転生したら戦闘力5のオッサン以上にモブだった件   作:大岡 ひじき

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6・多分Z始まりました

 皆さんこんにちは。マリンです。

 現在大学で動物学、主に爬虫両生類学を勉強しております。

 将来はえらい学者さんになります。

 すいません調子乗りました。

 まあ要するに、恐竜好きのまま進路決めた形です。

 この世界では結婚したいとか言ってたのにどんどん色気のない方向に向かっていくのは何故なんでしょうか。

 一応、前世では受けられなかった淑女教育なんてものもこっちでは受けてこれたので、かつての自分からは考えられない程度には物腰が優雅になったとは思ってますが。

 なのにひと月半前にあった小学校のクラス会で、当時仲の良かった男子たちから一斉に「気持ち悪い」と言われたので、とりあえず全員の脳天にチョップを一発ずつ入れておきました。

 あと自分で言うのもなんですが成績は優秀な方です。

 この調子なら多分来年には飛び級で大学院行けると思います。

 この前試験的に書いた論文が、一部の教授に若干鼻で笑われはしたもののそれなりに話題になって、サイエンス誌に顔写真付きで紹介され、その時ブルマさんから、

 

「雑誌見たわよ〜〜!」って電話来ました。

 そうそう、あの後ブルマさんとは連絡先を交換してまして、何かの折にちょくちょくお互いの近況を報告しあってます。

 信じられます?

 あの、ドラゴンボールのナンバーワンヒロインのブルマさんですよ?

 そのブルマさんと連絡取り合う仲ですよ?

 完璧モブのこのアタシがですよ?

 関係ないけどあの、ゴーグルかけて片足だけ出したデニム履いてポーズ取ってる扉絵がアタシ一番好きでした。

 あのスタイルの良さは犯罪だと思います。

 胸のサイズはアタシも今なら勝ってると思いますけど、確実にくびれで負けてます。

 しかも原作通りならあの人、40越えてもまだあの美貌とスタイル保ちますからね?爆ぜろ。

 すいませんなんでもないです。泣いてません。

 それはともかくその時、

 

「今度亀仙人さんの家にみんなで集まるんだけど、マリンも来なさいよ!」

 って誘われたんですけど、課題に追われてるからと辞退させていただきました。

 …だってこのタイミング、絶対ラディッツさん来訪の巻じゃないですかやだー。

 怖いですよやですよ会いたくありませんよ。

 前世で漫画で読んでた時は、主人公の兄なのにこの扱い!というあまりの不憫さに同情を禁じ得ませんでしたが、実際に顔合わすとなったら話は別です。

 忘れてるかもしれませんけどモブですからねアタシ。

 原作通りに進むなら悟空さんは一度亡くなるわけだけど、そんなもんアタシがいたところで阻止できるはずなどなく、また阻止したら界王様との修行フラグ折っちゃう事にもなりますし。

 何よりモブでも命は惜しいですはい。

 

 …いやいやいや。

 アタシ行かないって言いましたよね?

 なんでアタシん家の前に立ってるんですかブルマさん?

 いや「やっほー!」じゃなくて。

 

 

 この後メチャクチャ拉致られた(爆)




マリンの語り口調が最初の頃と変わってきているのは、前世の影響が強かった幼少期から、この世界で「マリン」として成長してきた部分が、彼女の中で徐々に大きくなっている為です。
芯になってる部分は変わらないので、本人に明確な意識はありませんが。

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