ポケモンの力を貰った人が異世界から来るそうですよ? 作:ゴロゴロ鼠
大祭本陣営・大部屋
「さて、皆揃ったことだしゲームクリアの方法を考えるか」
そこには大河と〝火竜誕生祭〟に来ていたほとんどのポケモン達が居た
「ですが大河様、この場に居ない者も居るようですが
「ああ、何人かには子供たちの面倒を見てもらってる。俺達は勝利条件の『偽りの伝承を砕き、真実の伝承を掲げよ』の謎を解くぞ」
「参加者の中では『偽りの伝承を砕き、真実の伝承を掲げよ』の考察が統一されていないようですが大河様は何か分かりましたか?」
「うん、偽りの伝承・真実の伝承が指すものは一二八四年六月二十六日のハーメルンで起きた事件をラッテン・ヴェ―ザー・シュトロム・ペストの中から選択するものだと思う」
「では砕き・掲げることが出来る物はハーメルンの碑文と共に飾られたステンドグラスの事だろうか」
「そうだな、ステンドグラスなら色々な所に展示されているしその方法なら祭に潜入できる」
「そう、多分展示された偽のステンドグラスを砕いて本物を掲げろという意味なんだろうけどどのステンドグラスを砕いて掲げればいいのか分からないんだよね。ペストが偽物ということは分かったけど他がまだわからない」
皆が真実の伝承を考えているとき大河は何か見落としが無いか契約書類を見直す
(そういえばこの白夜叉の参戦条件がクリアされていないって参戦条件は何なんだろう?)
大河は契約書類を見ているとあることに気付いた
(太陽の運行者?・・・まさか!)
大河はテーブルに置いてあった黒死病に関する本を開き目的のページを読む
『〝黒死病〟とは十四世紀から始まった寒冷期に大流行した人類史上最悪の疫病である』
(太陽の寒冷期・・・じゃあ白夜叉を封印したルールの正体は)
「大河は居るか?」
大河が考えていると部屋のドアが勢いよく開き十六夜が入ってきた
「どうした?謎が解けたか?」
「おう、解けたぜ。お前も解けたんじゃないか?」
「まあな、もう少しで解ける所だった」
「!へえ、なら邪魔しちまったか?」
「いや、今は少しでも早く謎を解いて皆に知らせてゲームの行動方針を決めなきゃな」
「そうだな、俺はサンドラ達に伝えに行くがお前はどうする?」
「俺も行く、皆はここで待っててくれ」
大河は皆にそういうと十六夜と共にサンドラ達の所へ向かった
「・・・」
「如何した?十六夜」
大河はポケモン達が居る部屋を見ていた十六夜にどうしたのか聞くと
「いや、前も思ったがポケモンってのには色々な種類の奴が居るんだなと思ってよ」
「そうか、あれでもまだ全体の一部なんだぜ?」
「まじかよ、一体何種類いるんだ?」
「さあ?」
「お前、さあって何種類いるのか知らないのか?」
十六夜は自分のコミュニティの事なのに知らないのかと呆れたように大河に言うが
「ポケモンは次々に種類が増えるからな、今コミュニティに居る種類は約700匹までだ」
「へえ、それは異種交配みたいなのでどんどん種類が増えていくってことか?」
「いや、単に新しいポケモンが発見されているってだけの話だ。着いたな、この話は終わりだ」
大河はそういうとサンドラ達が居る部屋の扉を開けた