・192X年 X月 Y日 出発まで30日・
〜スタンフォード探偵事務所〜
ジリリリン♪ ガチャ
「はい、スタンフォード探偵事務所です。どのようなご用件でしょうか?、、んエドガーかどうしたんだ?」
〔実はついこの間旅行会社に就職したと言っただろう。それで会社が企画した旅行にインストラクターとしてついて行くことになったんだ。〕
「それで何故それを俺に電話したんだ?」
〔その事なんだがその旅行の行き先は日本なんだ。で確かユウドマリさんて日本人だったよな?できれば日本のことを教えて欲しいんだ。〕
「それで、ユウドマリさんと仲の良い俺に頼んだわけか。」
〔ああ、そうだ頼めるか?〕
「今ちょうど事務所のソファーで寝ているよ。ちょと待ってろ、、ユウドマリさん起きてください。」
「ん、ん〜なんですかカール?」
「ユウドマリさんエドガーから電話です。」
「エドガーから?、、はいはいユウドマリです。」
〔ユウドマリさんいきなりで悪いんですが相談があるんです。実は、、、
〜青年事情を説明中〜
「そういう話ですか。そうですね他でもないエドガー君の頼みですし、協力しましょう。さらにその旅行私も参加するつもりですしね。」
〔本当ですか?助かります。なんとお礼を言って良いのやら。〕
「良いんですよ。私は今ボストンで暮らしているんですが来れそうですか?」
〔ええ、大丈夫です。住所をお聞きしても?〕
「私の住所は〜〜〜です。なんなら私がいないときにでも入れるよう合鍵を渡して起きましょう。」
〔え、そんなまだそんなにお互いの事も知らないんですよ良いんですか?〕
「私は貴方なら問題ないと信用しています。それな事に及んだら相応の対処をさせていただきます。まあ貴方相手にそんな心配する必要は無いと思いますけどね。」
〔そうですか。詳しいお話がしたいので今からそちらに伺います。〕 プツ
それから青年は時間があるときはユウドマリ邸に通うようになった。そんなある日青年が図書館で読書をしていると
「エドガーさん最近美人さんの家に入り浸っているそうじゃないですか。」 ズイッ
そう言い身を乗り出して話しかけてきたのはあの一件以来関係がだんだん進展してきたエミリー・ペンドルトンだ。
「いや、まあそういうことになるか。」
「へ〜認めるんですね。それでどこまで進展したんですか?」
「なんか、勘違いしてるらしいけど僕とユウドマリさんはそんな関係じゃないよ。」
「ふーんじゃあどんな関係だというのですか?」
「教師と教え子かな。色々と日本文化についてや日本語について教えてもらっているんだ。」
「どうだか。そんなこと言ってそのユウドマリさんに会いたいから日本語とかを習ってるんじゃ無いですか?」
「そんなことはないよ。それにあの人は他に好きな人がいると思うよ。」
「そうですか。まあ良いです、そのユウドマリさんに直接確認します。」
そういいながらエミリー・ペンドルトンは去って行った。
「はあ、これはユウドマリさんに疑いを解いてもらうしかないか。」
ダダダッ 「ん?」
「ハアハア、すいませんエドガーさん信じてあげられなくて。」
「え、急にどうした。」
「はい、さっきそのユウドマリさんに会ったんです。」
「え、なんで分かったの?」
「容姿とかは分かってましたからそれで話を聞いたらエドガーさんは海外旅行のインストラクターの為に勉強してるって、それに自分には他に好意を寄せてる人がいるって。」
「そうか、分かってくれてよかったよ。それと、旅行から帰ってきたら話があるけどいいかな?」
「もちろん。また明日会いましょうエドガーさん。」
「ああまた明日。」
・192X年 Y月 X日 出発当日・
「それで入ってきます。なにぶん遠いので帰って来るまで時間がかかると思いますが必ず帰ってきます。」
「気つけてエドガー。」
「帰って来るのを待っているよ兄さん。」
その後青年は集合場所に向かい。そこで挨拶などを済ませ、そこから旅行客とともに列車に乗り西海岸を目指した。
〜西海岸のとある港〜
「では皆様pm6:00の就航1時間前まで待ちの方も自由に行動していただいて構いません。」
「ふう、やっと一息つけるな。一足先に乗っておくか、確かチケットなどこの部屋か書いて会ったよな、2-321号室。二等船室か、まあ一等船室はさすがにインストラクターにはないか。船名は『Spera』ラテン語で希望か。」
「エドガーさんちょといいですか。」
そう言って1人の若い女性が話しかけてきた。青年の同僚だ。
「アレックスさん何かありましたか。」
「特に何かあったとかはないですけどエドガーさんと話がしたいなあとおもいまして。一緒にソフトドリンクでも飲みながら話しでもしませんか?」
「いいですけど、アレックスさんは係じゃないんですか?」
「違いますよ。私が連絡要員なのは向こうについてからです。それじゃあ早速行きましょう。」
〜Spera船内レストラン〜
「え〜!エドガーさんケンフォード大学で何ですか!あそこって確か結構な名門校だったじゃないですか。凄いですよ!」
「いや、弟の方がすごいよ。なんたってあのミスカトニックの大学院にいるからね。」
「えー!!ミスカトニックってあのミスカトニックですか!」
「アレックスさん声が大きいよ、周りに見られてるよ。」
「あ、これは失礼しました。それで何学部だったんですか?」
「心理学部だよ。本当は天文学部にも興味はあったんだけどね。」
そう言った後で青年は注文していたブドウジュースに口をつけた。
「そういえばエドガーさんってよくブドウジュース飲んでいるみたいですけど好きなんですか?後いつの間にか口調が変わっていますね。」
「ああ、ごめん。ダメだったかな。」
「そんなことないです。」
「そうか、それで僕がブドウジュースが好きかだったね。結論から言わせてもらうと大好きだ。あの芳醇な香りがたまらない、そして絶妙な甘みと酸味のバランス実に素晴らしい!それに、前フランスに行った時に飲んだワインが思い出される、、、
そんなこんながあって、特に問題もなく出航の時間へ、
ボーーーォ という汽笛とともに客船Speraは出航して行った。
その夜、青年は
「ん、ううん、、あう。、、、
夢の中で青年は深い海にいた。そして最初の方こそ水圧と息苦しさを感じていたが1分もすると不自然なほどそれが和らいだ。辺りを見回すと目の前に異常な角度を持つ海底神殿が存在した。青年は不思議とそこに行かねばと思い神殿へと向かって行った。入り口まで来ると光が当たらなくて暗い神殿内からゴボゴボというと耳に残る音が聞こえてきた。青年が音の正体が何かと身を乗り出したその時
「はっ!」 バッ
青年は飛び起きた。
(なんだったんださっきの夢は。あの最後に見えたものは一体。)ハアハア
「おい大丈夫か新人?うなされていると思ったら級に飛び起きて、悪魔でも見たのか?」
「ウォードさん。大丈夫です、きっと久しぶりの船旅で緊張していたのでしょう。ちょと変な夢を見ただけです。」
「そうか、ならいいが。明日に響かないようにしろ、船の上でも仕事はあるんだ。」
「はい。分かっています。」
そういい青年は再び眠りについた。
エドガーが見た夢はぶっちけ本編と全く関わりがありません。ネタバレすると原作でとあるU-boatが流れ着いた海底神殿付近に住み着いた神話生物がうっかり夢をそのままテレパシーにして流してしまったものです。しかし、COCといものが世界など体の一部になっているかの世界、文明の光でもたらせない暗闇はそこら中に存在します。ほら、あなたのすぐ後ろにも。