ゲート・忍者来れり   作:体は大人!心は中二!

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前回のあらすじ。

バサラ「旅行にいくんだお!ケモ耳を見るんだお!!」

ホモ「眉毛が好みだ」

バサラ「汚物は消毒だーーーーーー!!」


大体こんな感じです。


11話

「ここが……悪所」

 

「ようやくたどり着きましたな」

 

旅の終着点である悪所に辿り着いたバサラとガイ。

彼らは小汚い路地を真っすぐ歩く。

すると一人の男が姿を現した。

 

「アンちゃん達…旅の人かい?」

 

男は獣の耳を持つ獣人だった。

 

「そうだが……アンタ、我らに何か用かな?」

 

「一度しか言わないからよく聞きな。

ここ悪所においては、鬼人王の定めた法は絶対だ。

逆らう人間は首を切られるから、大人しくしている事をお勧めする……ブッ!?!?」

 

「ゴクドー…貴方はバカですか?殺しますよ」

 

ガイの質問にキメポーズで答える男だったが、突然現れた白に股を蹴られて悶絶する。

その光景に股間がヒュンするガイとバサラだった。

 

………。

 

「本当に…すみませんでした」

 

「いや…もういいから。それよりも下の方は大丈夫かね」

 

「ええ、大丈夫っス。一応……慣れているんで」

 

白に重要人物である俺に無礼を働いた事で説教されたゴクドーを心配するガイ。

そんな心優しいガイに股間を抑えながら大丈夫だと苦笑いでこたえるゴクドーに同情するバサラとガイだった。

 

しばらくの間、白と股を抑えるゴクドーに案内され、四人がやって来たのは古い館だった。

中に入り、一際大きな部屋へと入るバサラ達を待っていたのは部屋の主である鬼人再不斬。

彼はソファーにどっかりと座った状態で、入って来たバサラ達をニヤリと凶悪な笑みを浮かべて歓迎した。

 

「よぉ、大将。まさかアンタ直々に来るとは思わなかったが……まあいい。

それよりもアンタに報告しなければならない事がある」

 

「ハリョの事か?」

 

「ククク……話が早くて助かるぜ。

アイツら、この国のボンクラ皇子を誑かして戦争をおっぱじめるつもりだ」

 

「なんだと?」

 

戦いが始まる事が嬉しいのか、上機嫌でバサラに報告する再不斬。

まさか、日の国の存在がばれたのか?

 

「安心しな。日の国の存在がばれたわけじゃねぇ。

戦争という名の奴隷狩り、目的はヴォーリアバニーの女だ。

まあ、アンタには耳障りな話だろうな」

 

怪訝な表情を浮かべるバサラに、何でもないように語り掛ける再不斬。

ヴォーリアバニー。

平原を住処としているウサギの獣人。

かの種族を知った時、思わず脳内でヒナタの頭に素敵耳を妄想した経験のあるバサラには反応せざる得ない種族だった。

 

「……おいおい、ここでキレないでくれよ。

アンタにキレられたらせっかく支配した悪所が灰になる」

 

素敵耳がエロ同人誌みたいに蹂躙される場面を妄想したバサラは怒りに燃え、視線を向けられている再不斬は冷や汗を流しながらバサラを宥める。

 

「それで……そのクソ皇子はどこにいる?」

 

「二日ほど前に帝国を出て行ったが…アンタまさか……」

 

「ああ、ヴォーリアバニーを助けに行く」

 

「おお!!見知らぬ種族の為に立ち上がって戦うとは……まさに青春!!

私はいつでも行けますぞぉ!!」

 

素敵耳を守る為に戦いに赴く決意を固めたバサラ。

そんなバサラに感動し、涙を流しながら追従するガイ。

再不斬は頭を抱えた。

 

「……せめて、ここには被害が及ばないように頼む」

 

もう、この二人を止めることは出来ないと悟った再不斬は被害が最小限になるように切実に願った。

 

「弱い者の為に戦う……。実にバサラ様らしいじゃないですか」

 

「まぁな。奴のああいう所は嫌いじゃない」

 

一気に疲れた表情を浮かべた再不斬に話しかける白。

二人は、やる気に燃えるバサラを見ながら頼もしくも少し暖かい気持ちになった。

 

彼らの考えとは違うが、バサラはガイを連れて素敵耳を守る為に悪所を飛び出した。

 

「では、再不斬さん。

僕たちは余計な仕事を増やしてくれたゴミを掃除しますか?」

 

「ああ、間接的にとはいえ、俺達の大将を動かした落とし前は付けさせなきゃならんよな」

 

二人は、笑みを浮かべバサラが動く原因を作ったハリョを潰しに向かった。

 

ちなみに、一緒に部屋に入ったゴクドーは話の大きさについて行くことが出来ず、ぽけっとしていた所にバサラの威圧を受けて失禁と同時に気絶していた。

 

☆☆☆

 

帝都を出た4日目。

ゾルザルはヴォーリアバニーの王国を襲っていた。

 

「ふはははは!!どうしたどうした!?戦闘民族が聞いて呆れる!!

俺をもっと楽しませてみろ!!」

 

下町で出会ったボウロという男に誑かされた彼は、兵士達に蹂躙されるヴォーリアバニーを見て笑っていた。

自分こそが最強!自分こそが英雄にして次代の王!

彼はこの戦争とはとても言えない虐殺に、自分は頭のいい弟よりも箔が付いたと優越感を感じていた。

 

「殿下!ついに敵の女王を名乗る牝が下りました!!!」

 

「おお!ついにこの俺に屈服したか!」

 

ヴォーリアバニーの族長が屈服した。

その伝令の言葉に、気分を高揚させるゾルザル。

彼は今、支配欲と征服欲が満たされていくのを感じていた。

 

皇族専用の天幕に行くと白い耳の全裸の美女がいた。

こいつが自分で得た初めての戦利品。

女を見て、ゴクリと喉をならしたゾルザルは専用の椅子に座り女を見下ろした。

 

「…私はあなたに全てを捧げます。

ですからどうか…どうか一族をお助け下さい」

 

女は土下座をし、ゾルザルの慈悲を求めた。

そんな彼女を見たゾルザルは新たな欲望が芽生える。

こいつを徹底的に凌辱し、苛め抜いてやりたいと……。

 

サディステックな笑みを浮かべたゾルザルは女を犯そうと女の前に出る。

 

「くぅ!?」

 

「それはお前の献身しだいだ」

 

女の耳を掴み顔を上げさせ、女をいたぶろうとしたその時。

 

激しい地鳴りと轟音が鳴り響いた。

ゾルザルは女を放り出し、何事かと天幕を出て唖然とした。

 

「な、なんだあれは……」

 

ゾルザルの視界に映るのはジャイアントオーガをも超える紫の巨人。

しかも巨人は一体ではない。

十を超える巨人の軍団がゾルザルの兵をアリのように踏みつぶし、情け容赦なく蹂躙していく。

 

その光景はまさに地獄絵図であった。

 

「や、奴らは一体なんなのだ!?」

 

「分かりません!!突然現れて、我らを襲って来たのです!!」

 

ゾルザルは近くで自分と同じように、地獄を見ている兵を捕まえ何があったのかを問いただすも、前線に居たわけでもない兵士にもゾルザル同様に理解できないでいた。

 

腰の剣が振るわれれば大地と共に兵が裂け、弓を放ても堅牢な守りで通らず。

まさに無敵の化け物であった。

 

「そ、そうだ!!あの女なら何かを知っているに違いない!!天幕に居る女を連れてこい!!」

 

ヴォーリアバニーを追いつめて現れたのだ。

決して無関係ではないと考えたゾルザルは兵士に女を連れてくるように命令するが……。

 

「居りません!!女が居なくなっています!!」

 

「なんだと!?近衛は何をしていた!!?」

 

「眠らせてもらった……永遠にな」

 

混乱するゾルザルの背後から聞こえた男の声に振り向くと、紅の瞳がゾルザルを見つめていた。

 

 

………。

 

 

ここは何処だ?

 

俺は一体……。

 

紅の瞳を見たゾルザルは暗い世界にいた。

 

体が…動かない?

 

四肢を動かそうとするも何かに固定されたように動かない。

動けない四肢と暗い世界に恐怖を覚え始めた、ゾルザルの前に一人の男が現れた。

 

「今から72時間…貴様に金的をする」

 

「……は?」

 

それからゾルザルは見知らぬ男の宣言通りに暗い世界にて、ゾルザルは汚い悲鳴を上げながら金的を受け続けた。

 

 




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