テイルズ・オブ・ザ・レディアントマイソロジー3・闇は破滅か救世か?   作:にゃはっふー

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リュウ、苛々度は高くなります、どうなる?


第7章・出会い

 奥へ進めば進むほど、リュウの顔が険しくなる。

 

 少しずつそれが怖く、少しずつ、彼がいつもの違う彼になっていた。

 

 なのに何も出来ない。私は、彼の力になれないの・・・

 

 

 

 遺跡の奧、強大な力を手に入れた者達が歓喜する。

 その様子を見ながら、静かに奧の部屋と知り、駆け出す中、集団の偉い者達が現れた。

 

「何者お前達は」

「テメェらの後ろにいる奴に用がある、道を空けろ」

「ディセンダー様、ラザリス様の下だと!?」

 

 名前が付いていることに驚くことより、リュウが好戦的に剣を構え、アンジュはやれやれと首を振り、ジェイドはため息をつく。

 

「少し話し合いませんか?」

「無駄だ、こいつらが自分が正しいとしか考えていない。そんな声しか聞こえない」

「? 声」

「ともかく、はっ倒すッ」

 

 そう言って。アンジュ達は顔を険しくする。

 いつもの彼と全く違う、獰猛な笑みを見せながら、黒い輝きを纏う。

 

 

 

「ハッハハハハハハハ!!」

 

 嵐、と一言で片づけられる。ディセンダーと呼ばれる赤い霧、ラザリスの力を手に入れた暁の従者達を蹴散らすその様子は、嵐だった。

 

「『吹き飛べ、サイクロン』『なぎ払えグランドダッシャー』『黒・魔神剣』『爪竜連牙斬』!!」

 

 剣を振るうたびに、リュウの剣から放たれる技術が、黒い嵐のように吹き飛ばす。

 カノンノを始め、メンバーは見ていることしかできない。

 

「異世界人って方は、お強いんでしょうか?」

「いえ、昔の彼は、魔術もなにも使えなかった・・・これって」

「リュウ・・・」

 

 黒い輝きの中、それは獰猛な剣士と成り果てている。

 

「くっ、バカな、救世の力が!?」

「救世主様より授かった力が、こんな」

「ハッ、笑わせる。他人からもらうだけ、助けられるだけ、救われることが当たり前と思う時点で、テメェらは大国と変わらない」

「なんだと!?」

「所詮はディセンダーに全て押しつけて、苦しいことから逃げ出した者どもが、俺に勝てるかッ」

「き、貴様に、何が」

「分かるかってか? 貴様らとて、大国だからと言う理由で、何も知らないディセンダーを利用して私腹を肥やし愚者だろう!? 消えろ、消えろ消えろ消えろキエロッ。全部、コワスッ」

「リュウ!?」

 

 無数の黒が集まり、剣が一斉に振り下ろされる。

 その様子に驚き、敵を無力化した。

 ただ一人、剣士は獰猛な笑みを浮かべる。

 

 

「そ、そんな・・・ディセンダー様のお力が」

「テメェの力じゃねぇもんに頼ってる時点で、大国と変わらない」

 

 そう言いながら、それでも立ち上がる者達だが、侮蔑の目で睨むリュウ。

 ジェイド達も後ろに控える中、突如、変化が起きる。

 

「うっ、うわあぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 

 光り輝く身体から、少しずつ鉱石へと変わる。

 その様子にアンジュ達は驚愕する。

 

「生物変化!?」

『こ、これは、いったい!?』

『た、助け、助けてくださいっ、ラザリス様っ』

 

 そう呟いた瞬間、赤い霧が現れ、その中から、一人の人が現れる。

 

「君達は欲しがるばかりだね」

『ラザリス様!?』

 

 静かその様子を見ながら、ラザリスはリュウを見て微笑む。

 

「ああよっと出会えた・・・ずっと、ずっと会いたかった」

「・・・何の話・・・いや、待て、お前か!? 俺を呼んだのは!?」

 

 その言葉に全員が驚愕する中、ラザリスは微笑む。

 

「彼らは時期に感情が消えて、望んだ強大な肉体を手に入れられるよ」

「ふざけるな、なんでお前、そんなことを」

「君も感情、心なんてものは不要と、思っているんじゃないか?」

「・・・テメェ」

 

 静かに構える中、ラザリスは言う。

 願いを叶えていたのは自分にも分からないが、この世界を知るには都合が良かったと言い、ようやく動ける身体を手に入れたと言う。

 

「お前・・・なんだ?」

 

 何者、ではなく、なんだと聞くリュウに、静かに微笑む。

 

「僕はこの世界、ルミナシアと同じように、生まれるはずだった世界だ」

「生まれるはずだった、世界・・・」

 

 それにアンジュが驚く中、ラザリスは力を振るう。

 それを黒い輝きが阻み、その後ろ、セレナを睨む。

 

「なぜ君がそれを守るか理解できない・・・いずれまた会おう、リュウ」

「待てッ」

「僕なら必ず、この世界より住みやすい世界を創造する・・・待っててね・・・リュウ」

 

 そう言って消えるラザリス。その様子に全員が困惑する中、セレナがまた輝きを放つ、それがまた触れた肉体を焼くが、気にせずにその様子を見る。

 ともかく、暁の従者達の目は覚めたようであり、全員がその場を後にした。

 

 

 

 暁の従者後、メンバー達は知り合いに声をかけに出向き、戦力を上げるようであり、リュウは看板で静かにしていた。

 

「リュウ」

「カノンノか、なんだ?」

「うん、また絵を描いたんだ。見てもらっても、いいかな?」

「別にいいけが」

「うん、それじゃ、持ってくるね」

 

 そう微笑み、駆け出すカノンノ。しばらくしてロックスがスケッチブックなど持ってやってくる。

 しばらく雑談する中で、時折思う。

 

「そう言えばロックス」

「はい、なんでしょうか?」

 

 それは突然、

 

「・・・お前、なんでいまと昔の姿違うんだ?」

「!」

 

 それにあわわあわわと驚くが、誰にも言わないと言い、しばらく考えた後、

 

「私は、元は軍人で、ですが、いざ戦場が怖くなり、逃げ出した者なんです」

「そうなのか・・・」

「はい、ソウルアルケミーという技術、ドクメントのことはお知りですね? それを使い、いまの姿になったんです」

「その後は、カノンノのもとで?」

「はい・・・」

 

 いまの姿は奇異などの視線があったが、カノンノの両親はそんなことはなく、またカノンノ自身もそんなことは無い。

 だからこそ、彼女を育てると決意して、第二の人生を歩いていると、

 かみ砕きながら説明を聞くリュウ。不意にあることに気づく。

 

「と、どうして貴方は分かったのですか?」

「・・・俺はなロックス、人の心の声が聞こえる」

 

 それにロックスはええ~と驚く中、リュウは気にせずに、

 

「聞こえるっても、人の負ってもんだ。なんでかは知らないが、俺だけが人の心、闇の部分、身勝手な部分が声になって聞こえるんだ」

「だから、うるさそうな顔つきになるときが」

「お前のことは誰にも言わないが、俺のことも言うなよ。うるさいからな」

「それは・・・」

「お互い、繰り返したくないだろ? 俺から言ったことだがな」

 

 それに何も言えず、カノンノが来る中、彼は静かに、その絵の風景を見るのであった。

 

 

 

 しばらくして、色々な人が来る中、うるせぇなと思いながら頭をかいていると、

 

「ようやくか」

 

 ある声が聞こえなくなる。それと共に、船内で暗号化された精霊の居場所が書かれた書物が読み解かれた話が聞こえ出す。

 

「精霊ね、なにか分かればいいんだが」

 

 そう思いながら、静かに立ち上がり、向かう面々に参加するのであった。

 それが、自分が何者かを知る、一歩と知らずに・・・




壊れ始めるリュウくん、それを見てアドリビトムのみんながどう思うか。

お読みいただきありがとうごさいます。

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