親馬鹿な加賀さんが着任しちゃいました   作:銀色銀杏

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第五話投稿です!ただこれで書き貯めたものが無くなったので、一週間に一本になりそうです。
その投稿期間も変化するかもなのでその辺もよろです。


まだ暁を轟沈させたショックから立ち直っていません、今年は駆逐艦を愛でることは無理そうです、、、
暁 ゴメン、、、、

映画艦これ観てきました!!

分かったこと

一、良かった、救いはあったのだ
二、深海棲艦カワユス、あらたな「何か」に目覚めそう
三、大和さんはやっぱりかわいい
四、そして加賀さんガチ天使だわ
五、二期を所望する

注意!!
この話から作者の考えたオリ武器などが多数登場します、無理ですという人はお戻りを、おけな方だけどうぞ




五、初陣の汽笛

side瑞鶴

 

 

「はぁ~疲れたよ~」

「そんなこと言わない!まだ一週間も経ってないのに!」

 

私がここに着任してもう五日、ちょうど昼時の食堂でおもいっきり愚痴る私、それを向かいの席で聞いてくれている夕張にツッコミを入れられる。ふてぶてしく私は反論する。

 

「だって~最初の頃は経験不足だからって演習も納得できたんだけど、いい加減に実戦に参加してみたいよ~」

「だ~か~ら~そんなこと言わない!深海棲艦の進行がここ一週間ないのは久しぶりなの!それだけ海が平和ってことなんだから!」

「わかってるよ~けど~」

 

そう、私が着任した瞬間から全く深海棲艦の侵攻がないのである。最初の頃は実戦経験がない私はいきなり戦闘をするのかと戦々恐々としていたが、演習ができる期間があり嬉しいと思ったがこうも出ないと流石に、、、はっきり言って暇なのである。もう演習だって後は実戦で覚えることしか残っていない。

 

「私も行きたいな~遠征。」

「だ~め、遠征は遠征部隊に任せて私達はここで待機なの。一応主力艦隊でもある私達が鎮守府に居なくてどうするのよ。」

 

そんなやり取りをしていると食堂の時計が鳴る、演習の時間が来たようだ。この鎮守府に限らない話なのだそうだが艦娘の一日は最低限の演習と座学さえすれば後は自由というかなりフリーな日常なのだということを私はここに来て知った。まぁその()()()がかなりの量なのだが。

 

「もうこんな時間か、そろそろいかなくちゃ。」

「頑張っているようですね二人とも。」

「あ、翔鶴姉、、、」

 

そう言って来たのは私の姉妹艦である翔鶴型一番艦の翔鶴、ここに来て間もない私に優しく接してくれ、たった数日で本当の姉妹のような仲になったのだ。

 

「これから演習?」

「うん、日向さんたち第一艦隊とで。」

「ウチの主力じゃない!?大丈夫なの?」

「正直厳しい、、、」

 

そう、今回の演習相手は外部の鎮守府ではなくウチの鎮守府の第一艦隊が相手なのである。ここ横須賀鎮守府の最高戦力だけあって練度がずば抜けて高い、普通に戦ったらまず勝ち目はない。本当だったらあまり戦いたくない相手である、、、が、みすみす負ける訳にもいかない。

 

「まぁただ負けるるつもりはないわよ、空母としてのベストを尽くす!!」

「頑張って!!」

「いよっ!幸運の五航戦~♪」

 

そんなに言わないでよ~///と照れたりしていた時だった。

 

ピンポンパンポン

 

『え~第四艦隊の隊員は本日予定していた第一艦隊との演習を中止し、本日13:00に執務室へ集合。繰り返す、、、』

 

「ねぇ瑞鶴、これって、、、」

「ええ、行ってくる。」

「頑張れ~ずいっち~」

 

現在の時刻は12:37だ、こんな急に主力の一端である第四艦隊に提督自ら集合をかける理由はやはり深海棲艦以外にないだろう。ついに実戦なのか、いままでの演習とは違う本物の戦場に心を震わせる。ここから執務室までは少し距離があるが今から行けば余裕で着くだろう。そう思って二人と別れると執務室へ向かい、着いたのは集合時刻の五分前であった。

もう流石に他の子達も着いてるだろうな、と思いつつドアを開ける。

 

「第四艦隊所属、瑞鶴です。失礼しま――」

 

目の前に広がっていたのは、、、

 

「うわっ!?榛名お前トゲソー投げるなよ!!」

「いや~ご主人様マジメシウマですわ~www」

「榛名!全力で投げます!」

「はわわ、トゲソーにかすっちゃったのです!」

「私の計算によると、まもなくキラーがするはず、、」

「トリキノきたわ!これで追い付いてやるんだから!」

「緑コウラよく狙って、、、発射!!」

 

提督と大和さん、そして第四艦隊の面々がマ〇カー8をやっている場面だった、、、

 

三分後

 

「チッ、二位かよ。トゲソーさえなければ、、、!」

「フッ、私のヨ〇シーに勝てる者など居ないんですよ。」

「頑張ったのに、、、五位なんて、、、」

「やったのです!三位なのです!!」

「私が最下位なんて、、、!計算が狂っていたの!?」

「六位か~ちょっと残念だけど、おめでとう電!」

「四位ですか、、、まだまだ修練がたりませんね。」

 

そう言ってくつろいでいるのは提督と大和さん、そして第四艦隊である霧島、榛名、漣、電、雷である。何故か参加している大和さんの代わりに私がツッコミを入れようとした時、提督がこっちを向いて言った。

 

「よし!次はサン〇ャインくうこうだ!」

「会議始めろぉぉぉぉぉ!!!!」

 

 

 

 

 

また数分後(結局やった)

 

 

 

「それでは会議を始める。と言っても皆集まった理由は察しているだろう。」

「提督、やはり、、、」

「ああ、そうだ。遂に久しぶりのお出ましだ。」

 

そうそう、この感じ、この雰囲気だ。これこそあるべき姿だ、と思っていたが流石に気持ちを改める。今は作戦会議中なのだ

 

「深海棲艦、その艦隊が鎮守府付近の海域に出現したのが今から約一時間前の11:57に確認された。」

「それって、、、!」

 

その言葉に息を飲んだ私を含む第四艦隊の面々、それもそのはずここは仮にも国内の鎮守府だ、その付近の海域と言ったら国内ということになる。これは大問題だ。

何故大問題かと言うと艦娘が配備されはじめて数年間、これまでの戦いによってここ日本付近の海域はやっと安全が確保されつつある、しかしそこに深海棲艦のお出ましだ、普通ならここまで接近される前にもっと外洋の鎮守府が気づいて撃退しているはずなのだ。事と次第によってはまた日本付近の制海権を失うかもしれないのだ。

 

「ご主人様~ちょっと質問おけ?」

「いいぞ」

 

ここでいち早く冷静になった漣が手を挙げる。

 

「まぁ百歩譲ってここまで接近された理由については置いとくとして、、、何故ゆえワタシ達?」

「何故か、とは?」

 

途端、漣の目付きが別人のように鋭くなる。

 

「だ~か~ら、なんで()()艦隊なの?ここまで来たってことは相手は防衛網を突破してきたかなりの手練れ、今日演習ってことでフリーのはずの第一艦隊のほうが安全確実じゃないの?あくまでも私達は主力の支援が主な任務なのよ?」

 

その通りだ、ここまで接近されたということは同時に外洋の鎮守府の防衛網を突破してきたということだ。外洋の鎮守府だからと言って決して練度が低い訳ではない、実際にここに接近される上で必ず通る「八丈島鎮守府」はかなりの練度を誇る。これを突破するということは少なくともそこ以上の練度があるということだ。

 

「それについてだが、、、今回第一艦隊は出撃させられない。」

「どうしてなの!」

 

かなりの剣幕で捲し立てる漣、だんだんと険悪な雰囲気になってきてそろそろ不味いなと思った時、霧島が漣を遮って手を挙げた。

 

「ちょっとよろしいですか、司令?」

「なんだ?」

「敵の数と艦種は?」

「すまん、まだ確認中だ。」

 

だったらなおさら、と漣が捲し立てる中で霧島は提督の話を聞いて少し考えこんでいたようだが、少したちこう言った。

 

「なるほど、そういうことですか、、、」

「どういうことなの、霧島?」

 

その場にいる全員の目が霧島に集まる霧島はあくまでも予想ですが、と前置きをして話始めた。

 

「司令、ここまで接近されたのは突破されたのではなく『くぐり抜けられた』と考えているのではないですか?」

「そうだ、それが今回の理由だ。」

「わかりました。」

 

そう言って下がる霧島、私もそのやり取りを聞いてようやく理解した。そう、改めて考えてみればそちらの方が確率がずっと高い、なぜ考えつかなかったのだろう。

 

「ど、どういうことなのです?」

 

どうやら霧島以外の第四艦隊の面々は漣を含めまだ理解できていないらしい、私は事情を説明するために解説を加える、なるべく簡単に。

 

「くぐり抜けてきたって事はレーダーや電探に反応しない、これが何を意味するかわかるでしょ。」

「、、、!つまり敵は潜水艦の可能性が高い!」

「そう言うこと、私達の鎮守府の第一艦隊は戦艦と空母しかいない。だから潜水艦だとしたら手の打ちようがないの、ギリギリ対応出来るとしても日向さんの瑞雲ぐらいね。」

 

そう、私達の鎮守府の第一艦隊は正に大艦巨砲主義を体現したような編成なのだ。そのため殆どの戦闘ではほぼ無傷で勝てるのだが如何せん爆雷を装備できないために、潜水艦にはめっぽう弱く対抗手段がないのだ。

納得した漣が謝罪し引き下がることでこの諍いは終わった、続いて詳しい作戦内容が伝達される。今回の旗艦は霧島、陣形については未だ敵の艦種不明だが潜水艦の可能性が高いため単横陣で出撃。第四艦隊の出撃メンバーは例によって霧島、榛名、漣、雷、電そして瑞鶴である。

 

「それでは各員健闘を祈る!解散!」

「「「「「「了解!!」」」」」」

 

 

 

 

全員が執務室を出ていきそして全員が出て行った後、大和は提督に話かけた。

 

「加賀さんにお伝えしなくてもよろしいんですか、提督?」

「ああ、こちらから言わなくても、、、ほら来た。」

 

提督が言った次の瞬間、提督の机に設置されている内線のベルが鳴った。提督は驚く素振りも見せずに受話器を取った。相手は案の定加賀であった。

 

「やっぱり来たか、んで要件は?」

「戦闘区域のレーダー映像のデータが入っていてリアルタイムで戦況を伝えられる何かを持ってきて。」

「どっから襲撃の情報を仕入れたかは聞かないとして、そんなに娘が心配か?」

「ええ、親が子供の心配をして何が悪いことでも?」

「わかった、わかったから。今すぐ赤城の部屋まで持って行ってやるよ。」

「ありがとう。」

 

そう言って電話は切れる、提督は受話器を置いてふぅ、とため息をつくと。棚からかなり大きい薄い板を取り出した、そしてそれの電源を入れると鎮守府周辺の海図及び敵艦隊、自軍の艦隊が簡易的に映し出された。

これは提督のみが持つことを許されるもので、作戦海域の様子を簡易的にだがリアルタイムに表示できる便利アイテムなのだ。

 

「大和、俺は今から赤城の部屋に行くから敵艦隊の事が分かったら報告よろ。」

「了解しました。」

 

そう言って提督は部屋を出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

鎮守府内 第二抜錨ハッチ

 

 

六人の少女達を乗せたリフトが降りていく、やがて最下部まで来ると今度は前に動き出す。

 

「いよいよ出撃ね、、、!」

 

私は興奮していた、これから始まるのは訓練学校やここでやった演習のような「お遊び」ではない、本当の戦闘が始まるのだ!

 

リフトが遂に波打ち際までくる、潮の香が肌を擦る。そして足元周辺のハッチが割れて足に艤装を取り付けていく、すると足元が窪んだかと思うと水が流れこんできた。しかし私達の足は濡れない、私達は水の上に文字通り「浮いて」いた、それと同時に側面の壁に設置されたパネルが回り始め、「霧島」、「榛名」、「漣」、「雷」、「電」、「瑞鶴」と表示されたパネルになって止まる。次の瞬間に側面の壁が開き中から多数のアームが伸びてくる、それらは私たちの全身に艤装を装着すると元の場所へ引っ込んでいった。そしてここの鎮守府の放送担当である大淀さんのアナウンスが流れる。

 

 

『皆さん艤装の装着は完了しましたね?』

 

私達が答えた後大淀さんから簡潔に報告がある。

 

『今回の敵の艦種は未だ不明ですがかなり近くまで接近されました、迅速に会敵するためにカタパルトシステムを使います。』

 

カタパルトシステム、それは艦娘を迅速に現場へ投入するために開発されたシステムの一つ。艦娘の足に使い捨ての高速艤装を装着し、超高速で戦場へと迎えるのだ。しかしこの高速艤装はコントロールがほとんど効かないのだ、本来は艦娘の機動性を底上げする計画だったのを再利用したらしい。

そう思っている間に全員の足の艤装の上から更に分厚い艤装が取り付けられる、ローラースケートに少し似ているが少し違う、実は私はこのシステム初体験なのである。少し緊張していたのが表情に出たのか、霧島から声をかけられる。

 

「そういえば瑞鶴さんはこのシステム初体験でしたっけ?」

「は、はい、、、」

「なら一つアドバイスを、このシステムを使用している時はあまり喋らない方がいいですよ。」

 

え?それってどういうことですか?と聞こうとしたが、、、

 

「前方に異常なし!第四艦隊旗艦、霧島出撃します!」

 

と言った瞬間にはもう霧島の姿は遥か彼方だった。え、、、と思う暇もなく、次々と出撃していく第四艦隊の面々。

 

「電の本気を見るのです!」

「榛名、全力で参ります!!」

「雷、続いていきまーす!!」

「漣、目標を駆逐する!!」

 

これらも声が聞こえた時には姿が見えなくなっていた、どんだけ早いのよこの艤装、、、と思う間もなく無慈悲にも大淀のアナウンスが聞こえる。

 

『瑞鶴さん?行かないならこちらから強制出撃させますね。』

「えっちょ待っt、、、」

 

そこまでだった、体が急加速を感じた瞬間にはもう大海原だった。

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?!?」

 

およそ女子とは自分でも思えない悲鳴を上げながら何とか仲間と合流、予想会敵箇所まであと少しだ。

 

 

うん、次からこのシステムは使わないようにする。

 

 

 

 

side加賀

 

「、、、、、、」

(やべぇ、加賀の顔がめっちゃ怖い((( ;゚Д゚))) )

 

今私はパッドに表示されている点の動きから目が離せないでいた、恐らく一番後ろから来た点が娘の物だろう。遂に娘も実戦デビューだ、こんな気持ちは私の初陣以来だ、私はまるで自分のことのように緊張していた。それにしても敵にここまで接近されてしまうとは、ここ数年でレベルが落ちたとは思いたくない。

 

「、、、今回は接近した敵艦隊の迎撃らしいけど、ここまで接近されるなんて八丈島鎮守府は何をやっているのかしら。」

「さあな、今その八丈島鎮守府とやらに確認をとっているが、全く気づかなかったそうだ。」

「やはり潜水艦を主力とした編成なのかしら?」

「今確認中だが、その可能性もある。というか普通に考えればそれ以外考えられない。だが、、、」

 

だが、なんなのだろうか?気になった私は提督に先を促す。普通というかそれ以外にあるのだろうか。

 

「これはあくまで推論の域を出ない話だが、、、」

 

続いた言葉に私は言葉を失った、当然だその話はあり得ない。即座にそう判断されるほど()()は突拍子もない話だった。しかしそうだとしたら今向かっている娘たちが危険だ、一応第四艦隊の戦力なら撃退出来なくもないが、流石に初戦である娘にそこまで出来るとは思えない。

 

「その話、本当なの?だったらすぐに第四艦隊に撤退を指示しないと。」

「今からやっても無線封鎖で無理だ。それに娘が信じられないのか?」

「貴方の話が本当なら根性論でどうにかなる問題じゃない。」

「そりゃそうだ加賀、もしも何かあったら出撃を許可する。もうカンは戻っただろ。」

「もちろん、言われなくても。」

 

提督が予想する最悪の事態、それにだけはなってほしくない。そう願う私だったがその願いは脆くも息を切らして部屋に入ってきた大和の声で崩れさる。

 

 

 

「大変です提督!!急ぎ報告が!」

「落ち着け大和、何があった?」

「敵艦隊の艦種が判明しました、空母一、軽空三、重巡二です、しかも空母は、、、eliteです!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

提督の最悪の予想、空母艦隊の襲来が的中した瞬間であった。

 

 

 

 

 




皆さんこんにちは、大和です。

今年の冬はかなり冷え込みますね、こういう時はやっぱり鍋料理!大和もいま執務室でしゃぶしゃぶをしてま~す。

提督「こっちは頑張って仕事してんだ、飯テロやめい。」

も~そんなこと言って、本当は食べたいんですよね提督?ほら、あ~んしてあげますから。

提督(マジか!?しかしがっつくと引かれそうだな、、、よーし)

提督「いいや、いま仕事中だし。」

あら、そんなこといわないで~食べましょうよ!

提督「そ、そうか?なら、、、」((゚∀゚)キタコレ!!)

けど仕事の邪魔したら悪いですね、じゃあ隣で食べてますね。

提督「あ、ちょっ――」

残念ですねーせっかく美味しいのにしたのにー
皆さんも寒い時は鍋料理!オススメです!


次回 最強の親 抜錨ス

ついに彼女がやって来ます!




提督「しゃぶしゃぶが、、、したいです、、、」

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