ハイスクールU×O   作:あいーんチョップ

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しばらく更新しなくて申し訳ありません!

駄文ですがお付き合いください。


後輩バンパイアを救え

「大丈夫か!?」

 

「ヒ、ヒィィィ!!!」

 

ギャスパーの叫び声に反応したイッセーは鎖が掛かったドアを蹴破り中に入って周囲を見るが敵らしきものはいなかった。代わりに

 

「大丈夫か?何があった?」

 

「だ…大丈夫ですぅ」

 

アーシアとは別の金髪の美少女がいた。その濡れた赤い瞳はまるでルビーのような輝きを放っていた。

 

が、イッセーは何故か違和感を感じた。

 

「イッセー!どうしたの!?」

 

遅れてリアスたちも部屋に入り様子を窺った。

 

「一体どうしたんだ?何があったのか教えてくれ」

 

「ア、アソコにぃ………」

 

ギャスパーが指差した先には

 

「ゴ、ゴキブリィィィ!!!」

 

アーシアは化け物に遭遇したかのように絶叫するがリアスたちはやれやれと肩を下げる。

 

「あの、部長?この子がギャスパーなんですか?」

 

「ええ、その子の名前はギャスパー・ヴラディ。駒はアーシアと同じ僧侶(ビショップ)よ。ちなみにその子は一応……」

 

ギャスパーの秘密を説明しようとするがイッセーは

 

「男なんだからゴキブリなんかにビビっちゃダメだろ?」

 

「え?」

 

「男なのよ………ってイッセーよく分かったわね。てっきり女の子だと思っていたと思ったんだけど」

 

「あれ?」

 

イッセーは疑問に思ったが何故か違和感がなかった。まるで()()()()()()()()()()

 

「またか、あの時からずっと何かがおかしくなってるのは………」

 

「あの〜〜」

 

イッセーはこの頃よく見る夢で何かがおかしいと感じていた。ウルトラマンたちのカードを手に入れる度に段々とおかしくなってきてると思った。しかしなにより一番おかしいのは

 

(なんで懐かしいと思うんだ?)

 

違和感しかないのにソレらが一番しっくりときていた。

 

「俺は一体………「イッセー!」!!」

 

イッセーはリアスの言葉に意識を覚醒し、ギャスパーの顔を見る。

 

「そ、そんなに見られると恥ずかしいですぅ」

 

「イッセー………あなた、まさかソッチの趣味が………」

 

「違います!俺はちゃんと女好きですよ」

 

リアスは悲劇のヒロインのような悲痛な声で言うがイッセーはそれを激しく否定するがリアスたちは悲しそうな顔をする。

 

「あああもう!分かりましたよ!!今度の休日皆とデートしますよ」

 

イッセーの言葉にリアスたちは獲物を捉えた狩人のような顔になりイッセーはハッとするが過ぎた時間は戻らない。

 

「それじゃあイッセー今度はキスしてもらうからね♪」

 

『私も〜〜(です)♪』

 

「イッセーくん、君もいい加減学習しないと」

 

祐斗はイッセーにご愁傷さまといった顔でツッこむがイッセーにその声は届かなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

停止結界の邪眼(「フォービトゥン・バロール・ビュー)?それがギャスパーが持つ神器(セイクリッド・ギア)の名前なんですか?」

 

「ええ、説明より見た方が早いわね。ギャスパー」

 

「は、はい!」

 

リアスはどこからか取り出したボールをギャスパーに向かってゆっくり投げた。だがそのボールはテレビの一時停止をしたかのように動きを止めた。

 

「動きが止まった!?」

 

初めて見るイッセーは驚くがリアスたちは知っていたのか驚きはしなかった。

 

「これがギャスパーの神器の能力よ。欠点としては実力がかけ離れているものの時間を止めることが出来ないわ」

 

「なるほど。すごい能力ですね………ってどうしたんだ?ギャスパー?」

 

ギャスパーの視線を感じたイッセーは質問するとギャスパーは子供のようなキラキラとした目で

 

「イッセー先輩があのウルトラマンオーブなんですね!先輩の戦っている姿は凄いかっこよかったですぅ!!」

 

「ああ、ありがと………って戦っている姿?」

 

「ああ、それはね」

 

リアスはギャスパーの部屋にあったパソコンを操作しフォルダに保存しているあるものをイッセーに見せた。それは

 

「これって、俺がオーブになって戦っている映像ですか?いつの間に」

 

それはオーブになったイッセーがこれまで戦ったゼットンやマガグランドキングとの怪獣との戦闘映像だった。

 

「ゴメンねイッセー。政府の上層部があなたのことがどうしても信用してなくてね?『上級悪魔のフェニックスが人間に負けるわけない』と融通が聞かなくて止むを得ずライザーの戦い以降これを撮って見せたのよ」

 

「なるほど、事情は分かりました。でもなんでギャスパーにコレを?」

 

「それはイッセー先輩とギャーくんが少し似ているからです」

 

「俺に似ている?」

 

白音が言ったことに少し引っかかったイッセーだがギャスパーは更に目を輝かせる。

 

「イッセー先輩はあんなにスゴい力を持っていて本当は怖いのにリアス部長のためにその力を使って怪獣たちと戦っているじゃないですか。僕とは少し似ていますけど僕は臆病者のままです………」

 

ギャスパーは話を続ける度に落ち込むがリアスはギャスパーの頭を軽く撫でる。

 

「ギャスパー、そんなことないわ。あなたはイッセーが戦っているのを見て自分から強くなりたいと言ってたじゃないの」

 

リアスはギャスパーを励ますとギャスパーは顔を上げて

 

「イッセー先輩!僕もイッセー先輩と戦いたいです!!僕も……僕も修業に加えさせて下さい!!」

 

ギャスパーの真剣な顔での頼みにイッセーは断るつもりはなかった。むしろリアスの頼みなんだから断るのは毛頭ない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ギャスパー、お前の神器は何より視認しなければ意味がない!まずは俺のスピードに追いついてみせろ!!」

 

「は、はい!」

 

イッセーはスペシウムゼペリオンに変身しており、ギャスパーも目を瞑っており白音は旗を持っておりとゼノヴィアはストップウォッチを持っていた。

 

「始め!!」

 

ギャスパーはオーブを見るがそれよりも早く移動しており、オーブは既にその場から消えていた。

 

「クッ!」

 

ギャスパーはなんとか一秒でも目に映すために周囲を見渡すが完全に追いついていなかった。

 

「だったら!」

 

「むっ!」

 

ギャスパーは大量のコウモリになり目の量を増やし周囲を見渡す。

 

「ハアアア!!!!!」

 

「なるほど、一匹だけでも目にしてスピードを少しでも遅くしたら集団で視線を集中させて神器の力を強めるわけか……だが!」

 

「ワッ!?」

 

オーブが力を集中させるとギャスパーの神器の力による拘束は解かれギャスパーもその反動によりコウモリから元の姿に戻り吹っ飛んだ。

 

「ハイっと」

 

「うぅ、ありがとう白音ちゃん」

 

白音は地面に激突する前にギャスパーを出来る限り体に負担を掛けないようにキャッチして着地する。

 

「部長と特訓していたんだろうけどやっぱり格上が相手の場合だと少し拘束するのが今の限界なんだな」

 

オーブからイッセーへ戻り今のギャスパーの現状をまとめ上げた。

 

「うぅ、すいません……」

 

ギャスパーはヘタれるがイッセーは

 

「何暗くなってるんだ?強敵相手の場合だとその一秒が命取りになるんだ。これから強くなって伸ばしていって最終的に止めるようになればいい」

 

「は、はい!!」

 

「アメとムチの使い方がよく分かっているね〜。まさしく先輩や上司の鑑だ」

 

拍手と共に現れたのは堕天使の総督のアザゼルだった。白音は仙術を練り、ゼノヴィアはデュランダルを構える。

 

「待て、この人からは殺気がないし何より戦うんだったら俺に何度も不意打ちしているだろ」

 

イッセーは2人の前に立ち戦意を諌める。

 

「そうだぜお嬢ちゃんたち。今のお前さんらじゃ俺の足元に及ばない……ウルトラマンオーブのイッセーを除けばな」

 

アザゼルはおちゃらけてるがその姿に隙はない。

 

「そこの吸血鬼、確かにイッセーの指導はいいがそれじゃあ成長の速度は大体予想出来ちまう。劇的な強化をするんだったら赤龍帝の血を使え」

 

「それならリアス部長から預かってます。時々兵藤先輩の血を飲んで神器を強化してます」

 

ギャスパーは小さいガラス瓶を取り出し見せるとアザゼルはフムと頷き。

 

「なら話は早えや。血を飲んでだんだんと成長しろ。ところで聖魔剣使いはいるか」

 

「祐斗は部長と冥界にいます。禁手化(バランス・ブレイク)の聖魔剣について悪魔の上層部と話しています」

 

「なんだいねえのか、それだったら俺は去るとするぜ。あ、シトリーの兵士(ポーン)の神器の力も使ってやれ。あの神器は余分な力を吸い取ることが出来る」

 

アザゼルが消えると同時にイッセーはギャスパーに寄って

 

「ギャスパー、いつ兄さんの血を貰ったんだ?」

 

「えっと、先輩たちがバルパーっていう人と戦った後です。僕はリアス部長に強くして下さいって頼んだんですけど朱乃さん経由で赤龍帝の血について知りました」

 

「なるほど、でもよく兄さんが引き受けたね」

 

イッセーも一正が数々の失敗と挫折を経て大人になったのだろうと嬉しく思った。これなら赤龍帝のバランスブレイクもそう遠くないと思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかしその甘い考えは幻想だとこれから知る


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