オーブのパワーストロングって言っては悪いんですがトランクスの筋肉スーパーサイヤ人と同じスピードを殺しそうな姿ですよね。
悩める者と愚者の焦り
「こんにちは、イッセーくん」
「よっ、後輩」
「ウルトラマンさんたち……今度は誰があなたたちを持っているのですか?」
イッセーの目の前に現れたのは茶色のライダースーツを着た白髪と髭が生えた長身の老人と民族衣装を着た黒髪のくせっ毛の青年だった。
「まあツレないことを言うなよ。そんなんじゃ俺たちみたいになるのは2万年早いぜ」
イッセーはゼットンの戦いで如何に自分が未熟なのかを痛感し、誰かを護るためには強くなる必要があった。そのためウルトラマンたちに居場所を聞こうとするが青年にごまかされた。
「それはさておきイッセーくん、君は赤龍帝についてどれくらい知っているかな?」
「唐突に何を聞くかと思えば……10秒毎に自分の魔力や能力を倍加させることができる上にその倍加の力も他者に与えることができるんでしょ?」
イッセーは自分が持っている
「言い方が悪かったな。君は赤龍帝の籠手に宿っている龍についてどれだけ知っている?」
「それって赤龍帝のことですか?」
「そうではあるがそうじゃない。正確にはドライグのことだ」
「ドライグ?」
「お前はおかしいと思わなかったのか?今まで赤龍帝のことなんて聞いたことがないのになんでそのドラゴンの名前を知っていたんだ?」
「それは……!?」
青年の問いにイッセーは疑問を感じるが突然何かが襲った
『行くぜドライグ!』
『応!』
「「イッセー(くん)!」」
「ハッ!?」
2人の声に目覚めたイッセーだがその顔色は明らかに良好ではなかった。
「悪い、急すぎたな。だけどイッセー、いずれお前はドライグのことを思い出す。その時は覚悟しとけよ」
「……はい」
イッセーは呼吸を整えてその場を後にした。
「赤龍帝……ドライグ……」
ムニュン
「あん………」
「え?うわああああ!?」
手を伸ばすと手に柔らかい感触があったので見てみると
「んんっ………イッセー………」
そこには全裸のリアス・グレモリーが寝ていた。イッセーが触ったのはリアスの豊満な乳房だった。
「と、とにかく手を……」
イッセーは乳房から手を離そうとするが
「……触って」
リアスに手を握られ強く押し付けられた。
「ちょっ、ぶ、部長!?」
イッセーは弾力溢れる柔らかさに戸惑うがリアスは顔を赤くしながらも笑いながらイッセーの耳元で
「私を……メチャクチャにして……」
リアスはイッセーを押し倒し唇に唇を近づけようとするが
「「「「何をしているの(でしょう)(にゃ)(のですか)?」」」」
イッセーは顔色を悪くしながら振り向くとそこには背景に鬼を備えた美少女たちが誰もが見惚れるほどの笑顔で立っていた。
「えっと皆さん?これには深い理由が「「「「イッセー(くん)(さん)(先輩)は黙ってて」」」」すんませんした!」
少女たちの一言にイッセーは口を閉めて中からの騒ぎ声を無視しながら部屋を逃走した。
「なんでこんなことに……」
「クソッ!お前とうとう学園三大お姉様をコンプリートしやがって!1人くらい分けやがれ!」
「俺に白音ちゃんを渡せこの野郎!」
「縛られてんのにそこまで元気なのは逆に驚きだよ」
イッセーは2人が懲りずに覗きをするので逃げているところを先回りして縄でふん縛ったがそれでも尚元気だったので呆れを通り越して感心していた。
『ありがとうイッセーくん!』
「どういたし まして、それじゃあ後はよろしく」
女子のクラスメイトたちはイッセーにお礼を言うとすぐに変態2人を体育館へ連れ込んだ。
「ま、待ってくれイッセー!」
「友達だろう!?助けてくれ!」
2人は地獄の蜘蛛の糸に縋るかのようにイッセーに助けを求めるがイッセーは菩薩のような笑顔で敬礼し
「骨は拾っといてやる。だから……逝ってこい」
変態2人は蜘蛛の糸が切れた罪人のような絶望の顔になりながら女子たちに連行される。
「あの……皆さん……そろそろ離れてくれま『イヤ』…はい」
放課後部室へ行ったイッセーは朱乃と黒歌たちに強引にソファーに座らされ体は彼女たちの魅力的な体に触れているので顔を赤らめていた。
「あの、離れてくれ「イヤよ」」
朱乃たちにやんわりとお願いするが朱乃たちはイッセーの言うことを聞く気がないのかますます密着し豊満なバストや柔らかな体の感触にイッセーはますます顔を赤くする。
「………イッセー」
「うわっ!?」
リアスの冷ややかな声にイッセーは振り向くと
「あなた……言ったわよね……『部長は誰にも渡さない』ってつまり私はあなたのものでもあり、あなたは私のものでもある」
般若のような顔のリアスが仁王立ちで佇んでいた。
「それなのになんであなたは私をほったらかしにして他の娘たちにデレデレしてるのかしら!?」
「イテテ!痛いっす部長!耳が取れちゃいます!」
イッセーはリアスに耳を引っ張られて痛がるが朱乃たちが密着しているので脱出できなかった。
「部長、明日には球技大会控えてるのですが……」
「そろそろ終わらせて下さいよ」
「そうだったわね。それじゃあ行くわよ皆!」
祐斗と一正の言葉を聞くとリアスはイッセーの耳を離し、ミーティングをするためにイッセーと一正の家に向かうよう全員に指示した。
「これが小さいイッセーね」
「かわいいです〜」
「私より小ちゃくてかわいいです」
「今のイッセーはかっこいいけどこのイッセーは食べちゃいたいくらいかわいいにゃ〜色んな意味で」
「ふむ、私たちは小さいイッセーなど知らないからな。これは新鮮だ」
球技大会のミーティングをするために一旦イッセーと一正の家に集まったのだが急にイッセーの母親がアルバムを持って来たのだ。
「おい祐斗、いい加減離せ」
「ゴメンね、部長たちにイッセーくんが暴れないように止めておくように言われてるんだ。そうしないと僕は殺されちゃう」
「………分かったよ」
祐斗が青い顔で説明するとイッセーも乙女たちの怒りの恐ろしさを知っているのか祐斗に同情した。
「そういえばティア、アンタをボコボコにしたあの怪獣は一体何だったんだ?」
事を見計らってイッセーはゼットンのことをティアマットに質問するとティアマットは神妙な顔になるが無理もないだろう。
「お兄様に連絡したんだけど過去にもあんな怪獣の前例はないって言っていたわ」
「他の神話の怪物は見て来たがあんなのどちらにも属さないな。それとイッセーが私以外に契約した怪獣たちも見たことがないものばかりだ」
リアスは魔王である兄に連絡をし、ティアマットはこれまで見て来た魔物たちと比較したが該当がつかなかったらしい。
「イッセー先輩のスペリオン光輪がガラスのように砕けてしまうほどのバリアなんて考えもつきませんし、なによりあの図体で瞬間移動なんて神話の域を超えていますよね」
白音の説明は大げさだと思われるがあれは最上級悪魔どころか下手をすると魔王でも太刀打ち出来ない可能性があった。
「もしかして、オーブに関係あるのか?」
イッセーはオーブリングとホルダーを見ながら言うとリアスたちは複雑な顔になる。これまでオーブの力を頼ってきたのが裏目に出たのかもしれないと思ったのだろう。
「まぁ今悩んでも仕方ありませんし、いつかオーブの全てが分かるかもしれません」
イッセーがフォローすると全員の顔が明るくなり、空気が変わった。
「そういえば明日球技大会でしたよね」
「そうねそれじゃあポジションを決めるとしましょう……あら?一正、どこへ行くの?」
「あ、ポジションは部長が決めといて下さい。俺はドライグと意思疎通できるかどうか確かめたいんで」
一正は自分の部屋に戻るが、彼がいなくて精々する者と力を理解することに感心する者に別れるが誰も一正の瞳の奥に秘めたドス黒さは見てなかった。
「ドライグ!テメェ本当は起きてるんだろ!?」
(そうだが?)
一正は自分の部屋に入ると赤龍帝の籠手を展開してドライグに場違いの文句を言うがドライグ本人は何も言わず何食わぬような声で心の中で返事をする。
「テメェ一体何のつもりだ!?ロクに力も貸さねえし【譲渡】だってギリギリだった!俺はお前の主なんだぞ!?」
(奪っておいて何が主だ?)
「なんのつもりなんだよ!?」
ドライグは沈黙して一正の言葉にしらばっくれてごまかそうとする。
(お前は相棒…イヤ、弟の兵藤一誠から俺を奪い取りお前が相棒のフリをしているのが分からないと思ったのか?)
ドライグは一正にとって最も知られたくないことを心の中で言うが一正に意味はないと理解しているがそれでも続ける。
(その上相棒を迫害し最終的に自分が手を汚さぬように自殺に導こうとするが猫たちによってお前が迫害しているのを両親に見られ本性を知りあえなく自分の地位を壊した)
ドライグは嘲笑うように一正を馬鹿にするが一正は猫たちに殺意を抱いていた上に自分が持っていたもう一つの特典に怒りを抱いた。
「なんで洗脳も効かねえんだよ!?アレはニコポやナデポと同じようにヒロインや念のためのモブキャラを味方につけようとしたのに!!」
一正の道化の拍車の掛かりっぷりにドライグは心の中でますます悦ぶがそれでも満たすことは出来なかった。
次回はあの子たちが登場します