落第騎士の英雄譚~世界最強の剣士の弟子~   作:火神零次

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今回は再会!再会した話だけだ!

後遅れてしまった。本当に申し訳ないと思っている。


第61話~再会 呉編~

「よく分かったわね。爛。」

 

 褐色肌の薄い赤色、赤い服装をしている女性が感心したように爛の前に現れる。

 

「まぁな。気配でわかるんだよ。雪蓮。」

 

 彼女は『雪蓮(しぇれん)』。現代より、遥か昔の中国。つまりは三国志とでも言ったところだろうか。しかし、彼女がいるのはその平行世界。魏、呉、蜀。その武将らが女の子の世界。わかるものもいるだろうが、恋姫†無双という世界から、こちらに来ている。

 爛は、彼女がどういう方法で来ているかは分かっている。

 

「呉のほうはどうした?気配で分かるけど、全員いるんだろ?」

 

 爛が荒い口調でそう言うと、やはり雪蓮は感心した顔をする。

 

「正解よ。皆して来たんだから。」

 

 雪蓮がそう言うと、後ろの木から現れる。

 

「………おい、シャオはどうした。」

 

 爛が現れた全員を見ると、シャオというものが居ないことに気づく。

 

「シャオはこっちだよ!」

「うぉ!」

 

 シャオは爛の背中に抱きつき、爛の左肩から顔を出す。

 

「後ろに居たのか。居ないと、どうしたのか考えるからな?そう言うのは、止めといた方がいいぞ。」

 

 爛はシャオの頭を撫でながらそう言い、シャオは嬉しそうに爛の顔で頬擦りをする。

 

「むぅ………。」

 

 すると、雪蓮の隣にいた同じような肌と髪色をしている女性が、不満そうな顔をする。

 

「妹に嫉妬か?『蓮華(れんふぁ)』」

 

 爛はニヤニヤしながら、蓮華の方を見る。

 

「そ、そんなことはない!………(羨ましい)

 

 蓮華は、爛に反論をするが、やはり爛に抱きついている妹が羨ましいのか、小声でそう言うのだった。

 

「なら、私も───」

「待った。雪蓮、呉はどうした?」

 

 雪蓮も爛に抱きつこうとするが、爛が待ったをかけ、聞こうとしていたことを尋ねる。

 

「あぁ。それなら、桃香と華琳に任せたから大丈夫よ♪」

「おいおい………、ってか、雪蓮も抱きつくな。あんた大人だろう……。」

 

 雪蓮は爛の待ったを気にすることもなく抱きつき、爛は呆れた顔で雪蓮にそう言う。

 

「それでも、心は乙女よ?」

 

 雪蓮は笑みを浮かべてそう言うと、爛はため息をつく。

 

「………それより、明命(みんめい)は………?二人が寄りかかっているとはいえ、さすがに重い気がするぜ……。」

 

 爛は明命が同じように居ないということに気づき、尋ねる。

 

「明命なら、お主の前に張り付いておるぞ……。」

「はっ?(さい)。本当か………って、本当だったし………。」

 

 爛が祭と呼んだ女性は明命は爛の前に張り付いていると言うと、爛は下の方を見る。

 すると、黒髪の少女、明命が祭の言っていた通り、抱きついて張り付いていた。

 

「………………………。」

「…………み、明命………?」

 

 明命は何も言わず、抱きついた力を強くする。爛は、どういうことなのかが一切分からず、尋ねるだけだった。

 

「………………………。」

「……何か言ってくれねぇと分からんねぇぞ………。」

 

 明命は沈黙を貫き、爛は困った顔をする。とにかく、爛は明命が気がつかなかったことに不満だったはずだと思い、明命の頭を撫でる。

 

「………………………。」

「…………な、なぁ。明命?な、何か言ってくれよ…………。」

 

 それでも、沈黙を貫き通す明命を見て、爛はお手上げの状態だった。

 

「…………け。」

「………え?」

 

 明命は何かを呟くが、爛の耳には一部しか入っておらず、素っ気ない声を出す。

 

「………口づけ………してください………。」

 

 明命は顔を赤くしながら、爛の瞳を見つめ、そう呟いた。それを聞いた爛は少し顔を赤くする。しかし、爛の近くにいたシャオこと、小蓮(しゃおれん)と雪蓮は聞き逃さなかった。

 

「ちょっとちょっと!明命!爛は私と………!」

「それより、爛。私としましょうよ♪」

「爛さんとは私がするんです!」

「ちょっ!お前ら!揺さぶんじゃねぇよ!」

 

 シャオが爛を揺さぶり、雪蓮は体を爛に傾け、爛の前に顔を持っていこうとする。明命は逆に体重をかけ、爛を前のめりにさせようとしている。

 

「ふふ♪もーらい♪」

 

 雪蓮は二人が争い、爛が無防備になっているところを狙い、爛の唇と重ねる。

 

「んんっ!!??」

「なっ!?」

「えっ!?」

「あっ!?」

 

 気づいたときには既に遅かった。雪蓮が爛を貪り尽くそうとしていた。

 

「~~~~~~~~っ!!??んぐぅ~~~!んんん!!~~~!!!!」

 

 爛は必死に離れようとするが、雪蓮は爛の頭をがっしりと掴んでおり、左腕は雪蓮が動かせないように胸の間に挟めており、右腕にはシャオと明命が占拠し、動かせないため、抵抗など出来ない状態だった。

 

「~~~~~っ。ぷはぁ……♪美味しかったわ♪ら・ん♪」

「ハァ…………ハァ………容赦ないな………雪蓮……ハァ………。」

 

 満足な笑みをする雪蓮と、荒くなった息を整えている爛。

 

「私も~~~~~!」

「んがっ!?」

 

 いつの間にかシャオは爛の前に回り込み、息を整えている爛の唇を塞ぐ。

 

「~~~~~っ!!んんん!!ん~~~~!むぅ~~~!」

 

 爛はやはり抵抗をするが、雪蓮が未だに腕を拘束し、シャオは爛の頭をがっしりと掴んでいる。

 離れることは叶わない。彼女が満足するまで、と。爛は諦めた。

 

「…………はぁ……♪美味し♪」

「………そいつは何より。」

 

 シャオは重ねていた唇を離し、爛の瞳を見つめる。爛は呆れた顔をしながら頭を撫でる。

 

「むぅ……………。」

 

 明命は自分には口づけをしてもらえていないため、不満顔をする。

 

「………ったく。明命。」

「はい?」

 

 爛はため息を一つ吐き、明命に声をかける。明命はどうしたものかと爛に顔を向ける。

 

「…………ん………。」

「………んんん!!??」

 

 明命の唇を自身の唇で塞ぐ。明命は驚くが、すぐに爛の舌を絡める。

 

「ん…………んぁ………んん………んむぅ………。」

 

 爛も抵抗はせず、諦めているのか。逆に舌を絡めてきていた。

 

「………はぁ……、ここまでだ明命。」

 

 爛は明命の唇に人差し指を当て、そう言った。

 

「…………んで、まさか俺と居るなんて言わないよな?」

 

 爛は雪蓮に向かってそういった。図星なのかそうなのか、雪蓮は焦ったような顔をする。

 

「……そ、そんなわけないじゃない……。」

「話には入ってきてねえが、他のやつも居るからな。素直に答えてくんねぇとわかんねぇぞ。」

 

 間を置いて、更には目を泳がせた雪蓮を見た爛は、苦笑いをする。

 

「……ハァ………。本当は、居たいんだろ……。」

「………………………。」

 

 爛がそう呟くと、雪蓮は爛を見て黙り始める。

 

「…………あぁ、ったく。別に来てもいいぞ。」

 

 爛は渋々そう言うと、雪蓮たちは目をキラキラさせる。

 

「本当に良いのね?」

「………あぁ……。」

 

 雪蓮は爛に迫りながらそう言うと、爛は間を置きながらも頷く。

 

「やった!やっと爛と一緒にいれる~~~!」

 

 ぴょんぴょんと跳ねるシャオを見て、爛は微笑むも、別のことを考えてしまう。

 

(……六花たちに何か言われるだろうな。………面倒だな………。)

 

 爛は六花たちに何か言われそうだと思い、苦笑いをする。

 

「ね、早く行こ!」

 

 シャオは爛の腕を引っ張り、早く行かせようとする。

 

「待てって!」

 

 爛はそう言うと、目を閉じる。すると、今度は光が爛を包み込み、オルタを無くしていく。

 

「あ、元に戻った!」

「そう言えば、お前たちにはオルタを見せたことがあったんだっけ……。」

 

 シャオがそう言うと、爛は思い返すようにそう呟く。

 

「じゃあ、行こうか……。」

 

 爛はそう言い、六花たちの方へと戻っていく。

 

 一方……。

 六花たちの勘が囁く。

 

「むぅ………。また爛は……。元に戻ったのかな………。にしても、女の人連れてきすぎだよ………。僕が爛の恋人だと言うのに……。」

 

 爛がまた女性を連れてくるという予感がしていた六花たちだった。

 

 

 ーーー第62話へーーー

 




息抜きで何か書きたい……。日常系は無理だ。バイオハザードでも書いてみるかな……。

それに、これからこれだけのキャラをどうしたらいいんだ……。話させるのが大変だぜ……。シャオと明命は爛をめぐってこういうのがあるんです!通常は主従関係は成り立っております。

爛「それはお前のキャラ管理が甘すぎるんだよ……。」

でも、ネタバレだと何人かは帰していくよ。

爛「あ、そうなのか……。ってか、どさくさに紛れてシャオと明命をだな……。できれば、そういう関係がなく、対等だといいのだけれど。」
 (できれば、彼女たちを入れないでそのまま何人かを返してほしいな……。うん。あの三人は通常でも手がつけられないというのに……)

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