ハイスクールU×O   作:あいーんチョップ

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今回もgdgdかもしれませんがお楽しみ下さい。


汚染の魔獣

「なんの用だ白龍皇?」

 

「ツレないなウルトラマンオーブ?さっきから俺のことを気付かないふりしながら気付いていたじゃないか」

 

白龍皇は苦笑しながらイッセーに文句を言うがイッセーは鋭い眼差しのまま殺気を放ち

 

「あれほどの殺気をぶつけられたらどんな呑気な奴でも身構えると思うが?それと俺は兵藤イッセーだ。ウルトラマンオーブはあくまで変身した姿と力だ」

 

「そうかそれではこちらも改めて白龍皇のヴァーリだ。以後お見知り置きを」

 

ヴァーリの殺気を感じ取ったイッセーは既に臨戦態勢となり光の力を体に漲らせ、いつでも戦えるようにしていたがヴァーリはその様子を見て子供のように笑っていた。

 

「ふふ、本当に君は最高だウルトラマンオーブ。噂ではあの最強の龍王のティアマットを赤子扱いした化け物を倒したというではないか」

 

「俺一人じゃない。部長やティアたちの協力がなかったらあの化け物には勝てなかった」

 

「随分と謙遜するね。弟の君がこんな強者だというのになんであんな愚かな兄が赤龍帝なのか理解に苦しむよ」

 

ヴァーリはやれやれといった感じで困惑するが未だにイッセーに向けて殺気を出したままだった。

 

「俺を怒らせるためにわざわざ出向いて来たのか?だとしたらヴァーリはとんだ暇人ならしいな」

 

「失礼だなぁ。こう見えても俺はちゃんと働いているんだぞ?なんとか休みの時間を削って君に会いに来たんだ」

 

イッセーも皮肉を言うがヴァーリの方は笑みを崩さない。

 

「そこまでよイッセー、白龍皇。あなたたちがこんなところで戦ったらここら一帯は一時間足らずで更地になってしまうわ」

 

ティアマットはイッセーとヴァーリの間に止める形で現れ、リアスたちオカルト研究部も来た。

 

「分かってるよティア。部長たちも抑えて下さい」

 

イッセーはリアスたちを沈めて戦いを止めたがヴァーリの方は何故かく落胆していた。

 

「ふぅ、せっかく戦えると思っていたのだが龍王も加わったとなると分が悪い。ここは一旦引くとしよ……なんだ!?」

 

「臭っ!?なんだよこりゃあ!!?」

 

突然凄まじい悪臭がこの場に漂いイッセーとヴァーリは思わず声を上げながら鼻を摘まんだ。

 

「きゅう………」

 

「ダメにゃ……耐えられないにゃ……」

 

「白音ちゃん!黒歌さん!しっかりして!!」

 

あまりの悪臭に鼻がいい黒歌と白音は目を回しながら気絶し、祐斗は風を起こす魔剣を創り、臭いを飛ばしながら2人を介抱する。

 

「皆!大変よ!!」

 

「レイナーレさん!?」

 

レイナーレは突然飛んで来て何かを伝えようとしていた。

 

「イッセーくん!とりあえずこの魔法陣をくぐって頂戴!!」

 

「わ、分かりました」

 

理由を聞こうとするイッセーだったがレイナーレの必死の形相で聞くことが出来ず無理矢理魔法陣へ入らされた。

 

「イッセー待って!祐斗!黒歌と白音をお願い!!」

 

「分かりました!!」

 

「待って下さいイッセーさん!」

 

「面白そうだな」

 

イッセーを心配したリアスとアーシアは魔法陣に入りついて行くがどさくさに紛れヴァーリも行ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここは………森か?にしては随分とゴミがあるな」

 

イッセーが到着した森は不法投棄されたゴミやガラクタなどの酷い森だった。動物が生きていけないほど荒れていた。それだけではなく近くに工場がありその工場の廃棄物が加わり最早言葉に出来ない。

 

「イッセー!アレを見て!!」

 

リアスが指し示した方には

 

「うっぷ……なんだあの間抜けそうな怪獣は?」

 

 その怪獣は大きな丸い目のおかげで多少は愛嬌はあるものの、まるでタツノオトシゴに手足だけでなく、頭頂部や背中に鰭を付けたような姿をしており、なによりもその体臭と吐き出す息はこの世のモノとは思えないほど最悪だった。

 

その怪獣の鼻は悪臭を放つ噴射口となっており、その悪臭は水を濁し、空気さえも濁すほどの害獣。水ノ魔王獣【マガジャッパ】が佇んでいた。

 

 

「クァクァクァ」

 

マガジャッパが歩を進めると悪臭が周囲に拡散し森の花や木々などの植物は枯れてしまった。

 

「臭っ!アイツがこの臭いの原因か!?」

 

「イッセー大丈夫!?あんな臭さの怪獣と戦えるの!!?」

 

「ハイ……うぇ……なんとかやってみます」

 

心配するリアスに説得力のない説明をするイッセーはオーブリングを出現させ握り締めて構えを取る。

 

「ウルトラマンさん!」

 

〈ULTRAMAN!〉

 

―へャァッ!―

 

イッセーはリングにウルトラマンのカードを翳し2枚目のカードをホルダーから取る。

 

「ティガさん!」

 

〈ULTRAMAN TIGA!〉

 

―チャッ!―

 

「光の力、お借りします!」

 

ティガのカードを翳しリングを掲げトリガーを押す。

 

〈FUSION UP!〉

 

ーシュアッ!ー ーチャァッ!ー

 

〈ULTRAMAN ORB!SPACIUM ZEPERION‼〉

 

「オォラ!」

 

「グァ!」

 

 スぺシウムゼぺリオンとなったオーブは時空間から飛び立った勢いを利用した飛び蹴りを見舞うと、そのままティガの剛力で追撃しようとするが―――

 

「臭ぁぁ……」

 

「クァクァクァ」

 

あまりの臭さにオーブは鼻を抑え動きを止めた。その様子が可笑しいのかマガジャッパは高笑いをしていた。

 

「フム、せっかくだし助太刀するとしよう。行くぞアルビオン」

 

『良いだろう。行くぞヴァーリ』

 

ヴァーリは背中に青い機械の翼を出現させある言葉を放つ。

 

禁手化(バランス・ブレイク)!!」

 

『Vanishing Dragon Balance Breaker!!!』

 

ヴァーリは龍を模した白い鎧を纏い魔力を全身に漲らせマガジャッパに強力な魔力弾を浴びせた。

 

「フム、確かにこの臭いはキツイな」

 

『ヴァーリ、接近はせずに魔力弾メインで戦え』

 

「分かっている……なんだ!?」

 

「くっ!なんだこの吸い込みは!?」

 

マガジャッパの体の各所に穴が空き、強烈な風と共にオーブとヴァーリは吸い寄せられる。

 

「「グオオオオオオオオ!!?」」

 

2人はマガジャッパの凄まじい悪臭を直接嗅ぐことになり、あまりの臭さに全身の力が抜かれる。

 

「ゲェェェ」

 

「うっぷ……」

 

「グァァァ……」

 

マガジャッパの吐息の臭さに思わずオーブとヴァーリは呻くがマガジャッパはそれでも止めるつもりはない。

 

「オラァ!!」

 

「クォォォ!!」

 

オーブはエネルギー弾をマガジャッパに喰らわせ、ヴァーリを掴んでマガジャッパから距離を置いた。

 

「うぇっ……すまないなウルトラマンオーブ」

 

「これ以上お前が戦っても無駄だ。それにお前も限界だろう?」

 

「………」

 

ヴァーリは鎧を解除し、元の姿に戻りその場から離れるのを確認したらオーブはカラータイマーを光らせる。

 

「ジャックさん!!」

 

〈ULTRAMAN JACK!〉

 

ーシュアッ!ー

 

「ゼロさん!」

 

〈ULTRAMAN ZERO!〉

 

ーデエェェヤッ!ー

 

「キレの良いヤツ、頼みます!!」

 

〈FUSION UP!〉

 

ーシュアッ!ー ーデヤッ!ー

 

〈ULTRAMAN ORB! HURRICANE SLASH‼!!〉

 

スペシウムゼペリオンからハリケーンスラッシュに変えたオーブは鋭い風を纏った蹴りをマガジャッパに喰らわせた。

 

「光を越えて闇を斬る!!」

 

「クァーーー!!」

 

マガジャッパは怒り接近するがオーブはスラッガーを投擲し距離を置きながら応戦する。

 

「よし、お前も戦えウィンダム!!」

 

オーブは小さいカプセルを放り投げ、使い魔のウィンダムを召喚した。

 

「クァーー!!」

 

「グァァ!!」

 

カプセルから放たれたウィンダムは額のレーザーをマガジャッパに放ちながら接近し、パンチやキックなどの肉弾戦に切り替える。

 

「そぅら!!」

 

オーブはスラッガーをマガジャッパに投擲し、手元に引き寄せてそれらを回転する。

 

「オーブスラッガーランス!!」

 

「クァァァ!!」

 

オーブがランスを構えると同時にウィンダムはレーザーを放ちマガジャッパにダメージを与え隙を作る。

 

「すうっら!!」

 

「グァァァ!!」

 

オーブはランスをマガジャッパに突き刺し柄のレバーを2回倒しエネルギーをランスに注ぐ。

 

「ビックバンスラスト!!」

 

「グアアアア!!!」

 

オーブの必殺技にマガジャッパは耐えられずその身を破裂させた。

 

「戻れ!ウィンダム!!」

 

「クァーー!」

 

オーブはウィンダムに向けて手を伸ばすとウィンダムは光の粒子になってカプセルとなりオーブの手に渡った。

 

「二度と戦いたくない相手だった………色んな意味で」

 

オーブは変身を解きイッセーに戻ると一秒でも早く体にこびり付いたニオイを取りたいため家に戻った。

 

「……今回は俺の完全な敗北だな。まぁいい、オーブの力を2つ見れただけでよしとしよう」

 

ヴァーリは魔法陣を展開し、アザゼルが住んでいるマンションへ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「先日はヒドイ目に遭ったな。なんだってあんな吐きそうなくらい臭い怪獣と戦わなきゃいけないんだ」

 

「イッセー、重くなっているところなんだけど私たちのデート忘れないでよ?」

 

イッセーはリアスに腕を絡められ自由に動けなくなってるが、振り払うつもりはなかった。というよりは

 

「そう言えば部長。部長にはアーシアの他にも僧侶(ビショップ)がいるんですよね?なんでレーディングゲームやバルパーの時に呼ばなかったんですか?」

 

「そうね………」

 

リアスは女の子の顔から真剣な顔になりイッセーに説明する。

 

「その子は持っている力が強すぎるの。もちろん一正のような神滅具(ロンギヌス)みたいな強力な物じゃないけどね」

 

リアスは僧侶のことを説明しながらイッセーに

 

「イッセー、あの子を助けるのはあなたしかいないわ。時が来たらその子を助けてちょうだい」

 

「分かりました。俺がなんとかします」

 

イッセーはリアスの頼みに意気込み相手の心の闇から救える方法を考えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やれやれ、軽い下見のつもりだったがとんだ目にあってしまった」

 

ヴァーリは苦笑しながら部屋に戻って体を洗っていた。マガジャッパの悪臭は早く記憶から消したいほどのヒドさだったからだ。

 

「さて、アザゼルに報告書を書くとしよう」

 

「ヴァーリ、臭い」

 

ヴァーリがシャワーから上がると黒のゴスロリの少女がソファーでお菓子を食べており、匂いに敏感なのか鼻をつまんでいた。

 

「おやおや、これでも匂いは消したんだけどね。ところで君はココにいていいのかい?仮にも俺らのリーダーなんだから」

 

ヴァーリの言葉にゴスロリの少女は我関せずと言わんばかりにただ黙っていた。

 

「まあいいさ、君に喧嘩を挑むほど自惚れてはいない。ましてや最強の

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無限の龍神(ウロボロス・ドラゴン)様にはね」


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