夜。
暁4姉妹の部屋を見ると、暁4姉妹と深海妹ーズが一緒に寝ていた。ご飯の力ってすげー。完全に和睦しちゃったじゃないですかー。我ながらすごいと思う。
「…暁ちゃんたちは寝ちゃったか。まぁあの娘たちには荷が重いかもしれないから大丈夫か…」
そう呟いた私はゆっくりと暁4姉妹のお部屋の扉を締めて、リビングもどきの部屋まで歩いた。
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「これより、本土奇襲作戦in時雨ちゃんたちの鎮守府の会議を始めます」
「なぜにゲンドウポーズ?」
分かってないなぁ天龍ちゃん。会議にはゲンドウさんのボーズは必須なんですよ。覚えといてください。
山城と時雨ちゃん以外ゲンドウポーズじゃないですか。真似して見たら?
「では鎮守府の状況です。山城、お願い出来るかしら?」
「わ、分かったわ。外見は綺麗なレンガ建ての建物よ。表の門と裏の門には2人ずつ憲兵がいるわ。問題は鎮守府の中よ。薄暗くて汚いのに司令室の中身は凝っているわ。その隣の部屋は……ごめんなさい言えないわ。私たち艦娘は寮があるのに大広間で寝かされたわ」
「お風呂とかは?」
「週に1回くらいよ」
寮があるのに大広間で雑魚寝させられてお風呂は週に1回か…乙女をなんだと思っている。兵器って言われているけど中身は女の子なのに。
司令室の中は凝っていて、隣の部屋は言えない……なんか嫌な考えが過った気がする。
「結構ヤバい鎮守府なんだね、そこ」
「まぁ、ね…」
そう言ったら山城は暗い顔をして俯いた。思い出したくないことがあるんだろう。
私は空気の読めちゃう女だからぁ?そんなことは聞かないけど?ん?そこの君ィなんか言ったかい?
「小さい娘の扱いはどうなの?」
「……大体の娘は元気が無くて、目が虚だったわ。特に綾波型の潮って娘がいるんだけど…週に3回は提督に、連れて行かれていたと曙から聞いたわ」
「ヨシ、ソイツ殺ソウ。山城、ソイツハドノ方角ノ建物ニイル?」
「姫、ソイツ…チョンギッテイイヨネ?イインダヨネ?」
やっぱり反応するかロリコン深海棲艦。可愛いのは分かるけど、シャドウボクシングは今はやめよう?レオさん。
あとヲウカさん。ちょん切るって何!?何をちょん切るのさ!?
港「落ち着きなさい、2人とも。私も、暁ちゃんのような娘は2人ぐらい欲しいわね…」
戦「まぁ暁ちゃん可愛いからね〜」
港「暁ちゃんにおっぱい揉まれたときすっごく気分が良くなったの。なんていうか、満たされるって感じ」
天「満たされるって何をだよ…。俺は疲れただけだぞ?」
龍「その割には気持ち良さそうだったけど〜?私は気持ち良かったわ〜」
天「お、おい龍田!?」
龍「山城もまんざらって訳じゃなかったしね〜?」
山「あ、あれは!その…女の子におっぱい揉まれるの…初めてだったから…」
戦「雷の肌がツヤツヤになるくらいの反応見たいだったし。山城ってすごいね」
山「嬉しくないわ…」
時「なんか話ずれてないかい?」
おっと、そうでした。ごめんなさい時雨ちゃん。
「えーっと何だっけ?時雨ちゃんたちの鎮守府ぶっ壊すんだっけ?」
「出来れば壊して欲しくないわね。私たちの住む場所がなくなっちゃうわ」
それもそうか。
女の子が野宿なんてやってはいけないことだからね。キャンプなどを除くけど。
「でもさでもさ。どうやって鎮守府の中に入るんだ?」
『あ』
「考えてなかったのかよ…」
肝心なこと忘れてたわ。鎮守府の中に入って提督をぶっ潰すんだ…。
「鎮守府の堤防から侵入するとかはどうかな?」
「カメラとか気にしないといけないんじゃない?」
「…そうだね」
『うーん…』
堤防から侵入はいい案だと思うけど、鎮守府の周りって結構カメラあるでしょ。
一応女の子が沢山いる施設だし。対深海棲艦用の建物だけど。
「そうすると港の堤防とかか?あそこなら結構いいと思うぜ」
「いい考えね〜天龍ちゃん」
「それだったら私たち深海棲艦はどうすればいいの?」
『あ』
今度は私たちのことを考えてなかったらしい。
うーむ。あまり考えが決まらないなぁ。
「普通ニ鎮守府ノ堤防ニスレバヨイカト」
「それじゃあ見つかってしまうのよヲウカ」
「山城ガ私タチ深海棲艦ノ中カラ1人担イデ鎮守府ニ入レバ問題ナイカト」
「それだ!」
ヲウカいい考えしてるじゃない。ロリコンなだけだと思ってたけど流石ですな。
でも誰を担ぐんだろ。
「私は無理だと思うわ。陸上型の深海棲艦がその提督ってやらにすぐに攻撃できないからね」
「私モ無理デス。駆逐艦タチヲ食ベ…介抱シナクテハイケマセンカラ」
港姫さんのいうことは分かるけどそこのヲ級さん。食べるって言いそうになったよね。そうだよね。
「レオはどうなの?」
「オレハ力加減トカ苦手ダカラヨ。コウイウノハ無理ダ」
「結局私なのか…」
いや?分かってた。分かっていたとも。どうせ私がやるのかと!
どうもこういうの任されることが多いんだよね。どうしてだかな?
「戦姫を担いで鎮守府に行くことは決定だ。ざまぁみろ戦姫」
「酷い天龍ちゃん!私は貴女に酷いこと1つもしていないのに!」
「チビどもに俺の胸揉ませたのはどこのどいつだ?アァ?」
「すんませんしたー!」
……別にいいじゃん。減るものじゃないんだし。
確かに擦りつけたのは悪いと思っているけど天龍もまんざらって訳じゃなかったじゃん。
なんで私ばっかり怒らねなかあかんねん。おかしいやろ。
「という訳で戦姫が担がれて鎮守府に行くことは決定だね。ここに集まっている人はみんな行くとして…お留守番はどうするんだい?」
「それなら私が」
そう言いながら港姫さんは手を上げた。
まぁ港姫さんなら大丈夫かな。どこぞのロリコン深海棲艦と一緒にしたら食べられちゃうだろうし。さっき食べるって言ってたし。暁4姉妹たちが可哀想です!
「それじゃあ港姫さんよろしくね」
「は〜い。必ずこの家を守りきってみせるわ!」
「守るもなにも攻撃されないでしょ。姫級がいるんだから」
「それもそうね」
姫級をわざわざ狙う阿保なんてどこにいるんだろう。
戦果を気にしている人が来ても港姫さんなら……ワンパンで済むだろう。
戦果を気にしてる人って大体頭悪い人だし。
「戦姫、山城、天龍、龍田、僕、ヲウカさん、レオさんの7人で行くことは決定だね。この作戦は2つの艦隊に分けよう。どうする?」
「私と山城で1組でいいでしょ」
「それって危なくないかしら?貴女深海棲艦にも攻撃されることあるんでしょ?」
「大丈夫でっせ山城。砲撃避けられるし弾くことだってできるし。鎮守府に近づいたら山城に担いでもらうからそこんとこよろしくね」
「わ、分かったわ」
意外と試してみると分かるものなんですよ。砲弾を弾くの。普通に弾道見えるからかっこよく裏拳で弾いたりして見たことあるし。痛かったけど。
私の艤装のパッくんは対艦ミサイルみたいな感じだから、もう、ね?見てられないくらいなんですよ、性能が。凄過ぎて。
「時雨ちゃんと天龍、龍田さんにヲウカ、レオは私と山城が鎮守府に着いたら連絡するからその時来てくれると嬉しいかも」
「それじゃあ遅れるだろ?途中まで一緒に行きゃあ大丈夫だろ」
「それもそうか」
いいこと言うじゃないの天龍ちゃん。切れるだけの怖いお姉さんだと思ったけどたまにはいいこと言うんだね。見直したよ。
「お前失礼なこと考えたろ?あぁ?」
前言撤回。切れるだけのお姉さんでした。
「ここから鎮守府までどのぐらい距離があるの?」
「全速で行けば半日くらいだと思うわ」
「半日か…残り3日でしょ?細かく言うと2日と2時間で。それじゃあ明日出るしかないかな…」
半日かかるのならこれくらい早く行かないと山城のお姉さん助けられないからね。
他の艦娘もだけど。早く魔の手から助けないと死んじゃう艦娘が増えてしまう。
「いつぐらいにここから出るのかしら〜?」
「8時くらい?で大丈夫かな?」
「大丈夫じゃないかしら」
8時から出たら早くて20時には着くから、それからちょっと休憩して鎮守府に乗り込めば行ける…筈。
多分朝か昼頃に司令室に行って提督と接触してぶっ潰すって感じでいいかな。私が思い切りぶん殴ったら頭飛んじゃうからビンタでいいか。
戦艦のビンタの威力ってどのくらいなんだろうか。成人女性のビンタがペンギンのビンタと同じくらいの威力があるって聞いたことあるし。
……頭飛ばないかな?
「時間は決定したね。後は役割を決めないと。戦姫と山城は決まっているから…僕たちだね。どうしよう?」
「その鎮守府って食料がないんでしょ?それなら魚とか捕ってきてドラム缶の中に入れて持って来ればいいんじゃないかしら?魚屋さんで売る魚も決めればいいと思うけど?売るならシマアジとか蟹とかかな?トロ箱に氷詰め込んでその中に血抜きと神経〆をした魚を入れれば品質は大丈夫だと思うよ」
「戦姫…トロ箱ってなんだい?」
そこから説明しないといけないのか…。まぁ教えるけど。
「トロ箱っていうのは魚を入れる箱のことを言うの。私たちは綺麗なドラム缶の中に放り込んでいるけど底の方の魚って私たち食べないでしょ?潰れたりしちゃってるし。その上品質も悪い感じだし。まぁ美味しくいただいてるけど」
「うんうん」
「要するに魚の品質を保つ箱って言うことだね。魚って暖かいところに置いていると腐るから、氷を敷き詰めて魚を入れれば冷えて品質が保たれる!って事になるわけです。分かったかな?」
「大体わかったよ。ありがとう戦姫」
「いいってことよ♪」
自分で言ってて分かりづらかったかも。
トロ箱は沢山の魚を入れる木の箱だったんだけど最近は発泡スチロールのも使われているらしいね。って言うか発泡スチロールのやつしか見たことがない。
トロ箱じゃなくてクーラーボックスの方がいいのかな?妖精さんに頼んどこ。
「鎮守府の艦娘は大体50人くらいいるから…箱持ちは僕だけで、魚が入っているドラム缶は天龍と龍田でいいよね。ヲウカさんとレオさんは僕たちの護衛ということでいいかな?」
「「大丈夫(大丈夫ダゼ)」」
「天龍たちもいいかな?」
「まぁ遠征ばっか行かせられたからこのくらいは余裕だろ。なぁ龍田?」
「うふふ〜。天龍ちゃんったらはしゃいじゃって〜。私は大丈夫よ〜」
みんな意気込んでいるね。余程提督に対する恨みが強い証拠なのかもしれない。
ブラック提督、死んだな。
「決まったね。それじゃあ役割を確認するよ。
鎮守府に侵入、提督を捕獲?殺害?する艦隊は戦姫と山城」
「はーい」「分かったわ」
「トロ箱を運ぶのは僕。魚が入っているドラム缶を運ぶのは天龍と龍田」
「っしゃあ!」「うふふ〜」
「僕たちの護衛役はヲウカさんとレオさん」
「ブッ潰ス…」「キヒヒッ♪ヤッテヤルゼ!」
「この家を守るのは港姫さん」
「小さい娘たちには指一本触れさせないわ」
「それじゃあ明日に備えて解散!みんなおやすみなさい」
『おー!……おやすみー!』
時雨ちゃんがおやすみの言葉を言うと天龍はそそくさ自分の部屋へと進んで行った。
ワクワクしてたのにすぐ寝るってある意味すごいかも。
「時雨ちゃんお疲れ様。なんか最後まで進めてもらっちゃったね」
「大丈夫だよ。これは僕の…いや僕たちの未来を作るために必要なことなんだ。だから大丈夫。ありがとう戦姫」
「いやいや、こちらこそありがとうね時雨ちゃん。それじゃあ私は妖精さんたちとお話するから寝てていいよ。おやすみ」
「おやすみ戦姫」
そう言うと時雨ちゃんは自室に戻って行った。
妖精さんたちに"あるもの"を作ってもらわないと。その提督を苦しめて殺す道具をね。
なんかそう考えるとワクワクしてきた。
私はスキップしながら工廠へ向かった。明日明後日が楽しみ♪
投稿遅れてすんませんした。
艦これやってたら投稿するの忘れてました。
ようやく飛龍が改二になったんですよ。マジクソ強い。
演習でもmvp普通に取るしもうなんなの?って思うくらい。
あとうちの艦隊では伊勢さんが強いです。
87の長門をワンパン……恐ろしいなって思いました。
装備は36cm連装砲2つと瑞雲、徹甲弾の装備です。
余計な話が続いてしまいましたが次回は作戦の前半だと思います。
コメントや誤字報告よろしくお願いします。