(´・ω・`)
※今回は少しアブナイものかも
爛と六花は自分の寮部屋にて、リリーと出会う。すると、二人とも目のハイライトを無くし、睨み合っていた。
「な、なぁ、もう止めなーーー」
「爛(マスター)は黙ってて(ください)!!」
「アッハイ。」
爛は二人を止めようとするが、二人の気迫に押され、何も言えなくなってしまった。
「君は何で爛のことをマスターと呼ぶのかな?」
「それはもちろん、マスターは私の契約者であり、私を受け入れてくれた人なのですから、マスターと呼ばせてもらってるんですよ。それこそ、貴女の方こそマスターに迷惑などかけていませんよね?」
「かけているわけなんてないじゃないか。僕は爛の傍に居たいんだ。」
「それは同感ですね。私もマスターの傍に居たい。」
「「でも、もし邪魔をするのなら・・・。」」
二人は睨み合いながら、剣を顕現する。六花は龍の装飾がされている剣。リリーは黄金に輝く、青い装飾が施されている剣を。
「「容赦はしない・・・。」」
(あ、これはマズイパターン。さっさと止めないと。)
爛はマズイとすぐに判断し、二人を止めるように
「貴女はマスターの隣に居るべきではない。」
「勝手に決めないでくれるかな?僕と爛は恋人同士なんだ。それこそ、君こそが居ない方が良いんじゃないかな?」
二人の言い合いにどちらもしびれを切らし、真っ直ぐに走っていく。
「「殺すッ!」」
二人がそのまま激突するとき───、
「はい、そこまで。」
「痛い・・・。」
「痛いです・・・。」
「自業自得だ、二人とも。」
爛は霊装で止めるのに呆れたのか、二人の頭をゲンコツし、正座させる。流石にこれはやりすぎだと、爛が二人に言い聞かせる。
「まぁ、二人がそうなるのは、もっともなんだけどな。にしても、リリー。カリバーを出すほどでもないだろ。」
そう、リリーの持っていた黄金の剣。リリーの武器であり、名前をカリバーと言う。剣の中では最強の部類に入り、使い手次第ではどうにでもなると言うほどだ。
「で、だ。二人が思う気持ちも分かりはしないと言う訳じゃないが、これから一緒になるんだから、仲良く、な?」
「分かりました・・・。」
「分かったよ・・・。」
六花とリリーは反省した様子で爛の言ったことに答える。
「うんうん、素直でよろしい。」
爛は満足した表情で、二人の頭を撫でる。二人は爛から頭を撫でられたことに嬉しくて胸を高鳴らせていた。
「さて、リリーの件のこともあるから、黒乃のところに行こうか。」
「そうだね。」
「ええ、そうしましょうか。」
三人は黒乃の居る理事長室に向かっていった。三人が廊下を歩いているなか、爛達の前から見たことのある姿をした人が居た。
「一輝?」
「あれ、爛。」
そう、一輝達だ。最近は色々とあったせいか、一輝達と会うことができるのは朝のトレーニングや、選抜戦で会うことぐらいになっていた。すると、明がリリーに気づいたのか、リリーに駆け寄る。
「リリーちゃん!?」
「妹様、お久し振りです。」
「随分と会ってなかったもんね。元気だった?」
「ええ、あっちの方でも頑張ってましたし。」
明とリリーは会ったことがあるのか、久し振りに会えたことで、二人の話は盛り上がっていった。尚、話についていけないのは、爛と六花以外だ。
「えっと・・・、爛?」
「ん?」
「その人は・・・?」
「彼女はリリー。俺と明の友人だ。これから破軍に居るわけだから、仲良くしてやってくれ。」
「初めまして、リリー・アイアスです。マスターとの契約者で、これから皆さんのお世話になります。よろしくお願いします。」
一輝は爛にリリーの紹介を求め、リリーは一輝達に自己紹介をし、ペコリと一礼した。
「よろしくね、僕は黒鉄一輝。」
「はい、これからよろしくお願いします、イッキさん。」
「リリーは敬語癖があってな。大目に見てくれ。」
「へぇ・・・、そうなんだ。」
リリーが敬語癖のことを爛が言うと、ステラは不思議そうに言った。
「ん?どうかしたか?」
「いや、メイドなんて雇ってるんだって思ってね。」
「いや、俺の家はメイド雇わないし、俺とリリーにも色々とあったからこんな感じなんだよ。」
確かにリリーの着ている服はメイドのような服だ。しかし、爛はメイドを雇ったりはしない。爛とリリーがどのようにして出会ったかは二人にしか分からないが、二人とも話すつもりはないらしい。時間を置いて、話してみれば教えてくれるだろう。
「で、一輝。俺達は黒乃の部屋に行くんだが・・・、来るか?」
「いや、僕はこれから用事があってね。行かなきゃならないんだ。」
「そうか。分かった、じゃあまた今度。」
「うん、それじゃあ。」
爛達と一輝達はそこから別方向に別れ、爛達は黒乃の居る理事長室に向かった。
理事長室につくと、爛が理事長室のドアをノックするのだが・・・
「・・・居ないな。」
「そうだね。」
「鍵も閉まってるようですし・・・。」
理事長室には誰もいなかった。何かあったのだろうか?理事長室には鍵も掛かっており、簡単に開けることができない。
「ま、リリーの件は聞かれたときにでも話せば良いか。・・・無駄足だったか。」
「仕方ないよ、部屋に戻ろう。」
「そうだな、戻るか。」
爛達は仕方ないと思いつつ、先程来た道を戻っていく。
寮部屋に戻ると、爛はいきなりベットに寝転がされたことに驚く。
「何で?」
「何でって・・・、ねぇ?」
「そうですよね、リッカさん。」
二人は目配せをすると、声を揃えて爛の耳元で言った。
「「これから二人で爛(マスター)に僕(私)達の愛をわからせるんだよ(わからせるんですよ)?」」
「え・・・?」
爛は素っ気ない声をあげ、それを気にせず、六花とリリーは爛を挟むようにベットに横になる。因みに、今は夕方だ。
「あ、あのなぁ、二人とも。明日は用事があるし、色々とやることもあるから、離れてくれないか?」
「「嫌だ(です)。」」
「え~・・・。」
すると、二人は爛の両耳をなめ始めた。くちゃくちゃと淫らな音を立てて、爛に快感を与えようとする。
「ふ、二人・・・とも。止め・・・て、くれ・・・。」
爛は快感に身をよじらせながら、二人を止めようとするが、二人は止まる気配がない。
「ん・・・、ぁ・・・、うぅ・・・。」
弱いところをついてくるため、快感が爛を襲う。爛はその快感を誤魔化そうと懸命に身をよじらせる。
(爛・・・、可愛い♪)
(マスター、気持ち良さそう♪)
「ひゃ・・・、んん・・・、やめ・・・て・・・。」
爛の言動で二人は歯止めが掛からなくなっていた。もっと爛に快感を与えたい。そう言う思いが、露になっていくのだ。
「爛が可愛い仕草するから歯止めが掛からなくなってきちゃったよ。」
「私達が満足するまで、耐えてくださいね♪マスター♪」
「もう・・・、止めて・・・。」
爛はここから抜け出したいと思っているのだが、快感により、体が痺れて快感を誤魔化すぐらいしか体が動かせなくなっている。
「ひゃ・・・、りっ、かぁ・・・、リ、リー・・・、もう、いい・・・だろ・・・?んん・・・。」
「駄目だよ♪」
「まだまだ快感を与えてあげますよ、マスター♪」
その後も爛は二人から快感を与え続けられ、快感に負けてしまい、二人に身を任せることしかできなかった。
すると、爛がこんなことを呟いた。
「夜ご飯・・・、食べたいな・・・。」
今はもう夜。流石に料理を食べなければ、力が入らないのも当然だ。他にも、二人がガッチリと爛の腕を固定しているのもあるのだが。
「流石にお腹減ってきますね・・・。」
「そうだね、夜ご飯食べようか。」
やっとのことで開放された爛。耳を触ってみると、舐められているせいで二人の唾液がついていた。
「はぁ、やりすぎだ二人とも。耳がふやけてるじゃないか。」
「それは・・・、その・・・、ごめんなさい。」
「やり過ぎちゃったのは分かったから、許して?」
「はぁ・・・、今回だけだぞ。」
「「は~い♪」」
かなりご機嫌な声で返事をする六花とリリー。爛からすれば考えものだ。
「軽いものを作る程度だ。良いな?」
「時間もあまりないしね、それでいいと思うよ。」
「私もそうですかね。」
爛は野菜炒めと味噌汁。その二つを作る。後は米を盛るだけで食べれる。爛が作っている間、二人はすぐ食べれるように準備をしていた。
爛が料理を作ると、料理を皿に盛り付け、テーブルの上に置く。
「それじゃ、食べますかね。」
「「「いただきます。」」」
三人は料理を食べ始めた。軽いものではあるが、しっかりと満たされる量を作っているので、三人で食べれば、少し余る程度にしていた。
「ん~、マスターの料理は昔から変わらずに美味しいですね♪」
「料理を作ってる方からすれば、誉め言葉だよ。ありがとう。」
リリーは久し振りに爛の料理を食べれたことから、昔を思い出すように爛に言った。
「「ごちそうさまでした。」」
「あぁ、お粗末様でした。」
食べ終えると、爛は調理器具を片付けるついでに皿も洗っていた。二人は爛の邪魔にならないように、先に風呂に入っていた。爛が片付けを終える頃には二人は風呂から上がり、寝間着に着替えていた。そして、爛も風呂に入り、寝間着に着替え、ベットに横になる。二人も爛の傍の居たいのか、爛のベットに入り込み、爛の左右で寝ることになった。
「ん、じゃ、おやすみ。」
「おやすみ、爛。」
「おやすみなさい、マスター。」
そして、三人は深い眠りに入った。
ーーー第37話へーーー
第36話、終了です!
サブタイトルが少し可笑しい気がする。そして、しっかりとしたリリーの登場です!いやぁ、考えてみると、六花とリリーのところってステラと珠雫のところに似てる気が。まぁ、爛が止めてたからマシな方ですがw
そして、お知らせです!
新たな小説をあげることにしました!
原作は同じく落第騎士の英雄譚!因みに、爛達は出ません。主人公は一輝と境遇が似ています。
それでは、次回をお楽しみに!