ひょんなことから転生しました   作:雷蛇1942

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自衛隊再び

 

 

「とっとと乗れ、エンジン冷めちゃうだろ」

 

「いや、でもだな。素人の操縦する機体には乗らない主義・・・」

 

「はいはい、そうだね~・・・ルプス、お前先帰ってな。ほら」

 

スキマを開き自宅へ繋げると自分から俺の部屋へ向かって歩いていったので部屋に入ったことを確認すると隙間を閉じる

 

「いや、普通にそこ通ればよくない!?」

 

「まーいーじゃないか。たまには空の旅を楽しめよ!」

 

キャノピーを開き操縦席に座る

スキマを開き右手でプロペラを勢いよく回す

左手でエンジンの回転数をゆっくりと上げスイッチを入れるとプロペラが独立回転し始めたのでスロットルレバーを上げてからスキマを車輪付近に設置し車輪止めを外し飛行可能な状態を作り出す

 

「そろそろ行くぞ~?」

 

「待て、まだハーネス締めてない」

 

「はいど~ん!」

 

「いや待って!」

 

問答無用で出発する

キャノピーを閉め、フラップを離陸位置まで下げスロットルを八割方上げて速度が150kmを越えたあたりで操縦桿を引き機首を上げる

 

「いやちょっと待って!ほんと待って!せめてスホーイとか現代機にして!」

 

「俺が操縦出来るのってレシプロだけですしおすし」

 

既に高度を350mまで上がっている

距離を操る能力とは便利なものだ、離陸距離まで稼げるのだからな

さて、時間停止でさらに加速するとしよう

 

「ザ・ワールド!」

 

機体の時間だけを動かしスロットルを最大にし推力の限界という境界を消し加速する

 

少年達上昇中・・・

 

「お~旅客機だ~。乗ったことないけど」

 

まもなく高度10000mに到達する

最適高度を軽く超えているが境界を操る程度の能力で機体内の内圧やら温度、エンジン出力をいじっているから大丈夫だ

 

「そして時は動き出す」

 

「はっ!ここは!?」

 

「横見ろ、横」

 

「え?ワーリョカッキダー」

 

「それと現在時刻もな」

 

「え?うわッ!さっきから全然時間が経ってない!」

 

「そういうことだ。さあ、お台場まで帰るぞ」

 

旅客機の左前方に出て一度バンクを振ってから高度を下げ離脱する

高度を8000mまで下げてからお台場の海中に待機させたアーセナルギアの同期したレーダをiDROIDに反映し確認してみる

 

「ふむ、距離自体はかなり離れているが通信状態は良好。早期警戒レーダーにも異常なし」

 

「何を見てるんだ?」

 

「レーダーだ、この近くを飛んでる民間機を見ておかないと衝突事故を起こしかねないからな」

 

カズにiDROIDを渡しレーダーを見せる

 

「へーところでレーダに感あるけど」

 

「マジか」

 

カズがこちらに投影されたレーダー情報を見せてくるので確認すると確かにこの機体の後方に2機いる

2機で並んで飛んでいることからおそらくは民間機ではなく軍とかそのあたりの機体だ

 

「カズ、後方は頼んだ」

 

「了解、弾薬量は?」

 

「ほぼ無限」

 

後方旋回機銃と翼内銃座の弾薬の境界を操り無限の状態にする

 

「まさかドックファイトにはならないよな?」

 

「そうだといいな」

 

ザザッザザザッ

無線に通信が入り警告音と英語を話す声が聞こえる

 

「This is Japan Air Self-Defense Force. You are violating Japanese

airspace. Withdraw immediately.警告。貴機は日本領空を侵犯している。我の指示に従え。」

 

無線機を取り周波数は合っているのでそのまま打診する

 

「当機は東京武偵校の生徒が操縦している。領空侵犯はない。繰り返す領空侵犯はない」

 

「・・・了解。とりあえず誘導に従ってくれ」

 

「了解。・・・カズ、少し寄り道するぞ」

 

2機の自衛隊機が機体を旋回し基地方面へ向かって飛び始めるのでこちらも機体を旋回させ付いていく

 

 

自衛隊機に誘導され空自基地付近まで到着したようで高度を下げるよう指示があった

 

「ここから台場まではかなり近いな、帰りはもう車で帰るか?」

 

「そうだな、その前に飯食うか」

 

雑談しつつ高度を下げるため急降下する旨を自衛隊機に告げ高度を1500mまで下げると航空基地を目視で確認できた

 

「エアブレーキって便利だな」

 

「普通に降りろよ・・・」

 

「こちら航空自衛隊府中基地、貴機の着陸を許可する。」

 

「了解、着陸態勢に入る。」

 

ランディングギアを下ろしエアブレーキとフラップを展開し減速する

スロットルを完全に下げ、車輪が地面に着く直前で機首を上げる

車輪が地面についたらブレーキをかけ停止するのを待つ

 

「到着、こちら武偵機より府中基地、無事着陸に成功した。機体の整備を頼めるか?」

 

「こちら府中基地、機体の整備ならまかせてください」

 

「カズ、降りるぞ」

 

「おう、航空機は飛ぶより降りるほうが難しいらしいが大丈夫みたいだな」

 

「当たり前だ」

 

キャノピーを開き機体翼面の〔フムナ〕に注意しながら機体を降りる

 

「航空自衛隊、府中基地所属の岡村空将です。少しお話聞かせてもらっていいですか?」

 

停止した機体の脇に小走りで歩いてきたのは制服をきちっと着た若い将校だった

イケメン滅ぶべし

 

「ん?岡村・・・?」

 

まあ、ありふれた名前だが心当たりのある名前がよぎってしまったのでつい口に出てしまった

 

「ああ、はい。祖父は岡村徳長、旧日本海軍中佐です」

 

陸軍の方だと思ったが海軍の方だったか

まあ、別に関係ないからいいけど

 

「なるほど、ではガダルカナルに関しては?」

 

「父が祖父から聞いた話を聞いた程度ですが、まあそれなりにといったところです。」

 

まあ今から

 

「ではこの機体は分かりますか?」

 

「B7A1流星、連合軍のコードネームはGrace(グレイス)ですね?」

 

「正解です、これは最盛期当時の機体を使っていますがね」

 

「それはどういった意味で?」

 

「それは追々、それで?聞きたいことというのは?」

 

少し苦笑しながら話題を元に戻す

 

「ああ、すいません。それではご案内します」

 

岡村空将の後に付いて飛行場を後にする

旧日本海軍将校の孫に会えるとは・・・世の中分からないね

 




作者「ノリと勢いとパスタの国からドゥーチェ参戦だ!」
響「お前はいつからアンツィオの生徒になったんだ?」
作者「いつも何もアンツィオの生徒じゃないけど?(正論)」
響「メンドクセ。それは置いといて実際のところ岡村中佐の子孫を出したのは何?」
作者「まあ、何というか原作だと歴史上の人物とか余裕で出ちゃうしこの程度大丈夫かなって」
響「・・・ジパングを思い出したんだよな?」
作者「うん」

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