あらかじめ借りていた部屋の窓から部屋に入る
「戻ったぞ、データはこのファイルの中だ」
PCを開きファイルを開く
「おうサンキュー、次は警察庁だったか?」
「そうだ、ついでに警視庁もハシゴしてくる」
「了解、気をつけてな」
「ああ、データの解析も頼む」
窓から飛び降り地上にスキマを開く
スキマを通じて出る先は警察庁庁舎の屋上だが
「はい到着!」
飛び降りた勢いそのままに屋上の上に飛び出る
当然3、4mほど空中に舞うが空中で静止する
「さて、とりあえずここのサーバールームでも探しますかね」
地面をそのまま立った状態ですり抜ける
2、3階ほど降りたところだろうか
偉そうに椅子にふんぞり返って部下に命令している奴が居る
「貴様ら!指示されたこともできんのか!この無能どもが!」
部下の1人の男を殴りつけると他の部下、そして殴られ地面に這いつくばって居る男が口を揃えて
「す、すみません!次こそは確実に息の根を止めますから!」
「・・・次、失敗してみろ・・・命はないと思え!」
大声でいきり散らす男に部下たちが一礼し部屋から出ていったと同時に声を発する
「いい演説だったよ、さすがは警察庁長官・・・言う事が違う」
「誰だ貴様!どこから入ってきた!」
「おやおや、自分で殺せと命じた相手の事を忘れるとは・・・もしかしてお年ですか?」
相手を挑発しつつ話し続ける
「俺の名は黒羽響、東京武偵校1年強襲科所属、以後お見知りおきを」
「ほう、貴様かあの駐屯地を制圧したのは・・・いや助かったよ、あそこの部隊長は私にとってあまり都合の良くないことを政府へ公表しようとしていたのでね・・・君を使って消させてもらったよ、君が武器をすべて奪ってくれていたから楽に殺せた」
「ほう、俺を利用したという訳か・・・面白いな気に入ったぞ」
腰のホルスターにしまっておいたシングルアクションアーミーを回しつつ心を読む
実に傲慢な性格のようだ
「いいか、俺は人を撃つのは趣味じゃあない、だがな人を利用して自らの私腹を肥やすために人を殺すような奴を生かしておくほど心は広くないぞ」
リローディングゲートを開き6発装填したSAAを頭に押し付けながらさらに話す
「さて、どうする?泣き喚きながら『殺さないでくれ』と懇願するか、お得意の部下を呼びつけるか、それとも金でも出すか?」
「ふん、その程度のことでビビリ上がるほどヤワな人生送ってねえんだよ!!」
男は響の腹を殴り上げ立ち上がる
「あの部隊長は確かに有能で良き友人だった!しかし私の汚職がバレれば私の地位が失墜する!だから殺したのだ!」
話しながらも響を殴る手は止めない男の腕を掴みあげ逆に殴る
「お前が直接手を下していれば構いはしなかった!だがお前の運が悪かったな、俺を・・・いや、武偵を少しでも利用した時点でお前が悠々自適に生き延びていい理由にはならん!」
「知ったことか!」
「なら、教えてやるよ!歯ァ食いしばれ!このクソ野郎が!」
両手両足に45LC弾を叩き込みその上でさらに顔を殴りつける
「あ、がぁ・・・」
「今回の俺たちへの襲撃もお前が指示したことのようだったしな、もう少し痛い目見てもらうぜ」
屋上に男を連れて行き
スキマからフルトン回収気球を取り出す
「空の旅を楽しめよ」
腰のベルトにカラビナを取り付けフルトン気球で夜の大空へと舞い上がらせる
回収は従来ならば上空のヘリや航空機で行うが今回は上空で外の様子を観察させていたキッドナッパーにやらせている
「カズ、すまんがそっちに一人負傷者を送った、今回の一件の首謀者だ」
「・・・マジで勘弁してくれよ、尋問科の先生がたがとんでもないものを見るような目で見てくるからさ・・・連れてくのはお前がやってよ?」
「ああ、もちろんだ・・・それと俺はちょっとここのサーバーからデータをちょっとばかし消してから帰ることにしたから先に武偵校に戻っておいてくれ」
「了解・・・じゃあな」
ザザッという音と共に無線が切れた事を確認すると独り言を呟く
「今日は一段と風が強いな・・・」
視線を夜の街に巡らせていると少し離れたビルの上で赤く何かが光った気がしたその次の瞬間には鋭い痛み、というよりは熱を感じ視線を落とすと
足には赤黒い液体をまき散らす穴があいていた
「・・・全く誰だろうな、今度のお客さんは、ザ・ワールド!時よ止まれ!」
時間を止めマズルフラッシュを確認したビルまで飛んでみるとそこにいたのは薄いエメラルドのような色の髪が特徴的な女子武偵だった――
なんかカオスというかなんというか、よくわかりませんね・・・
そのうちスタンド使いでも出てきそうな勢いで話が進んでいきますがスタンドは出ないと思うのであしからず