さてさて、学校到着!先生を呼ぶためにわざわざ面倒くさい行動をもう一度繰り返す必要があるが、致し方ない。さて、はじめるか
ズウゥゥン・・・!!
と腹に響くような轟音を再び巻き起こし吹き飛ぶ教室の扉とともに飛び込む俺
「久しぶりだなお前ら!謎のハイテンションで響くん登場だ!」
「お~久しぶり~、最近学校来てなかったがどうした?」
「いや~ちょっと用事が立て込んでいてな、忙しさのあまり学校に来れなかったんだよ」
「昼休みどうするんだ?飯は食ってきてるだろ?」
「さすが名推理、次の授業の準備してからサッカーやりに行こうぜ」
ここまでは計画通り、本来であればこのあとに先生の怒鳴り声が聴こえてくるはず・・・
「おいこら黒羽!何してんだ!」
「おやおや先生方お久しぶり、いや昨日会ってるか」
計画通り!やったぜ。このあとにどうなるかだ、さっさと次のセリフを――
「そうだ、昨日の・・・えっと、廃墟行ったやつさ、早いうちに届けてやれよ。あとドア直しとけ。直せなかったら弁償だ、いいな?」
「うーす。あ、変なこと聞きますけど今日強襲科休んだ奴っていますか?」
「本当に変なこと聞く奴だな・・・一応今日は全員出席してるな。抜けたお前以外は」
「それは勘弁ですよ、そもそも俺がSSRに行ったのだって小夜鳴先生と綴先生のせいじゃないっすか」
「それを私に言われてもな、あいつはほら、尋問科だし」
「まあ、扉は直しておきますんで。失礼します、蘭豹先生」
「おう(背中に一発撃っとくか)」
背後に殺気!
まるでそう、武芸の達人が冗談半分で見せる殺気のような背筋がゾクゾクするような恐怖を感じる。恐怖、見えたぞ!恐怖が!
背後から迫る殺気の正体はわからんが運命を操る。このままの運命だと銃弾が背中に命中するな・・・右足で地面を蹴って廊下側に回避する挙動を取る。運命の可能性が増えた、銃弾が右腕を掠めるように進む運命。更に右腕を上に上げようとする。運命が変わる、上げた腕の真下を銃弾が通り抜ける。
「真実を上書きする。ザ・ワールド!オーバーヘブン!」
若干時間が止まる感覚、時間がゆっくりと進んでいる訳か・・・つまり時間を操作することが運命の導きと言うわけか。まあ銃弾は分子も残らず破壊して、せっかくはめたドアを撃たれることを防いでおく。・・・先に弾を破壊するべきだったのでは?
「そして時は元に戻る」
「昨日も見たが相変わらずチート臭いなお前」
「それほどでも?」
「褒めてない褒めてない」
「そっすか、よし。ドアは戻したんで問題ないですね?」
「ん、とりあえず弾よけられたのは気に食わないがよしとしよう」
「ではこの辺で」
天の声(このあとの流れはもう書くの疲れたのでカット!)
おい、天の声荒ぶるなよ
じゃあまあ・・・ザ・ワールド!オーバーヘブン!真実を上書きする。
狂夜からイ・ウーについて聞いたところまで戻ろう。これが真実だ!
「ハイッ!ってやつだ!!」
「どうした?いきなり叫んで」
「何でもない」
ふぅ・・・今のところ時間移動自体は滞りないな、そのうち綻びが出てきそうだが。問題の解決が無事終了したので・・・これだと大守くん?とやらとの絡みが完全になかったことになりそうです、ありがとうございます。とりあえず現状確認をする限り、イ・ウーについて聞いたあとで、帰ると伝えた直後に見えるので
「じゃ、また来るわ」
「おう、じゃあな」
スキマを開いて即刻自宅へと向かう。ルプスとも最近会ってない気もするしな、まあ単純に俺だけ無駄に時間を経験しただけだから実際は朝飯を食わせた時以来だろうがな
自宅へ戻るとまあ、当然ルプスがいて。まるで忠犬のようにこっちを見ながら「餌をよこせ、この人間風情が」とでも言いたげな目を向けてくる・・・ごめん、今後は散歩も連れて行ってやるから
「ただいま、悪いなルプス。今皿に盛ってやるからな」
「ぐるるるるる・・・」
「・・・俺は獲物じゃあないぞ」
「ワン!!」
「うォォォおお!!??」
突然飛びかかってくるルプスであるがしかし・・・どうしてこうも機嫌が悪いのかね?よく見るとちょくちょく足で首元を掻いている。
「もしかして虫か?」
「クゥウン」
虫か・・・まあそうだよな、元々は虫の少ない寒冷地で生活してる狼だもんな。虫は苦手か。ノミよけの薬は持ってないし、とりあえずバルサンと薬、あとは動物用のシャンプーがあればいいかな。今晩はとりあえず外で過ごすことになりそうだがスキマの中で寝ればいいだろう
「ルプス?出かけるぞ?」
「ワン!」
ルプスがいる分歩いていこう、コイツの散歩にもなるだろうし
財布は持ってるな、よし。出発
狼の鳴き声って表現しにくい・・・