ソードアート・オンライン一紅き魔剣士と冥界の女神一   作:ソル@社畜やってます

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思い浮かんだはいいけど、一つ一つが短すぎて投稿するほどではなかった小ネタ集。
名付けて裏詩乃/シノンさん。
俺の欲望がダム決壊した結果がこれだよ!


小ネタ 裏ではこんなことしてるよ、詩乃/シノンさん

・風邪をひいた翌日

 少し熱が下がって昨日ほど体が重くてダルいということはなくなったが、それでも風邪が治っていないことには変わっていないため、利久はベッドの上で寝ていた。

 目こそ閉じているが意識はハッキリとしていて、その内体が勝手に睡眠に入るのを待っていた。

 そんな時、部屋のドアが開く音がして目を開くと、白のタンクトップの上から両肩が出るだぶっとした黒のトレーナーと同色のショートパンツの出で立ちをした詩乃が入ってきた。

「…詩乃?」

 詩乃は一言も発することなくベッドまでやって来ると、迷うことなくに利久の体の上に覆いかぶさった。

「利久」

「どうし…っ…!」

 名前を呼んだ次の瞬間、詩乃は両手で顔を抑えながら利久に唇を重ねて、すぐさま口内に舌を割り入れると歯や舌を舐め回し、自身の唾液を送り込んでは舌を動かして混ぜ合わせる。

 詩乃から漂う柔らかく甘い香りとは別にアルコールの匂いがするのを利久は感じとったが、この状況ではどうしようもなかった。

 くちゅ、くちゅという音が静かな部屋の中を響くほどに激しい詩乃の舌使いに、利久は風邪で力が入らず抵抗できることないまま、いつもとは逆に一方的に深いキスをされ続ける。

 息苦しくなり、頭の中が白くなって何も考えられなくなれほどに長く、長くキスを続けられていると、詩乃の方にも限界が来たのかそれとも満足したのか唇を離す。

 無色から白色へと変わった、混ざりあった二人の唾液が離した唇から垂れ落ちる前に詩乃は全部啜って飲み込んだ。

「おい、詩乃…いきなりなんで…」

「ごめんなさい、利久。でもね、風邪だからってこんなに無防備な利久が悪いのよ?」

 掛け布団をずらして利久のパジャマに手をかけてボタンを外し、筋肉のついてきた上半身が露わになったのを見て詩乃は自身の唇を舐めて利久の胸板に手を添えた。

「ふふ…無防備な利久の体。そそるわね」

「詩、乃…」

 詩乃は両肩にかかっているタンクトップの布地をトレーナーごと手をかけてずらす。利久の目には、控えめに思えてしっかりと実っている詩乃の胸の谷間がハッキリと映っているが、今は完全にいつもとは違う逆の立場だ。

「大丈夫。私が気持ち良~く、イカせてあ・げ・る」

 恍惚な表情で放った詩乃のその言葉を最後に利久の意識はプッツリと途絶えた。  

・ALO 私の体

 キリトと共に行っているルクスの訓練を終えて、シノンが購入した猫妖精領のホームへとリクは帰宅する。

 たかだかゲームの家に帰宅もなにもないだろ、と思われるかもしれないが、二人にとってはたとえゲームの中とはいえ現実と全く変わっていないのだ。

 リクがドアを開けて「ただいま」と言いながら中に入ると、暖炉の前で眼鏡をかけてプレイヤーの一人が執筆している小説を読んでいたシノンが顔を上げて振り向いた。

「おかえりなさい。今日も…特訓?」

「ああ、ルクスもどんどん腕上がってきてるよ。今日なんか負けたし」

「…そう…」

 嬉しそうに話すリクとは対照的に、シノンは一目みて気持ちが沈んでいるのがわかる。リクはそんなシノンの様子を不思議に思いながらコートを装備から外して近づくと、シノンがいきなり立ち上がってリクの手を握りながら二階の寝室へと向かう。

「お、おい。シノン?」

「…」

 シノンは何も言わないままリクを寝室へと連れ込むと、ベッドにリクを寝かせてその上に四つん這いの体制でかぶさった。

 いきなりなんでこんなことをしているのか、とわけがわからないままリクがポカーンとしていると、シノンが美しい水色の瞳に薄くと涙を滲ませながら言った。

「…リクは、私の体じゃ満足できないの…?」

「え、な、何を」

「私なんかより、ルクスみたいに大きい方がいいの…?」

 ここ最近、現実ではともかくALOで愛し合ってる恋人同士が夜に行う行為を二人はしておらず、シノンはそれを、自身の体では満足させられていないのではないか?と思うようになっていた。

 新しくアバターを作成する際、シノンは現実の詩乃の体をトレースして作成したため、ALOでのシノンの体型は現実の詩乃と同じと言って差し支えない。

 リク/利久に満足してもらうために日々の体磨きは怠っておらず、事実現実とALOの両方において体を重ねあったときも「魅力的」や「綺麗」と言われている。が、如何に体を磨こうが他の女性メンバー、特にリーファ、ストレア、ルクスの三名と比較して決定的に劣る部分があり、その内の一人とリクはここ最近毎日のように会っており、そんなことあるはずが無いと信頼している一方で、僅かながら考えたくもないことが浮かんでくるのだ。

「…」

 シノンの言葉を聞いてある程度察知したのか、リクは軽く息を吐いてから優しい顔つきで言った。

「そんなことないよ。俺は」

「だったら!」

 リクの言葉を遮って、シノンは瞳から一筋の涙を流し、体を震わせながら言った。

「もっと私のことを…私だけを見ていてよ!」

 放たれた言葉にリクは目を丸くしてぱちぱちと瞬きを数回すると、涙を流しているシノンの背中と後ろ髪に手を回してそっと抱き寄せてペールブルーの髪を優しく撫でながら一言だけ言った。

「ごめんな、詩乃」

 現実では一緒に暮らしてこそいるが、家族の目がある分好き勝手はできない。よってALOでは二人きりの時間を多めにしたい、と決めていたのだが最近はルクスの訓練に集中するばかりでその時間を作れていなかったことをリクは反省し、謝罪の言葉を口にした。

 シノンの体が起き上がろううとしているのを察知したリクが手をどかすと、まだ少し怒っている表情のシノンがリクを睨む。

「…許して、くれない?」

「ダメ」

 二人きりの時間を作らなかった分その埋め合わせをしろ、というシノンの考えを表情から読み取っていたリクは、腕を広げた無防備な状態で言った。

「好きにしていいよ」

「…ん」

 シノンは一切躊躇することなくリクのシャツを捲り上げて上半身を露わにさせると、これまた躊躇なくリクの胸に噛みついた。

 それから続けてリクの手、腕、腹、首と体の各所に噛みついてクッキリとした跡をつける。まるでリクは私だけのもの、言わんばかりに。

「好き、好き。大好き…リク、愛してる。絶対に離さない」            

・天使の指輪の間違った使い方と…?

 もう何度目になるのかもわからない。私は攻略中のリクの帰りをホームで待ちながら、かれこれ数十分はベッドの上であることをしては足をバタバタさせたりして悶絶している。

 先日リクと二人っきりで攻略した天使の指輪クエスト。当然クリアしてクエスト名にもなっているクリア報酬である天使の指輪をリクと交換した。一ヶ月に一度だけ交換した人同士で声を送りあえる、とリクに説明を聞いていた私は、その場でリクにある言葉を送るようにしてもらった。さすがに恥ずかしがってたけど、アスナに教えてもらった必殺の涙目+上目遣い+首傾げコンボをしたらアッサリとしてもらえた。こんなことを言うのもなんだけど、リクは結構ちょろい。

 天使の指輪のメッセージ再生動作に設定されている指輪への口付けをすれば、何時聞いても飽きることのない愛してるリクの声が流れる。

-愛してるよ、詩乃

「~~~~~っ!!」

 たまらないたまらないたまらないたまらないたまらない!幸せだ幸せだ幸せだ幸せだ幸せだ!

 大好きで愛するリクの、とびっきりの甘い声で、「愛してる」…!他の女を誰一人

として近しそうな関係になどさせない、リクが私だけのもので、私がリクだけのものだというなによりの証。

 私は既におかしい。そんなこと十分知っている。一つ同じ屋根の下で暮らしてるだけじゃなくて、隙あらば私からもリクからもディープキスをしているし、たまにだけど一緒にお風呂に入ったりもするし、SAOやALOだけじゃ足りなくて現実で避妊具を使わずに性行為だってしている。

 「高校生でそんなことをしているなんておかしい」と、普通の人ならそう言うだろうけど、だからなんなの?少なくとも私とリクは普通じゃない。殺人という同じ罪を背負って、心に傷を負っている。

 分かりあえるのはこの世界に私とリクの二人だけ…私もリクも、お互いがいないと生きていけない。

 周りの人のことを知ったように正義ぶってる大人の意見なんかどうでもいい。依存することはいけない?そんなの誰が決めたの?私とリクの関係に余計な口を挟むような存在なんかこの世界にいなくていいんだ。そう、そんな奴は全員…いなくなってしまえばいい。

「ただいま」

 帰ってきた、私の愛する人。インナー姿のまま駆け足で玄関に向かう。

 早くその腕で抱きしめてほしい、キスしてほしい、そしてそのまま私の心と体にリクの存在を刻みつけてほしい。

 リクは絶対に…誰にも渡さない。

 




1つめ:詩乃さんが間違って酒飲んだ結果、いつもとは逆になるよーって話。
2つめ:シノンさんに「私の体じゃ満足してくれないの?」「私だけを見ていてよ!」的なことを言わせてみたかっただけ。
3つめ:シノンさんは既におかしいんだぜ!って話。最近ヤンデレシノンの作品が素晴らしすぎて俺歓喜。
また思いついたら追加する…かも?

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