さて、勢いとノリが100%なこの作品、実は何も考えておりません。オーバーロードをベースに、悪魔系主人公をアクセントに、どんな物語が出来るのか、自分も楽しみで仕方ありません!(笑)ご覧になられた皆様、コメントして頂いたお二方、大変ありがとうございました。これからもこの勢いで頑張りましょう!
「オレ、ブロリーになってしまったのか・・・?」
状況を整理しよう。GMコールは効かない、ボッチプレイヤーだからフレンドがいない。アイテムは・・・殆どを武道会で使ってしまい、ロクなものは残っていない。何より・・・
「腹が減ったな・・・」
ゲームとは違い、腹は減るし、五感はあるようだ。それ以外にもMP(気)・・・体内の不思議な力が感じられる。他にも
「…明らかにリアルの身体ではないのに馴染むのはVR適正のせいか?」
DMMORPGには「VR慣れ」というものがある。DMMOは長時間ダイブしているとリアルの身体から精神が離れやすくなり、ゲームの世界での感覚が鋭くなるものだ。だが、慣れとは別に「VR適正」というものがあり、現実世界の身体や精神がVRに入りやすい、いわば天性の能力があるのだ。まぁ、ゲームにハマりやすく衰弱もしやすいデメリット等があるが…
そういえば、使用してしまったワールドアイテムのせいでレベルは下がり、髪形も変わってしまっていた。金髪から黒髪へ、筋肉も大分細くなっている状態だ。もし、この世界が夢でなく現実なら、今の状況はとてもマズイ。金が(ゲーム内のものしか)ない、職もない、リアルよりは逞しいむき出しの上半身も、この世界で通用するとは限らないし、何より今さっきレベルが50になってしまったのだから、元のキャラよりも弱体化しているはずだ。
「取り敢えず、食糧確保だ・・・」
手始めに森の中を走り回り、動物を探した。まるで月で活動しているように体は跳ね、拳を突き出せば風を薙ぐほどだ。これなら何とかなるだろう。ブロリーは結構楽観的な奴だった。
「!・・・猪、か。」
いきなり大物を当てたようだ。猪が一体、孤立していた。ヤツはまだこちらに気づいていないようだ。
「・・まずは1発撃ってみよう。」
流石に獣とインファイトする気はないため、腕に力を貯めエネルギー弾を作り出した。見様見真似だが、ピンポン玉のような光る球体が浮かび上がった。
「頼む、効いてくれぇ…フゥンッ!」ポヒューーン
取り敢えず(?)その玉を猪に打ち込んでみた。因みに、これは気弾というDBコラボのスキルだ。サイヤ人はこういったオリジナルスキルが山ほど存在し、そのほとんどが使えないもの(火を付けたり、予備動作なく飛べたりする便利スキル)だったが、この気弾は回数制限がなく乱射(通称グミ撃ち)が出来るため、爽快感は計り知れないものだ。サイヤ人と破壊者を取っているため、気弾は緑で爆発属性だ。
(遅いな・・・やはりユグドラシルより大幅にダウンしているのか。)
しかし猪はこちらに気づいていないため、当てるのは容易であった。猪に気弾がぶつかった、その瞬間・・・
ババァァァァン
「ヘアッ!?」
想像していたものとは違う威力の爆発が起こった。最早ちょっとしたダイナマイトである。猪は丸焦げで、当たり2~3m程が吹き飛んだ。
「何というか、えげつない。」
何であろうと、命を奪ったからには、食うしかなかろう。アイテムポーチから鉈ナイフを取り出し、猪の肉を捌いていく。かなりレアだが、火の着けようが無いため切り分けた肉に齧り付いた。
「うおぉ!!???何だこれは!!うますぎる!」
これが滅茶苦茶うまい。現代の日本ではまともな食事など、富豪でもない限りできないのだから、夢のような骨付き肉に声を上げてしまっても仕方ないだろう。夢中で肉を頬張っていたらいつの間にか骨だけを残して間食してしまった。合成ではない、ついさっきまで生きていた食材に感謝し、立ち上がる。
「舞空術(飛行)!」ヒュン
とりあえず飛んでみた。周りには木しかない。ならばもっと高く!
「風が気持ちぃです。」
動きにはまるで制限がない。もうユグドラシルとは別ゲー、別世界だ。なぜ俺はブロリーなのか、なぜユグドラシルのスキルが使えるのか。不思議だらけだが、分かることが一つだけ・・・
(この世界は、リアルよりもゲームよりも面白そうだ・・・!)
この青年は、世界を変える救世主となるのか、あるいは・・・
ここまでご覧いただき、ありがとございます。前書きではお礼を申し上げましたので、ここでは主人公の紹介を申し上げます!(アンゴル風に)
・青木 隆(ブロリー):特にこれと言って何の特徴もないサラリーマン。生まれつき天賦の才能を持ち、1時期はお茶の間(この時代にはそんなもの廃れたが)に出るほどの有名人になり、誰もが羨むカンペキ人間・・・だったが。
・種族「サイヤ人」:懐かしの名作アニメコラボにて作成された種族。上位種族になるのはほぼ不可能と言われ、種族としての人気は低かった。実際に期間中に「超サイヤ人」になれたのは5人で、そのうち3人は引退を宣言し、残り二人も行方は知れない。 因みにブロリーはただのサイヤ人でワールドチャンピオンになり、その褒賞として「ワンモア ミー」と「伝説の超サイヤ人」が贈呈された。
このように、ゲームのセンスだけでプレイヤーの頂点に上り詰めたブロリーですが、悪魔で原作の模写であるため、シャモ星を1発でデデーーンは出来ません。一発では・・・さらに今のブロリーは「伝説の超サイヤ人」のレベルがないため、ステータスが大幅にダウンしています。今のままでは勝てない敵も出てくるかもしれませんね(他人事のように)
※ナザリックのメンバーと混同するため、この作品ではほとんど、全くと言っていいほど出てきませんのであしからず。