モンハンやってましたぁ。楽しいぜ!まぁ、持ってるのは4と4gにxとxxだがな。
「それで、どんな力があるの?」
ステラがどのようなものがあるのかと、爛に尋ねる。
その瞬間、
空気が凍った。
爛のことをよく知っているであろう人物は全員、顔を伏せ、爛から目をそらしている。
「………教えるとは言ったが、それで俺に対する見方が変わっても知らないからな。」
爛は釘をさした。それもそのはずだ。爛の力のほとんどが、人が持つべきではない力なのだから。
「……もう一度、俺から聞こう。
……俺は、話す覚悟はできている……。
そちらは、できているか……?」
爛は鋭い目付きでステラを見る。
その眼光は獲物を狙う獣の目でもある。
けれども、ステラは他に感じていることがあった。
(……ラン……。アンタ、どういう人生を送ってきたというのよ……。)
ステラは爛の今までに疑問を感じていた。
「えぇ、出来ているわ。」
それを知ることができるのは、これきりかもしれない。
「……そうか……。聞くのか……。
俺の送ってきた地獄の日々をな………。」
「え………?」
爛が放った言葉に目を見開く。
「………俺の力の一つ……。この左目と、右目……。これは、突然変異だ。」
爛は眼帯をはずし、両目を見せる。
真っ黒に染まっている左目と、黄金に輝き続ける右目。
「俺の、一番下の妹……、沙耶香が死ぬまでは、この目じゃないんだ。」
爛は少し、苦笑いをしながらそう言って、自らの右手を見る。
「前までは、青みがかった黒い目をしていてな。その時から、異常な目でもあったよ。」
爛は何も感じさせずに、淡々と話していく。
まるで感情のない機械のように。
「その時はまだ、俺に力はない。
嫌われるだけの存在だったよ。
何もできない、異質な存在だったけどな。」
爛は嘘は言っていない。
これは、全て事実であることを、誰もが分かっていた。
「けどな………。俺はある一人の死を見た………。」
爛の重い声が、部屋のなかで響く。
「誰が……死んだんですか……?」
爛のとなりに座っていたリリーは、爛に尋ねた。
「……正確には……、この世界で起きた死じゃない……。
別世界のだ。」
その事に、全員が唖然とする。
今、爛が言っている話は、リリーたちも知らない。
正確に知っているのは、今話している爛と、六花と颯真だけだ。
「……おい、爛。それは………。」
颯真は爛を止めようとした。……けれども、止めることができなかった。
爛の目が、輝かなくとも、颯真は感じていた。
彼の目が、その死を悲しんでいる目であったと。
「……こんなのは初めてだったよ……。
初めて見た人の死が、まさか別世界の『自分』だったことにな。」
「っ……!?」
「え……!?」
「そんな……!?」
唖然とするリリーたち。顔を伏せていたのは、六花と颯真だけだった。
「そこからだ。俺は……、別世界で死んだ自分を見て、
爛はそう言った。とても見てられない顔で。
「………なぁ、ステラ……。」
「何?」
爛は悲しむような顔で、ステラを見つめる。
「……お前は……、大切な人たちから……、捨てられると考えると……、どう思う……?」
爛が、ステラに尋ねたことは、誰もが答えられるようなものだった。
でも、これをステラに尋ねたのは、爛が確かめたいことだったから。
『異質な自分』の存在を認めてくれている意味も、彼の言葉にはあった。
「……そんなの、悲しいに決まっているじゃない。
アナタ、そんなの、何のためにアタシに聞いたのよ?」
逆にステラから尋ねられた。
しかし、爛の答えはたった一つだ。
「ハァ……。」
(爛……大丈夫だよ……。僕がいるから……)
しかし、勿体ぶるように爛はため息をつく。
六花は何か感じたのか、先程よりも抱き締める力を強くした。
(ステラ……。爛が聞いているのはその答えじゃない。
………何時のまにステラを試した。爛……。)
颯真は、ステラの答えが爛の尋ねていることと違うことに気づいていた。
そして、爛がステラを試したことも。
「ステラ。……俺と模擬戦をしろ。」
「爛……!」
(やっぱり、こうなるんだね……。)
(止める準備だけしておくか……。)
爛は尋ねたことに関しては何も触れずに、ステラに模擬戦を挑んできた。
「……教えてやるよ。別世界の俺が使ってた技をな。」
爛はそう言うと、六花を抱き上げ、そのまま外に出てしまう。
「爛……。これでいいの……?」
「あの皇女さんには丁度いいのさ。」
爛はそう言うと、六花を下ろす。
「………来たみたいだね。」
六花がそういうと、爛は振り返る。その先には、
「準備は出来ているようだな………。」
「もちろんよ。」
爛はステラが既にトップギアになっていた。
短時間でそこまでできるというのに驚きはするが、焦る要素は何一つない。
「じゃあ、見せてやるよ。」
爛は目を閉じる。
思い出すは、彼の呪文。
「───我、鬼神なり。
───操りしは最強の剣。
───汝を死へと導く。
───我が魂は剣と共に。」
爛の詠唱は終わる。
すると、爛の前には、一本の刀が突き刺さっていた。
「魔術なんて捨ててかかってこい。」
完全な挑発。
それは、ステラは気づいていた。
「上等よ!」
爛は構える。しかし、その構えは、爛の剣術ではある得ないような構えだった。
(あの構えは、まさか……!)
一輝は聞いたことがあった。
爛の構えを。
最強の剣技。
それは、比翼を上回る力だったと。
「《
爛は思い出す。鬼神の技を。
「《サムライ・ドライブ》!」
全てを一刀両断する技。力など無力。技など無力。
彼の能力は、全てを切り捨てる能力。
その極みの一つが、この《サムライ・ドライブ》。
「っ!?」
ステラは後ろに下がる。だが、その衝撃は大きく、ステラは踏みとどまることができなかった。
「笑ってる……?」
ステラは爛の表情を見て唖然とした。
爛が笑っていたからだ。
「一体、爛に何が……?」
溢れでる爛の力。それは、蒼光を纏っていた。
「それが、何なのよ……!」
ステラは魔力を高める。
「本気で来るといい!」
爛はそれを見て、笑みを浮かべながら、刀を構える。
「蒼天を穿て、煉獄の炎!」
最大にためる。その炎は、全てを焼き尽くす力となる。
「焼き尽くせ!《
煉獄の炎を纏った竜が、爛に襲いかかる。
「へぇ~。それで勝てるとでも?」
爛は刃に魔力をのせる。いや、正確には刀自体に魔力を流し込む。
爛は一歩踏み込み、刀を大きく構える。
「《サムライ・エッジ》!」
そして、真一文字に振るう。
爛が振るった刃は、ステラの《
「嘘っ!?」
後ろに下がろうとした瞬間には、爛は目の前に来ていた。
「《サムライ・スラッシュ》!」
爛の放った斬撃は、ステラを切り裂いていった。
「そん……な………。」
ステラは致命傷を受け、そのまま倒れる。
「やってみるか?一輝。」
爛は間髪入れずに、一輝に尋ねる。
「うん。その前に、ステラを寝かせないとね。」
「はいはい。」
一輝も笑みを浮かべながら、そう言った。
「ステラさんは、私が運んでおきます。」
リリーはステラを抱えて、家の中へと戻っていく。
「ま、リリーがやってくれたからいいか。」
一輝は、
「なら、始めようか。」
爛は彼が使っていた刀を構える。
「ッ。」
爛が踏み込んだ瞬間、姿が消える。
一輝は全方位を警戒する。
「ハァ!」
一輝が後ろに刀を振るうと、そこに火花が飛び散る。
あまりの早さに、視認はできなかったが、爛の刀に当たったのを感じた。
しかし、これでは防戦一方。何てしても攻勢に出なければ負ける。
「《
一分間で決着をつける。
それしかない。爛の速度についていくには、一輝の最高速を叩き出せる《
「ッ!」
爛は一輝の覚悟に戦慄する。
より一層楽しめると、爛はそう感じた。
「じゃあ、ギアをあげるとしようか!」
爛を包んでいる蒼光が、白光に変わった。
「《
ーーー第64話へーーー
はーい、これで第63話は終わりです。
あ、そうだった。FGO。水着ネロ来たよぉ。嬉しいね。
模擬戦をちょっと入れましたが、次回も力の説明になりますね
次回、~天衣無縫の極み~お楽しみに!