俺が化け物?…違う、俺はぷれいやーだぁ…   作:りんしろぉ

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 読者の皆さん、新年あけまして、おめでとうございます!
今回は初めての戦闘シーンです。狩りでも、虐殺でもなく。正直勢いだけで書きなぐったものですので、表現が伝わりにくいかもしません。改善点があれば、是非ご教授願います。



腐っても超王子〈チートチャンピオン〉

スレイン法国は、六大神を信仰する宗教国家である。神殿勢力が運営する国家という特殊性により、信仰系魔法詠唱者の育成が非常に進んでいることで有名だ。そのスレイン法国の特殊部隊「六色聖典」の1つ「陽光聖典」は、リ・エスティーゼ王国の王国戦士長 ガゼフ・ストロノーフの――暗殺を計画していた。

 

 

陽光聖典隊長、ニグン・グリッド・ルーインは、動揺していた。

 

「獣の檻に邪魔者が入った―――あれは厄介だな。」

 

 もう村の包囲網は完成し、ガゼフ部隊は逃げられないだろう。陽光聖典は皆が最低第3位階魔法を使うことが出来るエリート中のエリートで、〈サモン・エンジェル3rd/第3位階天使召喚〉による天使が着実にガゼフの命を削るだろう。さらには―――

 

「フンッ。どんな者でも、この――第7位階魔法を封じた〈魔法封じの水晶〉の前には無力か。」

 懐から水晶を取り出し、ほくそ笑む。

「念には念を入れ、いつ何時でも取り出せるようにせねばな…」

 

 意外と早く、あちらはこの包囲網に気が付いたようだ。それを見てニグンは第4位階魔法により〈監視の権天使/プリンシパリティ・オブザベイション〉を召喚する。これにより、他の天使の能力を向上することが出来るのだ。まさに、一分の隙も無い檻が完成しつつある―――

 

 

 

 

「あれはスレイン法国…それもあのレベルの魔法を全員が使えるとなれば、六色聖典のいずれかの部隊だろう。先程ブロリー殿が追い払った騎士達も、身なりはバハルス帝国の物であったが――」

「アイツらも法国・・・かぁ。」

 

「ブロリー殿に心当たりがないとすれば、恐らく狙いは私だろうな。困ったものだ。」ガゼフは続けて「ブロリー殿、もし、宜しければ――」

 

「村の者達を、守ってやってほしい。何卒、宜しく頼む!」

 ガゼフは跪く。国の代表とも言える戦士長がこんな事をするのは、公であれば問題にもなることだが・・・

 

(・・・敵の数は数十体。それも、ユグドラシルで見た〈炎の上位天使/アークエンジェルフレイム〉ばかりだ。ゲームならば雑魚と言ってもいいくらいだがな―――)

 

「俺には少し荷が重いな・・・守るというのは得意ではない。」

「…無理を承知の上だ。せめて、村人の先導を―」「俺も戦闘に参加しよう。」「…はぁ!?」

 

 もちろん不安もある。まず、50レベルというあり得ないほどのレベルダウンだ。これにより、「破壊者」のスキルと「伝説の超サイヤ人」が使えない。これは余りにも痛過ぎる。

 さらには、アイテムの欠如だ。もしも、奴らが予想よりも強かった場合、逃げる手段がないので詰む。それを踏まえて考えると、あまりにも無謀だが――

 

 

 

 

「争い事は、大好物なんだ。」ニヤリ

 

――――――――――――――――――――――――

――—――――――――――――――

 

 

 

「行くぞぉ!ブロリー殿!!」

 

 ガゼフとブロリーは地を駆ける。狙うは当然、隊長の首だが―――

 

「安直な奴らめ!みすみす殺されに来るとは、実に滑稽だなぁ!」

 

こちらも当然のように、天使を仕向ける。

 

「武技、〈戦気梱封〉ゥ!」

ガゼフの武器が武技により光を帯びる。魔法属性が付与されたその一撃は、天使を真っ二つに切り飛ばした。

 

「やるじゃないか。そうこなければなぁ!」

 

ブロリーにも数体、天使の妨害が入る。そのうちの1体が炎の刃で斬りかかるが――

 

 ガシッ

「何だぁ?これは‥…弱すぎるぞぉ!」

 

ブロリーは天使の腕を掴み、そのままほかの天使へ投げつける。

 

 ズドォォォン!

今にも頑強な天使同士がぶつかり合い、砕け散る。そのまま勢いが収まることなく、3体、4体。一直線に飛んで行った。

 

「何だと…?お前達、新たな天使を召喚しろ!複数で掛かるんだぁ!!」

「そうこなくちゃ面白くないぜ・・・そろそろ本気を出すぞ。」

 

ガゼフとブロリーは足を止める。今だ、と言わんばかりに数十体の天使が一斉に動き出す。

 

 

「うおおおおおおぉぉぉ!!武技!〈六光連斬〉ンゥ!!!」

 

内の6体をガゼフが一瞬で切り裂く。これも尋常ではない神業には違いないが、連発が出来ないため、

このままでは2人とも串刺しにされてしまう。

 

「舐めるなぁぁ!武技!〈四光連斬〉!!」

 

 ―ズババババン!!―

 

 

ガゼフは、戦士として意地を見せた。計10体の天使を数秒で屠る事は、完全装備でもない限り出来ない荒技だがそれをやって退ける精神力は流石と言えよう。

 しかし、圧倒的に手数が足りない。残りの天使が全て標的のガゼフに向かって飛びつく。

「クッ、不味いな・・・」

 

 

 

「スキル!〈エネルギーフィールド〉!!」

突如、2人の身体を光る球体が包み込む。それは次第に肥大化し、触れた天使を全て消し去ってしまった。

 

「バカな! なんだあの魔法はぁ!!」

 

ニグンは眼前の光景に目を疑った。「こんなの人間技じゃないぞぉ!化け物め!」

 

 

 光が収まり、ブロリーはニグンに返事をする。お決まりの台詞を、少しイジって。

 

「化け物…?違うな、俺は王子だぁ!…今は失われし、な。」

 

 

 




お疲れ様でした。戦闘の表現はやっぱり、難しいです。今回はいつもより若干文字数が多かった気がします。
 今回ブロリーが使った〈エネルギーフィールド〉は、人造人間17号が使った技でもあります。スキルを使ったのはこれで2回目ですかね。え、1回目は何かって?それはもちろん、

スキル
〈汚い花火〉
・このスキルはレベル差が10以上なければ自動失敗となる。
・抵抗判定を行い、失敗すれば、即死のダメージを食らう。
・ぶっちゃけ、20レベル以上離れてないと抵抗されやすく、ダメージの為に対策がされやすいネタスキルである。

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