今の状況を整理しましょう、ハイ。
目の前には私に抱き着いている2人の女の子。
1人はサイドテールとロングヘアを合わせた白い髪で、白いセーラー服?らしきものを着衣している娘。
もう1人は縦ロールと、ロングヘアを合わせた黒い髪で、和服を着ている小さい女の子だった。
なんか2人とも頬ずりしているんだけど。
肌がスベスベモチモチだから気持ちいい。...いかんいかん話がそれてしまう。
「あ、あのー」
「お!ようやく目が覚めたか''ちさき''」
「''ちーちゃん''おはよ。気分はどう?」
「あ、少し怠くて喉が乾いています...じゃなくて!ここどこなの!?あとちさきって誰!?痛っ!うぅ〜」
「大丈夫か?ちさき(可愛い)」
「ちーちゃん風邪引いてる?(可愛い)」
やばい、2人の声が頭の中で響いてる。
すごく頭が痛いし、視界もなんだか歪んできた。
あ、これヤバいやつや...。
「あれ?おーい!ちさきさーん!ちさき...って熱っ!?風邪引いてるじゃないか!なんで言わないんだ!」
貴方たちが言わせてくれなかったんです。
あぁ、考えるだけでも頭が痛い...。
「これあかんやつ。くーちゃんお布団敷いて」
「抜け駆けする気かヒナ?私だってちさきと一緒にいたい!」
「誰もそんなこと言ってない。さっさと敷け。ミンチに...するよ...?」
「サーセンした!今すぐ敷きます!!!」
2人は私の為に布団を敷いてくれて、おばあちゃんを優しく介抱するような感じに私を布団に入れてくれた。
「消化がいいもの作ってくる。ちーちゃんはそこで寝てて。...くーちゃんも行くよ」
「昔ちさきのお爺さんの家に連れてもらった時に学んだ私の釣り技術を発揮する時が来たようだな!」
昔...?確か...中学入ってから誰かと一緒にお爺ちゃんの家に遊びに...痛っ!なんだかぼーっとしてきたかも。
「ちーちゃんが危ない。釣り竿ある?無いなら浅瀬でアサルトライフルで乱射して魚捕る」
「ヒナはア〇ノルド・シュ〇ルツェネ〇ガーかなんかか?そんなことしたら海の生態系に害があるだろ?釣り竿はあるから早く行こう」
「ひな、出発ー」
「少しばっかり出てくる。おやすみ、ちさき」
「あー、うん...」
そう言ってくーちゃんとひなちゃんは洞窟から出ていってしまった。
あれ...?目の前がぼやけてきた...そろそろ、ヤバい、かも...。
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おう!初めましてだな。
私の名前は
種族は正規空母らしく、人には空母棲姫、とか言われるらしい。ヒナから聞いた。
「くーちゃん。急ぐ」
「あぁ、そうだな。ちさきが危ない」
私を急かす和服の少女は
彼女は私の幼馴染だ。
12歳ぐらいの時に外国に行って父親が銃を撃っているのを見てミリオタになってしまった。将来は自衛隊に入ると言っていたな。
なんか戦艦が女の子になって敵と戦うゲームをやっていて、自分のことを駆逐艦古姫と言っていたな。
おっと、話がズレたな。
ちさき、というのはついさっき誘拐してきた女性...なんだが...私達が人間だった頃の記憶が無いようだ。
そこも説明しようかな。
私達には千希という、親友と呼べる人がいたんだ。
優しくて、運動や勉強、家事もできる凄い人だったんだ。まぁ、歌うことと美術がからっきし駄目だったが。
でも私達が高校2年生の春に、行方不明になった。
勿論捜したさ。でも攫われた痕跡も見つからなかった。
どうして居なくなったんだ、無事に生きているだろうか、千希に会いたい、そう思っていたら急に頭痛がして、気が付いたらひなと一緒に砂浜にいた。
「あの人がちさきだったらいいな...」
そう言うとヒナはその場で止まって振り向いた。
「大丈夫。あれはちーちゃん。声も顔も体も同じ。記憶が戻らなくても、また作ればいい」
「...!...そうだな、戻らなくても、また新しく、作ればいいよな。この世界で」
「そう。私たちは人間の敵。でも大丈夫。前と同じ、3人いれば怖くない」
ヒナの言う通りだな。
記憶が戻っても戻らなくても、ちさきはちさきのままでいてほしい。
「よし!じゃあ食材調達に行くか!」
「うん。ここは福岡県の海。色々な魚介類が沢山。私は潜るからくーちゃんは釣り。俗に言う、ジギング」
「ジギング...と言えるのか?まぁ、いいか」
艤装というものを展開?して私は竿の準備をした。
ヒナは...潜ったようだ。早いな。
まぁ気長に釣りでもしようじゃないか。
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『.......すごいな!そんなことも出来るのか!』
『....ちゃんがすごいのは当たり前』
誰かと話している。
顔は良く見えない。でも楽しそうに話している。
『よし!私と勝負だ!...!』
『.....が勝つのは当たり前。.....は負け確定』
『なんだと!....!私に勝てない癖して!』
『うるさい...ミンチに...するよ...?』
どこかで話している。
見覚えのある場所。でも分からない。
『テストの点が落ちた...』
『..ーちゃんダサい。...ーちゃんは?』
落ち込んでいる人がいる。
それを慰めている私がいる。
『私の名前は......だ!よろしくな!』
『私の名前は.......。よろしく』
この2人を知っている...そんな気がする。
『お前はそんなのでいいのか...!それで私の!.....の親友と言えるのか!?』
『私の知っている...ちゃんはそんなのじゃない。私の、.......の知っている...ちゃんはそんな弱くない』
そうか...。私は思い出そうとしてなかったんだ。
思い出すのが怖かったんだね。
『起きて...ちさき」
今思い出した。
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「......!!!」
私は目を覚ました。
目の前にいるのは夢の中にいた人たち。
そして何故か言葉が出た。
「うつほ...ひな...?」
「「!?」」
「お、思い出したのか!?ちさき!?」
「本当に?私のこと、分かる?」
「分からない...。でも、なんか頭に浮かんだのよ。忘れちゃいけない、そんな感じがした」
「良かった...!名前だけでも思い出してくれて良かった...!」
「ヒナ...嬉し涙...」
「まだ完全に思い出してないけど...ただいま?かな...」
「うぅ.....ちさああああきいいいいい!!!!!」
「ちぃいいいいちゃあああああん!!!!!」
爆発したようにうつほとヒナは私に泣きついてきた。
私は泣きついてきた2人を優しく抱きしめた。
「うぅ...グズっ!...えへへぇ...ちさきのおっぱい柔らけぇ...本物だぁ...」
「変わりない...この甘えたくなるような匂い...本物のちーちゃんだぁ...」
あ、こいつら感動の場面をぶち壊しやがった。
今ので少し思い出した、こいつらそういうやつだった気がする。
時雨ちゃんたちのほうがちゃんとしてたわ。
ダメだこりゃ。
「とりあえず、どいてくれる?熱引いたからそろそろ帰りたいんだけど...」
「私からいなくならないでくれ!もうちさきがいないのは嫌なんだ!本当に...いなくならないでくれ...」
「やだやだやだ!ちーちゃんいなくならないで!」
何この娘たち。入園し始めた保育園児みたいなこと言って。
「私が勤務している鎮守府に帰るだけなんだけどなぁ...」
「それはダメだ!ちさきが殺されてしまう!」
殺されません。逆にすごく懐かれてます。
「知ってる。私たち深海棲艦は次々と沈められる」
沈められません。逆にうちの鎮守府にいます。
ロリコンとリア充。
「大丈夫だって。私、そこの提督だし」
「なんだと...!?それじゃあ...私たちの敵ってことか!?」
「殺さないで、ちーちゃん」
「あぁもうめんどくさいな!」
こうしてガヤガヤしながら2人に私の鎮守府のお話などを1から伝えた。
理解してくれるまで1時間とちょっとかかった。
でもうつほさんヒナさん。
どさくさに紛れて色んなところ触ったり匂い嗅いだりするのやめてくれません?セクハラですよ?
「あぁ...あぁ...!ちさき、ちさきぃぃいい!」
「すぅ、すぅ...はぁ~。ちーちゃんいい匂い...くらくらする...」
もうやだこの2人。
ども...イベ海はなかった烈華草です。
投稿遅れてすみません。
新学期、レポートの提出、柔道の大会、などでバタバタしてました。
つい最近時雨ちゃんと足柄姐さん、杉谷こと瑞鶴が改2になりました。リシュリューさん強い。
Twitterやってます。
@rekkaso0126
で出てくると思います。
評価、コメント、誤字報告どしどしどうぞ。
遅くなると思いますがコラボも受け付けています。
多分、次の投稿も遅いでしょう。
それでは次回もお楽しみに。