落第騎士の英雄譚~世界最強の剣士の弟子~   作:火神零次

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嫁編!リリーです!さぁ!番外編を待っていたみんな!待たせたな!甘く書いて見せる!(フラグ乙w)


嫁編~リリー1~

「ん……んん……。」

 

 ベッドに横になっていたリリーは眠りから覚める。

 

「ん~!」

 

 眠りから覚めたあと、リリーは背伸びをし、ベッドを見る。

 

(おはようございます。マスター♡)

 

 リリーは爛の額にキスをすると、リビングの方へと歩いていった。

 

「~♪~~~♪~~♪」

 

 鼻唄を歌いながら身支度をし、料理を作り始める。

 

「え~っと、マスターは白米で……、これと、あれを使って……。」

 

 リリーは確認しながら次々と料理を作っていく。

 

「これで完成と……♪じゃあ、マスターを呼びに行きましょうか。」

 

 リリーは着けていたエプロンを外し、爛が寝ている寝室に向かった。

 

「マスター♪朝ですよ~…♪」

 

 リリーは小声でそう言いながら、爛の寝ているベッドに横になる。

 

「ん………リリー………。」

 

 爛は寝返り、寝返った先にリリーが居り、リリーと体がピッタリとくっつくようになった。

 

「……………!!」

 

 リリーは突然のことに顔を真っ赤にする。

 

「マスター、朝ですよ~♡」

 

 リリーは爛の上に跨がり、爛にキスをする。

 

「ん……んんんん!!!???」

 

 爛は目を大きく見開く。リリーは爛が起きると、キスをやめる。

 

「おはようございます♪」

「あ、あぁ…おはよう。」

 

 リリーは爛に抱きつき、挨拶を交わす。

 

「…で、どうして俺の上に跨がってこんなことを……?」

 

 爛は疑問だったことをリリーにぶつける。リリーは爛の体を触りながら話す。

 

「だって、マスターが起きなかったから……。」

 

 恥ずかしながら爛に抱きつく。

 

「ん~…。まぁ、いつもよりは遅いもんな。」

 

 爛も抱きついてきたリリーを抱き締める。

 

「…因みに、朝食は…?」

 

 爛が尋ねると、リリーは顔を更に赤くし、爛から離れる。

 

「…も、もう、作ってあり……ます…。」

 

 リリーは細切れになりながらも、作ってあると言う。

 

「ん、じゃあ、早く食べようか♪」

 

 笑みを見せて爛はそう言った。

 

「いただきます。」

「はい♡召し上がれ♡」

(マスターがあんなに正しく…、そして可愛いものです♡)

 

 爛はしっかりと手を合わせて食べるものに感謝をし、食事に入る。それを見ていたリリーは爛が手を合わせている姿が可愛らしく見惚れていた。

 

「ん?どうした?」

「いえ、何でもないです♡」

 

 爛が白米を食べながら何も食べておらず自分を見ているリリーを見て、首をかしげながら話す。

 

「ふ~、御馳走様。リリー。」

「お粗末様です♡」

 

 爛は食事を終えると、しっかりと手を合わせて食べたものに感謝をした。リリーはまたもや爛の姿に見惚れていた。

 

「今日は……、何もないな。」

 

 爛は手帳を開き、日程を確認していた。今日はなにも仕事がなく、休日である。

 

「お休みなのですか?」

 

 爛が何もないことを言ったことに、リリーは爛に尋ねる。

 

「…ん?あぁ。そうだ。」

 

 爛は何か考えことをしていたのか少し間が空いて反応する。

 リリーはその事を聞くと、爛の膝の上に乗る。

 

「……………どうした?」

「マスター、しましょうよぉ……。」

 

顔を赤くし、体をモジモジさせながら爛に上目使いでそう言う。

 

「いやなぁ……。」

「嫌でしたらしませんからぁ……。」

 

リリーからの言葉の追撃に、爛の理性が折れかかる。脳の神経、自分がフル稼働できる理性を使い、保っていた。

 

「………もぅ、ガマンなりません!今すぐにでもします!」

「ちょっ!?ま、待って!」

 

リリーは我慢することができず、爛の制止を聞かずに爛に襲い掛かった。

 

 ーーー夫婦、朝から夜戦に突入すーーー

 

「ハァ………ハァ………ハァ………。」

「ウフフ、マスター………♡」

 

 息を切らしながらも、汗を流している爛と、爛に目がハートの状態で抱きついているリリー。

 

「……シャワー浴びてくるよ。」

 

 爛がそう言うと、リリーは何も言わずに爛から離れる。爛はその事に疑問を感じながらも、シャワーを浴びる。

 

「……………………………。」

 

 爛がシャワーを浴びているなか、風呂場のドアの奥から声が聞こえる。

 

「マスター、私も入りますね……。」

 

 リリーの声が聞こえてきていた。リリーは風呂場のドアを開けると、バスタオルを体に巻いた状態で来ていた。

 

「いや、いきなり入ってこられたらビックリするからな?………別にいいけどさ………。」

 

 爛はシャワーを浴びているなか、突然リリーが来たことに驚き、そう言った。

 

「私もシャワーを浴びようと思って。」

 

 リリーはそう言いながらも、シャワーを浴びている爛の側に行く。

 

「な、ならどうしてこんなに近くに。」

 

 爛はいきなり側に来たリリーに驚きながらも尋ねる。

 

「いいのではないですか?こんなにもマスターを愛しているというのに。」

 

 すると、リリーの目からハイライトが消え去り、爛を抱き締める。

 

「もし……目移りして浮気なんてしてしまったら……どうなるか分かってますよね?」

 

 爛はその事を聞くと、汗を流した。リリーの言葉の本気に命の危険を感じてしまったからだ。

 

「……あぁ。分かってるよ。というか、お前から目が離れないよ。」

 

 爛はリリーを抱き締めると、優しい声音でそう言った。それだけで、リリーの心は温まっていた。

 

「フフ……♪」

 

 リリーはハイライトを戻し微笑む。

 

「ん?どうした?」

 

 爛はリリーが微笑んだことに、疑問を持ち尋ねる。すると、リリーは目のハイライトをハートにし、爛の体に触れる。

 

「だって………こんなにも体が素直で……♪興奮してしまいます♡」

 

 リリーはそう言いながら、爛の体を指でなぞっていく。

 

「……………………!!!」

 

 爛はリリーがそう言ったことを聞くと、顔を赤くしてしまう。

 

「では、もうしてしまいましょうか♡」

 

 リリーは息まで荒くしてしまう。

 

「いや、待って!待って!もう充分だから!」

 

 爛は必死に反論するが、リリーは聞く耳を持たない。

 

「早く♡早く♡」

(あ、無理だこれ……。諦めよう。)

 

 リリーがやる気満々な状態を見て、爛はすぐに諦めた。

 

 ーーー夫婦、朝風呂で夜戦に突入すーーー

 

「ハァ………ハァ………もう……限界………。」

「私は嬉しいです♡マスターのーーー」

「それ以上やめろ!制限かかるから!」

 

 爛はゲッソリとしながらも、リリーが危ない発言をしようとしたことに、ツッコミを入れる。

 

「ま、まぁ………あがろうか。」

「はい♡」

 

 爛は苦笑いをしながらも、リリーの頭を撫でる。リリーは爛にくっつくと、素直に返事をする。

 

「…………………………………。」

「マスター?どうかしたのですか?」

 

 爛はまったく体を動かさないまま、リリーを見詰めていた。それに疑問を持ったリリーは爛に尋ねてきた。

 

「いや………、膝の上からリリーが動かないから……………。」

 

 椅子に座っている爛の膝の上にリリーが鎮座しているのだ。

 

「………マスターは嫌なのですか?」

「うっ………。」

 

 リリーが涙目になり、爛に上目使いで尋ねる。異性に興味がないとはいえ、蔑ろにするのには気が引ける爛は合わせていた視線を外す。

 

「マスター………。私は、要らないのですか………?」

(ヤバイ。本当に泣いてしまいそうだ……。要らない訳じゃないけど………。)

 

 涙が溜まりに溜まり、本当に泣き出してしまうと考えた爛は焦り始める。

 

「い、いや、嫌じゃないし、要らない訳じゃないよ?」

「ですよね♪マスターは私を嫌うなんてことはないですよね♪」

 

 爛がリリーを泣かせないように言うと、リリーは笑顔を浮かべ、爛に抱きつく。

 

「わっ!………まったく。」

 

 爛は微笑むと、抱きついてきたリリーを抱き返し、頭を撫で始める。

 

「マスター………♡大好きです。本当に♡」

 

 リリーは爛に体を委ねると、爛の体温を感じながら、眠ってしまった。

 

「………寝たのか。ふわぁぁぁぁ………。俺も眠くなってきたな………。ベッドに行くか……。」

 

 爛はそう言うと、リリーを抱き抱え、ベッドの方へと行き、同じように横になり、眠りに入る。

 

「………お休み、リリー。」

 

 爛はリリーの唇に、そっとキスをすると、リリーを抱き締めたまま、眠る。

 次の朝、同じようにリリーが爛が起きるときにキスをしていたのは言うまでもない。




………やっと書き終わった……。次回は………、fateキャラではなく、明になりそうです。兄妹愛はどのようなものになるでしょうか。

甘くかければいいのですが………

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