( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!
「オラオラオラァ!しっかり撃てお前ら!弾幕張って機動を封じろ!土煙上げて範囲を狭めるんだ!」
「「「了解ッ!!」」」
橙色の鎧装を纏う男、ナッツが放つ咆哮に後ろの鎧達がしかと答え、全員の脇に装備された大口径から順に火が吹き上がる。
狙いは崖の下で飛び回る悪忍達。しかし驚くべき事に、ほとんどの弾がかわされてしまい、直撃しても何故か服が吹き飛ぶだけでダメージを与えられていない。
ほとんどの弾は無駄撃ちに終わり、ただただ虚しく当たる度に股間が痛くなるだけ。
そんな状況にナッツは困惑していた。
(あ"あ"あ"あ"あ"クッッッソやりずらいッ! 本ッッッ当にやりずらい!!!何なんだ?何なんだアレ?!この弾一応鉄の壁ぶち抜くくらいは出来るんだぞコレ何で服だけなんだしかも動く度にオッパイオッパイオッパイオッパイ揺れまくりだしチラリズムだし狙いつけづらいんだよ物理的に!!!ただでさえ女撃つのに抵抗あんのにあんなにブルンブルンブルンブルン揺れてしかも当たるたびはだけられたらやりずらいったらありゃしねぇよ後ろの男共全員前屈みだよ忍装束作ったの誰だよホントごちそうさまでぇぇすッ!)
「ピャアアアアア変なテンションになってキタアァァァ!!勝つじょお前らぁァァ!!!」
「「「いえあああああああああああッ!!!」」」
後衛部隊がこうして発狂し、欲望をブチまけるように弾の雨を降らしている中。春希の率いる前線部隊は弾幕の真っ只中で悪忍達との乱戦状態に陥っていた。
「うりゃあああっ!!」
「きゃああ!」
その中で複数の悪忍達を相手取り、一人をインパクトと共にかち上げたのは、戦国時代に扱われていた槍を持つ、丸っこい量産鎧装を纏った陽花。
鎧の隙間を狙うと考えた陽花は、細かく動くことで狙いをズラして弾き続け、痺れを切らして近づいてきた悪忍を叩く戦法に切り替えていた。
だが相手は素早く、重い鎧装では追いきれないため隙間の関節は傷だらけ。弱点をエサにした囮作戦をもってしても倒せたのは3人くらいなものだった。
(全く…!全然やっつけた手応えを感じません。さっき吹き飛ばした奴も他と同じように服が破けただけ…。どういう原理してんですか!)
生きて帰られるのは戦闘での大きなアドバンテージ。それを知る陽花は焦りを感じていた。
生きて帰られると、戦いで一番重要な『情報』を敵に持ち帰られ、拡散されてしまう。
クセや武器、弱点など、一度戦うだけでもかなりの情報がわかるものだ。
無論。その危険性を無数の戦闘現場に放り込まれた事で知っている陽花は最初から全力なのだが、どうあがいても服が身代わりになり肉体にダメージが届かない。
心を鬼にして下着姿の者を狙おうとも、忍者ならではのスピードや煙幕などで逃げられてしまうのだ。
「
少なくとも、第二波が来てしまえば自分は殺されてしまうだろう。
しかし、諦めるわけにはいかない。
「私!
腹の底から叫びをあげると同時に槍を投げ飛ばす陽花。
まっすぐ悪忍達へと突っ込んだ槍はほとんどかわされ、一人の失笑を買う。
「ふん、やけくそね。こんな大振りの攻撃に当たるとでも――」
瞬間、彼女は後ろから来た鉄球に潰された。
陽花は四肢を丸めて隙間を埋め、自重で潰す作戦に変えたのだ。
「オオオリャアアアアアアアアッ!!これで隙間も狙えないでしょフハハハオェ!」
「「「嫌あああああッ!!」」」
絵面はふざけているが、女子的にはダンゴムシを思わせたらしく、気合いで追尾してくる鉄球から逃げ回る。
作戦はある意味、成功していた――
だが、持久戦になるにつれて押され始めたのは侍陣営の方だった。
「はああッ!」
「え?後ろ――ガあっ!?」
「氷助!」
背後に乗り上がった悪忍の一人が鎧の隙間にクナイを差し込み、簡略鎧装を纏った侍の首を切り倒す。
重さゆえに土煙を上げて倒れる鎧装を見て、倒した悪忍が手こずっている仲間に弱点を伝える。
彼女はここにいる者達のリーダー格だった。
「このキテレツな鎧は身体が硬く、力が強いが動きはノロい!三人一組で相手取り、後ろから首を切り倒せ!」
「「「御意っ!」」」
それを了解した6人の悪忍は、2つの三角形を作り出して複数の侍を取り囲む。
そこから逆の方向に走って徐々に縮める事で、敵に動きを読まれにくしつつ近づいてきた。
「ヤベぇ!このままじゃ全滅だぞ!忍と戦えるんじゃないのかよ鎧装は!」
「センセイは?センセイはどこいったの!?」
「来んなっ…、来んなぁぁ!!」
さっきからさんざん仲間達を倒していた者たちが手を組み、自分達よりも倍の数で近づいてくる。
自身の残酷な結末を予感した少年少女は、ついに恐慌状態に陥った。
「よしよし、いい調子だぞお前達。このままいけば我ら『焔親衛隊』が正式採用される日もそう遠くない…くふふふ」
まあ――
「大丈夫」
―――それは不確かな未来の話だが。
「俺が守るよ、皆を―――」
その声は、リーダー格の悪忍の頭上で聞こえた。声は鎧達にも聞こえたらしく、彼らは声のした方を振り向く。「…は?」
弱点を伝えた悪忍は 自身を覆う影を見下ろし、上を見上げようとする。しかしその行動は、半月を描き、全力で自身の頭部に叩き込まれたクワによって封じられた
ーーガッ…キャアァアアアアンッ……!!!ーー
断末魔を上げることすら許されず、押し潰される悪忍。
上の服が粉々に消し飛ぶが、それでも頭が揺らされたダメージは防ぎきれなかったらしく、彼女は気絶した。
「一撃…?」
「バカな…!幾度も焔様に挑んでいるお方なんだぞ!」
リーダー格が潰された事で悪忍の移動が止まり、動揺が走る。
「ダメージはいかなくても、頭は揺れるから関係ないだろ」
倒れて動かなくなった悪忍を見る、両手にクワを持った灰の鎧。――春希は、淡々と目標を切り替えると、それらを葬らんと猛然の勢いで走り出した。
「なんだコイツらは。一体どこから湧いてきた」
崖の上、そこに生えている松の木の上に少女の姿があった。
その少女のいら立ち混じりの声に、後ろの少女達が答える。
「新しい修行…。というわけではなさそうですわね」
「あぁ、あれは傀儡やないな。鎧の中に気配を感じるさかい」
「鈴音先生が出ていない事を考えると、生徒間で納めるべき問題と思われているのかしらね」
後ろの少女らが推測する声を尻目に、最初に喋った少女が背中に背負う刀を引き抜く。
鍛えられた刀はシャラララ…と刀独特の音を響かせて、六本の鋭い爪と化した。
後ろの少女たちも、それにつられるように次々と武器を取る。
「そんな事は下の侍もどき共に聞けばいい。私達も出るぞ。蛇女があの程度と思われては恥だ」
「そうねぇ、有頂天から恐怖のドン底に墜ちる声…。一石二鳥だし、期待しちゃってもいいかしら♡」
「銃器はお金になりそうですし、少しくらい盗っちゃってもバレませんわよね?」
「…皆して楽しそうやなぁ、わしにゃあちっともわからんわ。はよぉ休みたい…」
そのまま体を傾かせ、喋った順に続々と木から落ちていく少女たち。
崖スレスレを隼のように滑空しながら、風切り音をBGMに六爪の少女は口ずさむ。自身を焼き焦がすような、新たなる戦乱を求めて。
「――焔、悪の道に舞い殉じよう――」
絶対的『胸』威が、鎧達に襲い来る。
「ねぇねぇ~、そこから何か見える~?焔~、詠~、日影ぇ~?」
一人の
《忍装束・忍転身》考察
アニメ版閃乱カグラでは、忍転身とは気力を六つのチャクラから放出し、忍装束に切り替えるというナレーションがある。(アニメ版第1話)
加えて、
・その時に着ている服が光になり、再び収束して忍装束を構築している。(アニメ版)
・忍転身=忍装束は本人の願望が形をなすという裏設定がある(by両備)
・葛城が雪山にて、寒さ対策に普段の忍装束から相撲取りの着ぐるみに転身する(アニメ版『恐怖のハイキング』)
などの場面、記述から、服をチャクラに変換、分解し、自分が一番強いと考える姿。テンション、ポテンシャルを高く保てる姿に変えるのがこの術の本懐だと考えた。
これならやられた際に裸になるのが『自身の最高が負けたことによる自信の喪失』『チャクラの消耗により保てなくなる』などと説明がつくし、いくら破れようと脱いでようと、転身解除→服再構築ですぐ普段着にもどれる理由にもなる。
飛鳥がアニメ版プロローグで空蝉の術を披露しても、チャクラが貯まって再構築や、服をチャクラに戻して取り戻すなどのパターンがあるから頷ける。
銃や刀に傷つけられようと滅多に血が出ないのも、忍装束が変わりにダメージを受ける『身代わりの術』の役割をはたしているからではないだろうか?
自分は、『信長の忍び』より生きて情報を持ち帰るのが忍の勤めと聞いた。そのため忍転身を
『忍本人を生かし、情報を持ち帰らせるために生まれた未来の新忍術、全身を覆う身代わりの術』と仮定した。
どうだろうか?爆乳バカゲーも考察を入れてみると、術一つでこんなに奥が深い。
さあ、みんなもレッツ考察。