「さて、やっと片付いた」
地面に転がった薬莢を回収して弾薬の種類ごとに分けてスキマの中に置いてある
薬莢底部の文字を確認して種類を分けるのは意外にもめんどくさい
とりあえず綺麗に片付いた頃には既に午後の授業も終わりに迫っていた
カズたちも片付けを終えたようで帰る準備を始めている
「カズ、俺はこのあと適当に例の件を調べるがお前はどうする?」
「俺はとりあえず帰る、細かいことはそのあと考えるさ」
「そうか。じゃあな、お前ら」
「おう」
「じゃあな~」
さて、適当に探しますかね
あの
校内をゆっくり歩いているとたまたま通りかかった音楽室からピアノの音がふと、耳に入ってきた
「・・・(この曲は・・・?)」
しかし突然曲が止まったと思えば次いで聞こえてきたのは2人の男女の声だ
だがこの声の主には心当たりがある
聞き耳を立てていたがどうにも上手く聞こえんな・・・
防音加工でもされてんのか?この教室は
やっと聞こえてきた内容といえば
「ついでにいいことを教えてやろうか」
「な、なんだよ」
「奴は昔、バチカンから送り込まれたパラディンに一生落ない紋様をつけられたのだ。全身に4箇所あると言うその紋様こそが、奴の弱点だ。奴を倒すにはその4箇所を同時に破壊しなければならない。そのうち一箇所は不明だが、他は分かっている。ここと、ここと、ここだ。覚えておけ」
「え?・・・あ・・・」
「どうした、遠慮せず持っていけ」
「あ、ああ・・・」
「礼はいらんぞ、じゃあな」
おっと、出てきたか
ふむ・・・何を話していたかは知らんがどうせ厄介事だろうな
関わらないのが一番だ
「おい」
「ん?何の用だ?」
「いや、『何の用だ』じゃねえだろ。昨日俺の変装で誰かを拉致ったろ」
「さてね・・・何のことだ?昨日は帰る直前まで一緒にいたじゃないか」
「・・・確かだな?」
「嘘はない、それに変装なら私以上の実力者はいくらでもいるだろう」
「・・・そうだな、すまん迷惑かけたな」
「おい」
踵を返し家路に着こうとする俺をジャンヌが背後から声をかけ止める
「なんだ?」
「何かあれば一声かけろ」
「そうならないように努力しよう」
改めて寮に帰る用意をしてからふと、思い出した
昨日イ・ウーから帰ってきてそのままだったし
とりあえずはシャーロックから話でも聞きましょうかね
スキマを開き伊・U艦内に繋げる
座標が分かろうと分かるまいと、どこでもドアみたいな感じで使えるから大丈夫(小並感)