新年一発目の投稿です!
戦闘シーンって書くの難しい、、、特に圧倒的な蹂躙する所なんてもう心が、、、
キス島撤退作戦、もうそろそろ半年たつなぁ、、、暁の
仇を討ちたいけどクリアできん。時雨を改二にするかぁ、、、
あ、あと後書きで詳しく触れますが次回から少し番外編っぽくなりますので。
それではどうぞ~
side加賀
間に合った、その事実を確認した瞬間に私は今までの生涯で初、泣きそうになった。だが泣けない、これからのためというのも勿論ある。しかし、もう一つの理由は別にある。
どうして後ろに護るべき者が居るのに泣く必要があるのか?
「貴女は、、、誰?」
困惑した娘の声が聞こえる、だが私は何も言わない。
その前にやるべきことがあるからだ、それは敵を倒すこと。安心が収まると同時に静かに怒りが鎌首をもたげる
教えてやろうと思った。
人様の子に手を出すとどうなるかを。
「キシャァァァァァ!!!!」
「五月蝿いわ、さっさと沈みなさい。」
僚艦を殺られた恨みか、それとも不意討ちされた怒りなのかはわからない。が、敵旗艦は咆哮を上げて襲いかかってきた。
後はもう簡単だった、艦載機を使う必要も無い。私は矢筒から一本の矢を取り出す、そして射掛ける。
放った矢は寸分違わずに敵旗艦の額を撃ち抜く、艦載機に姿を変える前に。
矢を掴んでから相手に当たる――ここまでで僅か五秒と少し
これが「伝説」と呼ばれし艦娘の真の力だった。
side瑞鶴
「何が起こったのよ、、、!?」
私は全く状況が掴めずにいた、煙が晴れたと思うと目の前に謎の艦娘が居た。そしてその艦娘が矢を掴んだと思ったら敵旗艦が倒れていた、訳がわからなかった。
「瑞鶴さ~ん!無事ですか!?」
やがて一部始終を見ていた第四艦隊の面々が駆け寄ってくる、どうやら轟沈した者は居ないようだ。
私達は互いの無事を喜び合うのもそこそこに目の前の艦娘を見据える、彼女は未だに背を向けたままだった。
「失礼ですが、貴女の所属を聞かせてもらえませんか?」
霧島が謎の艦娘に向かってよびかけると謎の艦娘はゆっくりと此方を向く。
その艦娘は髪を横に纏めて青い弓道着のような物を着ていた、肩に飛行甲板の艤装があることから私と同じ空母系の艦娘だと思われた。
そしてその艦娘の目を見た瞬間、その場の空間が凍った。その艦娘から発せられる威圧感によってその場の空気が止まるように感じる、絶対的な強者がそこにいた。
「、、、、、、」
「答えられないのでしたら、私達と一緒にきてもらえませんか?」
話し掛けられても全く表情を変えない彼女にこの威圧感でもなお話し掛けられるとは、流石は旗艦の霧島である。
その時だった
『あ~聞こえるか、第四艦隊。此方は横須賀鎮守府、返事をされたし。』
「提督!?」
『おっ!無事だったか、良かった良かった。』
場違いなくらい呑気な声を出す提督、いつもと変わらないペースに少し安心しながらも報告をする。
「それなのですが、、、現在、所属不明の艦娘と接触しました。どうされますか?」
『あ~それか、大丈夫だよ。その艦娘はウチの所属だから。』
「!?し、しかしそんな話は一言も、、、」
『詳しい話は帰投してから話そう、とりま帰ってこい。』
「は、はぁ、、、」
こうして私の初陣は終わった。
数時間後、鎮守府内
「第四艦隊、帰投しました。」
「うん、無事で何より!」
帰投した私達は、出迎えにきた提督に増える報告をする。続いて損傷が激しい艦は直ちに入渠しにドックへ向かう、改めて全員が執務室に集まる頃には日は暮れていた。
今私達の目の前にはあの謎の艦娘と提督がいる。
「本日付でここに配属された、空母の『加賀』だ。」
「よろしくお願いいたします。」
初めて口を開くその艦娘、しかし表情は一切変わらない。まるで能面でも着けているようだ。
なんでもウチの航空戦力の補強の為に回されてきたようだ、まぁこれで確かに不足していた航空戦力が少し回復するかなぁ、、、と思ったのだが。
「加賀さん、よろしくお願いします。」
「はい。」
この加賀、何を聞かれても最低限の返事しかしない。おまけに全くの無表情、かなり取っつきにくい。
この人正直言って苦手なタイプだわー、と思っていると
「航空戦をやっていたのは貴女?」
「は、はい。」
急に白羽の矢が立てられた私は戸惑いながらも頷く。
「お粗末なものね、航空互角にも持ち込めないんて。」
「なっ、、、!」
全員が驚く、やはり見た目からも少しわかるがプライドがかなりありそうだ。
「で、ですがまだ瑞鶴さんは着任したばかりで練度も低く、、、」
「だから沈んでも仕方ないと?百歩譲ってそれはいいとしても、飛行甲板を盾に使うなんて雑ね。」
「な、何よ!」
霧島のフォローも虚しく険悪な雰囲気が漂い始めた、二人の口論は段々と苛烈になっていく。
「貴女こそ今日からの癖に!」
「あら、貴女よりかはずっと強いと思うけど。」
「なんですって~ 」
と、提督が止めに入る
「やめておけ瑞鶴、確かに加賀の方が強い。」
「何よ、艤装でも経験でも今日着任の人より劣ってると言いたいの?」
「ああ、両方共にお前の負けだ。」
「なんでよっ!?」
思わず机を叩きつける、提督が加賀の方のフォローに回ったことに驚きを隠せない。
「加賀はこれでも一航戦所属で大規模反抗作戦に三回参加して生還している猛者だ。」
「えっ、、、!」
その言葉に私だけではなくその場に居る殆どの者が驚く、あの激戦と言われる戦いを三回も潜り抜けたというのだから当然だ。
提督のその言葉を受けて加賀の毒舌はエスカレートしていく。
「話は終わり?全くこんなずぼらに育てるなんて親の顔が見てみたいわ。」
ブチッ
その一言でギリギリ保っていた
「訂正しなさい、、、!」
「?何か言ったかしら?」
「訂正しなさいって言ってるでしょうがぁ!!」
そう言って加賀の胸ぐらを掴み思いっきり睨みつける、だが相手は僅かに驚く素振りは見せたものの全く表情が崩れない。
「何をしてる!?霧島、榛名止めるんだ!」
「は、はい!」
「わかりました!」
直ぐに引き剥がされる、しかし目は加賀を睨みつけたままだ。
その後は提督からの簡単な労いの言葉があり、とりあえずその場は解散となった。加賀は話があるので残るそうだ、いつか後悔させてやると悪態をつきながら退出した。
どうにもモヤモヤした気持ちだけが残る。
side加賀
「また派手にやったなぁ、、、」
「、、、、、、」
「?どうした、まさか娘に嫌われて泣いたか?」
私は何も言わない、提督は勘違いしたのか気を使って何も話し掛けて来なかった。因みに提督の言葉は何一つ当たっていない、むしろ逆だ。
メチャクチャ嬉しい!!
なんていい娘を持ったんだ私は、最近避けられているように感じたがやはり気のせいだ。
まさか親に対する非難であそこまで怒るとは、、、
確かに嫌われたのは悲しいが、そこは想定の範囲内だ。
いい子に育ったなぁ、、、(つд;*)
「なんでもないわ、それより、、、」
「なんだ?」
返事もそこそこに本題へ入る、今回提督と二人て話したいと思ったのは他でもない今回の襲撃の件だ。
「今回のスクランブルシステム?の準備が嫌に早すぎた気がして、貴方今回の襲撃艦隊が空母主体ということに気づいていたんじやないのかしら?」
「さぁ、なんのことだか?」
「しらばっくれないで、普通じゃ考えられない。今回の艦隊が空母主体だなんて、何処からの情報?」
「、、、、、、」
黙り込む提督、黙りを決め込むつもりか。仕方ないがこの状態になると本当に何も話さなくなる。まぁこの人の事だ、悪いことではないだろう。その辺は信用している。
「加賀」
「?」
そう思っていると提督から話し掛けられる、珍しいこともあるものだ。
「今回の事は川内の方から回ってきたんだがな、どうやらそろそろ真剣味を帯びてきたらしい。」
「何が?」
「それはな、、、」
side瑞鶴
「ホントに信じらんない!私は兎も角として親もバカにするなんて!」
「まぁまぁ瑞鶴、押さえなよ。」
「漣、けど、、、」
食堂で一息つく第四艦隊、愚痴をこぼしていた私は目ざとく聞いていた漣に言われる。
「ま、あの艦娘も何か事情があるんでしょ。」
「あの艦娘もってどういうこと?」
「あ~そっかまだここに来て日が浅いんだっけ、瑞鶴は気づいたの?ここの違和感に。」
違和感か、確かにここにきた初めは違和感を感じはしたが特に考えもしなかった。それほどまでに航空戦力が重要なのだろうか?
「違和感って、、、空母の少なさのこと?」
「ん~まぁそれもあるけど、それ以外かな。」
それ以外のこと?首を傾げる、航空戦力の少なさ以外に何か目立った違和感は無かった気がする。
興味深くなってきた、話を続けて欲しいと察したのか漣が話を始める
「ほら、ウチの鎮守府は並みいる鎮守府の中でもかなりの実力じゃん?それは強い艦娘が配属されているからだと普通思うわけよ。けど少し違うんだな~」
「と言うと?」
「ウチの場合は強いけど色々と
「それ、、、本当なの?」
にわかには信じがたい話だ、しかしその話が本当だとするとここには強い艦娘が自分達から来るように感じる。
まあ実際その通りなのかもしれない、まだ実戦を一度しか経験していない自分だが、あの戦場をずっと潜り抜けてくれば心の傷の一つや二つくらいできるかもしれない。
と、その時
「瑞鶴さん、ちょっといいですか?」
「赤城さん、、、」
side加賀
「その話は本当なの?」
「川内からの報告を見る限りではな、詳しい調査はすぐにさせる。」
「信じられない、、、」
ため息をつく、全くここに来てから何回も驚かされている。だが今の話はその中でも一番だ、もし本当なら制海権云々ではなく日本という国そのものが不味い。
「一応心の隅にでも置いといてくれ、後正体を隠す為とは言えどこれからの為にちゃんと瑞鶴と仲直りしとけよ。」
「それは命令かしら?」
「命令だ。」
「、、、了解しました」
確かに提督の話にも一理ある、素直に仲直りしておいた方がいいか。
しかしそうなると、表情筋が癖なのか殆ど動かないこの顔でどうやって仲直りするか、、、
考えてもきりがないのでとりあえず瑞鶴を探す為に執務室を後にした。
執務室内
加賀が去った後には提督が一人残されていた、室内には誰も居ない――ように見える。
「いるか、川内?」
「もちのろん!提督の居るとこ何処にでも!」
「加賀との話は聞いていたな、至急で頼むわ。」
「いいけど、、、上からの許可は出たの?」
「あぁ、昨日出た。」
会話を続けて行く二人、やはり川内は声こそすれど姿は見えない。しかし提督はただ一点を見つめて話続ける。
まるでそこに居るのが分かっているように。
「今回の仕事、私だけで行ける?」
「厳しいだろうな、だからアイツらの出撃を許可する。」
「りょ~かい♪」
少しの静寂、おもむろに提督は口を開く。
「すまない、毎度こんなことに付き合わせて。」
「構わないよ、提督達には私を救って貰ったんだし。」
「、、、、、、」
それっきり川内の気配が消えた、提督はその事が分かっているのかはわからないが、それっきり何も話さなかった。
side瑞鶴
「すみませんね、急にこんな所へ連れ出して。」
「い、いえそんなこと、、、」
鎮守府の端、赤城さん曰くここは一部の艦娘にしか知られていない秘密の場所だそうだ。景色がきれいでとても心が落ち着く場所だ。
食堂で赤城さんに呼ばれた私は彼女に連れられてここへ来ていた。
「聞きました、加賀さんが不快にさせてしまったようですいません。」
「赤城さんが謝る必要なんて、、、」
「ですが分かって欲しいんです、加賀さんは何も悪口を言いたかった訳ではないことを。」
「ですけど、、、」
思い出す、あの時の加賀さんは本当に悪口を言っていたようにしか思えない。それに私の親をバカにしたのだ、あまりいい気持ちはしない。
「加賀さんは口は厳しいですがそれは仲間を想っての事で本当はとても優しいんです、ですが加賀さんにも色々ありますから、、、」
「そうなんですか?」
漣の言っていたことが頭をよぎる、「ワケありの艦娘」加賀さんも何か事情があるのだろうか?
詳しいことを知りたい、そう思った。何か事情があるのならそれを知りたい。
「何が、あったんですか?」
「それは、昔、、、」
「赤城さん」
声のした方を振り向く、そこにいたのは案の定加賀だった、加賀は私の方を見向きもせずに会話を続ける。
「何処にも居なかったので探していました、もうすぐ消灯です部屋へ行きましょう。私は先に行っています。」
「はい、ありがとうございます。」
そう言って立ち去ろうとする加賀、気が付いたら私はその背中に向けて声をかけていた。
「待ちなさいよ、一航戦。」
「まだ何か言うつもり?」
「、、、、、、」
何も言えない、何か言おうとすると罵声が飛んでしまいそうだ。
私が何か言う前に背中ごしに加賀が先に口を開く。
「あの執務室でのこと、あれはあの場では不適切だったわ。それに関しては謝罪する。」
「!?」
息を飲む、まさか向こうから先に謝ってくるとは思わなかった。加賀はそれだけ言うと再び立ち去ろうとする。
「待って、」
「はぁ、まだ何か、、、」
「こっちも悪かったわ、ごめんなさい。」
「、、、、、、」
少しの間黙る加賀、相変わらず振り向きはしないが返事が飛んでくる。
「分かっているなら自分をもっと鍛えなさい、それと先輩を呼ぶときはさん付けを忘れないように。」
それだけ言った加賀、、、もとい加賀さんは今度こそ立ち去って行く。赤城さんともその後直ぐに別れた。
加賀さん、やはり何かあるのだろうか?
side加賀
私と赤城さんは部屋に戻り床についていた。時刻はもう十時を回った。
あの子が素直に謝った、これは人類にとっては小さな一歩だが親にとっては大きな一歩だ。
やはりここへ娘についてきてよかった、、、
そう思っていた私に赤城さんが声を掛けてきた、少し眠たそうだ。
「加賀さ~ん、寝ましょ~う。」
「赤城さん」
「?」
「さっき瑞鶴と何を話していたんですか?」
さっき赤城さんと瑞鶴が話している所をみて、赤城さんを疑う訳ではないが余計なことを言っていないか少し心配になったのだ。
「少し昔の話をしようと、、、」
「ならいいけど、昔の話ですか、、、」
私が経験した昔話などとるに足らないものばかりだ、その殆どが凄惨な戦いの話、常に命の削り合いの日々である思い出していいことなど一つもない。
思い出したくもない、、、!
「じゃあ加賀さん、おやすみなさ~い」
「おやすみなさい」
そう言って眠りにつく、しかしその前に執務室で提督から聞いた話が頭をよぎる。
『内通者?』
『ああ、誰か八丈島鎮守府の哨戒パターンをリークした厄介者がいる。』
『けどそんなことして何になるの?確かに問題だけど実際来たのは撃退できた。』
『いや、相手の真の目的はそこじゃない。真の目的、それは――』
「首都制圧、ねぇ、、、」
数時間後、午前一時
皆が寝静まった横須賀鎮守府、その宿舎の屋根の上に人の気配があった。
あたりは月が出ているが雲に隠れていて見えない、従ってあたりは真っ暗闇だった。
「皆、準備万端?」
声が響く、何を隠そう川内である。
誰もその声に返事はしないが川内はそれを肯定の意と取った、他の五人の顔は見えない。
「じゃあ行こうか、横須賀鎮守府所属第零艦隊――クナイ、抜錨。」
その瞬間、川内を含めた全員の気配が一瞬にして消える。
彼女らこそ横須賀鎮守府所属に所属しているが公式には出ていない存在の第零艦隊、通称「クナイ」である。
闇夜の中を彼女らは走る。
―――車で
皆さんこんにちは、、、青葉ですぅ!!
ねぇ大和さんだと思った?残念、青葉でしたぁ~!
何故私がこのコーナーに居るかというと、前書きでチラッと触れたと思いますが次回から番外編のようなものに入るからです。
何故かと言うと「気分だから」それ以外言う事が無いんですよね、、、ホントすいません、作者は後でしばいておきます。
そんなこんなで次回から二話に渡り、私達クナイの活躍をお送りしますね!
あと次回はクナイのメンバー紹介になりますので!
それではなんのひねりも無い次回!
横須賀鎮守府所属第零艦隊 前編
デュエルスタn(自主規制)
こんなかんじですが今年もよろしくお願いいたします!