ひょんなことから転生しました   作:雷蛇1942

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あれはデビル デビルマン

 

 

今更だが、別に俺が別世界の同一人物って正体明かす必要なかったんじゃ・・・

俺がいるって考えると異世界っていうより世界線が違うだけか?

 

「それで結局何しに来た?俺は今忙しい、手短にまとめろ」

 

「単純な興味で来ただけよ。忙しいなら帰ってくるまで待ってるから大丈夫よ」

 

「・・・部屋を散らかすなよ」

 

まあいいだろう。さっさと大和に戻ろう。戻って30分くらいだし、いい加減見学もいい頃だろ。

 

「じゃあな」

 

振り向きざまに声をかけてから自室を後にする。若干「いってらっしゃ~い」と聞こえた気がする。

本当に、面倒だ。姉に対するコンプレックスも直さないとなぁ・・・まあどうせ大して会うこともないだろ。家も以前はお台場じゃなかったし。前は葛飾だったしな。小さい頃はよく両さん像を巡って遊んだなぁ・・・姉と。

こち亀買って読みまくってたし・・・姉と。それからメタルギアとかゲーム方面やるようになってラノベ読んで。大体姉の影響じゃねえか!?

自室を出て未だ大和に帰れず過去と戦う響の姿がそこにあった。

 

 

sideパトリシア

 

さっきから黒羽さんの姿が見えない。

小一時間ほど前に海上保安庁が乗り込んできて艦内を気の向くままに見て回っている。

ある者は若干引くくらいの感動をあらわにして喜んでいたり、またある者は「良く出来てるな。だが加工がまだ甘いな」とまるでアイドルの彼氏面をするファンみたいな感想を述べていたり。先程から艦内全域でその見学会が行なわれている。

私はというと

 

「パトリシア!おかわり!」

 

「はい、水蜜桃さん」

 

そう彼女、水蜜桃。本名を鈴木蜜子に餌付けをしている。しかしいい食いっぷりだ。

“もっきゅもっきゅ”と効果音を付けたくなる。両頬をリスやハムスターのように膨らませながら食べている。時々「おいしい!」とでも言っているのか「ほいひい!」と、謎の言語を話している。マナー的にはよろしくないがいいでしょう。

 

「それにしてもどこに行ったんですかね?黒羽さん」

 

「知らね。わたしは別にあいつがいなくたって困らねえし」

 

「じゃあ、今すぐ水深50mまで素潜りするか?」

 

途中で突然聞き覚えのある声がした。

扉を開けた音もしなかったしいつの間に入ってきたんだろう

 

「いつの間に戻ってきたんだよ!?」

 

やっぱり黒羽さんだ。毎度毎度変な人だなぁ

 

「今だよ。とりあえず部屋でおとなしくしてろ」

 

 

side響

 

「よし!行くか!」

 

過去と戦うこと数分。やっと過去と現在を分けて考えることに成功し、スキマを大和に繋げる。

 

「それにしても(ry」

 

「知らね。わたしは(ry」

 

あれ?ここ船室じゃん・・・というか何だ?いきなり俺がいなくてもいいみたいな発言しやがって。

海に投げ捨ててやろうかこの野郎・・・

 

「とりあえず部屋でおとなしくしてろ」

 

さて、ボスはどうなったかな?さっき65%だったからいい加減90%くらいか?

動くようになってたら次はアーセナルにママルポッドを移設して、ネットワークで義体とつなげてやれば自立稼働できるようになるだろ。コンピューターの専門家がいれば細かいバグとかの洗い出しもできるだろうけど。とりあえずは当面、自己診断システムで対応してもらおうか。使えるのかな・・・コレ。

あーでもないこーでもないと考えながら甲板へと向かう。当然ところどころで海保の連中と何回かすれ違った。

まだ見学するつもりなのか・・・

 


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