テイルズ・オブ・ザ・レディアントマイソロジー3・闇は破滅か救世か?   作:にゃはっふー

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感想に希望が書かれていましたし、やってみたいとも思い、やります。
響達が出られるかは努力します。
それでは、物語を楽しんでください。


第0章・始まりは最悪

 全て最悪な世界だった。

 

「・・・」

 

 俺の名前は剣崎龍。高校行かず、ネカフェを転々として歩く。

 

 正直どーでもいい。

 

「でね、あのバカ店長」「あのハゲ、俺になんでこん」「あー金欲し金」・・・

 

 頭の中で、バカな会話が流れ込む。

 

(あー嫌だ嫌だ・・・だから町中は嫌だ)

 

 面倒なので人がいない場所へ場所へと移動する。

 

 

 

「・・・やっと静か、いや、まだ雑音がひでぇ・・・死なないか?」

 

 もう嫌になる、あーいやだと思いながら横になる。

 また寝る場所どっかにないか? もう廃屋でもどこでもいいやと思う。

 いつからこうなったか分からない。どうでもいいか。

 

『・・・き・・・て』

 

「?」

 

 その時、いままでに聞いたこともない声が聞こえた。

 

「なんだ?」

 

 それに興味を持ち、声がした方へと目指す。

 少しの森林があるだけの町中だが、人気がない場所に来る。

 何もない、いまは夜、静かにまん丸な月を睨む。綺麗なものが嫌になる。

 

「壊れればいい」

 

 そう言いながら満月を見るのを止めて、周りを見ると、

 

『じゃ、来て・・・』

 

 その瞬間、浮遊感に襲われた。

 

 

 

「・・・!??!!?!?!」

 

 さすがに驚く、夜のはずが朝日に照らされた世界、そう思った瞬間、水の中に落ちた。

 

「なん!? なんだっこりゃ!?」

 

 周りを見渡すと河であり、そこから出る。防水加工されたリュックサックから替えの着替えを取り出して着替える中、周りを聞く。

 

(人の声がない? さっきまで町だったんだぞ、山奥でも無い限りあり得ない)

 

 なによりさっきまで満月睨んでいたし、どういうことだとスマホを動かすが、電波は無い。何かがおかしい。

 

「あー漫画とかである異世界? ハッ、んなわ」

 

 その時、悲鳴が聞こえる。悲鳴だけが聞こえた。

 

「ノイズか? いや、警報もないし、なんだ?」

 

 情報が欲しいだけに動き、俺は走り出す。

 ただそれだけだった、それが始まりだったとは知らずに・・・

 

 

 

 大きな大剣を握りしめ、眠る少女を守るのもまた、少女だった。

 桜色の髪に、ポニーで、身体から血を流して、肩で呼吸する。

 その周りには狼のようなものがいるが、狼ではない。

 

「・・・」

 

 それを見ながら、静かにいいかと思う。ただの気まぐれだし、情報が欲しいだけだ。そうだけだ。

 それだけ。

 

「!?」

 

 狼達の背後から、少年が駆けだし、蹴り飛ばす。

 突然の出現者に、狼達はすぐに距離を取るが、

 

「チッ、なんだ? 野犬にしては党争取れているし・・・なんなんだくそっ」

 

 頭痛いと苛々した様子で、狼を睨む。

 向かってくるが、蹴り飛ばす。

 

「アッハハハハ、まあいい、殺しても問題ないなおいッ」

 

 躊躇いもなく狼を殴る。その拳には石が握られ、時には投石する。

 女の子は剣を振るう、その様子に驚きながら見た。

 

(・・・何も聞こえない? マジでなんだいまの状況?)

 

 そして少女が何かを口紡ぐ、それはまるで、

 

(魔法? 魔法!?)

 

「ファイヤーボール」

 

 二度身する。炎が狼を焼く、うおっと驚きながら、殴り、蹴り飛ばす。

 そして息の根を止めておき、こうして初めての魔物との戦闘は終わりを告げた。

 

 

 

「おい平気か?」

「あっ、はい、助かりました。ありがとうございます」

「ん? 別にいい、それより、横になってる奴は?」

「えっと・・・迷子、ですかね?」

「? 知らないのか?」

「空から降ってきたから・・・私にも」

「・・・?」

 

 よく分からないことを言う、血だらけの手でアゴに触れて考え込む。

 血まみれの腕を見て、大変と言うが、そっちもだろと俺は言う。

 

「ともかく、それと共に安全な場所知らないか? 話はそれからだ」

「あっ、はい、分かりました」

「(焦りの感情・・・心配か、苦手な人間だ)ああ、案内頼む」

 

 そう言って、寝たきりの少女を担ぐ、俗に言うお姫様だっこだ。

 そして彼女、カノンノ・グレスバレーの案内の元、山の麓に来る。

 

「おい、ここが安全か?」

「あっ、はい、もうすぐ迎えが来ます」

「?」

 

 そう思っていたら、ああと納得する。

 空飛ぶ船が現れ、それに、

 

「これが私達のギルド『自由の灯火・アドリビトム』の家、バンエルディア号です♪」

「あーはいはい、ともかくこいつ運ぶぞ~」

「あっ、はい」

 

 どんな原理か知らないが、空飛ぶ船に乗り込むことにする。

 どうやら、異世界に来た。どうでもいい。

 

 

 

「少し大人しくしてください」

「へいへい・・・」

 

 椅子がある場所、医務室ではなく、いまはアンジュと言う女性に報告しながら、アニーと言う少女に傷を見てもらい、包帯を巻いていた。

 

「見たこともない衣装だけど、貴方はどこの国の人?」

 

 アンジュの言葉に対して、

 

「知るか、気が居たらあそこにいた。下手したら異世界かもな」

 

 そう他人事のように言う、えっと周りが驚く。ギャラリーが多いし、まだ横になっている少女もいる。

 ロックスと言う、人じゃないもん見ながら、あー異世界か~と思う。

 

「ん~どういうことかしら?」

「気が付いたら異世界にいた、んで、狼? に襲われてたそいつらいた、情報欲しくて殴ってた、以上説明終わり」

 

 そう言って、包帯を巻き終えた腕を振る。

 

「待ってください、まだ安静にしてください」

「ハッ、こんなんツバつけてれば治るっての。いちいちるっせぇな」

 

 そう言いながら、荷物の確認をしている。おろおろしているカノンノや、少し考え込むアンジュ。アニー達は様々な反応をする中で、

 

「貴方、異世界人? ってことは、行く宛なんてないでしょ? そもそも元の世界に帰ること」

「あぁ? 元の世界なんてどーでもいいよ。家族なんてもんいねぇし、適当にこの世界で生きるさ」

「適当って、危ないよっ」

「どーでもいい、死んだらその時はその時だ」

 

 それにアンジュも難しい顔をする。

 

「貴方にはカノンノを助けてもらった恩があるから、その辺にぽいってしたくないんだけど」

「それはテメェらの意見だろ? どーして俺が聞かなきゃいけねぇ? 俺が死のうが生きろうが関係ないだろ」

「関係あるよっ」

 

 カノンノがそう言って、心配そうに見つめるが、気持ち悪い物を見るような目でそれを見る。

 

「ともかく、貴方の名前は?」

「名字は剣崎、名前は龍。孤児の異世界人だ」

「うん、了解。いま登録するから・・・」

「・・・登録?」

「ええ♪ ギルド登録。これで今日から貴方もアドリビトムメンバーよ♪」

「・・・はあ?」

 

 そんなこんなで入れられた。めんどくせぇと思いながら、少女は起きあがる。

 

「ん? 起きた」

「あっ、こんにちは、大丈夫?」

「・・・えっと・・・大丈夫?」

 

 首を傾げながら、そう呟く少女。

 それにカノンノ達は話しかける。彼女はセレナ、そう言って、

 

「えっと、ギルドってなんですか?」

「・・・こいつも俺と同じで異世界人?」

「ん~人手が増えるのは嬉しいけど、訳ありが多いわね~」

「こいつも入れるのかお前」

「お前じゃなくってアンジュよ、リュウ」

 

 それが破滅と救済が同時に現れ、自由の灯火に集った。




口悪いなこの子、そんな感じでスタート。
ともかく、狼モンスター素手で無理矢理殴り倒しました、強引ですね。
それでは、お読みいただきありがとうございます。

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