺も元々お前を弟なんて思ってねーんだからな」

 

一正はダークリングを操作して火の球を放出し続けるがイッセーはそれをさせる気はさらさらなかった。

 

「ウルトラマンさん!」

 

〈ULTRAMAN!〉

   

―へャァッ!―

 

「ティガさん!」

 

〈ULTRAMAN TIGA!〉

   

―チャッ!―

 

「光の力、お借りします!」

 

〈FUSION UP!〉

 

ーシュアッ!ー ーチャァッ!ー

 

〈ULTRAMAN ORB!SPACIUM ZEPERION‼〉

 

イッセーは通常の変身よりも早くカードを翳しトリガーを押すとその身を変え、戦場へ向かう。

 

「おいカテレア、早くギャスパーの力を暴走させろよ」

 

一正がオーブがいなくなったのを確認するとカテレアに原作知識の作戦の要であるギャスパーの神器(セイクリッド・ギア)の力の暴走を催促したが予想外の答えが返ってきた。

 

「残念ながらあのハーフ吸血鬼はコカビエルとバラキエルとその娘に護衛されてて、はぐれ魔法使いたちは失敗したそうです」

 

思わぬ計算外に舌打ちする一正だがすぐに歪んだ笑みを浮かべる。

 

「まあいいさ、こっちも予定のものよりはるかに良いモンを貰ったからな」

 

一正の言葉に懐に入っているカードが黒く光る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「闇を照らして悪を撃つ!!」

 

イッセーはスペリオン光輪を火の玉に放つが直撃する前に攻撃の雨に破壊され攻撃が当たらない。

 

「イッセー!いくらお前でもこの火の雨は防ぎきれないぞ!!」

 

ティアはイッセーを心配しているがオーブは怒りに支配されていた。

 

「だったら炎には炎だ!!」

 

〈ULTRAMAN ORB! BURNMITE!!〉

 

スペシウムゼペリオンからバーンマイトに変えたオーブは火のエネルギーを使い火の玉に狙いを定める。

 

「ストビュームバーストォ!!」

 

オーブは巨大な炎を火の玉に向けて放つ。途中で火の球が攻撃に当たるがイッセーの怒りが加速するかの如くそれらを呑み込みながら突き進む。

 

「ギイイイイ!!!!」

 

火の玉から変化したのは一つの頭に二つの顔を持つ怪獣だった。

 

その吐く炎は全てを灰塵にし、纏う炎は全ての攻撃を寄せ付けない熱を放つ【火の魔王獣】マガパンドンが愚者に操られる。

 

「ギイイイイ!!!」

 

マガパンドンは闇雲に炎を吐くがオーブは直撃しても幽鬼の如く突き進み炎の両拳を噴出口に捻じ込んだ。

 

「俺の怒りはテメエの(それ)以上だ!!」

 

オーブは拳を爆発させるとマガパンドンの口は崩壊しており炎を吐くどころか、呼吸すら難しい状態だった。

 

「イッセー……一体どうしたというんだ?」

 

ティアマットの心配はイッセーの怒りにかき消されその思いは届かなかった。

 

「ギ………ア………」

 

「トドメだ!」

 

オーブは全身に炎を纏い宇宙恐竜ゼットンを葬った技を放つ。

 

「ストビュームダイナマイトォ!!」

 

オーブの技にマガパンドンは断末魔を上げることなく消し炭と化し消え去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハア、ハア、ハア………」

 

オーブは変身を解いてイッセーに戻ると体力を消耗したのか肩で息をしていたがリアスたちと合流しようとしたが足を止めた。

 

「なんだ誰も死んでねえのか、つまんねえの」

 

いつの間にか現れたイッセーの憤怒の元凶である一正は子供のような感じで戦場と化した校庭を見ながら呟くがそれは更にイッセーの怒りを燃やすだけだった。

 

「あ〜あ、カテレアもアザゼルとヴァーリに殺されちまうし、パンドンもヤラレちまったし今日はこれまでにしておくか」

 

呑気に言う一正にイッセーは再度変身して戦おうとするがリアスたちが心配なので深追いできなかった。

 

「おいクズ弟。必ずテメエを殺してリアスたちをお前の目の前で奪ってやる。それまで覚悟しておけ」

 

一正は魔法陣を展開してこの場を去るとイッセーは地面を殴る。手の皮が裂けても憂さ晴らしをやめなかった。

 

「イッセー………アイツはもうお前の兄ではない。自分の家族をクズ呼ばわりする奴は家族の資格なんてない」

 

ティアマットは人間の姿になって励ますが怒りと悲しみに満ちたイッセーに届くことはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「イッセー………一正のことは気の毒だけどあの子はもう立派な反逆者よ」

 

イッセーが予想した通り一正はサーゼクスたち魔王の判断によってはぐれ悪魔と認定され、ランクはSSSだった。一正が持っている神滅具(ロンギヌス)の赤龍帝の籠手とダークリングの所持によるものだろう。

 

「あ、あのイッセー先輩………」

 

ギャスパーが近づきイッセーはなんだと思ったが次の言葉に凍りついた。

 

「一正にイッセー先輩が使うウルトラマンさんのカードを奪われちゃいました。でもあんな怖いウルトラマンさんはイッセー先輩に使って欲しくないですぅ……」

 

そのウルトラマンは異質だった。

 

その事実は後に自ら思い知ることとなる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

力を求めた挙句憎しみに任せたまま壊すことしかできない化け物となるということを




俺個人としては早くサンダーブレスターを出したいのですがなかなかそれまでの過程を書くのが難しい。

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